相撲界に激震が走った。八百長問題で”特別調査委員会”が、現役幕内力士6名を含む、23名の力士に”角界追放”という極めて重い処分を決めた。そんなバカなというのが正直なぼくの感想であるし、まともな人間なら、だれもがそう思うだろう。
数日前のブログで、大震災前のマスコミは、正気でなかった、と書いた。正気でない証拠にカンニング問題や、一連の相撲報道、海老蔵事件など、とるに足らない事象(原発関係者が事件といわずに事象というのを真似した;汗)を連日、一面トップニュースに載せていた。相撲の八百長問題なぞ、とるに足らない事象である、これまで、何度も書いてきたので、その理由はここでは書かない。
特別調査委員会も大震災後、正気に戻るかと思ったら、さらに、後退していた。原発安全委員会同様、全くぼけた委員会だ(委員たちの顔をみればひと目でわかる)。朝日新聞は載せていなかったが(意識的にかもしれない)、毎日新聞に調査方法の詳細が出ていた。八百長の証拠が得られないために、”灰色力士”の証拠を無理矢理、”確率論”まで入れてつくった。はっきり言って、検察より悪質な証拠捏造といっていい。元検事長もメンバーに入っているから、こんなことはお手のものだろう。八百長問題の調査方法が”八百長”というのは笑えない。それに、幕内力士6名のうち、4名が将来有望なモンゴル出身力士というのも、意図的なものを感じ、”八百長”くさい。
プロ野球でも、敗退行為(八百長)をして、永久追放された投手(6名)がいるのだから、当たり前だという論がある。しかし、大相撲とプロ野球では、八百長の”基準値”がぜんぜん違う。相撲は1対1の格闘技であり、むかしから、たまの”人情・八百長相撲”はあたりまえのことだった。たとえばこれを基準値10ベクレルくらいとしよう。野球も、引退記念試合などでの”八百長投球”や、名投手の名打者に対する直球オンリー勝負(厳密にいえば、球種を事前に明らかにするのだから、これも打者に有利な八百長である;勝負にこだわる落合監督なら絶対やらせない、余計なことを言ってしまった)など多少の”八百長”はあるから、基準値ゼロではなく、1ベクレルくらいだろう。10ベクレル対1ベクレル、両者にそれくらいの差はあると思う。それを、同じ基準値で判断し、大量の”永久追放”という処分をくだした。震災前の”正気ではない(狂気の)時代”のマスコミの論調におもねる、正気の沙汰とは思えない判定である。
力士たちは提訴も考える、と言っているようだが、当然のことである。えせ正義が、また大事なものをぶち壊していく。
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今日の妙本寺の猫。わたちたち、大地震以来、安全なところでねんねしてます。