星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

陽射しのような、、、 『ソーネチカ』 リュドミラ ウリツカヤ著

2008-01-31 | 文学にまつわるあれこれ(林檎の小道)
自分が住む場所の第一条件、、
、、 徒歩圏に図書館があること。 できれば複数箇所。

東京23区ならば、たいがい区立の図書館は4~5箇所ずつあるので、どこに住んでもそう困ることはないと思うけれど、でも、やっぱりお散歩がてら歩きで行ける場所がいい。
いまの住居から歩いていける図書館はふたつあって、(もしかしたら3つ目も歩いていけるかも)、、どちらも傍に公園がある。 

このところ、気温は低くても、陽射しは確実に強くなってきたみたい。 昨日は風も無かったから最良の図書館日和。。 去年の手術以降は、長時間本棚をながめて立っていたりするのがまだつらかったので、ネット検索で予約した本を受け取りに行くだけ、というのが多くて、昨日もそのために行ったのだけど、ついでに書棚もうろうろと眺めてみた。

そこの図書館は残念ながら小さい。。 英米文学を除いた外国文学の書棚など、2列で終わってしまう、、 それでも、作者もタイトルも知らない本を、すっと書棚から取り出して、背表紙や内扉に書かれた紹介文とかをチラと読んだり、訳者のあとがきを走り読みしてみたりするのは、不思議なよろこびがある。 絵との出会いは一瞬間でつたわることもあるけれど、 小説は手にとってページを開かなければ一生出会えないものだから。。 しかも、手にとって借りてきただけではまだ〈出会い〉とはいえない。 そのあとの何日、何時間かをじっと向き合って読み終えないと、出会ったことにはならないのだもの。

大学生だった5年間で、うんざりするほど図書館通いはしたけれど、、 
昨日、、冬のちいさな図書館の、うす暗い書棚の間で立ったり座ったりしながら、、まだこの中に出会えていない綺麗なきれいな宝物が隠れているような気がして、、、
、、そんな感じがしてる自分は妙ちくりんな幸せ者かも、、とおもいました。

前置き長くなりましたが、、 そんな風に図書館うろうろしていて、去年よんだこの本のこと、、思い出したのです。 去年は、殆ど本のこと書かなかったから、、。

『ソーネチカ』 (新潮クレスト・ブックス/リュドミラ ウリツカヤ 著/沼野恭子 訳)

退院後、長篇とか読む元気がなくて、、堀辰雄とか、大正期の作家の短いものを読んだりしていて、そのあとチェーホフとか読んで、、 そんな頃、この本を見て、表紙がまず気に入りました。 冬のロシア、、 針葉樹の森と、、 素朴な赤い帽子の女の子。。

本が大好きで、図書館の仕事で本に囲まれているだけで幸せだったソーネチカが、本を探しにきた反体制運動家で流刑の身にあるような男と出会い、そうして男について行くことから、ソーネチカの女性としてのあらたな生涯がはじまる。。 どんな状況で暮らそうと、どんな混沌が待ち受けていようと、ソーネチカの人生は淡々と、図書館で書棚の前にしずかに座って幸福を感じていた時と変わらず、すべてを受け入れていく。

図書館での男との出会いだけが、不思議と鮮烈で、、 ミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』で外科医トマーシュについて行ったテレザをふと思ったけれど、時に哲学的な考察の加わるクンデラの筆致とは全然違って、この作品ではソーネチカの心情を何も説明しない。 女として、耐えられないほどの困難な状況に陥っても。。

幸せのものさしなど、 無いのだろうな、、と思わざるを得ない。

、、 この本を読んでもう半年以上も忘れていたけれど、 何事も無い冬の一日、、 図書館でふわっとソーネチカのことを思い出す、、、 ちょっとだけ強くなった陽射しが嬉しく感じられるような、、 そんなのがソーネチカの幸せにちかいものかもしれないと、、 

そんな本です。


ハンターさん @アストリアinロンドン

2008-01-26 | MUSICにまつわるあれこれ
(今日のフォトはHunter &Ronson のBBC LIVEですが・・・)

今週、 ずっとずっと毎日ちょっとの時間をみつけては (でも妙に忙しいんだけど、、)
見つづけていたDVD、、、

「ライヴ・アット・ザ・アストリア
 Live at The Astoria, London / Ian Hunter and The Rant Band, featuring Mick Ralphs」



洋楽DVDも置いてあるレンタル店で、これ見つけて、「ハンターさんだ!」
、、いつのLIVEだろう、、とみてみれば、アルバム「RANT」後だとわかって、
どっしても観たくなった。
ミック・ロンソンが亡くなって、長い時間が経った後で出したハンターさんのアルバム「RANT」を聴いた時、すこ~く嬉しかった。素敵なアルバムで、「ハンターさんがとってもいいアルバム出したよ!」、、って、お友だちに知らせたこと、覚えてる。
でもそれから自分が忙しくなって、なかなかちゃんと聞けずに、このブログでもハンターさんの事何か書いたことあったかしら、、? と検索したら、一度きりでした しかもデフレパ絡みで。。

このDVD見始めて、、 (のっけから、、「Rest In Peace」なの~、、泣)、、とうるうるし掛け、、
そのギターを聴いて、、!!!、、(誰っ! 誰このギタリストは!)、、と吃驚。。。
で、、いきなり止めて、どこかに載ってないかと特典のハンターさんのインタビューを先に見て、、アンディ・ヨークという人だと判り、、、ウチのCD見たら「RANT」でも弾いてる人で、、
(このハンターさんのインタビューも涙腺やられました。アンディの事も、ロンソンの事もね、、)

それからやっと落ち着いて(、、いえ興奮して、、)演奏を観はじめたんだけど、
本当にいいギタリストなんだ~。。。 ハンターさん、素晴らしいギタリスト見つけたね!
って、、またうるうるで、、。。
Hunter&Ronson時代からのハンターさんの味、そのハンターさんの声の間でこう鳴っていて欲しいと思う、ロンソンの持ち味を本当に大事にしていてくれるアンディのギターで、、定番になっていた「Once Bitten Twice Shy」とか、ギターがメインとも言える曲「The Truth, The Whole Truth, Nothin' But The Truth」でも、ソリッドな手応えあるソロを弾いてくれるし、、(ロンソンのキャーーン、というのとはちょっと違うけど、大事なとこでちゃんとカッコよくギタースクラッチも決めてくれるし、、)
このLIVEでは、盟友ミック・ラルフスさんもレスポールを一緒に弾いていて下さって、ラルフスさんのスムーズな素晴らしいソロも見どころなんだけど、ガックガック引っ掛かるような(笑)アンディのソロも若々しくって、ロンソンみたいにやんちゃなことろもあって、それが嬉しくて、、
かと思えば、、後ろのドラムセットの台に腰を下ろして、レスポールをアルペジオで爪弾くような、(この仕草にも思い出すものがいっぱいなんだけど、、)、とっても繊細なギターも弾けて、それがハンターさんの胸にせまるバラードにとても合ってて、、、本当に本当にいいギタリストだあ。。。 ハンターさんより20歳ちかく若く見えるけど、そのぶんハンターさんも若返ったみたいに元気なLIVEだった。

アンディ・ヨークさん、、、 ジェフ・ベックとリック・デリンジャーを混ぜたみたいなギタリストな風貌(!?)も素敵です。(画面撮っちゃった。。)



感動的な場面もいっぱいだったなあ。。。
「Saturday Gigs」で、会場のおっさん(、、ホントおじさんばっかり)の懐かしげな大合唱を煽ったかと思うと、「もう飽きた! こっちにしよう!」って感じで、アノ名曲のイントロへ、、。 ハンターさんそっくりの娘さんと、唇ピアスのキュートな息子さんと、、呼んでないけど出てきちゃうハンターさんのTシャツ着たあのボーカリストさんと、、みんなで大合唱。
そんな懐かしい曲も勿論だけど、 「RANT」からの2曲もすごく良かったし。 アンディのギターがここでも光ってて。
アンディ、、普段は、ジョン・メレンキャンプと一緒にやっているそうで、そんなアメリカンなからっとしたギターも弾きますが、きゅぅぅんと艶のある音色がハンターさんを引き立てます。すごいいい相性。。もうそれが嬉しくってたまらないのです。

そして、、やっぱり「Michael Picasso」はせつなくてせつなくて、、ハンターさんがサングラスしていてくれて良かった、、。 アンディもとってもいい表情で、まさにリスペクト、というギターを弾いてくれます。。

最後のおまけは、 ハイ! ブライアン・メイ先生!! 
ほんとうに 素晴らしいLIVEでした。 

医療関係の本  (ルポルタージュ編)

2008-01-23 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
先日 医療関係の本をいくつか載せましたが(>>)、実際は、この10倍くらいの本を手にしてみたのです。。けど、ためになった!と感じたのはそんなに無かった、、ってことでしょうか。。
有名なスーパードクターの書かれた本も結構読みました。確かに、医療の現状の欠点を指摘したり、専門分野の詳しい説明があったりなど、、必要な方にとってはとってもタメになります。
、、けど、自分の技術が最高!、、という結論に落ち着くようなので、紹介は避けました。それは読者それぞれがご判断を、、ということで。。

それ以外に、 ルポルタージュ作品として一般の方が読むにも非常に優れていると思う本を2冊載せておきたいと思います。 、、、昨年、自分が心臓の手術をしたからこそ、たぶん「今」でなきゃこういう本には手を伸ばさなかったかもしれないな、とは思いますが、(ふだん小説中心だから)、、よい本でした。
最近、『チームバチスタ、、』が話題で、これもちかぢか読むつもりではいますが、下の2冊もぜひとも多くの方に読んでいただきたい、、不真面目な言い方ですけどその辺のサスペンス小説などよりも、ずっと読みごたえもあり、背筋が寒くなるような衝撃的な報告もある、詳細に取材されたルポルタージュと思いました。

『凍れる心臓』(共同通信社社会部移植取材班 著/共同通信社 1998年)
日本初の心臓移植、和田移植の30年目の真実を、当時の多くの関係者への多角的な取材を通して追求した本。
和田移植については、、親から聞いたような記憶しか無いのですけど、私にとっては、まるで動物実験のように心臓移植を実施したという印象や、その結果のいきさつから、所詮人間の心臓を取り替えるなんてそんなのはうまくいかない、と親に聞かされたような印象がありました。
一方、同世代の他の人に聞いたところによると、日本初、ということで和田教授の偉業が、何か「科学と学習」みたいな本に載っていて読んだ記憶がある、とか話してました。。ともかく、、この和田移植の問題以後、日本では移植医療が封印され、大学病院関係者は口を閉ざし続けた、、という事実。

和田移植のことなんて、私自身、思いうかべることも全く無かったですが、、読んで、、本っ当に、背筋が寒くなりました、タイトル通り、心臓が凍える思い。。
当時の大学病院が権威の要塞、素人の眼のまったく届かない聖域だったことは、私も実感してます。、でも、、余りにも不透明。
ドナーは本当に助からない状態だったのか、脳死状態だったのか、、(当時、脳波を測定するのがすごく大変だった、というのも記憶してるし)、、ドナーの膨大な心電図がみんな破棄されていたこと、、とか、、関係した医師たちの証言の食い違いの多さ。。
そして、移植を受けた患者さんについては、、 そもそも僧房弁置換手術の目的で内科から外科へ移された患者さんだったこと、、 それが移植後の説明では、僧房弁も大動脈弁も使い物にならず移植しか無かった、となっていること、、 さらに私がいちばん驚愕したのは、、 患者さんの死後、病理解剖しようとした時に外科が摘出心を渡そうとせず、ようやく返還された心臓は大動脈弁が全部切り離されており、なおも組織の提供を求めて、やっと提出された弁は他人のものだった疑いが強い、、と!
、、一方で、、私らにはとにかく何もわかりませんでした、、というドナーとレシピエントのご両親らの言葉は悲しい。 当時は、本当に医療のこと、病気のことなど何もわからなかったのだから、再取材での事実など遺族の悲しみが増すだけかもしれません、、でも、、!

昨日の新聞に、 「帝銀事件60年目の新事実」ということで、平沢元死刑囚の脳に病変があったことが判った、、というのが載っていましたが、、 和田移植の患者さんの大動脈弁、、今ならDNA検査で本人のものかどうか確実に判るはず。 誰かがそれを解明するべきじゃないか? 医師の誰かを糾弾するためではなく、和田移植の真実が本当の意味で明らかにならない限り、日本の医療の闇、大学病院の闇は永遠に消えないんじゃないかと、、そう思う。

『明香ちゃんの心臓―〈検証〉東京女子医大病院事件』 (鈴木敦秋著/講談社2007年4月)
上記の、和田教授が移植裁判ののちに赴任したのがこの東京女子医大。そして、和田移植の裁判で医学的な検証をし、結果的に和田教授を擁護したのが、本書の舞台である東京女子医大の心臓血圧研究所を設立した榊原教授。 このような、心臓では日本一の大学病院で起きた2001年の医療事故を検証したルポルタージュです。

こちらはまだ記憶に新しい事件でしたが、 おそらくこれを読んで多くの人は、大学病院の診療の仕方、 事務職員や看護師の言葉、 執刀医が決まる過程、 手術前日の様子などなど、、驚くことばかりではないでしょうか。 正直、私も驚いた。。 大学病院も、手術も、何度も経験してる私でさえ。。
その最たるものが、、 手術の瞬間に至るまで、執刀医が一度も明香ちゃんを診察していないこと、顔も見ていないこと。 もちろん、検査が完全で、診断も完璧で、データも揃っていて、それで執刀医がちゃんと手術が出来れば問題は、ない。(実際は、ご両親に執刀医として説明をした医師は、オペでは第一助手として指導に当り、実際に執刀していたのは4年目の医師だったのですが、、それでもきちんと手術できていたなら、問題ない) 、、本当に問題無い、、のか?
本書を読む限り、 医療事故の根本の原因は人間関係の欠如、だと思う。事務職員も、看護師も、医師たち相互の間でも、患者さんを病める人(人間)だと感じる(認識する、んじゃなくて、感じる!こと)意識がまったく無い。 医師は技術者の集団にすぎないから、オペ室の中で指導医が若い医師を罵倒する、、 恐怖からスタッフは萎縮する、、 それでトラブルに即応できない、、 トラブルがさらなるトラブルを呼ぶ、、 その不手際の連鎖が、明香ちゃんの心房中核欠損症という手術では普通ありえない事故を引き起こした。

女子医大の外来棟はこの事件のあと新しくなりました。 私も行きました。 宇宙基地みたいに広いです。
、、、印象は、、 (個人的な見方ですが)私は好きじゃありません。 患者さんの通路と、職員(医師、看護師等)の通路が別に作られていて、患者さんは白衣の姿を全く目にすることがありません。自動受付して、外待合で待って、番号が点いたら中待合に入って、呼ばれたらタコ部屋みたいな診察室の一つへ入るだけ。 ドクターや看護師が何人いるかも全くわからず。。
本書を読んで私が感じた、医療スタッフと患者さんとの人間関係の欠如、、、 それは改善されたのかどうか、、スタッフが見えない構造では、私にはわかりません。

、、、自分が手術した病院と較べるのも、客観性の無いやり方だけど、、
友人曰く、、「あそこって町医者をちょっと大きくしたような感じだよね」、、(ある意味、、確かに)。。
お世話になったレジデントさえも曰く、、「(設備も古いけど)、、ここであなたの手術をやっちゃうんだから、、スゴイよね」、、、(それって賛辞なのか?、、笑)
外来やエレベーターにドクターも患者さんも職員も入り乱れてるのは、私が以前に書いたものからも判るかもしれないですが、外来も、職員さんの背後にバーーっとカルテが並んでて、「ハイ、○○さん、この検査先に行って来てね! あら、△△さん、予約なしで来ちゃったの? ちょっと待ってね」なんて声が響き渡ってる。でも職員さん、みんなテキパキしてるんだ。整然とはしてないが、私は職員さんのこのテキパキ度で、この病院が好きになったのだもの。

、、あと、、本書を読んでから、ハタと気づいたことは、、
私の入院中は、毎朝、朝食前(!)にドクター全員で回診にいらしたのですが、、そう言えば、カルテを持ってるとこ見た事ない。。、、てことは、誰が今どんな状態で、今日はどんな検査や処置の予定かアタマに入ってる、ってことよね。。 べつに検査予定もない時には、ぶら~っと先生が入って来たかと思うと、台に置いてあった人の本を無言で取り上げて、、(何だよぅ!)と思ったこともありましたが(笑)、、大学病院のように入院患者さんも膨大ではないから、患者全員の顔や状態を覚えられるんでしょうけれど、、、。 
私は、基本的には外科医は技術者で良いと思ってます。患者さんにヘタな情なんか持たなくても良い。ただし、、技術者として、命を預けられる信頼を持った上でないと心臓を止める手術なんて受けられない。ドクターには、「お任せ下さい」なんて言って貰わなくても良い、、「最悪」でも「最善」の行動ができる人であってくれればいいと思う。

病院の規模の大小に関係なく、患者さんと、医療従事者の人間的な信頼関係が築かれること。
、、、それを心から願います。 

あしたで、ちょうど術後1年だよ。
 
 

ご活躍を。。。

2008-01-14 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
今朝の朝日、、、 だったかな、、?

今度の新聞連載小説が 島田雅彦氏、、 とのことで、 概要と本人のコメントが載ってました。

たまたま、、何の話の流れだったか忘れましたが、 お正月、 京都の四条通りの人波を歩きながら
「だいたい、、島田雅彦が芥川賞取れずに、____が芥川賞って、 そういう日本の文学界て何なの」
、、なんといふ会話をしてたのを ふと思い出しまして、
島田氏本人の

「プロを甘く見てはいけません」

のコメントに、 おもわずニマっとしてしまった私でした。 
まだなかなか、小説読みたいモードに身体がなっていかなかったんですが、
今年はけっこう読みたい、、かも。。 読みたい、、と おもふ。

 ***

新聞、、 といえば、、
先日 同じ新聞に 渋谷陽一氏と 高橋源一郎氏との対談、というかダブルインタビューが載っていて
ひさびさに渋谷氏のお顔を拝見して (、、て、、あれが当日の写真かは知らないが)
ちっとも変わってないじゃない、、 カッコいいじゃん、渋谷サン。 

それはそうと、、 朝日が、SIGHTについてインタビューする、、って、、何?(笑)
、、と思ってしまいましたが、 言論人としての渋谷サンもここらで本腰、、でしょうか。
もうアーティストへのインタビューなぞ部下に任せても、、 いいと思いますよ、私は。
(なんて暴言かしら)

70年代末、教育TVでコメントしてた長髪の渋谷サンは、お子ちゃまの印象には深かったですから。 

初春

2008-01-07 | …まつわる日もいろいろ
京都太秦 広隆寺の梅です。 ことし初めての梅花です。

新年明けてから、 京都に行ってまいりました。
昨年も初詣をした、 上賀茂神社で 元気に年を越せた感謝と、 今年の無事を祈願して、
一年経って、 ふたたび同じ場所を歩けていることが なんだか不思議で
まるで 何事もなかったかのようで、 
でも、 また此処に来られることなど 想像もできなかったあの日の気持ちを思い出し、
「京都を歩いています」、、と、 病院の先生がたに絵葉書を書きました。

お庭には早くも梅が咲いていましたが、 広隆寺のお堂の中はしんと冷え切っていて、
そこに変わらずにおられる 弥勒さまや
凛々しい不空羂索観音さまの前に腰をおろして拝観していると、 気持ちも真直ぐになってきます。

旅では楽しいこともたくさん。。。 それはまた追々。

今日からお仕事です。 
まだフル活動ではないけれど、
私もまた 変わらないお仕事を 変わらずきちんとしていくことが今年の目標。
変わらないお仕事だけど、 出会う人の表情は一度として同じことは無いのだもの。
笑顔を返してもらえたら、それが自分のお仕事の価値。
それがあるから 続けらるのよね。

よき一年でありますように。 みんながね!

2008-01-01 | …まつわる日もいろいろ
きれいな朝陽、 透明な青空の2008年の朝です。

昨夜は、 夕方から テーブルの上のお料理をつつきつつ、 ほろ酔い気分。
(ちゃんとボス先生に、 お酒のんでいい? って訊いてきたもの)
東京へ来てから知ったのですが、、
こちらでは大晦日には 特にごちそうはいただかないのだそうですね、、?
田舎では、 おおみそかの晩がとっても豪華。 その習慣からか、 夕方には準備OK。
さあ、 はじめましょ、、って。

紅白は、、 ムーディーさんがクールファイブになったとこまで見ました。
(ムーディーさん好きよ。 クール4にならなくて良かったし、、 笑)

そのあと、 恒例の 『第9』、、 N響から。
、、、いや~ 酔っ払いつつ、 ものすごい「ダメ出し」でしたね(笑)
なんだか メリハリは無いし、 音の全部に「スラー」がついてるみたいで、、
(歓喜の歌なんだからぁ、、、、「歓」の字が「緩」になってないかぁ、、? 、、とか)
合唱はけっこうがんばっていたんだけど、、。

そしたら、 MXTVで10時から カラヤンの『第9』をやると。。
MXTV、、 すっごい久しぶりに見ました。 ほんとだ、 ホンモノのカラヤン、 最晩年の。

こんなにもちがうものかと、、思いました。
第四楽章なんて、、 もう固まってたもの。。 身動きできない。
以前にも思ったことだけれど、、 これ聴いたら、(ここで死んでもいい)、、って思っちゃう、、よね、って。
ソリストの4人はもう、、天使みたいだったなあ。。 身体がひとつで頭が4つ、、みたいな、
、、それくらい4人の声が一体化してて、 天上の歌声みたいだったなあ。。

。。。 そうして 除夜の鐘を聞いて(見て)、 そろそろ休もうかと思いつつ、、
「ロック全米ベストヒット」なんか見始めたら、、 終わんない(笑)。
もう寝る~、、、 と言いながら とうとうラストまで見ちゃった。 ラストはELVIS4曲。

「suspicious mind」、、
(疑心暗鬼の想いを抱えたままじゃ、、)、、って歌いながら、 女の子たちにKISSをして笑うELVIS、
あの歌、、 なんにも知らないお子ちゃまの時は、 ノリもいいし、好きな曲だったのに、
歌の背景を知っちゃってからは、、 どんな想いで女の子にキスして、 ポーズとって、 口元歪めておちゃらけて、、
なんか、 すっごい せつなくなる曲になっちゃった。。 でも今でも好きな歌、だけど。

ELVISはキングです。 年とってますますそう思う。
でも、、 (小さい声で)、、 
エルヴィスと同じ思いは、して欲しくないと心からそう思っているんです。 だいじなシンガーには。。

 ***

音楽 大好き!
文学も、 映画も、 アートも、 好きだよ!

今年もどうぞよろしく。 幸せな一年でありますように。 あなたにとって。 そして私も。