夕べ、近くの書店に立ち寄って、クルマ雑誌を立ち読みした。
各誌に、10月にドイツ本国で発売されるVWゴルフⅥの記事が掲載されていたが、雑誌名は忘れてしまったが、そのなかの1冊に、ゴルフⅥのボディ・サイズの予想が載っていた。
それによると、今度のゴルフの車幅は現行より約20mmアップの1779mmになるとあった。ショックで車高、全長の数字など忘れてしまった。
「ゴルフよ、お前もか!!」と叫びたい。
恐れていたシロッコの1810mmとまでは行かなかったが、それにしても、どうして最近のヨーロッパのコンパクト・カーはこんなに車幅を拡張するのだろうか。
ちょっと前までは、ベンツCクラスだって1730mmくらいだったのに。1779mmといったら、ほとんどクラウンと同じである。
確かにここ数年、パリなどは路上駐車がめっきり減って、道幅が広くなったような印象はあるが、それにしたって大した道幅ではない所が多いではないか。
やっぱりアウトバーンを高速走行するためのクルマなのだろうか。
通勤で通るわが道路事情を考えると、1779mmはかなり気持ちが悪い。
雨の日に傘をさしたチャリンコを追い越したいけれど対向車が近づいているとき、右折車が交差点で停車しているのでその左側を通り抜けたいけれど微妙な幅しかあいていないといったとき、運転が下手なぼくとしては、車幅が1695mmをこえるのは、何とも気分が悪いのである。
つぎはゴルフでも・・と思っていたのだが、1779mmというのを見て気分は一気に萎えてしまった。燃費は20km/Lを超えるだろうなどという予想記事にもかかわらず、である。
ちょうど8月31日の朝日新聞の“opinion”欄に載っていた養老孟司さんの反・エコブーム論を読んで、共感した直後でもあった。
養老さんは、「環境のためにハイブリッド車への乗り換えを」などと政府が道徳を国民に押し付けるな、環境のためなら、クルマに乗る回数を減らし、買い替えを控えることの方がよっぽど大事だと言う。
まさにそのとおりだと思う。前にも書いたが、うちの近所の人たちはみんなクルマに長く乗っている。ベンツ、BMWなどかなり年代モノが車庫に駐めてあるし、ヴェロッサ、ユーノス500なども健在である。ロゴ、シャレードなどという懐かしい家もある。
もう1回だけ買い替えて、10年くらい乗ってクルマはお終いにしようと思っていたけれど、壊れないのだったら、わが家もランクスとともにクルマ人生をおしまいにしてもいいかな、とも思う。
* 写真は、VWのGolf Ⅵのリア・スタイル。asahi.comの記事から。