これだけのスケールと技術的完成をもった作品をほとんど個人が作った、というかごく少人数だからこそ作れたというのは、本当に映画は誰でも作れるが、それだけにどういうものを作るのかが問われるという評言を、お題目ではなく実作として知らせる。
こういうことができる時代になったのだという驚きと興奮をまず禁じ得ない。
キャラクターはじめ世界観の造形の独創性と異常な綿密さ。
実をいうと世界観の風呂敷を広げすぎて、この後そうそう続きを作るのも大変だろうにどうするのだろうと余計な心配をしたくなる。
エンドタイトルでほとんどすべてのキャラクターの声を、チャップリンの「モダン·タイムズ」のようなデタラメ語=言葉の境界を越えたコトバでアテている。
ながながと同じ名前が続くのは「バンビ、ゴジラに会う」みたいにユーモラス。