4月8日(月)曇り。
昨日で今年の桜も見納めのつもりだったが、買い物から帰宅した家内が、白子川沿いの桜が満開で綺麗だったというので、午後の散歩のついでに歩いてきた。
確かに、数年前に見物に出かけた目黒川沿いに負けないくらいに咲きほこっていた。
桜の本数は目黒川の方がはるかに勝っているが、何といっても目黒川は人混みがかなわない。数年前に一度だけ出かけたが、中目黒駅の女子トイレから階段にまではみ出した長蛇の列に始まって、川沿いの出店や見物客の人混みが凄まじくて、ゆっくりと桜を愛でる気分にはなれなかった。
それに比べると、わが白子川は、本数では負けるものの、雑踏もなくゆったりと眺めることができるだけでも助かる。
桜の木も、大泉学園駅前からの桜並木通りの桜よりも若いらしく、元気がよい。あそこは、かつては東映大泉撮影所の敷地だった。その敷地の北西寄りの場所には、今村昌平の「豚と軍艦」の撮影のために軍艦のオープン・セットが建てられていた。ぼくが小学生か中学生の頃である。
※ 調べると、今村の「豚と軍艦」は1961年公開の日活映画とある。1961年という年代はぼくの記憶とあっているが、はたして日活映画の撮影のために、東映撮影所にオープンセットを作ることがあるだろうか。何か別の東映の戦争映画のために作った軍艦を「豚と軍艦」の軍艦と誤って記憶していたのかもしれない。
東映大泉撮影所の北のはずれ、白子川沿いに植えられていたあの桜も、一時は伐採の危機にさらされたようだが、結局は保存されることになり、一時移植された後に元の位置に戻されたとの話である。よくぞ残った。
2024年4月9日 記