みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

『世代間連帯』上野千鶴子・辻元 清美(著) /「 男おひとりさまの晩年 」連載(上野千鶴子)

2009-07-26 20:23:36 | ジェンダー/上野千鶴子
ウイルあいち(愛知県女性総合センター)で、
「日本向老学学会」の10周年シンポジウムが開催されました。


基調講演は、上野千鶴子さんの「向老学のすすめ」。
そういえば、向老学学会が発足した年も、上野さんの基調講演でした。

講演とシンポジウムの様子は改めて報告するとして、
講演のなかで、辻元 清美さんとの共著『世代間連帯』の紹介がありました。

 『世代間連帯』 (上野千鶴子・辻元 清美(著)
/岩波書店/2009/07)

まだ、まにあう
手遅れにならないうちに
対立が煽られがちな世代の違いを超えて、安心できる社会とは--

 
この本、先日東京に行ったときに、
上野さんから、サイン入りでプレゼントされました。
少し空けてあるのは、辻元さんのサインをもらうためだそうです(笑)。

読み始めたら引き込まれて、帰りの新幹線の中で、
一気に読んでしまいました。
医療、介護、年金などの政策、政治を変えることの大切さ、
システムをどう変えれば、弱者が安心して生きられる社会ができるのか、などなと、
衆議院を解散したいまだからこそ、一人でも多くの人に読んでほしい本です。

 
本の帯の言葉は、上野さんから「あとがき」から引用されていますので、
ちょっとだけ、紹介します。


 <「あとがき」(上野千鶴子)より>
安心して老いられない社会では、安心して生きつづけられない。高齢者の安心は、高齢者だけの安心じゃない。年とってから切り捨てられるような社会で、だれが安心して働きつづけられるだろうか。世代間の対立を煽るような分断支配の構図に乗っかってはいけない。若者にかぎらず高齢者だって社会的弱者だということを忘れてはならない。
・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・
 うかうかしていたら、日本では「社会連帯」が死語になってしまう。社会連帯のなかには世帯間連帯が含まれる。だからこそ、言いたい。まだ、まにあう。手遅れにならないうちに。介護保険が空洞化する前に、年金制度にシニカルになる前に。政治にシラケル前に、若者だけでなく、すべての世代に対してメッセージを贈りたい。制度も政治も変えられる、と。
(『世代間連帯』P246より)


7月22日、岩波新書「世代間連帯」が発売されました
(辻元清美のつじもとweb)


著者の辻元さんは、ブログも書いてみえます。

いずれにしても、本は780円の岩波新書なので、買ってよんでくださいね。

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「日本向老学学会」は、午前中に上野さんの講演を終えて、
昼食まではエコファッションショーです。


いつみても、ファッショナブルな上野さんが退場。

「P-WAN(市民と政治をつなぐサイト)」の話しををするために楽屋へ。

高橋ますみさんと上野さんもエコファッションショーのモデルになるということなので、
舞台に登場する前に、ツーショツトを撮りました。

さわやかな笑顔で、見つめ合うおふたり。

モデルさんたちの了解を得て、ブログにアップします。

おまけは、
プレジデントロイターに連載されていた上野さんの「男おひとりさまの晩年」。


「 男おひとりさまの晩年 」の記事一覧 (上野千鶴子)

●暮らしの裏ワザ事典 2009年 7月 10日
男一人。退職後友人がいない!いまからつくる方法
男おひとりさまの晩年【5】
おひとりさまは、友人が頼り。自由だからこそ、
まめな連絡がいざというときに役に立つ。
●暮らしの裏ワザ事典 2009年 7月 9日
男一人。子なし。面倒を見てくれた人への相続・遺言
男おひとりさまの晩年【4】
面倒を見てもらいたい人がいるなら、その人に託す
遺産について遺言に明記しておきたい。
●暮らしの裏ワザ事典 2009年 7月 8日
男一人。緊急入院・手術には保証人が必要
男おひとりさまの晩年【3】
男のおひとりさまは、とかく健康に無関心になりやすい。
しかも病院嫌い。その割にストレスに弱い。
●暮らしの裏ワザ事典 2009年 7月 7日
男一人。家ぐらい買っておくべきか
男おひとりさまの晩年【2】
「お金を全部ガラス張りにしたのが敗因。離婚のリスクがあるなら
男性もへそくりしておかないと」
●暮らしの裏ワザ事典 2009年 7月 6日
緊急提言!「男おひとりさま」の活路とは?
男おひとりさまの晩年【1】
“男おひとりさま”の老後にはあまり光が当てられていない。
本当に男は大丈夫なのか。


「おとこ」にも、けっこうやさしい目線の上野さんです。


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