まろねふの廊下からの呟き

中年オヂさんの呟き転じて、人生備忘録となる…

旧太田川橋梁…?

2009年09月09日 | 泥沼より
以前、国道54号線『太田川橋』の近くに鉄道橋とおぼしき遺構があると聞きました。太田川橋の近くには可部線の太田川(?)橋梁が架かっており、軽便時代の遺構かなと思っておりましたが、調べる機会を得る事が出来ず、また記録もしておりませんでした。

今回の撮影で、その遺構を記録する事が出来たので紹介します。



国道54号線の太田川橋の歩道を八木方面に向かうと、石組みの橋台が目に入ります。その幅や大きさから、道路橋のものではない事が推測出来ます。



歩道から川を覗き込むと、橋脚跡が2箇所、橋脚があったと思われる四角い枠組みが1箇所、川底に確認できます。また橋脚跡のそばには、崩壊したと思われる石が川底に確認できます。

橋脚は上流側を三角形にし、川の流れによる橋脚への負担を無くす設計となっていたようです。



河川敷から橋台を眺めると、堤防がかなり嵩上げされた事がわかります。


左:太田川橋 右:JR可部線太田川橋梁

橋台を背に橋脚跡を望むと、その先の対岸には可部線を望む事が出来ます。

可部まで鉄道が開通したのは、明治44年で当時は軽便規格でした。その後、改軌と電化されたのが昭和5年でした。軽便時代の橋梁を改軌後も使用したのか、それとも架け替えたのかは不明です。

『国土変遷アーカイブ空中写真閲覧システム』では、1947年(昭和22年)に米軍が撮影した太田川橋周辺の航空写真が掲載されており、この遺構の辺りを可部線が通っている事が確認できます。

この旧橋梁が建設されたのはいつなのか? 改軌後か軽便時代なのか興味が尽きません。どなたかご存じないでしょうか?