先月、ダレヤメの肴となった“天賞堂EF58”のレストアが終わり、新たに客車列車牽引機の仲間に加わりました。
今回はそのレストア内容を紹介します。
↑大きな画像になります。
この車両は、7年近く前に某所で購入した『天賞堂EF58最終タイプ』の新古品で昭和57年の製品ではないかと思います。まずは車体を分解し、小物類のパーツを取り外した後に車体の塗装を落とします。ウチの仲間ではこの作業を『シンナー、ドボン。』と言いますが…(笑)
この頃の製品は、一部のパーツにプラパーツを用いており、経年により塗膜が剥げ落ちている箇所もあったので、数年前に天賞堂から分売パーツとして発売され、購入しておいた『EF58SG機用パーツ』を使い、SGダクトやハッチ等を交換しました。同時にランボードやベンチレータをジャンクキットの金属パーツに交換、屋根上の水切りを真鍮線で新設しました。
製品では正面窓を塗装で表現をしていましたが、立体感に乏しかったのと若干窓の幅が狭かったので、横に少し拡げてHゴムをΦ0.2の真鍮線を使い現物合わせでハンダ付けをしました。これに合わせて正面水切りも修正しています。
続いて足回りの改造ですが、モーターをMV-8からEN-22に交換し走行性能を上げました。ただし、モーター軸の径が小さいので真鍮パイプをはめ込み、既製品のシャフトが使えるように工夫しています。この方法はFおぢさん直伝で、当鉄道の天賞堂旧製品は全てこの方法で足回りの性能を上げています。
今回は、将来のDCC対応に備えて前照灯をLEDに交換し、それまでのプリント基板を廃し、コネクターで結線しました。これで接触不良による、ちらつきも無くなりました。
今回は、仲間が持っていないタイプのEF58を作るといったコンセプトなので、先台車はBONAのパーツを用いて鋳鋼台車に交換しました。軸箱部分を残しイコライザー部分を平面に削り、パーツの欠き取り部分に合うように全体を整えながらはめ込み、エポキシ系接着剤で固定しています。
下から見るとこんな感じ。
塗装までの下処理として、車体をトイレマジックリンで磨きます。これだとハンダ部分の腐食が無いので安心して車体が磨けます。そして、シールプライマーを吹き1週間かけて完全に乾燥させてから塗装に入ります。これは、ラッカー系のシールプライマーと私が使うアクリル系のプラ塗料とでは、乾燥時間の差による塗膜の硬化の度合いが違い、塗膜のひび割れの原因となるからです。
先程も書きましたが、私はラッカー系塗料の扱いが苦手なので、プラ塗料を用いています。クリーム色はGMカラー、青15号はモリタの製品を用いています。モリタの青15号は色合いが気に入っていますので、当鉄道の標準塗料としております。
塗装後に、飾り帯を磨きだしてGMのクリアー(№44)を吹いて全体の色調を整えています。
正面ナンバーの切り抜き文字はTomix製品を、横のプレートはだるまや製品を用いています。細かいディティールアップは行わないつもりなので表記類は入れてありませんが、エンド表記位は入れようかなとも考えています。
購入して完成するまで6年数ヶ月…やっと陽の目を見たEF58。浜松の5号機なので荷物列車牽引で楽しめますな。おっと、『いなば』『ちくま』を忘れちゃぁいけませんな。客車をしこたま作って『高千穂・桜島』もいいかも…(爆)