トニー・レオンとアンディ・ラウの共演作となると、「インファナル・アフェア」以来だろうが、善人顔のトニーが自分では手を下さない悪人で、強面のアンディが刑事という取り合わせ。
1980年代の香港が舞台とあって、株式市場がまだ人海戦術の場立ちでやっているのが見もの。アナログの方が画になりますね。
裁判官をイギリス人がやっているのが香港がイギリス領だった名残で、裁判官もトニーの陰謀で裁く資格自体をなくしてしまうのがイギリスの没落ひいては香港市場の中国本国の興隆による相対的な没落となっている。
イギリスに逃げた囚人が証言をアンディに求められ香港行きの飛行機に乗る前に消されると怯えるあたり、合法的な手続きを踏まなくてはいけない警察と踏まなくていい黒社会との違いを端的に見せる。