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ところで、「日本女性学会」から、
「学会ニュース」108号が届いた。
特集は「バックラッシュ関連の動き」ということで、
わたしにも福井県の図書排除事件のことを書いてほしいと
原稿依頼がきていたもの。
わたしは一応、女性学会の会員なんだけど、
学者でも研究者でもないし・・・・正直こまった・・・
・・・(ほかにちゃんと書ける人いるでしょ)・・・
でも、福井のことをたくさんの人に知ってほしいと思い、
書くことにした。で、それが載ったというわけ。
字数に制約があったし、うまく書けてるかどうか分からないけど、
とりあえず、以下に紹介します。
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福井・ジェンダー図書排除事件から
寺町みどり
事件は、2005年11月、男女共同参画推進員からの「生活学習館の図書の内容を確認し不適切なものは排除するように」との申し出に始まる。福井県は「情報の提供は学習する上で必要である」と公式に回答し却下したが、その後153冊の排除本リストを持ち込んだ推進員の排除要求に屈し、2006年3月下旬、図書を書架から撤去した。
5月に事件の一報が届いた翌日、わたしは福井県敦賀市議の今大地はるみさんと関連の「公文書のすべて」を情報公開請求。同時に、福井県に対し「住民監査請求」と「抗議文」提出というダブルアクションを起こした。
県は153冊の図書のすべてを「誹謗中傷や人権侵害、暴力的表現などの公益を著しく阻害するものがないか」確認し、問題がないとして書架に戻した。
本を戻せば一件落着ではない。図書の排除は「思想・表現の自由および知る権利の侵害」であり、図書の内容の精査は「検閲」である。
上野千鶴子さん、江原由美子さんなど排除本リストの著者・編集者等で請求した情報公開では、5枚の「図書リスト」は「公にすることにより、個人の権利利益を害するおそれがある」としてすべて「黒塗り」。わたしたちは処分を不服として、情報非公開処分取消訴訟(原告20人/代表・上野千鶴子さん)の準備をはじめた。この動きを知った福井県は153冊の図書リストを公開した。勝てると確信していた提訴は「幻の訴訟」となり、わたしたちは8月26日に予定していた提訴集会を抗議集会に変更して開催した。集会では「福井県男女共同推進条例」に基づく「苦情申出書」を呼びかけ、80名(42人は福井県民)で提出した。
(事件の詳細は「みどりの一期一会」(福井・焚書坑儒事件))。
図書排除の抗議運動は、今大地さん、上野さん、行政訴訟の準備をすすめた寺町知正さん、事務局のわたしの4人を中心にすすめてきた。
自治体の政策は「条例」が根拠であり、図書の選定に国の権限は及ばない。いかなる理由であれ、権力による図書の選別・排除は許されない。図書の排除とその後の混乱は、行政のことなかれ主義と隠蔽体質が引き起こした。わたしたちは迷走する福井県に対し、法や制度を熟知し、公的な手法でたたかってきた。
恣意的な図書排除(選別)はどこでも起こりうることだ。このような動きには、まず「図書の選別・排除は違法と認識すること」が不可欠だが、さらに、①女性センターなどの公正な運営ルールと図書選定の透明性の確保、②法・制度を熟知して市民が日常的に行政や議会の動きを監視、③公的手段を使って対抗するノウハウの共有、④指定管理者委託の「公の施設」を情報公開制度のブラックボ
ックスにさせないこと、などが必要だと思う。 情報公開制度を使って事実関係を精査し、問題を明らかにすることによって、有効な解決手段を選択することが可能になる。
わたしは学問と無縁の一市民だが、法や直接民主主義の制度をつかった現場の実践と研究者も含めたネットワークが、中央集権的な動きに対抗できると思っている。
今回の事件の成果は、その一例である。
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福井事件は、その後、
わたしたちの苦情申出に対して、福井県知事の回答が公文書で届いていた。
それに対し「福井『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」として
代表の上野千鶴子さんの「声明」をつけて、
さっき福井県政の記者クラブに送ったところ。
これにて一件落着、かと思いきや、
福井県から電話があり・・・・・大問題が発生。
これでは、福井県みずから火をつけているようなもの。
降りかかった火の粉はちゃんとはらわなきゃね。
問題はまだまだ続きます。
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