おはようございます。
昨日の新規コロナ感染者数が東京は5名、大阪はゼロ、全国でも27人と、何れも急上昇する二か月前の水準に戻った。これで、第一次コロナ大戦争は今月中に休戦に向かうのは間違いなさそうだ。一週間ほど前、ある番組で、現場のお医者さんが、来院者数も陽性者数も目に見えて減ってきましたよ、と言っておられたので安心していた。やはり、最前線で戦っている人が一番、戦線状況は分かる。
昨夜のNHKスペシャル”新型コロナウイルス/ビッグデータで闘う”は、なかなか面白かった。この数か月で世界中で膨大な数の科学論文が生まれたが、それらビッグデータをAIで解析し、今後のコロナ戦争の新戦略を練ろうというものだった。
たとえば、このウイルスは主として肺炎を犯し、重症化させ、死に至らしめるが、最近のデータでは、ウイルスが血管内に入り、何とかという受容体にとりつき、血栓を起こしたり、免疫不全を起こしたり、廻り巡って各臓器に炎症を起こし、致命的になることもあるらしい。この面で、新たな治療法も検討されているようだ。
いろいろな解析が山中伸也先生らによってなされたが、ぼくが興味を持ったのはやはりBCG接種国とそうでない国の死者数との関係。これだけのデータを見せられれば、状況証拠として十分すぎるのでは。

上の表には入っていないが、東西ドイツ間(接種地域の東で少ない)、スペインと国境を接する接種国ポルトガルもずっと少ない。とくにBCG日本株が優れているらしい。関連論文もたくさん出ており、人間が本来もっている免疫力を高めているのではという考察がなされている。

ウイルスの変異についての論文も多数あり、武漢ウイルスはなんと、世界中に伝搬する間に変異を重ね、現在5000近くの変異株があるという。下には色分けした武漢ウイルスの系統樹が書かれているが、大まかにアジアグループ、ヨーロッパグループ、アメリカグループに分けられる。

日本には1,2月にはアジア型が導入され、3,4月はヨーロッパ型が入ってきた。京大のあるグループは、初期に武漢ウイルスが日本中で広まって、すでにある程度の集団免疫が出来てしまっているので、その後のヨーロッパ型の侵略にも耐えられたのではという説も出されている。そのうち抗体検査が広く行われればはっきりするだろう。

さて、武漢ウイルスはどこまで変異するのか。今のところ、強毒性になっているような感じがするが、長期的には、自身が生き残るため、人と共存共栄するため弱毒化していくのではとのこと。

我が国における第一次コロナ大戦争は何とか休戦にもちこめそうだが、第二次大戦に向けて、治療薬やワクチンをつくっておきたい。しかし、頼みの綱のワクチンは早くても来年末(今年ではなく)に間に合うかどうかと、山中先生。それまでは、一老兵士として自己免疫力を高めておかねば。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!