曇り、26度、87%
今月の30日は、中秋節です。中国人にとって、大切な祝日のひとつです。中秋節の前には、日本のお中元のように贈り物が交わされます。その贈り物となるのが、古来この月餅です。今では、ブランデー、高い食材をかごに詰めて送ることもあります。縁起物ですから、他のお菓子とは一線を画すほどお高いお菓子です。
日本の月餅とは違い、中のあんは、蓮の実から作るあんに、塩卵の黄身を蒸したものを入れます。この一般的なものの他に、バリエーションは様々です。
ともあれ、私は、この月餅が届くと、やっと、中秋節と思います。ペニュンシュラホテルの、月餅です。これは、本来の月餅とは違って、カスタードが入った洋菓子です。ペニュンシュラが、欧米人のために考えたのだと聞いたことがあります。
一口サイズ。東京のペニュンシュラでも、この時期売られているそうです。ありがたいことに、家人の会社の取引先から、毎年届けられるペニュンシュラの月餅。もちろんペニュンシュラ、普通の月餅も作っています。
実は、私が一番好きな月餅は、こちら、ナッツが一杯の伍仁月餅。これに、金華ハムが入った月餅もあります。甘いものに、少し塩辛いものを混ぜる、この感覚になかなか馴染めない日本の方が多いようです。
こちらは、塩卵が入らないただの小豆あん。豆や蓮の実や芋のあん、中国のあんには、たっぷりとピーナッツオイルが入ります。月餅を切り分けると、ふっと香るあの匂いはピーナッツオイルです。
こちらは、香港の月餅ではありません。先週、ベトナムに出張していた家人が買って来たものです。華僑のいるところでは、この季節必ず月餅が作られています。シンガポールやタイなどではドリアンの月餅もあります。これは、
ラムレーズンが入ったものですが、あんが何なのかさっぱり解りません。芋でもないし??変な言い方をすると、ボソッとしたカスタードみたいなあんです。世界中に住む華僑のために、月餅を販売する店では、海外配送もしてくれます。ところが、3年ほど前から日本だけは、月餅が送れません。日本の郵便局側から要請で、禁止されています。腐ったり、虫が付いたり、脂が滲んだり、理由はいろいろでしょう。
香港に来た当初、私は、この時期になると月餅を一度に2、3個ペロッと食べていましたが、流石に最近はひとつで十分。外の皮も、以前はブタの脂が使われいました。糖分も高く、健康によくないと最近は健康月餅、などと書かれています。
甘いものの少なかった、昔からのお菓子です。お年寄りも楽しみにこの時期の月餅を待ちます。ところが、甘すぎる月餅、脂の多い月餅、中秋節の後、健康状態を崩すお年寄りが多く出たそうです。健康月餅なるものが出るのも頷けます。
家人のお腹まわりが気になる昨今です。自分たちでは買わないのですが、頂き物が既に冷凍庫に溜まり始めました。家人にはあげないように、私が少しずつ楽しみます。