「チタン TITAN」のジュリア・デュクルノー監督の第一作というので見てみた。
当然ながら、いたるところに共通するモチーフが見られる。
肉体損傷、暴力的で上下関係に固執する排他的なマチズモは典型だが、細かいところだと突然停車する車で始まるところも共通している。
カニバリズム(人肉食)がモチーフになってはいるのだが 相手の肉体を取り込むことによる一種の一体化の欲望 あるいは侮辱といった一般的なカニバリズムにまつわる感情とは毛色が違う。
自分の肉体の損傷を外部に投影する形としてのカニバリズムとでもいうのか、「チタン」同様ケレン味が強すぎる感じはするが、今後どうなっていくのか興味は大いに惹く。