prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い」

2025年01月05日 | 映画
冒頭、ヒロインのヘラが馬を駆って小高い丘に降り立ち、豚のモモ肉のハムみたいな塊を鳥に投げ与えるところで、鳥がそのモモ肉全体を丸呑みするのに嘴の中に収まってしまうくらい巨大なことがわかる。
ただし、この後この巨大な鳥はあまり出てこない。
沼から森を頭に乗せた巨大タコみたいなのも出てくるが、これまた一回こっきりしか出てこない。
考えてみるとファンタジー色というのはこういう巨大生物以外あまり出ておらず、全体とすると戦争ものみたい。
ただし、ヒロインは戦うヒロインとはいえず、ありがちなフェミニズムにも傾いていない。

「指輪物語」The Lord Of The Rings の初の映像化というのは実はアニメで、それもただのアニメではなく実写映像の輪郭をトレースする技法、ロトスコープを採用したラルフ・バクシ監督の1978年作。トレースしたからリアルなのかというと、かなり不気味の谷に落ち込んでいる感があった。

今回のアニメ化にあたっての神山健治監督のインタビューを引用すると「まず絵コンテとして1回、その後コンテムービーに合わせてプレスコ(※映像より先に音声を録音・収録すること)をして2回。それをもとにモーションキャプチャーを使用して全シーン撮影、そのデータを使って次はカメラを置いてCGシーンで全カット撮影、それを元に手描きによる作画で全カット演出。3年間で5回くらいこの映画を通しで撮ったイメージです。 」
まあ、えらい手間がかかっています。