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先日、思い立って「台湾風のメンマ」を作りました。記憶にある味を再現してみます。オイル漬けの「台湾風のメンマ」は日本のメンマより優しい味付けです。そして独特な中華の香りがします。そこで「八角」「花椒」などの香辛料を足してみました。「八角」の瓶を開けるとすっと鼻を抜ける香りです。久々に嗅ぐ匂いに胸も頭もすっきりとしました。作ったオイル煮のメンマの出来はまずまずでした。
その日以来、毎日この「八角」を料理に使うようになりました。香りが気持ちを整えてくれる気がします。「八角」は煮込み料理に使うことが多いのですが、炒め物にもひと欠片、お魚のスープにもひと欠片、という具合です。香辛料の効能をよく言われますが、私は自分の身体がその時欲しいているものを使うようにしています。
中華料理の香辛料と言われて、まづ思い付くのが「しょうが」です。香辛料ではないのかもしれませんが、毎朝の香港の市場での買い物で圧倒的に地元香港人と私が買う「しょうが」の量が違いました。「しょうが」を差し出すのが恥ずかしいくらいに地元の人は「しょうが」を買います。赤い「唐辛子」をよく使うのは湖南料理や四川料理です。よく言われる「五香粉」 は作り元によって配合も取合せる香辛料の違いもあります。台湾料理によく香る香辛料です。
インド料理の香辛料、西洋料理の香辛料はよく知られていますが、中華の香辛料もそれらと被っているものも多くあります。独特なのが「八角」や「陳皮」だと思います。「陳皮」はみかんの皮を干したものです。家でも作る事が出来ます。「陳皮」は古ければ古いほどいいとされています。ある時、「陳皮」の値段を聞いてびっくりした事がありました。みかんの皮なのにお肉より高いものでした。それほと珍重されています。この「陳皮」がひとかけら入ったお汁粉を食べた時の驚きは今も忘れません。昔は中華の食後におまけでデザートが出されました。冬になってよく出されたのが暖かいお汁粉でした。一口、口に含むと爽やかな味です。「??」砂糖の質が日本と違うので、サラリとしています。その上、爽やかな香りです。ある時「陳皮」が入っていると知りました。食事の最後のデザートに「陳皮」入りのお汁粉はホッとする思い出です。
写真左が古い「陳皮」、右が「八角」です。この2つを並べて見ていてある食べ物を思い出しました。食べ物というか匂いを思い出したのです。香港のスターフェリー乗り場の九龍サイドの一階の入り口に「茶葉卵」を売る店がずっとあります。中国茶に味付けをして香り付けに「八角」「陳皮」が入った煮汁で似たゆで卵です。「薬湯」にも似た香りですが、食べるとほんわかとしたいい味の卵です。匂いと共に思い出す味の数々、しばらく「八角」の香りで体を整えてみたいと思います。
シンガポール在住時、一度 中華系シンガポーリアンの先生宅にお料理を習いに行った事があります。
その時のメニューははっきり覚えていないのですが、肉まんがあって、それに八角を入れた事は記憶にあります。正直 日本の方が口に合ってると思いましたが、これが中華の香りなんだ!と再認識しました。
シンガポールにジンホア(京華)というローカルな
餃子屋さんがあって、そこであんこの入ったパイみたいなのを良く食べました。あんこ 微妙に日本のとは違うのよねー、やはり香辛料かしら?
その餃子屋さん、凄く人気が出て、今は日本にも数店舗出来ました。懐かしくて、銀座の店に行きましたが、シンガポールの店のようには美味しく感じられなかった〜
主人とチャイナタウンのあの小さな店で食べたいね、、と話しました。