東北の太平洋沖で起きた大地震の被害は甚大です。
被災者の皆さまには、お見舞いもうしあげます。
わたしは、昨夜から、ECCS(緊急炉心冷却装置)が作動しなかった
福島原発のことが気になります。
ECCS(緊急炉心冷却装置)は原発のいのちづな。
これが正常に動かないと、メルトダウン(炉心溶融)の危険があります。
昨夜は、半径3キロの住民の避難でしたが、
けさ起きたら、半径10キロ圏内の避難になっていました。
原子炉格納容器の圧力が高まっていて、
このまま放置すると「水蒸気爆発」または「水素爆発」の可能性があるので、
調整弁から、放射性物質を放出する、との報道。
原発の外でも放射線が検出され始めていますので、
中は大変なことになっていると想像できます。
地震 : [訂正]福島第一1号炉でシビアアクシデント(苛酷事故)か
東京電力らが3月11日22:00に行なった2号炉に対する解析によると,24:50に燃料溶融が起こり,27:20には原子炉格納容器が設計最高圧に達する可能性があり,格納容器全体が破壊する可能性があるため,格納容器ベント(放射性ガス排出用配管)をつかって,放射性物質を環境中に放出することを検討している.
実際には,1号炉で格納容器内の蒸気圧が通常の400kPaから設計値を超える600kPaにまで高まっており,かなりまとまった量の放射性物質を放出する危険性がある.
東京電力らによる2号炉のシミュレーション:
(実績)14:47 原子炉スクラム(RCIC[原子炉隔離時冷却系]起動)
(実績)20:30 RCIC停止(原子炉への注水昨日喪失)
(実績)22:50 水位計復活(L2:燃料上部より約3.4mの水位)
(予測)22:50 炉心露出
(予測)23:50 燃料被覆管破損
(予測)24:50 燃料熔融
(予測)27:20 原子炉格納容器設計最高圧(527.6kPa)到達
原子炉格納容器ベントにより放射性物質の放出
下記の資料より転載
官邸ホームページ 東北地方太平洋沖地震への対応
■■関連情報
NHK
福島第一原発 容器圧力上昇で通報朝日新聞
福島原発炉内蒸気、外に逃す作業検討 放射能漏れの恐れ |
もし、燃料棒が溶融し原子炉格納容器の爆発が起きたら、
大量の放射性物質が大気中に放出され、取り返しはつきません。
公式発表は、常に後手後手に回って、市民には真実を知らせず信頼できないので、
昨夜から、関係者と連絡をとりあって、自衛策をとることを相談しました。
これは、チェルノブイリ原発事故のときと同じです。
放射性物質を含んだ蒸気を放出すると、大気は放射能で汚染されます。
自衛策として、少しでも被曝を少なくするために、部屋を密閉して外に出ないこと。
特に、被曝の影響を受けやすい小さな子どもや妊娠中の女性は気をつけてください。
放射能による被曝ついては、まず半減期が短い放射性ヨウ素の対策には、
昆布やわかめなど、ヨード分が多いものを先に摂取しておくこと。
放射性ヨウ素 ほうしゃせいようそ
放射能をもつヨウ素で、数種類のものがある。特にヨウ素-131(半減期8.06日)、ヨウ素-133(半減期20.8時間)は、ウランの核分裂によって生成される。従って、原子力発電所の事故では、最も注目される放射性核種である。
チェルノブイル原子力発電所の事故では大気中に大量に放出され、幼児に大きな放射線障害(ヨウ素は、甲状腺に集まる特徴があるために、甲状腺被ばくによる甲状腺機能障害が発生)を引き起こした。 |
外に出るときには、外気を吸い込んだり皮膚に着いたりしないように、
全身をカッパなどで覆って、マスク、ゴーグル、手袋をすること。
そのまま家の中に入ると放射能汚染を持ち込むので、
服を外で脱いで、すみやかに、うがい(イソジンなど)、手洗い(石鹸など)、
シャワーなどを浴びること。
要するに、新型インフルエンザ対策とおなじです。
チェルノブイリ原発事故でも、毎日、道路を水で洗っていたように、
ある程度、水で流して除染できることが分かっています。
また詳しい状況が分かったら、随時お知らせします。
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福島第1原発で放射能漏れか=通常の8倍の放射線検出
経済産業省原子力安全・保安院によると、三陸沖を震源とする大地震で被災した東京電力福島第1原発の正門付近で12日、通常値の8倍の放射線量が検出された。放射性物質が漏れた可能性がある。
保安院によると、同原発1号機の原子炉建屋から放射性物質が漏れた可能性が高いという。(2011/03/12-06:53)時事通信 |
制御室1千倍の放射線量 正門付近は8倍 福島第一原発
経済産業省の原子力安全・保安院は12日朝に記者会見し、東京電力福島第一発電所の1号機(福島県億大熊町)で、原子炉建屋内にある中央制御室の放射線量が、通常の約1千倍に達していることを明らかにした。正門付近では、通常の約8倍となっているという。
保安院によると、中央制御室の通常の放射線量は1時間あたり0.16マイクロシーベルトだが、12日早朝の時点で150マイクロシーベルトに達していた。一方、正門付近では通常0.07マイクロシーベルトが0.59マイクロシーベルトだった。
通常、原発では建屋内にある原子炉格納容器から建屋に放射能が漏れ出ないように、建屋内より格納容器側の気圧を下げている。保安院は、この機能が失われているか、放射性物質が漏れ出ている可能性もあるとみている。
東電によると、1号機の原子炉内の水位は保たれており、炉内で想定外の核反応が起きている可能性は低いとしているが、政府は原発から半径3キロ以内としていた避難指示を半径10キロに拡大した。
一方、東電によると、福島第二原発(同県楢葉町、富岡町)の1、2、4号機の圧力抑制室の温度が100度を超えていることがわかった。同室では冷却用の水で炉内の蒸気を冷やす機能があるが、これがうまく働いていないとみられる。原子力災害特別措置法に基づく緊急事態が発生したと判断した。 |
福島第一原発、中央制御室で1千倍の放射線量
東日本巨大地震で自動停止した東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)の正門前で、放射線量が通常時の約8倍、1号機の中央制御室では、同約1000倍に達していることがわかった。
経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が12日午前6時過ぎ、記者会会見して明らかにした。
制御室の線量は毎時150マイクロ・シーベルト。そこに1時間いた場合の線量は、胃のレントゲン検診の約4分の1程度に当たる。
同原発1号機では、格納容器内(建屋)の圧力が異常に上昇し、同日午前6時現在、設計値の約2倍に達している。経済産業省原子力安全・保安院によると、この圧力の異常上昇は、圧力容器(原子炉)から放射性物質を含んだ水蒸気が建屋内に漏れたことで起きていると見られる。圧力の高まった水蒸気が建屋から漏れ出し、施設外建屋外の放射能レベルを上げている可能性が高い。
東京電力は、建屋の弁を開けて外に水蒸気を逃し、圧力を下げる方針だが、電源系のトラブルで実施できていない。
これを受け、政府は、午前5時44分、周辺住民の避難指示範囲をそれまでの半径3キロから10キロにまで拡大した。
(2011年3月12日07時10分 読売新聞) |
福島第二原発で作業員1人死亡 第一では2人が不明
2011年3月12日8時0分 朝日新聞
東京電力は12日未明、地震の発生直後に福島県の福島第二原発で協力会社の作業員が死亡し、第一原発で社員2人が行方不明になっている、と発表した。
死亡したのは国勇(こくゆう)工業(同県相馬市)の男性作業員(54)。東電によるとハヤカワオサムさんで、詳細を確認している。クレーンを使って第二原発の排気筒の耐震工事をしており、地震後にクレーンの操縦室に閉じこめられていたという。別の作業員が、頭部から血を流しているのを発見した。脈や呼吸は確認できなかったという。
行方不明の2人は、いずれも第一原発第一運転管理部の社員で小久保和彦さん(24)と寺島祥希さん(21)。第一原発4号機から蒸気を受けて電気をおこすタービン(羽根車)の建屋にいたらしい。 |
10:30現在の追伸です。
福島第一原発1号機 放出開始
3月12日 10時22分 NHK
福島県にある福島第一原子力発電所の1号機では、原子炉が入った格納容器の圧力が高まっているため、東京電力は、午前9時から容器内の空気を外部に放出する作業を始めました。経済産業省の原子力安全・保安院は、この作業で大気中に放出された場合でも、避難している住民の安全性は保たれるとしています。
福島第一原発1号機では、地震に伴う周辺地域の停電や非常用の発電機の故障で、原子炉を安全に冷やすことができず、原子炉が入った格納容器は圧力が高まって壊れる可能性がありました。また、原発の運転員がいる「中央制御室」と呼ばれる部屋で放射線の値が、一時、通常のおよそ1000倍まで上がっていました。このため、東京電力は福島第一原子力発電所の1号機で、容器内の空気を外部に放出する作業を午前9時から始めました。原子力安全・保安院は、容器内の放射性物質が大気中に放出された場合でも原発から10キロ以内の避難で、住民の安全性は保たれるとしています。原子力が専門の東京大学の関村直人教授によりますと、原発の格納容器内の放射性物質を含む空気の外部への放出は、格納容器内の圧力を下げるために原発の敷地内にある「排気筒」と呼ばれる煙突のような施設から複数のフィルターで放射性物質を取り除きながら行われます。その作業は、まず、格納容器内の空気に含まれる放射性物質の量を調べたうえ、実際に排気筒から放出した際に原発の敷地の中や外にいる人に大きな影響がないかを確認しながら行われるということです。 |
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