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雨、8度、72%
豆腐に麹菌をまぶして作る「腐乳」という調味料が中国にはあります。白い麹菌、赤い麹菌、どちらを使うかでも味わいが変わります。赤い麹菌のサプリメントが取り沙汰されて以来、すっかり赤い「腐乳」は日本の市場から姿を消しました。先日、白い「腐乳」台湾産を見つけました。
麹菌が違えばこうも違うものかと実感します。国が違えば麹菌も違います。「腐乳」はお粥にそのまま添えられたり、炒め物、肉の煮込みの隠し味として使います。白はさっぱり、赤がこくが出ます。今回求めた台湾産の「腐乳」は白です。中国の保存食らしく油に入れて売られています。油は空気との接触を防ぎ腐敗させないためです。 この油はラー油に近いのかやや赤い色です。辛味はありません。私はご飯にのせて食べることもあります。1センチ角ほどの大きさ、本来の豆腐でありながら味が深みを増しています。食感はねっとり。中国のものより塩気が薄く、なかなか美味しい「腐乳」です。
赤麹の「腐乳」は「南乳」とも呼ばれ独特の匂いがあります。味わいも深みがあり、好き好きが分かれます。この台湾産の白い「腐乳」は腐乳の旨みが凝縮したような美味しさ。豚肉の煮込みに2欠けほど入れる、レタスなどの炒め物に潰しながら入れる、たちまち料理の味に奥行きが出てきます。
「発酵食品」のブームです。現代のように「発酵食品」がどの様な効用があるかわからなかった昔から中国、韓国、日本ではそれぞれの「発酵食品」を作り続けています。ヨーロッパにも「魚醤」のようなソースがあると聞きます。土地土地に伝えられた「発酵食品」です。
香港にいる頃は「発酵食品」とも考えずに「腐乳」を食べていました。沖縄の「豆腐よう」はこの「腐乳」の流れを受け継いだものでしょう。改めて「発酵食品」のことを考えます。
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