星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

きょうは Tom Pettyさんの67歳のお誕生日

2017-10-20 | MUSICにまつわるあれこれ
ずっと、、

トム・ペティさんのことは書けない気持ちだったんだけど… きょうがお誕生日なんだって偶然知りました。 

昨夜は 渋谷オーチャードホールでジャクソン・ブラウンさんのLIVEを見ました。 トムが突然、、 あまりにも突然、消えてしまった月に、 ジャクソン・ブラウンさんのライヴに行けることになって、 それで昨日の一曲目に トムの 「The Waiting」を歌ってくれたのを聴いて、、 その翌日の今日が、、 トムのお誕生日だったなんて。。

ジャクソン・ブラウンさんは10月9日生まれなんですよね、 69歳。

トム・ペティのニュースが twitterで流れた次の日、 お友だちがメールをくれた。嬉しかった。。 
Bowieが死んだ時、いっぱい泣き過ぎたから、、 それと、今年いろんな人の悲しい事が続き過ぎて、、(グレッグ・オールマンさんは頑張ったと思う… けど、 クリス・コーネルも、 つい先日のヴァージル・ハウも、、 まだ何が何だかよく分らない…のに) ハートブレイカーズは元気にツアーをやっていることしか知らずにいて、 そしたらいきなりそのニュースで、、 もう何も考えたくなくて頭から締め出した。。

… でも、お友だちのメールは嬉しかったよ、、 トムの事思ってくれた人がいたこと。。




ハートブレイカーズがデビューした直後の、 トムのインタビュー記事を持ってて(上のトムの写真は78年かな?これよりも前のです)、それを探そうとしてみたんだけど見当たらなくて、、だからトムと、ジャクソン・ブラウンさんに関連の写真にしました。 
そしたら偶然、子供の頃のノートが出て… 当時以来、一度も読み返した事も無かったノート。 中には丸々2ページ分、 David Bowie のトリヴィア(飛行機が嫌いetc)とか、、 パティ・スミスとトム・ヴァーレインの話とか、、
恥ずかしいのでちっちゃく載せますが…



スタッフとか、第二期ジェフ・ベック・グループとか、ハミング・バートとか書いてあってガキっちょの癖に色々聴いてて、、 で、「今はパンクだけど、チープ・トリックにも狂ってるし、トム・ペティ&ハートブレイカーズにも狂ってるし、ストーンズにはずーっと前から狂いつづけているし…」だそうです。。

一体いつのノートだろう… と思って先を読んだら、「テレヴィジョンのLP発売が待ちどおしい」って書いてあって、 マーキー・ムーンの海外発売が77年の2月だったのでその頃らしい。 ハートブレイカーズは American Girlの入っているファーストが76年。

トムの訃報の後、 追悼の記事でリッケンバッカーについて書かれた記事をみたのですが↓
http://www.tapthepop.net/extra/68575
ここに、ファーストアルバムは米では人気が出ず、英で少し注目される程度だった、って書かれているけど、日本では「アメリカンガール」…Radioでいっぱい流れていたし、 日本ではファーストから人気出ていましたよ、、と言っても私が聴いていた大貫さん辺りががんがんかけてくれていたんですけど。。 だからちゃんとミュージックライフなどにもトム・ペティの青白い痩せた写真と共にインタビュー記事も載っていました。 パンクバンドみたいな扱いだったけれど…

 ***

このブログには ハートブレイカーズの事も、 ギタリストのマイク・キャンベルさんの事も、 Petty Fest というトム・ペティの曲ばかりをカヴァーするコンサートの事も、今までたくさん書きました。

トムの訃報以後、 トムが亡くなったという事は頭から締め出してしまったけど、 昨夜、ジャクソン・ブラウンさんが The Waiting のイントロを弾き出したら どうにもとまらなくなってタオル顔に押し当てて泣いていました。 とにかく、考えたくなかったのです、、 トムの事ではなくて、、 15の頃からずっとずっと一緒に演ってきたマイクや、ベンモントさんらメンバーの事を考えたら、、 とりわけトムの為だけにギターを奏でてきたと言ってもよいマイクの事を考えたらもう たまらない気持ちになるから、、 トムの死よりもそっちの方を考えたくなくて頭から締め出していたのです。。 だって、、 トムとマイクの間柄と言ったら、 私がさっきの子どもじみたノートをつけていた時から、 ずーっとずうーーっっと 一緒に隣でギターを弾いてきたんだし、、 それがつい2週間前までツアーをしていて、、 そしてこのあともまだずーーっと一緒にギターを弾いていくだろうと思っていた筈で、、 その相手がもういないなんて… 突然いなくなるなんて…


昨日のジャクソン・ブラウンさんの公演は素晴らしかった。
歌も、、だけど、 ギタリストのマッカラムさんも、 スライドのグレッグ・リーズさんも 二人での掛け合いも、、 ほんと素晴らしかった。 で、それを見ている私の席も、 バルコニー席で申し分なくて、、 すっかりステージを見渡せるその場所からジャクソン・ブラウンさんを見ていて、、 あぁこんな風にハートブレイカーズを見る事はもう永遠に無いんだな… ってすごく寂しく思った。 ジャクソン・ブラウンさんがあまりにもカッコ良くて胸ときめいているのにね、、 人間て同時にいろんな事を考えているヘンなものですね。。。


ジャクソン・ブラウンさんの事はまた書けたら書きます。。

The Waiting 、、歌ってくださってありがとう…


Randy Newman - Jackson Browne - Tom Petty - John Fogerty
トムと、ジャクソン・ブラウンさんの競演映像。

ジャクソン・ブラウンさんに関する過去ログ>>

 ***


あ、 そう…想い出した。。 トムが亡くなったのが信じられなくて、、 毎日、 頭のどこかで Room At The Top が流れていて、、 それで この世の最上階の部屋にトムは居て、もう降りて行かないよ、、と歌っているのかな、、と。 (あの曲はラヴソングだけど) 

大好きな曲なのに、、  I ain't comin' down ばかりがリフレインして…

、、 そんなとき、 夢を見ました。 細部は忘れたけれど、、 私はある人と一緒に 階段を下りてくるのです、、 a room at the top of the world みたいな高級そうな場所の階段じゃなくて、、 なんか武道館の公演後に追い出されるみたいな殺風景な階段なんだけど…(笑)
私は眼が悪いから、 その人が腕を貸してくれて、支えてもらって階段を下りていく、、 という夢。。 たったそれだけ… ですが

I ain't comin' down ばかりがずっとリフレインしていた毎日の中だったから、 誰かが助けに来てくれたのかもしれません。。。


… その後で、 ジャクソン・ブラウンさんのコンサートやっぱり見に行こう、 って気持ちになれたんです…

漱石が上野で聴いた「ハイカラの音楽会」

2017-10-17 | 文学にまつわるあれこれ(漱石と猫の篭)
日曜日、 東京文化会館大ホールで行われた 「漱石が上野で聴いた『ハイカラの音楽会』」 行ってまいりました。 肌寒い雨の日でしたが、 演奏の数々は熱が籠っていて また瑞々しく、 大変バラエティに富んだ贅沢なコンサートでした。



演奏された楽曲については、ミリオンコンサート協会のHPを
【夏目漱石生誕150年記念】 漱石が上野で聴いた「ハイカラの音楽会」

、、最初、 このコンサートの開催を知った時には 実を言ってよく趣旨がのみこめていなかったのです、、 漱石が 上野に演奏会を聴きに行った事などを日記に残していたのは知っていましたが、 「漱石が聴いた」というその特定の日のプログラムや細かい演奏者のことなどが分っているとは思わなかったのです。

でも、ちゃんと専門家のかたが研究をしていらっしゃるのですね。 上記のHPにもありますように、 この日のプログラムは、 当時の外国人教師ユンケル指揮による東京音楽学校オーケストラの、明治45年6月9日のコンサートと同じプログラムだということ。。 それならぜひ聴いてみたい! と思ったのでした。

曲目は

ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲
メンデルスゾーン/ピアノ協奏曲 第1番 ト短調 Op.25
モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525
シューマン(石倉小三郎訳)/3つの詩 Op.29より 第3曲「流浪の民」
サン=サーンス/チェロ協奏曲 第1番 イ短調 Op.33
J.S.バッハ=アーベルト:前奏曲/コラール/フーガ 

、、 ほんと バラエティに富んでいます。 
そして、 なんとコンサートの進行役には 漱石先生みずから登場!(しかも自転車に乗って… 笑) 大久保光哉さんというオペラ歌手のかたが演じておられ(大久保さんfacebook>>)、 曲目の合い間のオーケストラ編成が入れ替わる時間を使って、 とても張りのあるお声で朗々と曲目の紹介などをしてくださって… こうした演出も見事でした。

ちょっと話が逸れますが、 漱石が地方で講演をしたとき 聴衆が四千人だったそうで、当時マイクもなしにどうやって声が届いたのだろう… と前にブログにちらっと書いた記憶がありますが、(漱石先生の講演は 江戸っ子らしい講談調で声も張りがあったとのこと)、、 この日、 大久保さん演じる漱石先生のお喋りを聴きながら、 こんな風に朗々と響く声で 演説してたのかな… などとふと思ったりして。。

 ***

漱石カテゴリですので、 ごめんなさい演奏のことよりも漱石にまつわる事を書きます。

いただいたプログラムには、 楽曲の説明のほか、 その曲と漱石の関連についても詳しく書かれていて、(この曲を聴いたのが初めて、とか二度目であるとか)、、 また、 漱石と西洋音楽との関係や、 ケーベル先生のこと、 東京音楽学校のユンケル先生のこと、等々 とても充実した内容になっていて、 ここでそれを紹介できないのが残念なほどで 私には大変うれしい資料となりました。

この日の総監督をされ、 プログラムの中に音楽と漱石の関連を詳しく説明してくださっている 瀧井敬子先生は、 『漱石が聴いたベートーヴェン―音楽に魅せられた文豪たち』(中公新書) という本も書いていらっしゃるそうなので、 また読んでみたいと思います。
そして、 近著として 夏目漱石と音楽についての著書も刊行の予定だそうですので、 きっとプログラムに載っていた事や、 アンコール前に登壇されてお話くださった事など、 また本の中で読めるのが楽しみです。

 ***

ここからは私の独り言というか…

ウェーバーの『魔弾の射手』序曲、 私は生で聴いたのは初めて、 美しかったです。
、、漱石先生の聴いた当時、 楽曲の説明などがどうあったのかはわかりませんが、 この曲はもともとドイツの民話(『怪談集』)がもとになっているそうで(魔弾の射手Wiki >>)、 英国ゴシックロマンスやアンドリュー・ラングの幽霊譚なども読み、 ドイツロマン主義にも関心のあったはずの漱石先生は そういう楽曲背景なども知ったらきっと、とても興味深く思ったのでは… と感じました。

それと、、
絶対、 漱石先生が興味をそそられたのでは、、と思ったのは シューマンの『流浪の民』。

、、私も中学時代、 クラスの合唱曲でこれを歌って初めて「流浪の民」=ジプシーについてを知りましたが、、 ジプシーの民といえば 漱石先生には深い関連が…

漱石が熊本五高時代に取り寄せて読み、 小説「エイルヰンの批評」という文章を「ホトトギス」に載せていたことは、このブログでも何度か書いていますが (エイルヰン過去ログ>>)、 あの物語でとても重要なのが ウェールズに暮らすジプシー(ロマ Romany)の人々が奏でる音楽や歌のこと。 

漱石の 「エイルヰンの批評」の中でも、 ジプシーのこと、スノードンの山でジプシーが奏でる音楽のこと、 その魔力のことなど書かれています。(国立国会図書館デジタルコレクションで読めます>>

結婚を誓い、 その後生き別れになってしまった幼馴染みの少女ウィニーを探し求める物語。 そのウィニーを見つけ出すのに一番重要な役割をするのが、 ジプシーの娘の奏でる音楽。。 そんな『エイルヰン』の物語に魅せられていた漱石先生ですから、 『流浪の民』の歌はきっととても興味深く聴いたのではないかしら…と思うのです。 石倉小三郎訳の歌詞も素晴らしいですしね、、

 可愛(めぐ)し 少女(おとめ)舞ひ出でつ

、、私も 『エイルヰン』を読んでいますから ロマの少女シンファイやウィニーの事をちょっと思い出しながら この曲を聴いていました。


そのほかにも、、
瀧井敬子先生がステージでお話くださった 『三四郎』の美禰子の教会のシーンと音楽のこと。 これはまた、 いつか本で詳しく書いて下さるかと、 とても興味をもったお話でした。

西洋文化が日本に紹介され始めた明治時代。 そうした音楽や文化や文学が漱石作品の中にはいっぱい盛り込まれています。 だから、この日のような 音楽の歴史と文学の歴史の結びつきを実際に体験できる催しというのは とっても貴重だなと、 自分の漱石作品の読み方にもなんだか刺激になるコンサートでした、

上の写真にある もうひとつの冊子「漱石散歩 小説を手に上野周辺巡り」も、 作品に出てくる上野に関連する抜粋と 街の写真や地図が載っていて とっても充実しているんですよ、 この日だけのものにしてしまうのは勿体無いくらい。。


とても良い体験ができました。 ありがとうございました。



この写真は 「運慶展」の日に見た上野公園。


美しい季節を歩いて… そして

2017-10-13 | …まつわる日もいろいろ
昨日はとっても可哀想な日でした。。。

調べものがあって わざわざ電車に乗って出かけたのに、 其処は休館。。
(ちゃんとチェックして行かない自分が悪いのだけど、時間が無くて慌てて出たから…)

しゅん、として帰り道、、 せめて何か美味しいものでも買っていこうと寄り道して行ったお店は 臨時休業。。

、、いったい何しに歩き回ったんだろう…と しょげ返って家へ戻る道、、 きらきらと日差しが美しくて、 せつなさに追い打ちをかけるように私を追いかけてくる金木犀の薫り…  、、ほとんど泣き出しそうでした、私。。

悲しかったのではなくて、 あまりにも世界が綺麗で。。

 ***

気がつけば 十月も半分近くになり、、 (月の初めには悲しいこともありました)

これから年末近くまでが 東京では空と樹々と光がいちばん美しい季節。。 今年の春には毎週のくらい、 花を 桜を 見に出掛けましたね。 あれからもう半年。 今度は 色づき始める樹々を 木漏れ日を、 舗道を彩る落ち葉を、、 楽しまなくては。。

秋の日は短くて、、 そして冬支度を待っているあれやこれや。。





十数年ぶりにメール文通を再開した 人生の先輩と、 来月にはお会いできそうです。。 先日ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ作品の話や、 安部公房とジュール・シュペルヴィエルや 澁澤龍彦の話や、、 

だから読んでおきたい本も沢山。。


 ***

美術館にも行かなくちゃ。

先週出掛けた 国立博物館の「運慶展」も素晴らしかった。 ほんとは体調がすごく悪くて、つらかったのだけど、、 会場に入って 運慶のデビュー作だという大日如来様の前に立ったら、 なんだかふっと動悸がおさまるような そんな安らいだ気持ちになるのでした。 そういう体験は、 奈良や京都の寺院でも幾度か経験しているのですが、 なぜなんでしょう… 端正な仏像のたたずまいからなのか、 仏師やそれを守り祈る人々の想いが 歴史を超えてその胎内からなにかを伝えるのでしょうか、、

それはわかりませんけれど。。




「怖い絵展」にも行って、 キルケーや ハーピーや 夢魔の妖術とも対峙して来なくちゃ… 
だから気を強く持って、、しっかり前を見て、、


悲しいこと、 やるせないこと、 どうにもならないこと、、は 季節がしずかに遠くへ 彼方へ、、 運んでくれるのを信じて。。 金木犀の残り香の、 せつなさだけを胸に憶えていて、、


そうして美しい季節を歩いて、 大好きな人に会いに行きましょう。 だからそれまで、、 元気でいてね…

 ***


まずは 来週…


ウェストコーストの詩人に会いに行きます。

10月になりました…

2017-10-03 | 文学にまつわるあれこれ(詩人の海)
夏のおわりに 椅子を買いました。

ずっと ずっと 長い間欲しかった松本民芸家具の一脚。
デスクワークの為でもなく、 ダイニング用でもなく、 ただ一脚、 窓辺に置いています。 
傍には、 写真立てや花瓶が置ける小さなチェストがあって、 そこに珈琲を置けば ひとりだけの喫茶スペース。。

喫茶店の「椅子」の好みについては、、 前にちょっと此処に書いたこともありました。 アーリーアメリカンのパイン材の明るさも良い、、 北欧家具のシンプルさも良いかもしれない、、 だけど 私には少し赤みを帯びた深い茶色の家具が 理想の家具。

ギターが好きな人なら、 ローズウッド(紫檀)の色に近いと言えばわかりますね。 松本民芸家具に使われているのは ミズメザクラ(水目桜)。 古代和歌に歌われた「梓弓」の「梓」の木がそれで、 堅く、しなやかで、美しい杢(モク)が出ます。 松本民芸家具のHPにくわしく載っています。
http://matsumin.com/

「いまさらに 何をか思はむ
 梓弓 引きみ緩へみ 寄りにしものを」 (万葉集 作者不詳)

(いまさらに何を思い悩みましょう、 梓弓を引いたり緩めたりするようにあれこれ思い悩んだ末に 心はすっかり寄り添っているものを…)

…という時代から、 古来、貴重な家具材として日本では使われてきたものだそうです。

 ***

とても、 とてもフォトジェニックな椅子なんですが 全体像はまだ内緒にしておきたい… そのかわり…


・・・脚だけ



・・・ 小人さんの散歩道。。 (カーブのある座面)


 ***

この椅子、 この色合いが いつでも目に入る場所にあることが、 こんなにも心に幸せをくれるとは、、 ずっと欲しかったには違いないけれど、 傍に置いて、 手で触れて、 艶や色味を眺めて、 こんなにも日々嬉しく、 心地良く、 また、ときめきまでくれるとは 思いもしませんでした。

ギターの大好きな人が (私も大好きですけど) マホガニーやローズウッドの、美しい塗装の下に透ける杢を眺めているだけで幸せになるような、、 そんな気持ちが分るかたなら、 感じていただけるかと。。。

… 私の78年製ギターも、 サイド&バック ローズウッド、 トップが単板セダーだけど、、 今でも胸元に抱えてみるだけで なぜかほっとするのは、、 何故なんだろう…
木が好き、、 ギターが好き、、 それとも 作った人の愛情が好き、、?




 ***

これから、 たびたび 写真の小道具に登場してくれると思います。






わたくしが
ちやうどあなたのいまの椅子に居て
あなたがわたくしを訪ねて来られましたとき
    ……アカシヤの枝ゆらゆらゆれる……
わたくしの云ひましたこと表情しましたことが
もしかあなたを傷つけはしませんでしたでせうか
    ……崩れて光る夏の雲……
それは今日わたくしが疲れやつれて
あなたをたづねて来たのでありますが
あああなたのことばやおももちは
いま数倍の強さになって
    ……風も燃え……
わたくしの胸を刺すのであります
    ……風も燃え
     禾草も燃える……

       (宮沢賢治)





(きょうのできごとのことは、、 まだここには書かない。。)