星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

You’re the reason I’m trav’lin’ on

2015-12-30 | MUSICにまつわるあれこれ
今、 朝陽が昇ってきてます。。 ここは 朝日のあたる家、なんです。

年末年始、、 どうやらお天気には恵まれそうですね。
 
 ***

今年、 9月に山へ行きました。
私が 心のふるさと、 魂の生まれ場所、、 至福の地イムラドリスと勝手に思っている場所です。

シルバーウィークだったし、 宿も何処もいっぱいだったけど、 直前に最高の場所の空きを見つけて、、 お値段的にはびっくり… な感じでしたけど、 あの窓からの眺望に代えられるものは無い、、と。。

でも 本当に行って良かった。。 朝日の昇る前に 森の小径を歩いて歩いて、、 朝もやの漂う妖精の棲み家へ・・・

あの日から、 気持ちが変わった気がする。。 この2年ほどのさまざまな出来事、、 私自身ではどうにもしようのない出来事、、 いっぱい頑張ったけど、 選択しなければならなかったり、 どうすることもできずに辛かったり、、 そんなこんな… の日々が 森の中を何キロも歩いて 大好きな山を見て、 透明な光につつまれているうちに だんだんクリアになっていきました。

その後からですね、、 また 音楽にも 本にも、、 向き合えるようになってきた。

 ***

最近、、 それぞれの年代で やっておくべきことってあるんだな、、と 思うようになりました。

自分自身では、、 子供の時から病気ばかりしてきたから、 10代では20代を想像できなかったし、 20代では30過ぎ、 40過ぎの自分は無いかもしれないと思ってた。。 今も、、 60代があるかどうかは確信が無い。

、、だからだと思うけど、、 無謀なことも平気で出来た。 後が無い、と思っているから。。 ひとり旅とか、 オフロードバイクとか、 バンド仲間とか、 学校とか、、 いろいろ…

、、今では 森の中を8キロ、 10キロ、 歩けただけですごい幸せなこと… と思えてしまうくらい、 挑戦のハードルはずいぶん低くなってしまったけれど、、 だけど後悔は無いよね。。 それまでに無茶は山ほどしてきたから。。

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今年の終わりに、、 今の気持ちの歌を。。

Albert Hammond Jr. - Don't Think Twice [Audio]

歌詞はディランのサイトへ(>>

この年になって ディランの歌詞がやっと腑に落ちるように胸に迫って来ます、、 というような事を先日も書いたと思いますが、、 この歌も本当にそう。

つい、、 タイトルの「Don't Think Twice~」の部分とか、日本語タイトルの「くよくよするなよ」という言葉のほうが 耳についてしまっていたけれど、、

2番の 「I’m on the dark side of the road」とか、、

3番の 「I’m a-thinkin’ and a-wond’rin’ all the way down the road」とか、、

、、 敢えてその道を選んで行く… という気持ちの部分に惹かれたり、、

そして これはもちろんラブソングでもあって、 もう吹っ切った、、という意味にも聞こえるし、 最後に「You just kinda wasted my precious time」 なんて冷たいことも言っているけど、、 でも ぜったいそんな風には思っていないよね、、(と、私が思いたいだけかもしれないけど)

だって、、 本当に無駄な時間だったとしたら この歌をつくらないでしょうし、、 だってだって、 1番で歌っているじゃないですか 「You’re the reason I’m trav’lin’ on」、、て。  それはただ離れて行こうという気持ちとは違うんじゃないかなぁ、、。。

、、この アルバート・ハモンド Jr. さんのカヴァー、 すごくすごく素敵です。 アルバムも買おうかと思ったんだけど、、 アルバム全部の印象は私は1stの方が良いと思っているので ちょっと待つことにしたのでした。。

でもほんとうに素敵なアレンジ。 間奏のタタンタタン… てギターが可愛くてせつない。。 でも明るい。。

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今年あった 災害、 事件、 テロ、 喪失・・・  悲しいことが有り過ぎるくらいの年だったけれど、 
I’m a-thinkin’ and a-wond’rin’ … そうやって生きて行きたいと、、。


今年もありがとうございました。

素敵な休日を。

今年買ったアルバム… 結局

2015-12-24 | MUSICにまつわるあれこれ
先日書きました 「今年は新譜をほとんど買っていない」という話(>>)、、 最終的に 2枚増えて、結局5枚になりました! (今年以外の発売のと邦楽は除きます)

、、身体的理由もありますが、 音楽は家でスピーカーから聴きたい派なので、 買おうと思うCDは そうやって聴きたいなぁ、、と思ったアルバムなのです。 CDで売られない事も増え、いずれ全部ダウンロードとかストリーミングになるのかなぁ、、と思ったりするけど、、 それでもスピーカーで聴くのは変わらないだろうな。。

では 買った順に 今年のアルバム、、



Landscape Dream / Abram Shook
このアルバムは前に一度書きましたね、「ホットチップのアレクシスとダーニ・ハリスン」加えて山下達郎さん、、て。。 アルバムはこちらで聴けます
https://abramshook.bandcamp.com/

なんともか細いハイトーン。 でも曲づくりはほんと多彩で多才。 心地良いシティポップもあればレゲエもあり、 Find Itという曲などめくるめくサイケなアップビートから、次の夢見心地のスローな曲へと、、 巧いです。

テキサス・オースティンの人で、前にも書いたディープなサイケデリックバンド The Bright Light Social Hour(こちらでライヴも聴けます>>)と一緒に先日ライヴしてました(映像探したけどみつからず…)。 

Abram Shookさん、 これまでも Shearwater のツアーメンバーとして ベースを弾いてたんだそうです。 Shearwater は、来1月に新譜「Jet Plane and Oxbow」が出ますね。 Voがすごく特徴的な声の人ですよね、「Quiet Americans」が公開されてます(>>) この Shearwaterの新譜でもベースで参加してるようです。 (曲のタイプは両者だいぶ違いますけどね)


Cool It / Sam Cohen
サム・コーエンさんは、 Apollo Sunshine や Yellowbirds のメンバーだったそうですが、どちらも知りません。 Paste Magazine のストリーミングで知りました(>>

、、で その後知ったところによると、Joseph Arthur さんの2013年作品 Ballad of Boogie Christ でギターを弾いています。 このアルバムについては前に書きましたね(>>

ほとんどの楽器を自分で弾くマルチプレイヤーですが、何といってもギターが良い! 良いていうか ヘン!!(笑) 変て言うかツボ! 歌声はカート・ヴァイル君のようなけだるい感じ、 サウンドはどちらかと言うとサイケデリック… と言うと最近は皆サイケデリックになってしまうんですが、、地味なサイケデリック(笑) 歌詞も抽象的でなんかよくわからないけど…(ジャケに印刷されてるのは嬉しい) 
、、自分にしかわからない例えになってしまいますが、、吉井さんがアルバムの中でメインの曲以外に作る変な曲の味にすごく近い(←意味わからずスミマセン) 、、でもサウンドはちゃんと聴くと良いですよ~ ほんとギターの音が多彩。

、、サム・コーエンさんは 最後のアルバムにも続きます。


Aquaria / Boots
もっぱら Beyoncé や FKA twigs のプロデューサーとして紹介されている、 Boots こと、Jordan Asher ですが、、 その紹介では殆ど役に立たないような気がします。。 (とは言え私、ビヨンセとか余り知らないし)

Boots のサウンドは オフィシャルyoutube にリンクしておきましょうかね(>>
、、今回のフルアルバムの前に、 デジタルEPとして Motorcycle Jesus というのがあって、 それを聴いたのが最初かな?
https://soundcloud.com/boots
これを気に入って、 それで秋にフルアルバムが出るというのを楽しみにしていたのです。

気に入った理由は、サウンドの世界観(のダークさ)。 歌っている内容とかはよくわからなかったけれど、 なんだろう、、 R&Bに分類されるサウンドでありながら、世紀末的というか、今は世紀末ではないから、 終末観、のようなもの? それがとても「今」と「自分」が聴きたい音楽に近かった。(CDには歌詞があります、それを読んだ印象も結局同じだった)
ゲイリー・ニューマンさんのところで書いた ・・・「すべては人間の傷から学んだもの… それを信じる」という言葉と同列にあるものか否か(>>) ・・・ という予感は当たっていたのですね。

この「暗さ」は、 どのレビューでも言われているみたいで、、 どこで読んだか今探せないんだけど、 「マッド・マックスや コーマック・マッカーシーの世界」をあげていて、 なるほどな、、と思いましたが、、特にマッカーシーの 例えば『ザ・ロード』のような終末観は強く感じます。 でも、、美しいの。

実際、 マッド・マックスやザ・ロードの世界はもはや現実でしょう? 人間としての対話が通じない一部の狂信者が町を支配して、 人々は逃れようとひたすら歩く、、 映画や小説と違うのは、 映画とかではその荒廃が地球規模の終末の世界のように思ってたけど、、 現実がもっと怖ろしいのは、 現実ではその世界の一方には何も困っていない日常を生きてる世界があって、 TVを通じてそのマッドマックス的世界を(怖ろしいね、大変だね)と手をこまねいて見つめてる。。。

Boots に話を戻せば、 そういう対極の世界観は彼自身にもとづいていたのだと、、 最近になって知りました。 このnprのインタビューが詳しいかな、、(>>) ホームレスも経験して、 どうしてビヨンセのプロデューサーになるという成功へ辿り着いたか、、って。。 その過去ばかりに注目するのは意味無いけど、ね。


Fast Forward / Joe Jackson
買いたい新譜が無い… とネットを彷徨っていたのは無駄ではなかったようです。 このジョー・ジャクソンさんのアルバムを見つけたから。 新譜出たの、知らなかったのです。 でも知ってても、音聴かなければスルーしてたかも。。

だって、ジョー・ジャクソンさんとか、 ドナルド・フェイゲンとか、 プリファブ・スプラウトとか、、 大抵良いに決まってるんですもの。。 全作品追ってきたわけではないけど、かなりの作品を聴いてきたこの方たち、、 焦って聴く事もないか… と思ってしまふ、、

でも! 今回のジョー・ジャクソンさん、 なんと Television の See No Evil (Marquee Moon に入ってる曲)をやっているというではないですか! しかも演奏してるのが ジャズ畠の方々で、 Bill Frisell に、Brian Blade ですよ。 慌てて試聴探しました。 See No Evil聴くまでも無く、1曲目の最初のワンフレーズで、、「反則!」って言ってしまいました、 このジョー・ジャクソン節 もう無敵。

さらに、 今回のアルバムは、 NY、アムステルダム、ベルリン、ニューオーリンズの4つの都市で、 4曲ずつ ミュージシャンもその都市のミュージシャンをそれぞれ使って、、というコンセプト。 それも気になりました(メンバーなどは wikiで>>) 試聴はオフィシャル試聴youtubeで>>

、、だいたい テレヴィジョンのカヴァーって殆ど無いんです。 前に書いたボウイの「Kingdom Come」はトムのソロだし。。 そもそもトムの強烈な個性と、 何も足せない引けないテレヴィジョンサウンドに手を出す人は勇気いるでしょう。。 でも、このジョー・ジャクソンさんの「See No Evil」 絶品! ジョー・ジャクソンさんのヴォーカルの強さ 驚きです。 で、ビル・フリゼールさんがトムを弾き(!)、、ブライアン・ブレイドさんの手数の多いジャズドラムスが 圧巻 驚愕。。

、、長くなるので 他の都市の音も聴いていただくとして、、 ジョー・ジャクソンさんて こんなに叩きつけるように歌う人でしたっけ? そりゃ70年代の歌声はわりとパンクでしたけど、 今61歳というのが信じられない歌声。

、、でもね、、 その無敵のサウンドと歌声に嬉しくなって聴いていたけど、、 内容は… とてもシビアなものだったのです。。 
Fast Forward は、オーディオとかの早送りのこと。 ジャケのマークがそうでしょう? でもその中には 荒地で行き倒れになっている男(よく見ると分裂した絵の右側では、かすかに手を伸ばしてる…)

上の BOOTS の終末観にも通じる世界。。 冒頭のタイトル曲で繰り返されるのは、 〔the Age of Gold or the Age of Sin には戻れない、 自分がいる時代を理解するまでFast Forwardする] 、、 そして 世界をめぐりながら、「自分のいる時代」を思索するんです。

歌詞の理解不足であやふやな事は言えないから、 ご自身で確かめて下さいな。まだ日本盤は出てないみたい、、。 ジョー・ジャクソンさんの思索には苦悩も感じられるような気がします、、 だけど、 ニューオーリンズでの最後の曲のどこか祝祭感。。 かすかに手を伸ばしているジャケの男に、私たちはまだ希望を見出していいの…? 

傑作です。


30th Century Records Compilation Volume 1

最後はつい昨日届いた デンジャー・マウスが設立した新レーベルのコンピレーション。 

説明はめんどうだから Sonyのサイト見てみて(>>) 試聴は レーベルのyoutubeへ(>>

上で書いた BOOTS が、 Autolux をプロデュースしていて、 シンプルに美しく始まり、次第にウォールサウンドのようになっていって、 わざとドラムスを逆回しテープみたいにぶつ切りな感じにする… という面白さが味わえます。 
デンジャー・マウスは 上で書いた Sam Cohen を共同プロデュースしてます。 ライナーに紹介文が載ってるんだけど、 ジョン・レノン+ニール・ヤング? 確かにここでのサム・コーエンさんの声はジョンに似てる。。 それをかなりのシンセサウンドに。。 

さらに、Sam Cohenさんは、 Nine Pound Shadow のところで ふわふわの泡みたいな変なギターソロを弾いてます。。 やはり彼のギターはヘンでユニーク。

一番人気なのは、きっと Dan Auerbach のサイドプロジェクト、 The Arcs でしょうね。(…私は 好きなんだけどちょっとアクが強すぎる…かな)

まぁ、 mojoマガジンについてるおまけCDのような感じで、 デンジャー・マウスセレクト盤、、 みたいな感じですが、 Stephen Marcussen の全編マスタリングだし(音とても良いです)、 買って損は無かったかな。。 

 ***

今年前半は、身辺がしんどかったせいもあって、 音楽を聴く余裕もあまり無く、昨年買ったベックとホージアに慰めてもらうのが精一杯。。

でも、、 結局 自分好みの良いアルバムが見つけられたじゃないか、、 と自己満足。。 来年は… もっとずっと 過激な人たちが発売を控えてるぞ~~(笑 

ありがとう 音楽。 来年も よろしくね。


、、イヴに私はなにをしているのだろう、、、

あなたが幸せでありますように。。

5 Album Box Set / Gary Numan

2015-12-17 | MUSICにまつわるあれこれ


10月以降、すっかり ゲイリー・ニューマンさんの話題が多くなってしまいました。 それだけ、 ゲイリーさんの2013年作 「Splinter (Songs From A Broken Mind)」と、ライヴ映像のインパクトが強かった、ということでしょう。。

3夜連続再現ライヴでやった名盤、 Replicas、Pleasure Principle、Telekon 3部作を買い直そうかとも思ったのですが、、 レコードで聴いていたものたちだし、 むしろ Splinter 直前の2000年代の作品にしようかとか、 いろいろ迷った結果、 こんな素晴らしい BOXセットがあるのを知りました。

これは 2013年の「Splinter」発売を前に出されたのですね。 ゲイリーさん再評価の流れの中で出されたのでしょう。 内容は、、

1981年の Wembley Arenaでのフェアウェルライヴを収めたものが2枚。 このライブで、ゲイリーさんはライヴ活動から一旦リタイアすることになったのですね、、 まだ23歳くらいの時です。

そして同じ81年のスタジオ作品の 「Dance」 
これにはJAPANのミック・カーンがベースで参加していて、 独特のうねうねしたベースを5曲で弾いています. 低音のフレットレスベースでちょっと不安定な うにょ~~~ん、という感じでメロディを奏で(ミックの場合リズム隊という役割ではなく、 歌の旋律を支えるオブリガード的な役割なのですよね)、、 そこにゲイリーさんの(まだ若い、というか棘の残っている若者の声質の) あの宇宙的なハイトーンが重なる、、 この組み合わせは見事です。 本音は、このミック・カーンが聴きたくて、それでこのBOXセットにした、、のであります。
音的には ヨーロピアンなアンビエントな感じ。 やはり後期JAPANに近い感じかな。

82年作品の 「I Assassin」 
ここでのベースは ピノ・パラディーノ。 私、ピノのベースが本来どういうタイプなのかよく知らないのですが、 ここではまさに前作のミックの流れか、 ミック似のフレットレスベースの音色も聴かれます。
サウンドは、 Danceよりも むしろこちらの方がダンサブルな曲もあり、 チョッパーベース&フレットレスの低音のビート(スカに近い裏打ちのとか)に加え、 パーカッションや サックスが加わったりする辺り、 より80年代的かな。。 と思えば、 浮遊感たっぷりのシンセで、 現在のエレクトロニカに繋がる感じも。 

83年作品の 「Warriors」
この金髪&マッドマックス風な衣装はなに…?(笑) でも音はジャケの印象ではなく、 もっと80年代ぽい。。 
サウンドはさらに チョッパーベースやドラムスが強調されて、 サックスのインプロヴィゼーションが絡んだりして、、 もはやテクノの世界ではありませんね。 ソウル、フュージョン系に近いかも。。 サックス率とっても高いです。。 ボウイの「レッツ・ダンス」も83年ですものね、、 そういうダンサブル、ファンクぽさが象徴的なのは、やっぱり時代なんだな。。。

詳しい曲名などは、 Amazon.com で>>

この5枚組、、 初期三部作の名曲の数々はライヴで聴けるし、 その後の3作品で80年代のゲイリーさんのサウンドの変遷を知ることが出来るし、 素晴らしいセットだわ。 
スタジオ盤の三作品は、 たぶん当時には、 MTV系の華やかさやちゃらちゃらしたダンスビートと比べたらすごくマイナーな印象しか残さなかったのかもしれませんが、 そういう(流行りの)ポップさが無いぶん、 今聴いていても古さやチープさは感じないし、、 だから 今のゲイリーさんのライヴに、 過去のどの時期の曲を混ぜ合わせても、 全然違和感が無いのですよね。。

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ゲイリーさん、 ただいま新アルバム製作中です。 Pledge で資金調達を募っていたのですが、 公開数時間であっという間に資金が集まってしまって、、 その日 ちょうど見てましたが、 その速いこと! それだけゲイリーさんの音楽、 今まさにタイムリーに待たれている音なのですね。

で、、 前に書いたように、 ゲイリーさんのライヴ映像などを見て、 本当に若々しいし、 昔のレプリカントな風貌と比べて、 すごく自然でチャーミングで、 大人の男としてカッコいい人なので、 見るたびに素敵だなぁ、、と惚れ惚れなのです。 かつての印象には 「カッコいい」という形容詞ってまず出てこない人でしたよね。。 でも今 なんてカッコいいんだろう、、って。 PledgeMusicに載っている アップデート動画(スタジオ作業中の)など、 ほんと素敵なんだから、、↓

http://www.pledgemusic.com/projects/garynuman


2013年の Splinter発売の時の タワレコさんのコラムがありました。 とっても解り易かったので リンクしておきます
http://tower.jp/article/series/2013/10/10/b1223-kubo

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さっき気づいたのですが、 ゲイリーさん、 ポール・ウェラー兄貴と同い年、 2ヶ月しか違わないんですよね、 若いわけだ。。 お互いデビューが17歳くらいで、 十代のうちに名声を確立するようなサウンドを創り上げてしまって、、 その自分の立ち居地を23歳くらいで一旦破壊してしまうというような変遷も、 似ていたのですね。 二人とも音楽的には断トツのアンテナを持っていた(いる)人たちですね。

二人とも57歳。 今なおめちゃくちゃ「カッコいい」男、、という点でも同じかも。。 少し前に、 兄貴のスタジオライブをちらっと見ましたが、、 「ドルフ・ラングレン?」かと思うような(笑) ますます渋い風貌に兄貴はなっていて、、 で、、 DJさんのお喋りに (ごちゃごちゃ喋るよりさっさと弾かせろよ)みたいな仏頂面をしてたのが可笑しくて、、
、、まだ冒頭の数分しか見れてないので ここに残しておこう、、↓

Paul Weller - Full Performance (Live on KEXP) >>

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ゲイリーさんの来年の新譜、、 楽しみです。 どんなミュージシャンが参加するのかも、 とっても楽しみ、、 だから あんまりプレッジにUPされる音は聴かないでおこう、、

ゲイリーさんの最大の武器、、 それはもちろんあの「声」。 若いときよりもむしろ今の方が深みも増して、、 しかもまだあの宇宙的なハイトーンも衰えていないから、 ライヴも見てみたいなぁ。。 サマソニとかにもしいらしたら、、 声も歌もカッコいいし、 シューゲイズ、エレクトロニカ、メタル、、 どの層にも結構ウケると思うなぁ。。。

今年の音の最大のめぐり逢いは ゲイリー・ニューマンさん、でした。(新譜じゃないけどね、、)

、、今年買った新譜の話は、、 はたして年内にできるんでしょうか、、 笑





I'll be breaking these rocks + 追記

2015-12-10 | MUSICにまつわるあれこれ


10月のネタがいまだに続いてしまうんですが… Gary Numanさんの Pleasure Principle が出たのが 79年の9月。 同じ年の7月(? 日本盤のライナーの日付)に出たのが、 Television解散後の トムのソロアルバム。 原題は 「Tom Verlaine」と自分の名前がタイトルですが、 日本盤タイトルは 『醒めた炎』

このアルバムの中の 「Kingdom Come」が その翌年9月発売の David Bowie 13枚目のアルバム 「Scary Monsters」でカヴァーされました。 発売日が1年後なのだから、 レコーディングを考えたら、 トムのアルバムが出てほとんどすぐにボウイはこれをカヴァーすることにした、ってことになるんでしょうね。。

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スケアリー・モンスターズ、というアルバムは、、 前にもちょこっとだけ書いたことがあるけど、 私にとっては なんかボウイがそこで一旦 「終わった」 という感覚のするアルバムだったのです。 それは 「今」の感想じゃなくて、 当時の、 まだ十代真っ只中の少女の感想。 (いちおうボウイはジギー時代から全部レコードがあったから)

次が「レッツ・ダンス」で、 アルバムセールスとしてはとっても売れたんじゃないかとは思うんだけど、 ラジオでかかっていても、 レコードとしてボウイあんまり聴かなくなったし…

ゲイリー・ニューマンさんを改めて聴いてから、 こないだまたボウイの「スケアリー・モンスターズ」を聴いてみたのだけれど、 サウンドは何層にも重ねられててゴージャスだし、 ロバート・フリップのギターも唸っているし、、 ashes to ashes や、Fashion や、 今聴いても名曲なのは間違いないんだけど、、 ボウイ自身、、 明らかに疲れちゃっているよね、、 それは自虐の歌詞にも表れてはいるし、、 サウンドにしても、 なんか余裕が無い、というか、、 きらびやかで、時代を先んじているようでいて、 実は、、 ついて行ってる、って感じが… する。。

とりわけ、 ゲイリーさんや、 トムの、 極めて音数が少ない それでいて独自の音世界を創ってしまった 新しいロックの形と較べてしまうと。。。

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ゲイリーさんは 58年生まれ、 47年生まれのボウイと11歳も違うんだね。 今 ゲイリーさん57歳なんて、、、 キャリアの割りに若々しいの頷けます。。

一方、、 トム・ヴァーレインは49年の12月13日生まれ、、 ボウイと約3歳しか違わない。。

ボウイがカヴァーした 「Kingdom Come」を さっき聴き比べてみたんだけど、 ボウイの 華やかでポップに彩られた確かに80年代的ともいえる音と、 トムの、、(当時はこんな言葉無かったけど) 明らかにオルタナティヴな〈当時はアンダーグラウンドな、って意味かな) 今に繋がるミニマルに削がれた、、(でもちゃんと空間のある)音。。

ボウイと3歳しか違わなくてこの音感覚の差、、って何だろう、、 聴いて育った音楽は、 たぶんボウイとトムは殆ど変わらないと思うし、 ボウイの影響はテレヴィジョンにも多々感じられたけど、、
、、やっぱり、 この時期(80年)のボウイは、 もう長いキャリアを経て、 疲れてもいたんだろうし、 やはり焦ってもいたんじゃないのかなぁ。。。 その焦燥は(自分自身についてじゃなくて、あくまで音作りでね)、、、なんか その後のボウイにずっと付きまとっていた感じも、、する。。 それがボウイのボウイたる凄さでもあるんだけど。。 だから今だに来年の新譜に期待もしてしまうんだけど。。

(追記: 付け足しになってしまいますが、 私、ボウイの Kingdom Comeのカヴァーは大好きです。 アルバム全体の印象は別として、 このゴージャスなアレンジはボウイにしか出来ないと思います)

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ところで、、 さっき ボウイの「Kingdom Come」の歌詞カードを見ていて、 35年間 私は間違った歌詞を読んでいたのだと知りました。。 (ボウイの歌詞はこちらbowie.com>>

 Well I'll be breaking these rocks
 And cuttin' this hay

、、の最後のところ、、 トムのライナーでは this way になっているのです。。 で、、 ボウイのCD盤(これはリマスター後に買ったもの)の訳詩では、、 cuttin' this hay って、、 あの「草」の意味になるんだ… と。。

「草」と「道」じゃ、、全然 意味違いますがな。。。 (昔の方はご存知でしょうけど、 当時の英語の歌詞って 聴き取りで作るので間違ってるの多かったし、 パティなんか 「聴き取り不能」とかって書かれていたりしてね)

、、それはまぁ置くとして、、、 この「Rocks」 もちろん「岩」ではありますが、、 何度も繰り返されるこのフレーズの「岩」… きっと ロックンロールの「Rocks」でもあるよね、、、 だから 「トム少佐」を「塵灰」に葬り、 ニューウェイヴティーンエイジャーと自分は違うんだということを歌う このアルバムの中に、  Kingdom Come  が入っているんじゃないのかな、、

 ***

どうして今頃、 80年のボウイやトムの話をしているかというのは、 ゲイリー・ニューマンさんからの流れでもあるんだけど、、 80年代の音は 特に今年聴くと本当に 面白いですよね。。

、、 テレヴィジョンネタについては、、 また続きます。。

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追記ばかりでスミマセン。。 書くの忘れてました。

検索してて知ったのですが、 今年の4月のレコードストアデイ用に、 Bowieが この曲の7インチレコードで、 一枚はトム・ヴァーレインのオリジナル、 もう一枚はボウイのバージョン、というのを出していたのですね。

Bowie Record Store Day 2015 
DAVID BOWIE/TOM VERLAINE - KINGDOM COME LIMITED EDITION 7" 'SIDE BY SIDE' WHITE/CLEAR VINYL FOR RECORD STORE DAY 2015 >>

、、やだ 何コレ、欲しい! と一瞬思ったんですが、 べつに新録音でもないのでいいや。。

↑のボウイのサイトに書いてある、 in the style of Ronnie Spector って、、 ロネッツ風に歌ってみた、、ってことでしょうかね… 

、、そうだったん?(笑)