野田総理がTPPの交渉に参加の意向を表明した。テレビの報道番組で、賛成の立場の人と反対の立場のひとが議論しているが、ほとんど貿易に関することばかりである。最近色々と詳しい人に教えてもらい、少しわかったのだが、TPPは貿易自由化だけではなく、加盟した国家間の人的な交流なども含まれる。医療や教育、労働など色々な側面から見て日本にとってできるだけ不利益にならない取り決めをしなければ参加する意味がない。おそらく各国の代表は自国の利益になるように交渉を進めようとするであろう。
たとえば日本以外の国の医師が日本で開業して良いのか、その際、健康保険は適用されるのか?他の国が要求して来たらどう対応するのか。あらたな制度が導入され日本で問題が起きることが予想される場合にNOと言えるのか。
わたし的に言えば、今回の交渉は、環太平洋政治家口述格闘選手権大会なのだ。しかも参加することに意義はない。絶対勝たなければならない。
ニュースでみると、総理をはじめ、同行している閣僚がニコニコしているので心配である。
昔、長州が英国との戦いに負けたとき、関門海峡の島のひとつを英国にとられそうになった。交渉に挑んだ高杉晋作は、交渉の度にまず古事記の文章をひたすら読んだ。呆れた英国が、根負けして、島は取られずに済んだという話がある。
今回の日本の代表に国益を守るという自覚がどこまであるのか。
小さい長州が大国である英国相手に必死で領土を守り抜いたことをどこか片隅において、頑張って欲しい。