外国の歌手が日本語で歌ったレコードは、前に書いたリトル・ペギー・マーチ「なぜだか判らない」の他にもいくつかある。
一番先にあげるのはミーナの「砂に消えた涙」(フォンタナ・レコード、日本ビクター発売、FON-1041、発売年月不詳、330円)。
「ミーナが唄うカンツォーネのニュー・ヒット!」とジャケットに謳ってあるが、あのころはカンツォーネが流行っていた。サンレモ音楽祭で優勝した「夢みる想い」のジリオラ・チンクエッティに熱を上げていた時期もあった。伊東ゆかりが入賞したこともあった。
なぜかぼくは今でも「砂に消えた涙」をイタリア語(?)で歌うことができる。
ア ファト ウコネラ サビャ ペナス コンデレ
トゥ トケロ ギョネコ レぺルテ
チョミソ デントロ トゥッテ クァンテ レメ ラクリメ
エ レブジェ ケンベン(「検便」と出てきた!) タリ ペルメ
エ クァンド スプンタ クァンド スプンテラ ラ ルーナ(これは「月」だろう)
ファビュロピ センプレ ディメンティ カート
それの一つ一つのものが偽りのプレゼント ・・・(以下は日本語の歌詞で覚えている)
何でこんな昔の記憶がいまだに残っているのか不思議だったが、今回このレコードのジャケットの中から、この曲のイタリア語の歌詞を書き写した下に、片仮名で読み方を書いたメモを発見した(上の写真の右側)。
高校生の頃、ぼくはこんな作業にいそしんでいたのだった。
2年前まで同僚だった人物の名字さえ思い出せないことがある昨今なのに、人間の海馬というのは不思議なものである。思春期というのが不思議な時期なのかもしれない。
そういえば、懐かしいロス・マルチェロスの「アンジェリータ」は今回も出てこなかった。どこへ行ってしまったのか? 以前「アンジェリータ」について書き込みをした後でどこかにしまい込んでしまったらしい。
* * *
おまけに、外国の歌手が日本語で歌った曲をもう一枚。
ジョニー・ティロットソンの「涙くん、さよなら」(日本グラムフォン、MGMレコード、DM-1042、発売年月不詳、370円)。A面が英語盤、B面が日本語盤である。
浜口庫之助の作詞作曲の曲をジョニー・ティロットソンが歌っている。買った記憶もないが、「涙くん、さよなら」も、「ミスター・ロンリー」などとともに好きな曲だった。センチだったのだ。
最近、どこかのCMソングとしてこの曲が流れているのをテレビで聞いた。
右側のジョニー・シンバル「明日があるさ」(東芝音楽工業、KAPP、KR-1106、330円)は坂本九の歌のカバーだが、日本語ではなく英語バージョン。発売年は不明だが、高崎一郎さんの解説に「ジョニー君は1945年生まれで、ことしまだ19歳」とあるから、1964年発売だろう。
坂本九では「明日がある 明日がある 明日があるさ」というところが、“You say that you love me, you say that you love me, but your Words are just a pack of lies” となっていた。
英語の歌は音(音符?)に乗せなければならない言葉が多すぎるけれど、日本語の歌は言葉が少なくて美しいとB・E・キングがテレビで語っていた。例に挙げていたのは由紀さおりの「夜明けのスキャット」だった。あれはまた特殊に言葉が少ない歌だけど。
2022年 3月 1日 記
一番先にあげるのはミーナの「砂に消えた涙」(フォンタナ・レコード、日本ビクター発売、FON-1041、発売年月不詳、330円)。
「ミーナが唄うカンツォーネのニュー・ヒット!」とジャケットに謳ってあるが、あのころはカンツォーネが流行っていた。サンレモ音楽祭で優勝した「夢みる想い」のジリオラ・チンクエッティに熱を上げていた時期もあった。伊東ゆかりが入賞したこともあった。
なぜかぼくは今でも「砂に消えた涙」をイタリア語(?)で歌うことができる。
ア ファト ウコネラ サビャ ペナス コンデレ
トゥ トケロ ギョネコ レぺルテ
チョミソ デントロ トゥッテ クァンテ レメ ラクリメ
エ レブジェ ケンベン(「検便」と出てきた!) タリ ペルメ
エ クァンド スプンタ クァンド スプンテラ ラ ルーナ(これは「月」だろう)
ファビュロピ センプレ ディメンティ カート
それの一つ一つのものが偽りのプレゼント ・・・(以下は日本語の歌詞で覚えている)
何でこんな昔の記憶がいまだに残っているのか不思議だったが、今回このレコードのジャケットの中から、この曲のイタリア語の歌詞を書き写した下に、片仮名で読み方を書いたメモを発見した(上の写真の右側)。
高校生の頃、ぼくはこんな作業にいそしんでいたのだった。
2年前まで同僚だった人物の名字さえ思い出せないことがある昨今なのに、人間の海馬というのは不思議なものである。思春期というのが不思議な時期なのかもしれない。
そういえば、懐かしいロス・マルチェロスの「アンジェリータ」は今回も出てこなかった。どこへ行ってしまったのか? 以前「アンジェリータ」について書き込みをした後でどこかにしまい込んでしまったらしい。
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おまけに、外国の歌手が日本語で歌った曲をもう一枚。
ジョニー・ティロットソンの「涙くん、さよなら」(日本グラムフォン、MGMレコード、DM-1042、発売年月不詳、370円)。A面が英語盤、B面が日本語盤である。
浜口庫之助の作詞作曲の曲をジョニー・ティロットソンが歌っている。買った記憶もないが、「涙くん、さよなら」も、「ミスター・ロンリー」などとともに好きな曲だった。センチだったのだ。
最近、どこかのCMソングとしてこの曲が流れているのをテレビで聞いた。
右側のジョニー・シンバル「明日があるさ」(東芝音楽工業、KAPP、KR-1106、330円)は坂本九の歌のカバーだが、日本語ではなく英語バージョン。発売年は不明だが、高崎一郎さんの解説に「ジョニー君は1945年生まれで、ことしまだ19歳」とあるから、1964年発売だろう。
坂本九では「明日がある 明日がある 明日があるさ」というところが、“You say that you love me, you say that you love me, but your Words are just a pack of lies” となっていた。
英語の歌は音(音符?)に乗せなければならない言葉が多すぎるけれど、日本語の歌は言葉が少なくて美しいとB・E・キングがテレビで語っていた。例に挙げていたのは由紀さおりの「夜明けのスキャット」だった。あれはまた特殊に言葉が少ない歌だけど。
2022年 3月 1日 記