星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

「歯車は次第に数を増やし・・

2001-06-26 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
・・半ば僕の視野を塞いでしまう・・」芥川の「歯車」昔読んだきり、細部を忘れていたので故郷の本屋で買いました。うーむ、最高傑作かもしれないですね、本当に(って今頃何を言っている)「巻煙草の煙は薔薇色の壁へかすかに青い煙を立ちのぼらせて行った。この優しい色の調和もやはり僕には愉快だった」・・ここ好きです。でも、黒いレエン・コオトを見ても、看板の翼を見ても、何を見ても「親和力」を感じてしまうあたり、いいかえれば「偶然と言う名の必然」をそこかしこに感じてしまうあたり、私もそろそろアブナイかも・・。

 おかげさまで歯車は見えなくなりました。故郷の街は今、再開発の真っ最中で、昔ながらのアーケードは全て取り払われてまるで銀座のような町並みに・・。しかし、あそこの日射しは日本一かも、紫外線の強さは東京の5倍はありそうで、あのままのっぺらな街が出来たら真夏は炎暑地獄でしょう。

 総会の席でとあるお年を召した女性に、自分の年令を告げたらとても驚かれてしまい、顔をまじまじと見て「本当に何の御苦労もなくお育ちになったのね」と言われてしまいました。30を過ぎたら自分の顔に責任を持て、と言いますが「何の苦労もなくお育ちになった」らしいこの子供顔を私は嬉しく思いましょう。どこまでが試練でどこまでが耐えられない苦痛か、あるいは苦痛さえ喜ばしいのか、わからないのだもの・・・

先日メッセージを下さった方へ・・。

2001-06-03 | …まつわる日もいろいろ
(略)

映画「クイルズ」ですが、私は終了後ちょっと歩くのがふらふらしてしまうほど素晴らしい映画でした。誰もが見ていいと思う映画ではないかもしれませんが、創作するということについて考えたことのある方は、特別の思いを持たれるはずです。・・・で、その主題とはぜんぜん関係ありませんが、獄中のサド公爵の原稿を受け取りに来る、黒馬の謎の黒服の男・・この人がとても素敵! ケイト・ウィンスレット扮する洗濯女が秘密の原稿を差し出す、と「名前は?」と尋ねる。女が答え、微笑を浮かべる男。「お名前を・・」逆に女が問い返す。「・・いずれあなたと旅立つ時が来たら教えましょう・・」身を翻し駆け去っていく男。

(略)


ところで、先日メッセージを下さった方へ・・。
たくさんのメッセージ、助言、たくさんの思いのこもった言葉、ありがとうございました。あなたの語る多くが、私には戸惑うことばかりで、理解をするにはきっとまだ時間がかかるかもしれません。けれどもとても貴重な、心から嬉しいと思えた言葉です。本当にありがとう、それから、ちょっとごめんなさい・・・。なんだか、とても素晴らしい友人に出会えたような気持ちがしました。もし、話がしたくなったら遠慮なくお越し下さい。私はいつでもここにいますから。

ちなみに私にもお兄ちゃんがいますが、庭師ではありません。(優しいけどね)