みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

3月16日(水)のつぶやき

2011-03-17 01:29:09 | 花/美しいもの
08:48 from web
RT @wansmt: 現在WANサイトで浜岡原発停止を求める要望書に賛同を募っています!http://wan.or.jp/emergency/?p=120
10:01 from Tweet Button
福島原発事故:被ばく、どう予防し、どう対策すれば…/放射線の指針50ミリ・シーベルトなら「避難」 #goo_midorinet002 http://t.co/2PO5fw1
10:17 from web
中京テレビによる同時中継。、いま福島原発から白い煙(水蒸気?)が出ています。原因、何が起きたかは分からないとのこと。
10:23 from web
NHKでも、30キロ離れたヘリコプターから10時前撮影。福島原発から白い煙がもくもくと出ています。東京電力は、現在確認中とのこと。白い煙は海側から陸に向かって、右から左へ(北から南方向へ)ふいています。
10:33 from web
ふたたび中京テレビ。10時前から30キロ離れたカメラから白い煙を確認、ライブ中。10時までは霧で見えなくて、霧が晴れたら3か4から白い煙が上がっていたとのこと。福島原発では4号機で朝に火事、自然鎮火したとのこと。
10:38 from web
東京電力の会見。「現場は確認できていない」なにが起きているか分からないとのこと。「情報収集にあたりたい」。という間にも、白い煙は上がり続けています。
10:59 from web
CBCテレビ。東京電力によると、福島原発からの白い煙は3号機からのもの。原因は以前不明。NHKの水野解説員は真摯だけど、TVに出ている「専門家」はまだ安全を繰り返すばかり。ほんとに安全なのか疑問。
13:22 from web
RT @hayano: 福島原発の燃料棒はいつまで発熱を続ける? ずっと知りたかった問題を,専門家である親松教授が計算して下さいました(感謝).親松先生の結論【崩壊熱が十分減るまでには数ヶ月から年単位の長期戦になる可能性がある】. http://plixi.com/p/8 ...
14:02 from web
RT @costarica0012: http://s.nikkei.com/hyQkPf ●福島原発3号機はプルサーマル稼動中、プルトニウム・ウラン混合燃料の高レベル放射性廃棄物が蒸気と一緒に環境中に降り注いでいるのが事実。 ( #JNN_jishin live at ...
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東日本大震災:福島原発事故、専門家に聞く/最悪の事態、制御できるのか

2011-03-17 00:30:44 | 地震・原発・災害
福島第一原発のプレスリリースです。

ホームページにアップされています。
記録としても、ここに残しておきたいと思います。

福島第一原子力発電所>プレスリリース/ホームページ掲載情報
<福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ>
(3月16 日 午前0時30 分現在)


              平成23 年3月16 日
              東京電力株式会社
              福島第一原子力発電所
福島第一原子力発電所は全号機(1~6号機)停止しております。
1号機(停止中)
・原子炉は停止しておりますが、3月12 日午後3時36 分頃、直下型の大きな揺れが発生し、
1号機付近で大きな音があり白煙が発生しました。水素爆発を起こした可能性が考えられま
す。
・引き続き原子炉への海水の注入を実施しております。
2号機(停止中)
・原子炉は停止しており、原子炉隔離時冷却系による給水を行っていましたが、原子炉隔
離時冷却系の停止により、原子炉水位が低下、原子炉圧力が上昇しました。国の指示に
より、安全を十分確認した上で、原子炉格納容器内の圧力を降下させる措置を行ったこと、
原子炉内に海水を注水したことから、原子炉水位や原子炉圧力は回復しました。
・3月15 日午前6時頃に圧力抑制室付近で異音が発生するとともに同室の圧力が低下し、同
作業に直接関わりない協力企業作業員および当社社員を一時的に安全な場所などへ移動開
始しました。
・引き続き原子炉への海水の注入を実施しております。
3号機(停止中)
・原子炉は停止しておりますが、3月14 日午前11 時1分頃、1号機同様大きな音とともに
白煙が発生したことから、水素爆発を起こした可能性が考えられます。
・また、原子炉への海水注入を一時的に中断しておりましたが、3月15 日午前2時30 分に
再開し、引き続き注入を実施しております。
4号機(定期検査で停止中)
・原子炉は停止しており、安全上の問題がない原子炉水位を確保しております。
・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。
・3月15 日午前6時頃、大きな音が発生し、原子炉建屋5階屋根付近に損傷を確認しま
した。
・その後の現場確認で、原子炉建屋4階北西部付近において、出火を確認し、消防署など
関係各所へ連絡しましたが、同日11 時頃自然に火が消えていることを当社社員が確認
しました。今後、注意深く監視します。
5号機(定期検査で停止中)
・原子炉は停止しており、安全上の問題がない原子炉水位を確保しております。
・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。
追加事項は下線部
6号機(定期検査で停止中)
・原子炉は停止しており、安全上の問題がない原子炉水位を確保しております。
・現時点において、原子炉格納容器内での冷却材漏洩はないと考えております。
負傷者等
・地震発生当初、発電所構内において協力企業作業員2名に負傷が発生し、病院に搬送
・当社社員1名が左胸を押さえて立てない状態であったため、救急車にて病院に搬送
・免震重要棟近傍にいた協力企業作業員1名の意識がないため、救急車で病院へ搬送
・原子炉建屋内で作業していた当社社員1名の線量が100mSv を超過し、病院へ搬送
・当社社員2名が1、2号機中央制御室での全面マスク着用作業中に不調を訴え、福島第二
原子力発電所の産業医が受診することになり、福島第二原子力発電所へ搬送
・1号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に4名が負傷し、病院へ搬送
・3号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に11 名が負傷し、福島第二原子力発電所等
へ搬送。
・当社社員2名が現場において、所在不明
その他
・現在、発電所内の使用済燃料プールに冷却水を確保することについて、関係各所と調整
を進めております。
・モニタリングカーによる発電所構内(屋外)の放射性物質(ヨウ素等)の測定値が通常
値より上昇しており、以下のとおり、原子力災害対策特別措置法第15 条第1項の規定
に基づく特定事象(敷地境界放射線量異常上昇)が発生したと判断しています。
・3月12 日午後4時17 分に判断(MP4付近)
・3月13 日午前8時56 分に判断(MP4付近)
・3月13 日午後2時15 分に判断(MP4付近)
・3月14 日午前3時50 分に判断(MP6付近)
・3月14 日午前4時15 分に判断(MP2付近)
・3月14 日午前9時27 分に判断(MP3付近)
・3月14 日午後9時37 分に判断(発電所正門付近)
・3月15 日午前6時51 分に判断(発電所正門付近)
・3月15 日午前8時11 分に判断(発電所正門付近)
・3月15 日午後4時17 分に判断(発電所正門付近)
・3月15 日午後11 時5分に判断(発電所正門付近)
・放射性物質放出の恐れがあるため、半径20km以内の地域住民に対して国から避難指
示が出されており、また半径20kmから30kmまでは屋内待避指示が出されています。
・3月15 日午前10 時頃、3号機原子炉建屋内陸側で400mSv が確認され、4号機原子炉
建屋内陸側で100mSv が確認されました。
・安全の確保に向け全力を尽くしてまいるとともに、引き続き周辺環境のモニタリングを
継続・監視してまいります
以 上


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福島原発事故に関しての「専門家」の意見や考えです。
毎日新聞夕刊の特集ワイドに大きく載っていました。

特集ワイド:東日本大震災 福島原発事故、専門家に聞く 最悪の事態、制御できるのか 

東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の被災は、高濃度の放射能漏れという最悪の事態に発展した。政府は国民に対して「冷静」を求めるが、なぜ、原発の暴走を制御できないのか。安全は保たれるのか。それぞれの立場から専門家に聞いた。

 ◇まずは外出せぬこと--名古屋大教授・量子工学専攻、井口哲夫さん(56)
 今回の事故では、既に放射性物質のセシウムが周辺に放出されている。放射性物質が発する放射線は、細胞の遺伝子を傷つけてがんの発生リスクを高める。大量に被ばくすると直ちに人体に影響が出て、リンパ球の減少などが起きる。リンパ球をつくる骨髄は特に放射線のダメージを受けやすいからだ。
 一般人の1年の被ばく限度は1ミリシーベルト。15日に3号機周辺で記録された放射線量は時間当たり400ミリシーベルトでその350万倍。リンパ球の減少が起きるとされるのは累計500ミリシーベルトで、観測した場所に1時間半程度いればその値に達する状態になった。
 セシウムなどは静止状態では地面に落ちるが、風に乗ればほこりなどに付着して遠くに運ばれ、最後には路面や家の屋根に落ちる。外に干した洗濯物、歩いている人の衣服や皮膚にもくっつく。既に避難や屋内退避の指示が出ている地域は、そこの屋外に長時間いれば健康を害する恐れがあると、国も認めているということだ。
 放射性物質が飛来する危険が迫った場合はまず外に出ないこと。体に付いた可能性があれば、セシウムなどは水に溶けるので、手洗いしたり、シャワーを浴びれば落ちる。一番大切なのは体内に入れないことだ。放射線を出す能力が半分になる半減期はセシウムで30年。粘膜などに付着すると、長期に影響が出る。外出する必要があるならマスクやゴーグルを着け、ぬれたタオルで鼻などをふさぐのが効果的だ。
 自分が住む地域の放射性物質の量がどの程度かは気になるだろう。自治体は放射線量を測定するモニタリングポストを設置しており、公的な情報に注意してほしい。数値が大きく変動しなければ過剰な心配の必要はない。通常なら時間当たり0・1マイクロシーベルト程度。100倍でもまだ、人体に影響が出る程度ではないとみられるが、心配ならば、食べ物は水洗いすればいいだろう。【宮田哲】

 ◇気になるのは2号機--元原子炉設計技術者の科学ライター・田中三彦さん(67)
 直接目で見ることも近づくこともできないから、肝心の「原子炉圧力容器」や、それを格納する巨大なフラスコのような形の「格納容器」中でいったい何が進行しているのか誰にも分からない。その状況で作業をせねばならないところにこの問題の深刻さがある。
 多くの人の命がけの作業にもかかわらず、12日に福島第1原発1号機は水素爆発を起こし、翌々日には3号機がより規模の大きい水素爆発を起こした。一方、2号機は14日、原子炉圧力容器内には冷却水がほとんどなくなり、燃料棒がむき出しになった。そればかりか、格納容器の一番下にある「圧力抑制プール」というドーナツ形の構造物の近くで爆発音が起きたとの発表や、圧力抑制プールが損傷したらしいとの報告もあった。断定はできないが、恐らく圧力抑制プールの中で水素爆発が起き、そのために損傷したのだろう。損傷が大きければ、圧力抑制プールから放射性物質が格納容器の外にばらまかれた可能性もある。さらに4号機でも突然火災が起きた。5号機、6号機の燃料貯蔵プールの温度が上昇しているという報告もあった。地震発生時に定期検査中だった4~6号機にいったい何が起きつつあるのか、これも気がかりだ。
 福島第1原発のうち特に気になるのは2号機。考えうる最悪のストーリーは、燃料棒が溶けて原子炉圧力容器の底に落下すること。原子炉圧力容器や格納容器は鋼鉄製だが1500度ぐらいで融解する。大量の燃料棒が溶融して落下すれば、やがて原子炉圧力容器の底は溶けてしまうだろう。“その後”どうなるかは誰にも分からないが、地下水脈に触れて大規模な水蒸気爆発を起こす可能性もある。そうならないようにと、2号機の原子炉圧力容器への必死の海水注入作業が試みられている。この深刻な事態が一刻も早く沈静化されることを祈らざるを得ない。【本橋由紀】

 ◇悪条件が重なった--近畿大原子力研究所長・伊藤哲夫さん(62)
 高濃度の放射能漏れが起き、想像を絶する大変な事態になった。残念だが、想定した以上のことが起きた、としか言えない状況だ。
 福島第1原発は、これまでの災害から考えられる安全対策を、何重にも施してきたと考えている。
 マグニチュード9という大地震は海外では起きているが、国内では予想を絶する大地震だった。それによって、次第に手の打ちようがないところまできている。
 建設時の安全審査においては地震規模はマグニチュード8程度を想定し、さらに地震を起こす断層は13万年前までさかのぼって調査していた。ここは1971年に営業運転を開始しているが、古いから悪い、というものではないと私は思う。
 1号機、3号機の爆発は水素爆発による原子炉建屋の破壊だった。2号機や4号機でもそれぞれ爆発や火災が起きている。対策としては、原子炉の中を少しでも冷やせる状態を確保して、事故の拡大を防ぐことに全力を注ぐしかない。
 東京電力は詳しい情報をもっと速やかに出すべきだと指摘されているが、今は人災だと責める段階だとは言えないと思う。
 そもそもインフラが切断されてしまったので、冷却処理するための水、さらには作業のための電源も確保ができなかった。これは考えられないことだった。悪条件がすべて重なってしまったのだ。「誰の責任だ」とは言えないだろう。
 福島第1原発で次々と爆発が発生し放射能漏れが伝えられるが、そのたびに菅直人首相は記者会見において、国民に冷静な対応を求めている。政府が避難指示を出している限りは、それに従ってほしい。
 今回事故のあった原子炉が今後どうなっていくのかも、今は予測ができない。ただ、原子力発電の先進国・日本のこの事態を受けて、世界的にも原子力行政の見直しが進んでいくのではないか。【江畑佳明】

 ◇想定すべき人災--ノンフィクション作家・広瀬隆さん(68)
 これは人災だと考えています。その責任の所在は東京電力だけでなく、菅直人政権、経済産業省の原子力安全・保安院、原発を推進してきた大学や大学院教授らにもあると言えますよ。
 津波発生は日本の宿命で、1896(明治29)年の「明治三陸沖地震」では高さ38メートル以上の津波が起こっている。だから「想定外」という表現は当たらない。想定すべきだったんです。
 原子炉設備とその周辺には膨大な配管、配線があって、津波と地震の揺れで相当な影響を受けたと見るべきです。電源系統がだめになっているから、非常用のディーゼル発電機が動かなかった。
 配線にダメージを受けている中で、コントロールルームが機能しているのか。膨大なデータを処理する能力が維持されているのか。計器を信用してよいのか。それも分かりません。
 そもそも、東電は原発の単なる「運転者」なんですよ。詳細な構造は原発メーカーの技術者でないと分からない。保安院の職員も分からない。これを解説している学者も「現場」を知らない。
 メディアはなぜ、東電や政府の発表を垂れ流すのでしょうか。放射能が漏れていても「直ちに人体に影響を与えない」と繰り返しています。しかし、発表されているのは1時間当たりの数値。365日×24時間で計算してみなさい。想像力もなく、レントゲン並みとか自然界の何分の1と報道している印象です。漏れるという「異常」に対する驚きも怒りも薄れている。
 福島から排出された放射線は宮城県の女川原発付近でも検出されましたし、風向きによって関東地方にも達しています。
 仮に最悪の事態に至ったならば、放射能汚染は1週間ぐらいかけてじわじわ列島を包んでいく。逃げる場所は全くありません。
 これが原発の震災、人災なんです。【根本太一】
毎日新聞 2011年3月16日 東京夕刊


福島第1放射能漏れ 専門家の意見 

<奈良林直北大大学院工学研究院教授/全力挙げ注水継続を> 
 福島第1原発2号機の爆発音は、内部の圧力が高まったことによるものだろう。格納容器の設計圧力は3気圧程度で、7気圧になると破損が生じる。格納容器の配管の接続部など弱い部位が、内圧が高まったため、破損したのではないかと推定できる。
 その割れ目から、格納容器内の蒸気に含まれる放射性物質が漏れ出して周辺の放射線量が上がっていると思う。爆発による破損で、格納容器下部の気密性は保たれていない状態だといえる。
 極めて重大な事態だが、破損部は地下にあり、いきなり大量の放射性物質が噴き出す可能性はまだ低い。注水を続けて、核燃料をこれ以上露出させないことが今、最も重要だ。そうしないと、炉心の溶融が進んで、圧力容器の底抜けが起きかねない。
 全力を挙げて注水を継続して、最悪事態になるのを抑えてほしい。線量が上がったのは、漏れ出る量が増加したからだ。作業員に防護服を着用させ、短時間で交代させて被ばく線量を抑え、注水継続に取り組めるか微妙な段階だ。また、電源の復旧を急ぐことも重要だ。
 現在の状況では、住民はパニックにならず、屋内退避するなど、冷静な対応が必要だ。政府も国を挙げて終息に向けて支援すべきだ。
[ならばやし・ただし氏]52年東京生まれ。78年東工大大学院修士課程修了。東芝に入社、原子炉の安全性研究に従事。07年から現職。専門は原子炉工学。

◎専門家12人こう見る
  
 「より深刻な事態だ」「首都圏でも退避を検討すべきだ」。福島第1原発2号機で15日、広範囲に放射性物質が漏れた可能性が高まり、専門家から早急な対策が必要との認識や、懸念が相次いだ。不安が広がる中、「健康に直ちに影響が出る可能性は低い」「数値に踊らされてはいけない」と冷静な行動を求める声も出ている。

<再臨界危険性高まる/飯田哲也環境エネルギー政策研究所所長の話>
 東日本大震災が発生して以降、一番恐れていたのは制御されない状態で核分裂が連続的に起きる「再臨界」だった。核爆発と同じリスクがあり、その危険性が高まっている今は、最悪の事態に向けて突っ走っていると言える。東京電力や政府の対策もすべて後手後手に回っている。事態収拾に全力を挙げると同時に、かなり広範囲の避難計画が必要ではないか。

<大津波への対策急務/大谷圭一元防災科学技術研究所部長(耐震工学)の話>
 震源に近い女川原発と違い、福島第1原発のトラブルは想定外の津波が地中にある電源部分に入り込み、非常用電源も使えなくなったことが原因。このため外部から電力を取る必要があり、対応が後手に回っている。今回のような大津波が将来、どこで起きるか分からないが、大量の水から電源部分を保護する対策が急務だ。

<封じ込めはまだ可能/原子力安全研究協会研究参与の前川和彦東大名誉教授(救急医学)の話>
 燃料が溶ける「炉心溶融」が起きても液体状なので、格納容器が完全に破壊されていなければ封じ込めることができる。チェルノブイリ事故の場合は爆発によって放射性物質を含んだ死の灰がまき散らされ、多くの人が汚染されたが、今回は爆発が起きているわけではない。溶融した燃料が外に漏れないようにすれば、大規模な放射能汚染が起きる可能性は低い。住民はパニックを起こさず、冷静に対応してほしい。

<外部拡散極めて深刻/原子力資料情報室の伴英幸共同代表の話>
 放射性物質が外部に拡散する極めて深刻な事態だ。原子炉格納容器の損傷によって水素が漏れる抜け道が広がり、新たな水素爆発の危険性も高まっている。施設内の放射線量が急激に上がる可能性が出てくるなど環境が刻一刻と悪化し、水の注入作業を含めた作業効率がどんどん低下しているのも心配だ。東京電力はこれ以上状況を悪化させないよう、万全な対応を心掛けてほしい。

<解決策見当たらない/住田健二大阪大名誉教授(原子力工学)の話>
 既に相当量の放射性物質が広範囲に漏れているのではないか。非常事態に発展しそうだが、一体どうなるかわたしにも分からない。解決策があるなら教えてほしいぐらい。とにかく海水を注入し続け、原子炉を冷却するしか方法がないのでは。

<圧力容器を絶対守れ/近藤達男・元東北大教授(燃料材料工学)の話>
 原子炉は大きく言うと3重構造で、放射能が外部に漏れるかどうかの最後のとりでが格納容器だが、多少の放射性物質の漏れは仕方がなく、(大量の放射性物質の漏れにつながる)圧力容器損傷はあらゆる手段で絶対に避けなければならない。水を入れるなど綱渡りの状態だが、燃料が冷えるまで努力を続けるべきだ。

<作業員サポート重要/山下俊一長崎大教授(被ばく医療)の話>
 大気中の放射線レベルは心配するほどではないが、こうした事態が続いていることは問題。被ばくしながら決死の覚悟で作業している自衛隊員らがいなければ事故は止められず、サポート態勢を整えるのが何より重要だ。避難住民の放射能汚染のモニタリングも大切で、放置や洗浄で済む人もいれば、病院搬送する人もいるかもしれない。政府からの信頼できる情報に従い、ネットなどのデマに踊らされてはいけない。近くの人は、外で汚染されたものを絶対に口にしてはいけない。パニックにならないようにすることが大事だ。

<原子力開発の最期か/安斎育郎立命館大名誉教授(放射線防護学)の話>
 今回の事態で、日本の原子力開発は最期を迎えるかもしれないとまで思っている。極めて由々しい事態。放射性物質がどれだけ出るかは分からないが、政府は「隠すな」「うそをつくな」「過小評価するな」の原則を徹底すべきだ。(半径30キロで屋内退避の指示が出たが)「同心円の範囲で一律避難せよ」は非現実的で、風向きなど状況に即して具体的に指示する必要がある。

<設計超えた大量蒸気/原発に詳しい技術評論家桜井淳氏の話>
 福島第1原発2号機は、高温の原子炉内に大量の蒸気がたまって設計圧を超え、最も壁の薄い圧力抑制プールが損傷してしまったのではないか。原発の専門家であれば、こうした事態は予測できた。政府、東京電力も内部の状況が分かっておらず、既に燃料の大半が溶けるメルトダウン(全炉心溶融)が起きている可能性もある。大爆発を起こす危険性があり、大量の放射性物質が飛散すれば、最低でも半径50キロ圏内の住民を避難させる必要が出てくる。避難には時間がかかる。政府は早く判断するべきだ。

<100キロ圏退避検討必要/吉岡斉九州大大学院教授(科学技術史)の話>
 今後、事態がさらに悪化して炉心の一番中心にある原子炉圧力容器が破損すると、炉心燃料が溶け出して圧力容器を突き破る「メルトスルー」が起きる可能性もある。今、外へ放出されているのは揮発性の放射性物質だが、溶け出した燃料が水と接触すると蒸気爆発が起き、大量の放射性物質が放出されてしまう。チェルノブイリ、またはそれに準ずる対策が必要だ。30キロの屋内退避ということだが、100キロ圏、首都圏でも退避を検討すべきではないか。

<住民冷静に対応して/木村浩東大大学院准教授(原子力社会工学)の話>
 福島第1原発2号機の爆発は、建屋が爆発した1、3号機より深刻な事態だ。原子炉格納容器の損傷が事実なら、高圧力状態で閉じ込められていた放射性物質が一気に噴き出した可能性がある。しかし、風向きなどから考えて健康状態に直ちに影響が出る可能性は低く、住人は冷静に対応してほしい。

<付着物質洗い流せる/宮健三・東京大名誉教授(原子力工学)の話>
 毎時400ミリシーベルトなどの数値に踊らされてはいけない。付近住民は避難時、放射性物質を含む粉じんを浴びる事になるが、傘を差して防護服を着れば被ばくの可能性は低い。雨で濃縮された物質が付着しても洗い流せばいいので冷静な行動を。福島第1原発1~3号機には既に水が入れられており、最悪のケースを想定してもチェルノブイリの時のように多量の放射能が出るとは考えられない。
2011年03月16日水曜日


  




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