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スティーヴン・スピルバーグ監督『戦火の馬』その3

2013-05-16 06:39:00 | ノンジャンル
 またまた昨日の続きです。
 “フランス 1914年 キエヴルシェン”の字幕。敵が東5キロ地点で野営中との情報を受け、600の歩兵の敵に、半分の数の騎兵隊で奇襲攻撃をかける決定がなされます。ニコルズ大尉は大隊旗をジョーイの鞍に結び付けます。丈の高い草むらを利用して近づき、一斉に突撃する騎兵隊。油断をしていた相手は銃を構える暇もなく、次々と倒されていきます。森に逃げ込んだ敵は、そこに備えてあった無数の機関銃を使って、弾丸の雨を降らし始めます。機関銃を操る敵と目が合い動揺する大尉。(ここからしばらくスローモーション)スローモーションが終わると、大尉を乗せずに森の中を疾駆するジョーイの姿が。結局ジョーイは隊長らとともに敵の捕虜となります。ゆるやかに上昇するカメラによって映される、草原一帯に散らばる無数の敵味方の死体。まだ煙をくゆらしている機関銃。ジョーイは負傷兵の運搬の仕事をすることになります。馬具を拒むトップソーンに寄り添ったジョーイは自ら馬具を付けてみせ、トップソーンもおとなしく馬具を付けると、ジョーイ担当のパーキンスらはジョーイの恭順さ、かしこさに驚嘆します。大隊旗をポケットに入れるパーキンス。
 やがてアルバート宛ての小包が戦地から送られてきますが、中には大尉のスケッチブックと「ニコルズが戦死したので送る パーキンス軍曹」と書かれた手紙が同封されていました。
 ドイツ軍は全員が前線へ送られることとなりますが、シュレイダーの兄は馬を連れて後から来るように言われます。弟を守ると母に約束していた兄は、前線で戦いたいと言う弟を脱走させようと説得しますが、弟は言うことを聞かず、兄はお守りにと大隊旗を弟に持たせます。翌日ジョーイを使って隊列から弟を引き抜いた兄は、そのまま軍を離れて逃げ出し、風車の中に身を潜めます。前線に行けば誇れるはずだったと怒る弟。彼らは結局ドイツ軍に見つかり、俯瞰のカメラは脱走の罪で彼らが夜に銃殺される様子を映し出します。
 やがて風車の中の馬を見つける少女エミリー。1日待って持ち主が現れなければ馬は自分のものだと言うエミリーに対し、祖父は彼女の骨の折れやすさから乗馬に反対しますが、エミリーは、祖父の話を聞こうとしません。ジャンプの練習をジョーイにさせようとするエミリー。ある日、エミリーがハシゴと使ってジョーイに乗ろうとしていたところに、ドイツ軍が食料と物資の調達にやって来て、エミリーは急いで馬を隠します。畑の収穫時にまた来ると言い残して去ったドイツ軍。エミリーは自分と祖父の寝室に馬を隠していました。戦時中の伝書鳩の勇気を語る祖父。祖父は床下からエミリーの母のものだったという鞍を取り出し、エミリーへのプレゼントとします。丘の向うへジョーイと去ったエミリーはドイツ軍に捕まり、ジョーイとトップソーンは再びドイツ軍で働くこととなります。フェイドアウト。
 ジョーイは新たにハイレマンという兵に預けられます。大砲を丘に登らせるために使われる馬たち。疲れ切って倒れた馬はその場で射殺され、ジョーイは志願して自分からその馬の後を継ぎます。何とか丘の頂上まで大砲を運ぶと、大砲の一斉射撃が始まりました。大砲の炸裂する光に照らされる英国兵士たち。
 “フランス 1918年 ソンム川”の字幕。「生還したら故郷へ返すぞ!」と叫び回る将校。配られる弾薬。地主の息子は未だにジョーイを探すアルバートをからかい、生き残った者で分け合おうと、貴重品を供出するように言って塹壕を歩き回ります。アルバートは大尉から送られたスケッチブックを一旦は供出しますが、すぐに思い直して、自分のポケットに入れ直します。逃げ帰って来た者は射殺しろと命じられる、アルバートの幼馴染みのアンドリュー。砲弾の炸裂と跳弾の音、機関銃の音の中、次々と英兵は倒れていきます。アルバートは傷ついた地主の息子を担いで、大砲でできた穴に隠れているように言います。自軍の塹壕に逃げ帰って来て、アンドリューと対面する2人の兵士。やがてアンドリューは前線へ向けて走り出します。アルバートは手榴弾で機関銃が火を吹いていたトーチカを破壊すると、敵の無人の塹壕の中を進み、ガスマスクをつけた敵兵士の死体を見つけます。アンドリューと再会し、「助かった」とアルバートが声を震わせ、逃げ道を見つけた直後、「ガスだ!」の声がして、アンドリューは一瞬にして白い毒ガスに覆われます。(またまたまた明日へ続きます‥‥)

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スティーヴン・スピルバーグ監督『戦火の馬』その2

2013-05-15 03:45:00 | ノンジャンル

 昨日の続きです。
 彼は鋤を引いて前へ進もうとしない馬を見て、野次り、石造りの家の2階の窓からは、ローズがアルバートを見守ります。「俺なら鞭を使う」とテッドが言うと、アルバートもついに鞭を1回ジジョーイに食らわせますが、驚いたジョーイは急に走り出し、アリバートは鋤ごと引きずられていきます。「ブラボー!」と高笑いする地主。人々が見物に来てアルバートを応援し始めると、地主は「進んでいるだけで、鋤で地面が少しも掘れてないぞ」と嘲笑います。疲れて膝をつくジョーイ。そこに雨が降ってくると、地主はテッドに「1日で準備して木曜日には出ていけ」と命じます。一方、ジョーイに引かれた鋤は、雨で柔らかくなった地面を掘り返し出します。ジョーイを叫び励まし、前進を続けるアルバート。雨でびしょ濡れになりながら、その様子を見つめるローズ。大きな石も砕いて進む鋤を見て、ローズは笑みを浮かべます。車で帰ろうとしていて、異変に気付く地主。彼は戻ってきて、ローズに「息子も脚を傷めるぞ」と警告すると、ローズは「今後、息子の悪口を一言でもいったら、殺してやる」と逆に地主を脅します。
 明け方まで徹夜で耕し続け、朝になり力尽きて座り込むアルバート。ローズは「本当にバカな親子だ」と言いながら、肩を貸してアルバートを家に入れます。傷の手当てをしながら、ローズは大隊旗を見せ、テッドが義勇農耕兵団の軍曹だったことを語り、ボーア戦争で戦っあ時に贈られた南ア勲章、自分が負傷していたのに仲間を助けたとして、トランスヴァールの戦いでもらった栄誉ある殊勲賞をも見せ、テッドが帰郷すると勲章はすぐにゴミ箱に捨てたこと、人は昨晩のあなたのように、誇りになることをしなければならないのに、テッドはアフリカでした人殺しをを誇りだとは思っていないこと、しかしテッドは私たちのために努力し続けているし、努力の成果を出して、ジョーイは仕事をやり遂げるだろう、とローズが語ると、アルバートは「戦争を生き延びてきた旗は、いつか父さんに返すつもりだ」と語ります。種を捲く父の姿。
 オーバーラップすると、畑一面に青々とした株の苗が育っているのが見えます。アルバートを乗せ草原を疾駆するジョーイは、女の子を乗せ車を運転する地主の息子を追い越しますが、石垣もジャンプで飛び越えようとすると、急にジョーイが立ち止まり、アルバートは前に振り落とされます。悲痛な顔の女の子の顔を見て、薄ら笑いする地主の息子。
 牧場に雷鳴が轟き、豪雨の中、ジョーイは馬小屋に入れられます。翌日、前日の豪雨でカブが全滅し、絶望したテッドは「神はあまりに不公平だ」と言い、ローズに向かって「自分を見捨てても構わない」と言いますが、ローズは「憎しみは増えても、愛は変わらない」と答えます。
 やがて若者が町中に英国がドイツに宣戦布告したことをふれて回ります。町長は町の人々に対し、6時きっかりに教会の鐘が鳴り、その後戦争が終わるまで鐘は鳴らないと告げます。
 農業祭が開かれ、アルバートはジョーイがいなくなっているのに気付きます。泣くローズ。テッドはジョーイを30ギニーで軍に売り、デヴォン州一の馬だと保障します。そこへアルバートが駆けつけますが、既に取引は終わった後でした。涙ぐみ「ひどいよ」と言うアルバートは、年齢のサバを読み、その場で自分も軍に志願しようとしますが、xジョーイを買ったニコルズ大尉は、自分が借りて大切にし、できれば君に返すという男と男の約束をします。家に帰り、「全部失っていいのか?」と言うテッドに、ローズは「こんなやり方‥‥」と言い、「戦争だからな」とテッドが言うと、「言い訳ね」とローズは答えます。
 軍への志願者の隊列が町の中央の道を進み、町の人々から喝采を受けます。アルバートはジョーイの鞍に父の大隊旗を結び付けますが、他の馬と一緒にさせられそうになったジョーイは暴れだし、放馬してしまいます。ジョーイはトップソーンという名前の馬の隣に置かれます。盛んに後ろ足で立ち上がるジョーイ。パーキンスは馬の手入れを命じられ、将校たちは自分の馬の自慢合戦を始めます。突撃の演習。ニコルズ大尉はアルバートに、馬は元気だと手紙を書き、ジョーイの顔のスケッチも一緒に送ります。明朝4時に海峡を渡り、前線に向かう命令を受けるニコルズ大尉。(またまた明日へ続きます‥‥

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スティーヴン・スピルバーグ監督『戦火の馬』その1

2013-05-14 04:14:00 | ノンジャンル
 スティーヴン・スピルバーグ監督・共同製作の'11年作品『戦火の馬』をWOWOWシネマで見ました。
 山道、草原、丘の移動俯瞰撮影。牧場の外にカメラが降り立つと、柵の外から馬の出産を熱心に見る少年アルバートの姿が見えます。産まれ立ての子馬が立つと、フェイド・アウトしてタイトル。馬の親子が丘に向かって疾駆する様子を遠くから見つめるアルバート。やがて親子はアルバートのそばに来て立ち止まり、子馬は彼をじっと見つめます。草をついばむ親子に、アルバートがリンゴを差し出すと、子馬が寄って来ますが、前かきをする母馬を見て、子馬は母馬の元に逃げ帰ります。フェイドアウト。“WAR HORSE”のタイトル。
 フェイドイン。柵の扉を開け、2頭に近づく3人の男。2人の男は嫌がる子馬に無理矢理口縄をつけ、2頭は牧場の外へ連れ出され、、セリ市に連れていかれます。母馬から離されると怖がり、縄を持つ男を振り切って母馬の元へ戻る子馬。しかし結局連れていかれ、母馬は前かきをして抗議の意思を伝えます。
 農耕馬を買うつもりで来ていたテッドは子馬に一目惚れし、周囲の制止も聞かず、セリの相手となった地主と争い、30ギニーでセリ落とします。「あの馬は気性が荒い」と息子に慰められる地主。逆に、隣人から「何てバカなことを」と言われながらも、他の小作人から拍手を受けるテッド。地主は「そんなにいいサラブレッドを農耕馬に使うのか? 小作料はきちんと払えよ」と捨て台詞を残して立ち去ります。帰路についたテッドは隣人に「ローズにまたどやされるぞ」と言われます。畑仕事をしていて、テッドと馬に気付いて立ち上がるローズ。「あの子馬だ!」と興奮するアルバートに対し、母のローズは強い口調で「返してきて」とテッドに言い、テッドは「恐調教してから返さねば」と答えます。「あなたの悪い脚で?」とローズが言うと、「僕がやる」と言うアルバート。結局ローズは渋々1ヶ月の調教をした後に馬を返す約束を父子にさせます。「苦労して手に入れたものが全部取られてしまう」と独り言を言い絶望するローズ。オーバーラップ。
 バケツに餌を入れ、アルバートがそっと近づきますが、その度に母馬のところへ逃げてしまう子馬。アルバートは子馬に背中を向けて後ろ足で近づき、優しく子馬に語りかけると、子馬はやっとバケツの餌を食べ始めます。子馬を“ジョーイ”と名付けるアルバート。そうした様子を見守るローズ。「待て」を教わった後、アルバートが手笛でフクロウの声を出すと、「来い」と命じられているのだと教わるジョーイ。木に登ったアルバートがフクロウの声を出すと、ジョーイは上を向いて立ち止まります。
 やがて地主がやってきますがテッドは小作料として15ギニーしか払えず、地主は農地を没収すると脅してきます。テッドは下の岩だらけの土地を耕し、必ず不足分を利息をつけて秋に返すと言うと、地主は「あの馬を使って? 農作業用の馬具も付けさせない馬だぞ。まもなく戦争が始まるので今、金がいるのだ」と答えます。テッドは立ち上がり、下の土地を耕してカブを収穫し、それで払うと言い、地主は10月まで待つが、間に合わなければ馬を引き取り、小作人も、しらふでまともに働ける奴に代えると答えます。調教をするアルバートと、去る地主と3人の取り巻き。テッドは無理矢理馬具を付けようとしますが、ジョーイは怖がって後ろ足で盛んに立ち上がります。「まだ人を乗せたこともないんだ」と言うアルバート。嫌がるジョーイに体をぶつけられ、尻餅をついたテッドは「用無しの馬だ!」と言って馬を射殺しようとします。アルバートは馬の前に立ちはだかり、テッドが先程地主に対して畑を耕してみせると言ったことを思い出させます。アルバートはジョーイを使って下の土地を耕すことをテッドに約束し、ローズも「あの子の約束を忘れないで」とテッドに言います。オーバーラップ。
 「今日は鋤の引き方を教える大切な日だ」と言うアルバートは、ジョーイの首に静かに馬具を通します。鳴くガチョウ。俯瞰のカメラは広くて岩と草だらけの土地を映し出します。車でやって来た地主は、テッドの
横に座り、「父に似て融通の利かない頑固者だ。不可能ということを知らない」と笑うと、「私も含めてデヴォン州中の男たちが感心していたんだ。お前がいい農地を兄弟に譲り、この荒れ地に来たことを。しかしその悪い脚と酒癖はいただけない。酒は脚の痛み止めだろう?」と言って、地主は終始テッドのことをバカにして話し続けます。(明日へ続きます‥‥)

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トニー・ロビンソン『図説“最悪”の仕事の歴史』

2013-05-13 04:36:00 | ノンジャンル
 宮田珠己さんが著書『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』の中で紹介していた、トニー・ロビンソンの'04年作品『図説“最悪”の仕事の歴史』を読みました。英国テレビ局「チャンネル4」の体験番組『ザ・ワースト・ジョブズ・イン・ヒストリー」は、2004年8~10月に放映された第1シリーズ(6回)で時代ごとに(ローマ、アングロ・サクソン、中世、チューダー、スチュアート、ジョージ、ヴィクトリアの各時代ごと)、2006年4月からの第2シリーズでは環境ごとに(都市部、王室、産業界、海上、田園地域に分けて)?最悪の仕事?をまとめ、人気を博しました。その第1シリーズを本にしたのが本書です。
 「番組では、人気俳優のロビンソン自身がそれぞれの仕事を再現し、本当に体験してみせました。たとえば“ウミガラスの卵採り”では実際に海抜百メートルの崖で懸垂下降をしたし、“縮絨(しゅくじゅう)職人”では、なんと尿の入った桶にはだしで入り、生地を踏む作業をしました。さらに、“魚売り女”および“がみがみ女”では、鋏製の轡をはめられての市中引き回しと水責め椅子の刑を体験し、“絵画モデル”では、女性も含む美術学生の前で全裸でアポロンのポーズをとったのでした。もちろん、ヒキガエルを呑んだり死体を発掘したりという、実際には行えないこともありますが、再現ドラマや現地ロケで、さまざまなワースト・ジョブをフォローしました。」(以上は「訳者あとがき」からの引用)
 ここで宮田さんの文章も引用させていただくと、「(前略)かつてヨーロッパには、現代では想像もできないような奇妙な仕事がどっさりあった。沼地の鉄収集人、コイン奴隷、焼き串少年(スピット・ボーイ)、泥ひばり(マッド・ラーク)、踏み車漕ぎ、ヒキガエル喰いなどと列挙された職種名を見て、いったいそれがどんな仕事か理解できる人はそうそういないだろう。みなそれぞれに最悪なのだが、本書の冒頭で紹介される反吐収集人などは、実に最悪だ。
 ローマ時代、人は食べては吐き、食べては吐きしながら食事をしていたという。それ自体意味がわからんが、その吐いた反吐を掃除するのが奴隷の仕事のひとつだったというから、虚しいにもほどがある。臭いし汚いし、吐くんだったらおれにくれよ、と文句のひとつも言いたかっただろう。
 さらに驚いたのは、武具甲冑従者である。
 武具甲冑従者は、常に騎士のそばにいて、甲冑を清潔に磨き、その状態を整えておくのが仕事だった。それはわかる。問題は、騎士は、戦闘中、甲冑を脱ぐことはできないので、用を足したくなったら、そのまま甲冑の中にしたということである。(中略)甲冑の中での小便、いや、それどころか大のほうに至っては、一切誤魔化しようがなかったはずだ。従者はその掃除も担当した。
 蛭採取人は、裸足で沼地の中を歩き回って蛭を集める仕事である。蛭に悪い血を吸わせるのは、当時の医療行為のひとつだった。なので、大量の蛭を供給するため、全国の沼地を歩き回り、自分の体に蛭を吸い付かせて集めたのである。
 このほかにも、王の便をなめて健康状態を調べる御便器番だの、死刑執行人だの、(中略)、カツラのシラミとりだの、金の採掘だの、皮のなめし職人だのといった最悪の仕事が列挙されるなか、ひときわ私の目を引いたのは、隠遁者という仕事である。
 18世紀の英国ではヨーロッパ本土への旅行が大ブームとなり、金持ちたちは、自分の屋敷や庭園に、そのとき体験したエキゾチズムを投影しようとして屋敷をローマ神殿ふうに改築したり、庭園を古典的な田園風景に作り変えていった。このとき、そんな庭にプロの隠遁者を雇ったのである。人生の儚さや、富の虚しさを瞑想する風雅で賢い苦行者が、庭園の隅にうろついていなければ、その景色は完成しないと考えられたからだった。(後略)」
 英国でのそれぞれの時代の最悪な仕事が挙げられていて、上記以外にも火薬を運んだり、機械に巻き込まれる危険があったりと、命にかかわる最悪な仕事も沢山紹介されていました。当時の最底辺で生きる人々の生活を知る一助となる本だと思います。

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ロバート・ゼメキス監督『ポーラー・エクスプレス』

2013-05-12 05:26:00 | ノンジャンル
 ロバート・ゼメキス監督・共同製作・共同脚本の'04年作品『ポーラー・エクスプレス』をWOWOWシネマで見ました。
 雪深い村。クリスマスイブの夜、サンタの鈴の音を聞き逃すまいとしてベッドに横になる少年は、サンタの存在を半分諦めているようにも見えます。そこへ両親がやって来て、少年は急いでベッドに戻り眠るふりをします。「よく眠っているので、急行列車が来ても起きないだろう」と言う両親。彼らが去り、11時55分になると時計が止まり、部屋が振動し始め、轟音とともに屋外が明るくなります。ローブを羽織って外に出ると、そこには“急行 北極号”と書かれた汽車が停まっていました。サンタの存在を疑っているので来たと言う車掌に促され、迷った末、動き始めた汽車に飛び乗る少年。中では子供たちがうかれて、“北極号”の歌を歌っていました。検札に来た車掌は少年のローブのポケットにあった往復切符に検札の穴を開けます。
 次に停車した家の子ビリーは、やはり乗車を迷った末、乗り込もうとしますが、汽車に追いつけません。それを見た黒人の少女は「汽車を停めよう」と言い、少年は非常停止レバーを引きます。乗り込むビリー。やがて子供たちに、踊るウェイターからホットココアが振舞われます。別の車両に1人座るビリーにココアを届けようとした少女は車掌とともに去ります。少女の席に検札の済んでない切符を発見した少年は、少女が行った隣の車両にそれを届けようとしますが、車両を出た際、切符を風で飛ばされてしまいます。飛ばされた切符は狼の立てる風やハヤブサなどに運ばれ、また車両の中に戻ってきます。それを知らない少年は少女と車掌を追って屋根に登ると、そこには無賃乗車の“北国の帝王”がいました。スキーに乗った彼に背負われ、少年は先頭の汽車にいた少女と車掌に追いつきますが、汽車のブレーキが壊れ、列車は急な下りをジェットコースターのように下ります。その後の凍りついた湖をすべる汽車。機関手が飛ばしたピンが湖に刺さり、そこからヒビが広がり、氷の波が汽車を襲います。それを何とか逃れ線路に戻る汽車。
 やがてオーロラが見え、北極圏の町へ汽車は入っていきます。汽車を取り巻く大勢の妖精。列車を降りる子供たち。1人残っているビリーを降ろそうと少年と少女は引き返しますが、彼らの乗った車両は他と切り離され、町を猛スピードで下っていきます。車両を降りた3人は、鈴の音が聞こえると言う少女に導かれ、贈り物の集積場に到ります。そこの係員たちを追って猛スピードで進むカプセルで広場に出て、矢印に沿って進んでいくと、道がコンベヤーとなって動きだし、ビリーは自分宛ての贈り物と出会います。贈り物とともに滑り台を落ち、プレゼントの山の上に落ちる3人。やがてその山を袋が包み、その巨大な袋を飛行船が運んでいきます。輝く巨大なツリーの前で袋が落とされると、3人は地上に降り立ち、車掌らと合流します。
 やがて現われるサンタ。少年には鈴の音も聞こえずサンタも見えませんが、トナカイが落とした鈴から“疑ってる”と指摘され、“信じる”と念ずると、鈴の音が聞こえ、鈴にサンタの姿が映ります。サンタは今年の子供に少年を選び、少年はサンタの鈴を自分への贈り物に選び、それをもらいます。時計が夜中の12時を指して鐘が鳴ると、サンタは笑いながらトナカイとともに空へ向けて出発します。帽子を空高く放り投げ、ロックで踊る妖精たち。車掌は汽車で帰ると告げ、ビリーには“任せる”、少女には“導く”、少年には“信じる”という文字を切符に印字します。列車が動きだし、鈴を落としたことに気付く少年。先に降りたビリーは自分への贈り物が既に届いていることを皆に知らせます。少女と別れ列車を降りた少年に、車掌は大声で「メリークリスマス」と言い、屋根では“北国の帝王”が挨拶して、煙のように姿を消します。
 翌朝、サンタが来たと喜ぶ妹。少年は自分への贈り物の箱を開くと、サンタの鈴が入っていて、サンタからの手紙も入っていました。鈴の音が聞こえない両親。数年後、妹も鈴の音が聞こえなくなりますが、今でも自分は鈴の音が聞こえると言って、映画は終わります。

 後年の『ベオウルフ』と同じように、表情から体の動きまで実写そっくりのCGで描かれた映画でしたが、より完成度が高いように感じました。遊園地のアトラクションが連続するようで楽しめたように思います。

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