みごとに独りよがり。これくらい金かけてわがままに撮れるケースも珍しい。それでいて芸術志向ってわけではないし、考えてみると、コントでのダウンタウンのネタってこういうシュールなのが多くて、そんなに大きく違っているわけではない。
松本人志の「シネマ坊主」は日経エンタテインメントの連載中から愛読していたけれど、これだけ勝手なこと言って自分が撮るとなったらどうなるかというのを恐れずにやりおおせているのはご立派。面白く感じるかどうかは人任せだが。
しんぼるって、男性のしんぼるそのまんまというのには、ちょっと笑った。壁のしんぼるを押すたんびに、要りもしないものが出てくるあたりに寓意を読み取ろうと思えばできるけれど、意味よりぶっとび方を楽しむ。
(☆☆☆)