気ままに

大船での気ままな生活日誌

ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち

2016-10-05 06:57:13 | Weblog

おはようございます。

国立新美術館で開催中の”ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち”展も、もう、そろそろ終わろうとしている。だいぶ前に行っているのだが、まだ記事にしていなかった。取り急ぎ、記録しておこうと思う。

ヴェネツィアのアカデミア美術館所蔵のものということだが、もう、20年も前に、その美術館に寄ったことがある。現役時代で、フィレンツェで集会があり、そのあと年休をとって遊びにきたときだ。その頃は、今ほどは美術に関心はなく、ざっと、見た程度で、今回、来日した作品でも覚えているものはない(汗)。だから、新鮮な気持ちで楽しむことができた(笑)。特別出展のティツィアーノの巨大祭壇画、”受胎告知”は圧巻だったし、ほかの作品も楽しく鑑賞することができた。ちらしにもたくさんの作品の写真が載っているので、それらを転載しながら、ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たちの足跡を辿ってみようと思う。

第1章 ルネサンスの黎明/15世紀の画家たち
フィレンツェよりも少し遅れて1440年頃に始まったヴェネツィアの初期ルネサンス。その中心的な画家が、ジョヴァンニ・ベッリーニ。詩情豊かな聖母子像を多く描いた。本展にもすばらしい聖母子像が。

ジョヴァンニ・ベッリーニ”聖母子(赤い智天使の聖母)” 赤い天使もかわいいこと。

写真はないが、ヴィットーレ・カルパッチョ、七宝のような艶やかな色彩で独創的な宗教画を数多く描いたカルロ・クリヴェッリなどの作品もよかった。

第2章 黄金時代の幕開け/ティツィアーノとその周辺

16世紀の初頭、いよいよ、ティツィアーノ(1485-1576)の登場です。先輩画家ジョヴァンニ・ベッリーニの豊かな色彩表現に、フィレンツェ派の画風も取り入れ、真にヴェネツィア・ルネサンスがここにはじまる。ここでも、3点のティツィアーノ作品が来日している。ジョルジョーネ(展示はないが、ティツィアーノと並ぶヴェネツィア・ルネサンスの旗手)の影響を色濃く示すアンドレア・プレヴィターリの”キリストの降誕”やサヴォルドの”受胎告知”、”横たわる裸婦”の系譜となるパリス・ボルドーネの作品等が並ぶ。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ”受胎告知” 410×240 cm サン・サルバドール聖堂の祭壇画

ティツィアーノ ”アルベルティ―ニの聖母”

パリス・ボルドーネ ”眠るヴィーナス” 

第3章 三人の巨匠たち/ティントレット、ヴェロネーゼ、バッサーノ

ティツィアーノのあとを継いだのは、ミケランジェロのマニエリスムを取り入れ、劇的な明暗表現を特徴の宗教画を描いたティントレット(1518 - 1594)と、華麗な色彩のヴェロネーゼ(1528-1588)。そして、ジョルジョーネの流れを汲んだ、情緒豊かな田園風景のバッサーノ

ヤコポ・ティントレット ”聖母被昇天” 240x136cm

パオロ・ヴェロネーゼ "レパントの海戦の寓意"

バッサーノ  ”天上に顕現する聖母子と聖ヒエロニムス”

第4章 ルネサンスの終焉/巨匠たちの後継者

これら三巨匠が亡くなり、彼らのスタイルを受け継ぐ後継者たち。ティントレットの息子のドメニコ・ティントレット、パルマ・イル・ジョーヴァネが、ヴェネツィアのルネサンス絵画の最後を飾った。さらに世代が変わり、ティツィアーノの画風を模倣し、官能的な神話画をえがいたパドヴァニーノなど。

第5章 ヴェネツィアの肖像画

ルネサンス時代全般にわたる質の高い典型的なヴェネツィア肖像画で、本展のフィナーレとなる。

ベルナルディーノ・リチーニオ”バルツォ帽をかぶった女性の肖像”

ヤコポ・ティントレット ”サン・マルコ財務官ヤコポ・ソランツォの肖像”

素晴らしいアカデミア美術館所蔵のベネチア・ルネサンス展でした。

もう一度、ベネチアに行きたくなった。


(柳沢正人)

それでは、みなさん、今日も一日、ゴンドラの唄でも歌って(?)、お元気で!

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イサムノグチの”こけし”が葉山に!クエイ兄弟展をのぞく

2016-10-04 21:33:43 | Weblog

こんばんわ。

今年のはじめ、神奈川県立近代美術館の鎌倉館(カマキン)が閉鎖し、あの中庭のイサムノグチ制作の”こけし”にも会えなくなってさびしい思いをしていた。しかし、今日、思いがけず、葉山館で再会でき、とてもうれしかった。こちらへ引っ越していたのだ。よかった、よかった。

思い出すなぁ、カマキン最後の日、2016年1月31日の”こけし”↓
イサムノグチ・山口淑子夫妻が北鎌倉(山崎)の魯山人の仕事場(星岡窯)に寄寓した年に、ちょうど、カマキンがオープンした、

 

こけしの前で、カマキンの設計者、坂倉準三と師匠のル・コルビュジエが並んでいる写真も、そのとき中庭に展示してあった↓。1955年11月8日に来館。ル・コルビュジエといえば、世界遺産となった、国立西洋美術館の設計者。

葉山館で開催されているクエイ兄弟展がそろそろ終幕だというので、どんなもんじゃろかと覗いてきた。ひとつだけ撮影OKの作品があった。鹿。

幻想的、不可思議、哲学的、病的、魔術的、悪夢、叙情的という形容詞がつけられている、クエイ兄弟のアニメーション(ビデオ)やそれに使用した人形等が会場で鑑賞できる。ぼくと同世代の方で、フィラデルフィアとロンドンで学び、アニメの世界で活躍。たとえば、ある朝目覚めると、巨大な虫になっていた、(ぼくら世代の人気作家)カフカの”変身”をモチーフにした作品など、ちょっと不気味な(笑)作品が多いです。

こけしに再会を約束して、葉山をあとにしたのだった。

。。。。。

ノーベル物理学賞は残念でしたね。では、おやすみなさい。

(蛙の親子)

いい夢を。一富士・・

(葉山・森戸海岸からの富士山)

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森戸海岸の秋富士

2016-10-04 17:17:48 | Weblog

こんにちわ。

今朝、久し振りに富士山がきれいに見えたので、午前中に葉山の森戸海岸で富士山をみてきた。葉山のクエイ兄弟展もそろそろ終幕ということもあった。夏の間は、海水浴客で大混雑だった逗子から葉山へ向かう海岸通りもスイのスイ。たちまち、森戸海岸に到着。

森戸海岸は、歌の文句にもあるように、今はもう秋、誰もいない海だった。誰もみていない富士山だけが海の向こうに、うつくしい稜線をみせていた。

富士山の右に江ノ島が

流木がオブジェのようだった。

森戸海岸の隣りに森戸神社がある。

神社にお参りして、浜辺へ出る。裕次郎記念碑の向こうに富士山が。

ここからの夕景が、また、素晴らしい。ちょうど、裕次郎灯台に夕陽がおちるシーンがぼくは好き。

素晴らしい葉山の秋富士だった。

さて、今晩も楽しみ。ノーベル物理学賞、三年連続、日本人受賞なるか!

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朝散歩 金木犀と富士山

2016-10-04 08:34:02 | Weblog

今日の朝散歩のお目当ては大長寺の金木犀。昨日、円応寺の金木犀のうつくしい散り花をみたから。毎年、楽しみにしているが、去年は見逃してしまった。さて、どうか。ちょうど見頃の、オレンジ色の絨毯をみることができましたよ。

ほぼ円形の花の絨毯。

大満足!気分爽快!

おまけに富士山までばっちり。冠雪はまだなし。これからの観察が楽しみ。

観音さまもにっこり、と言いたいところだが、いつも、富士山には背を向けている。

ついでながら、未発表の金木犀などを。

10月3日 妙本寺

金木犀並木

みずひき

苔石段と猫

10月3日 ぼたもち寺

ジンジャー

さて、今日はいい天気。そろそろ、出掛けよう。
 

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円応寺の金木犀 地面の花見頃に

2016-10-04 06:00:17 | Weblog

おはようございます。金木犀も桜と同じ、咲くもよし散るもよしですね。昨日、円応寺の金木犀をみにいったら、目は地上の花より地面の花びらに釘づけ。まるでオレンジ色のじゅうたんみたいに。地面の花が見頃になりました(笑)

石段を登り

山門をくぐると、本堂前に二本の金木犀。

はっと驚く、地面の花の絨毯。左。


小さな花びらでいっぱい

もちろん、地上の花もまだ多いが

はらはら散る花も多い


真民さんの詩の一部。
ああ 咲くもよし 散るもよし 花は嘆かず 今を生きる

仁王様も今日ばかりは、少し、ほおを緩めていたようだ。

近くの建長寺の金木犀も地上の花。

東慶寺も

では、みなさん、今日も一日、咲くもよし、散るもよし、今を生きるの、花度胸で(笑)、お元気で!



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ノーベル医学・生理学賞に大隅さん

2016-10-03 23:08:26 | Weblog

こんばんわ。ノーベル医学・生理学賞に大隅さんに。おめでとうございます。

そろそろかなと、テレビをつけ、いきなり現れた画面がこれ!午後6時35分。たぶん、速報が出た直後!

ノーベル賞ウイークがはじまって、まず、医学・生理学賞の発表が今日。例年、午後7時のニュース前後に速報が入ってくるので、テレビをつけたとたん、このニュース。東工大(栄誉教授)の大隅良典さんが候補に挙がっていうことは知っていたが、数日前、テレビで山中伸弥教授が第一候補に京大(客員教授)の本庶佑さん、ほかに、第二、第三候補を挙げられていたが、その中には入っていなかった。ぼくの予想も、そろそろ本庶佑さんかな、だった。一方、日本人の二年連続は無理かなとも思っていた。だから、この画面をみた瞬間は、んんん、だった。でも、すぐ、よかった、よかった、に変わった。

なんと、日本人研究者が、二年連続の医学・生理学賞で、利根川さん、山中さん、大村さんに続いて4人目という快挙。また、三年連続のノーベル賞受賞。ひとむかし前では、考えられなかったこと。まだまだ、候補者は山のようにいるようで、明日以降の、科学賞の受賞も十分、期待できるという。

大隅さんの研究は、細胞のオートファージ(自食作用)という、不用になったタンパク質の分解や再利用の仕組みを、酵母をつかって明らかにしたこと。こういう、すぐには役に立たない基礎生物学の分野での受賞は、多くの研究者に勇気を与えることだろう。

ほんとうに、おめでとうございます。大隅先生。


(ちょうど、この時間、沖縄県に台風が接近し、特別警報が発令された。気がかりですね)

では、おやすみなさい。

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東御苑で金木犀と十月桜

2016-10-03 07:08:35 | Weblog

おはようございます。

昨日、家内の高校の東京支部・同窓会が都内であって、その出席者が約250名だったという。それを聞いて、びっくり。東京近辺の学校ならともかく、遠い熊本ですからね。今年は地震のこともあって、いつもより多かったらしい。ぼくは、同窓会ではなく個人的な遊びで、都内に出掛けた(汗)。出光美術館で大仙厓展をみて、その足で皇居を廻って、大手門から東御苑へ。

今はどこへ行っても、金木犀の香り。東御苑でも、大手門をくぐって、すぐの受付の横に二本。そして、三の丸尚蔵館を過ぎた辺りに数本、本丸の広場にもと、随分、見て、嗅いで、楽しむことが出来た。それでは、ちょうど帰る頃、日が当たって、金色に輝いてるときの尚蔵館近くの数本をご覧ください。

金木犀

そうそう、二の丸庭園の県の木コーナーで金木犀を見つけたのにはびっくり。なんと、静岡県の木だったのです。三島大社の金木犀の古木があるしね。いつも、ここを通るのに今まで、気付かなかった。ちなみにわが神奈川県は銀杏です。

静岡県の木、金木犀

十月桜も咲き始めました。

二の丸雑木林では、可憐な花が。

かしわがはぐま

しらやまぎく

ごんずいの実

 

尚蔵館では、王羲之、三蹟、三筆の方々の書がみられますよ。

たのしい東御苑の散策でした。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

 

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海蔵寺の紫苑と金木犀 美脚松との別れ

2016-10-02 09:21:44 | Weblog

おはようございます。

東慶寺のきんさん、ぎんさんにお会いしてから、切通しの山越えして、海蔵寺へ。お目当ては萩と紫苑(シオン)。でも、山門前の萩は、もう、おわってしまったようで、わずかに咲いているだけだった。

山門をくぐると、紫苑がこれまでみたことのないほど真っ盛りで、芙蓉も花を添えていて、見事なものだった。萩の見頃過ぎに来るのもいいもんだ。

反対側から見る

鐘楼を背景に

これだけで、満足なのに、金木犀の大木がお堂の横に。これまで、気づかなかった。これもずらして来たおかげか。

本堂の縁側に腰掛けていたら、妙なる横笛の音が。ひばりさんのリンゴ追分。堂内で演奏会のようだ。そういえば、入り口に、こんな案内があったっけ。

うるわしい音色を聞きながら、前のりんどうの庭園を眺めていたら、はっと気付いたことがある。あの松がない!

切株。突然の別れ。なんてこった!

在りし日の”網タイツの逆立ち美脚松”(ぼくがつけた名称)。うつくしいおみ足、いや松だったのに、残念なことだ。もうみられない。ぼくがこちらに越してきてから、十年になる。十年ひと昔と、よく言うけど、ほんとにそうだ。八幡さまの大イチョウは倒れたし、ぼくの近所の桜の古木やヤシの木が切られてしまった。そして、今回。さみしいことだ。

竜胆が、涙をいっぱい貯めたような、大きなつぼみをつけていた。

つがるむすめはないたとさ つらいわかれをないたとさ リンゴの花びらが風に散ったよな 、りんご追分がおわり、今日の演奏会は仕舞いになったようだ。つぎつぎとお客さんが本堂から出てきて、演奏者に挨拶をして、帰って行った。


ぼくも、美脚松とのつらいわかれになきながら、海蔵寺を出たのであった。

彼岸花とほととぎすがなぐさめてくれた。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

 

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東慶寺のきんさんぎんさん 揃い咲き 

2016-10-01 22:38:22 | Weblog

こんばんわ。

10月1日。東慶寺のきんさんぎんさんが揃って咲いています。きんさん、ぎんさんとは、金木犀と銀木犀のことです!鎌倉街道沿いのお寺の入口の両脇に。

きんさんぎんさん

きんさん

ぎんさん きんさんに比べると、花のつきがわるいですが。

もっと近寄って。

金木犀

銀木犀

きんさん、ぎんさんといえば、もう20年も前になるでしょうか。100歳の双子姉妹、人気者でしたね。ご褒美のお金を何に使いますか?という問いに対して、きんさん、ぎんさん、そろって、”老後の蓄えにします”だって。ユーモアもありました。

東慶寺境内には、秋の花がいっぱい。

さくらたでとおおけたで↓

秋明菊(4品種)↓

野葡萄↓

紫苑↓

では、おやすみなさい。

いい夢を。
 

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三島大社の巨樹 金木犀

2016-10-01 10:50:40 | Weblog

はからずも、今回は、巨樹探訪の旅となったが、三番目は三島大社の金木犀でござりまする。樹齢は1200年を越え、日本最古、最大のモクセイとして知られている。もちろん、国の指定天然記念物。ただ、ごらんの通り、主幹が切られ、だいぶ衰えている。

それでも、脇に伸びている枝には花がいっぱい。まだ、まだ”青春”。最盛期には、花の香りが風向きよっては10キロ先にも届いたとか。花の色は薄い黄色。正確には、金木犀の親戚筋、ウスギモクセイ。

ご神木の裏側に廻ってみよう。洞にはなんと猫が!

いねむりしている。もう恐いものはなし、神猫になってしもうたがな。

二代目金木犀も育っている。こちらは花盛り。あとはおいらに任せて!

三島大社には、そのほか巨樹がいっぱい。

樹齢750年のけやき


樹齢650年のけやき

樹齢550年のもっこく

塀の外に飛び出す巨樹

大社の神鹿は少し元気がなかったです。血吸い蠅が発生して、餌場に来ないようだ。刺されないように、互いに身を寄せている。↓

元気なのは数匹。

本殿

駅から三島大社に来るまでの桜川沿いの道もいい。文学碑もたくさんあり、それを読み始めると時間がいくらあっても足らないほど。

桜川には何十羽ものカルガモが住んでいる。

今年の6月に、ここ桜川で見た子鴨。↓上の写真の中にも、育った子カモがいるカモ。

最後に文学碑をひとつふたつ。みっつ。

正岡子規

小出正吾

井上靖

以上、本編をもちまして、熱海方面、巨樹探訪の旅日誌を終了とさせていただきまする。

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