エディンバラからシェフィールドへの列車の旅、つづいて今回はトゥイードからシェフィールドまで。
トゥイード(Berwick-upon-tweed)を過ぎると、車窓の進行方向右側(西側)のなだらかな丘陵がつづく風景はだんだん少なくなり、街と街の間隔も短くなってきた。
やがて、ニューカッスル(Newcastle)駅に到着。
エジンバラのウェーバリー駅ほどではないが、結構大きな駅である(下の写真)。
車窓から見える街並みもそこそこ。しかしニュー・カッスルは学校の地理などで聞いた地名なので、もっと大都市かと思っていたが、それほどではなかった。
寂れた工業都市といった風情。
次の停車駅はダラム(Durham)。
刑法の勉強で、刑事責任能力に関するダラム・ルールというのを習った記憶があるが、このDurhamと関係があるのかないのか。刑事責任のダラムは人名だったような気がする。
いずれにせよ、ダラムは小さな駅と町。
次はダーリントン(Darlington)に停車。
ここも小さな町と駅。
その次はヨーク(York)に停車。
ニューヨークの由来になった地名だろうが、完全に庇を貸して母屋をとられた街になってしまった。
ただし、ヨークは、息子が去年の夏、シェフィールド大学の英語学校から最初に遠足(?)で訪れて絵葉書を送って寄こした町なので、個人的には懐かしい町である。
ヨーク大聖堂というのが車窓から見えると言っていたが、写真のまん中に写っている時計台がそれなのかどうか・・・。
時計台があるのはお城か大学のような気がする。
列車は、Leeds,Wakefield-Westgateという駅にとまって、シェフィールドが近づいてきた。下はLeeds駅の写真。写真の時間からして、ひょっとしたら、上の写真はリーズ近郊の風景かも。
リーズを過ぎた辺りで、何らかの事情で(車内放送をしていたのだが聞き取れなかった)、10分近く停車した。下の写真は停車中に反対線路を通過していった列車。
Wakefieldは、シェフィールドに近く、荷物をまとめたりしていて慌ただしかったので、写真は撮れなかった。あまりきれいな駅ではなかった印象である。
下の写真はシェフィールドに近づいたころの車窓の風景。
シェフィールドは、地名の通り、もともとは羊を飼っていた田園地帯である。サマセット・モームの「大佐の奥方」はシェフィールドの田舎紳士(ジェントリー)の妻が主人公。
近代になると、最初は炭鉱によって、石炭の衰退後は鉄鋼業で発展し、鉄鋼が下火になってからは大学都市に転進した都市である。映画“フル・モンティ”の冒頭で、シェフィールドの近代史が語られている。
車窓からは、Tata Steelなんて看板のかかった工場も見えた。
ウェーバリー駅を出発して約3時間40分、列車はシェフィールド(Sheffield)駅に到着。
1等車は1両だけなので、ホームで待っている息子の姿をすぐに発見。元気そうである。これで、ようやく英語が聴き取れない不安からは解放される。
冒頭の写真は、われわれを乗せてきた列車の後ろ姿(シェフィールド駅で)。
下の写真は、シェフィールド駅の外観。
まずは駅前のホテル・ノボテルに荷物を置き、息子の大学寮を見に行き、その後、大学生たちがよく行くというパブに出かけたのだが、シェフィールドの街歩きは次回にして、夕食をとったパブのあるウエスト・ストリートの街並みだけアップする。
8日間のイギリス旅行の間、シェフィールドの2日間だけ雨に降られた。
2014/4/18 記