回転扉をはさんでの警官相手の立回りはキーストン・コップスの感じ、続いて雨傘を開いて「雨に唄えば」そのものを流すあたりあたりは古い映画の引用ぶりに嬉しくなるが、そのうちシャーロック・ホームズやチャップリンやジョン・ウェインとまでがぞろぞろとなるとちょっと調子に乗り過ぎでついていけなくなる。
とはいえ、アメリカ製のジャッキー映画では一番らしさが出ていていい。「カリオストロの城」のパクり(どう見てもそうだぞ)は、アニメでないとできないはずだった趣向を生身でやっているのだから偉い。香港ではやっていなかったはずのドニー・イェンとの対決が見られるのがお楽しみ。
ただ、NG集はエンドタイトルのおまけにつけるもので、本編に入れちゃいけません。長たらしいタイトルの我慢をやわらげる効用もあるのだから。あと、予告編はキメのアクションを出してしまうのだから見せすぎ。あれでだいぶ期待値が減った。
イギリス(それもかなり安いセット)が舞台となると、香港出身者とどこかしっくりくる。妹役のファン・ウォンは動けるしチャーミング。
(☆☆☆★)
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