星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

日曜の朝。

2002-01-14 | アートにまつわるあれこれ
 日曜の朝は、ゆっくり眠っていたいのはもちろんだけれど、できれば朝寝坊はしたくない。年末に珈琲豆を送って貰ったので、それをガリガリ挽いて珈琲を入れて、机に向かって新聞の束を広げる。1週間分の記事の中から気になる記事や気になる本をジャキジャキと。それをしないと新聞を捨てられない。昨年末からの忙しさやら、寝込んでしまったことやらで、新聞がもっと溜まって部屋は「片付けられない女」って私のことかしら、っていう状態。。。

でもね、珈琲飲みながら、たまに窓一面の青空なんか見上げつつ、ジャキジャキやるのは至福のひとときなの。それで日曜美術館を見る。これが一番嬉しい日曜の朝。

 今朝はずいぶん古い新聞までおさらいしてしまったけど、アフガンのメリーゴーランドの写真に目が釘付けになった。大見出ししか見ない日もあって見落としていた写真。
褐色の泥と石の地面に、切り出しただけの木の支柱を立てて、東屋つくるみたいに、というか蝙蝠傘の骨のように横木を張って青いシートを被せ、そこにワイヤーで小さな木馬をぶら下げただけの・・・これが回転するのか、もししたとしても危険きわまりないメリーゴーランドに、子供たちは曲芸乗りのような格好で逆さまになってぶらさがっている。その嬌声が聞こえてきそうな写真。ありったけの物資で作ったこの急ごしらえのメリーゴーランドに、子供たちはどんなに喜んだことか。

 そしてもうひとつは今では「爆心地」と呼ばれることもある無人となった現場の写真。

余りに高すぎて先端が見えないくらい高いビル・・回転木馬を作ったのも人。崩れ去った塔を作ったのも人。破壊したのも。
 でも、曲乗りをしている子供がこのあと落っこちて怪我しなかったか心配。
ぜったいするだろうな、これは。でも怪我してもまた、乗るんだろうな。

夜明けが月に語った言葉。

2002-01-01 | …まつわる日もいろいろ
 新しい年に会いに行くため、空港へ向かう。
夜明けの色が地平線の後ろから微かに空を染めはじめる時間。ふと西の窓を見れば、東京タワーのすぐ隣にとてもとても大きな満月がまだ夜を残した空にかかっていて、ずっと私のあとをついてくる。東の海上では朝が生まれかけ、その光を反映した柔らかな灰色と薄紅色の雲の層の上を、月はしずかに移動する。

世界がまだこんなにも美しいこと・・・どこを見ても涙が溢れそうで、それは感激でも喜びでもなく、自分がここに在るということへの一縷の申し訳無さにも似た、そう、畏れと言ってもいいのかな。。。ありがとうとごめんなさいを同時に言いたい、でもとても美しい時間なのでした。

 パティ・スミスをお土産に、友に会いに行きました。代わりにまたたくさんの音を貰って、とても忙しい彼女と「耳がふたつじゃ足んないよ」って。聴く耳も、書く手も、読む目も、生きる時間も、大切にしたいですね。

 ・・さて、去年は20世紀の映画と文学ベスト5をやったのでしたが、今年は2001年ベスト映画&MUSICをやってみます。(なぜ文学をやらないかというと、文学作品は10年単位くらいでないと傑作は生まれないから・・)お友達のAさんにも質問しました。では、Aさんの選んだ映画ベスト3。

 No.3 ザ・セル(インド出身の監督ならではの映像美と鈴木清順を思わせる桜吹雪)
 No.2 グラディエーター(男らしさ!!!ラッセル・クロウ&ホアキン・フェニックス~!)
 No.1 スコア(ノートン、デ・ニーロ、ブランドの競演! お約束通りのデ・ニーロ勝ち。だが何と言っても生ブランドが動く、喋る!?)
 ・・だそうです。

では、ももが選んだ映画ベスト3。
 No.3 スターリングラード(エドの冷たく青い瞳と、ジュード・ロウの愛しき黒い爪・笑)
 No.2 クリムゾン・リバー(ヴァンサン・カッセル好みだわ~、しかし選考理由は死体の美しさ)
 No.1 クイルズ(美に憑かれた表現者の悲しきsaga。出演者全員が素晴らしかったです)

 じゃ、2001年発売のCDベスト3。(リマスター盤はいろいろいいもの出ましたが除きました)
 No.3 同点で2作、PULPとジョー・山中さん、どっちも落とせない大好きな声なので許して。。。
 No.2 エアロスミス「Just Push Play」(前進あるのみの姿勢ばかりでなく、懐かしいくせに文句なしに新しい)
 No.1 ぶっちぎりでMUSE!「オリジン・オブ・シンメトリー」(マシュー君の音楽への向き合い方といい、もっと伸びるでしょうきっと♪ U2を聴き始めた時と同じくらい力入ってます。そんなバンドになればいいよね)

 というわけで、今年も文学に限らず映画のこと、音楽のこと、美術のこと、時間の許すがきり書いていきます。時々見に来てくださったら嬉しいな。