料理という人間が生きていく上で一番基本的なものを作る才能には恵まれながら、自分の食事には無頓着というヒロインのキャラクターの設定がうまい。食に限らず、どこが悪いわけでもないのに人とうまくいかない人の性格をよくつかんでいる。
ヒロインの前にまず子供と男が現れて、形だけ家族みたいになってから、実質がついてくるのが面白い。
かなり豪華な料理が出てくるのはずなのだれど、それ自体が見せ物になることはない。
ハリウッド版リメークは見ていないが、ここでさりげなく織り込まれたドイツとイタリアとの気候や気質の違いといった要素は入れにくいのではないか。
(☆☆☆★★)