みどりの一期一会

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11党の党首討論会 脱原発で違い鮮明/国民の疑問に答えたか/党首討論の要旨

2012-12-01 11:42:44 | 選挙関連




「ジェンダー平等政策を求める会」の政党から届いた回答書の記者発表した同じ日、
日本記者クラブ主催で11党の党首討論会が開催された。

昨日は帰ってから少しテレビで見たけれど、
前日は記者会見用の資料作りでほとんど寝てなかったので、切り上げて寝ました。

今日の新聞各社の記事には、この討論会のことが取り上げられています。

一番おかしいのは、「日本維新の会の原発政策」と中日社説で書いてありますが、私もそう思います。

昨日のうちに、「日本維新の会」から回答書が届いたのですが、
「脱原発」の項目については、賛成から反対までの4項目を選ばず、
「結果としてフェードアウト」とだけ付記。

それも届いたか届かないかのうちに、「見直す」との石原代表の発言。
現在作業中のP-WANサイトの回答アップに間に合わせたいのですが、
こんな重大なことを間違えたらお互い困るので、現在、回答について確認中ですが、
政策の統一すらされていないのは公党として疑問がありますね。

  【社説】党首討論会 国民の疑問に答えたか 
2012年12月1日 中日新聞

 四日の衆院選公示を前に党首討論会が開かれた。貴重な一票を投じる国民には、各党の公約、理念・政策がどう違うのか、見極める機会の一つだ。各党首は国民の疑問に答えたのだろうか。
 日本記者クラブ主催の討論会には、衆院選で候補者を擁立する十二政党のうち十一党の党首が参加した。二〇一〇年参院選時の九党から増え、発言機会が十分得られなかったと不満を抱く党首がいるかもしれない。
 国民には各党首の主張に耳を傾け、他党との違いを理解するいい機会だ。首相就任の可能性のある各党首の力量も比較できる。
 疑問もいくつか残った。その一つが日本維新の会の原発政策だ。
 前日に発表された公約は「脱原発依存体制の構築」を掲げ、付随する政策実例に「既設原発は三〇年代までにフェードアウトする(次第に消える)」と明記した。
 「原発ゼロの気持ちは捨てていない」と言う橋下徹代表代行の意向が反映されたのだろう。
 しかし、脱原発を「理念と称するセンチメント(感傷)」と批判する石原慎太郎代表は討論会で「フェードアウトってどういうことですか? 原発をですか? それ違います」と公約修正に言及した。
 今後のエネルギー政策を考える際、原発稼働を前提とするのか、稼働停止を目指すのかでは、政策の設計図はがらりと変わる。
 その根本が決まっていないのなら有権者は選択のしようがない。工程表づくりは行政機構・官僚の仕事と丸投げせず、原発の扱いをどうするのか明確にすべきではないのか。それが政治の責任だ。
 党首は首相候補でもあるが、石原氏は平沼赳夫国会議員団代表を首相候補に推した。ならば党代表は平沼氏に交代すべきだ。その方が有権者には分かりやすい。
 選挙後の政権の枠組みも見えてこないままだ。衆院選で仮に自民党が第一党になり、友党の公明党と連立を組んでも、参院では半数に達せず、ねじれ国会が続く。
 どの政党と連携するのか、選挙結果が出る前から明らかにすることは難しいのだろうが、原則や条件くらいは有権者に示すべきだ。政権選択の選挙でありながら、その枠組みを白紙委任しろというのでは理にかなわない。
 連立や連携には理念や政策の方向性をおおむね一致させることが必要だ。数合わせや党利党略で政権の枠組みや協力関係が決まり、公約が破られ政策がねじ曲げられるのは、もうごめんである。



  11党の党首討論会開催 脱原発で違い鮮明 
朝日新聞 2012年12月1日

 衆院総選挙(12月4日公示、16日投開票)を前に、11党による党首討論会が30日、日本記者クラブ主催で開かれた。原発政策では、民主党や日本未来の党などが脱原発に積極的な姿勢を示す一方、自民党と日本維新の会は慎重論を唱え、主張の違いが鮮明になった。政策論争を通して、次の政権の枠組みでは探り合いが続く。
 野田佳彦首相(民主党代表)は「2030年代に原発ゼロを目指す。そのためにあらゆる政策資源を投入する」と強調。未来の嘉田由紀子代表も「大地を汚し、ふるさとを奪う原発から卒業する。10年後までの卒業を目指す」と述べ、ともに原発ゼロの実現に向けて意欲を示した。
 嘉田氏から原発を推進してきた責任を問われた自民党の安倍晋三総裁は「安全神話に寄りかかってきた」と反省を口にしたが、「今の段階でやめてしまえば、日本には原子力関係の技術者は育たない」と脱原発には疑問を呈した。
 一方、脱原発に向けて「30年代までにフェードアウト(消えていく)」と記した政権公約について聞かれた維新の石原慎太郎代表は、公約を見直す考えを表明。核保有の選択肢を失うことについても「それは困る」と述べ、原発ゼロに否定的な考えを示し、「シミュレーションして原発の淘汰(とうた)を考えていく」と語った。
 これに対し、維新幹事長の松井一郎大阪府知事は30日夜、大阪市内で記者団に「党としての決定だ。今出しているもので有権者に判断してほしい」と見直しを否定。ただ、維新代表代行の橋下徹大阪市長は11月17日に太陽の党との合流を決めた直後の会見で「協議はするが、どうしても決まらないときは代表に決定権がある」と述べている。
 憲法論議では、4月に憲法改正の草案をまとめた自民党が突出する。安倍氏は改憲の発議要件を国会議員の3分の2以上と定めた憲法96条について「まず改正手続きから始めたい」と主張。そのうえで、国防軍の保持を明記するため憲法9条改正を目指す考えを示した。こうした安倍氏の改憲論に対し、自民党と選挙協力をする公明党の山口那津男代表は「自衛隊の名称を変える必要はない。集団的自衛権の行使を政府が認めてこなかったことに賛同したい」とクギを刺した。
 また、安倍氏はデフレ脱却のため「伝統的な日本銀行の金融緩和ではなく、2%というインフレターゲットを設け、あらゆる手段をとっていく」として、新たな投資分野で成長戦略を進める考えを打ち出した。これに対し、野田首相は成長戦略として環境・エネルギーや医療・介護分野などの産業育成を挙げ、「着実にデフレ脱却の視界は開けてきている」という認識を示した。
 憲法改正や尖閣諸島(沖縄県石垣市)への構造物の建設といった外交政策では、安倍氏と石原氏の主張が重なった。一方、野田首相は「首相経験者としてわかり合える部分がある」と安倍氏との連携を持ちかけたが、安倍氏は「率直に言って野田さんは好き」としつつ、民主党幹部に日教組や自治労などの出身が多いことを理由に「一緒になれない」と語った。  


 原発フェードアウト公約「見直す」 維新・石原代表
2012年11月30日 朝日新聞

 日本維新の会の石原慎太郎代表は30日午後の党首討論会(日本記者クラブ主催)で、29日に発表した政権公約に「(原発は)2030年代までにフェードアウト(消えていく)」と盛り込んでいることについて「そういう公約はやっぱり直させます」と語り、見直す考えを示した。
 石原氏は29日、維新代表代行の橋下徹大阪市長とともに記者会見して政権公約「骨太2013~2016」を発表。「脱原発依存体制の構築」「原発政策のメカニズム・ルールを変える」と明記した。政策の実例として「既設の原子炉による原子力発電は30年代までにフェードアウトすることになる」とした。
 石原氏は討論会で、原子力利用の選択肢を失うことは「困る」とした上で、「私はそういう公約はやっぱり直させます。(エネルギー政策などの)シミュレーションをして、そのシミュレーションの中で、原発の淘汰(とうた)を考えていくことだ」と語った。  



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 党首討論の要旨【12衆院選】 
(2012/11/30 時事通信)

 30日の党首討論会での主な発言は次の通り。
 【冒頭】
 野田佳彦首相(民主党代表) 前に進むか、後ろに戻るかが問われている選挙だ。社会保障と税の一体改革を踏まえて、年金、医療、介護、揺るぎのない安心をつくる。特に子育ては大々的に支援する。2030年代に原発依存ゼロを目指す。そのためにあらゆる政策資源を投入する。経済外交はこれまで通り積極的に行う。
 安倍晋三自民党総裁 私たちに与えられた使命はまっとうな政治を取り戻すことだ。デフレから脱却し、円高を是正し、新しい成長戦略を実行することで強い経済を取り戻す。まっとうな教育を取り戻し、子どもたちの未来を守る。強い外交力を再び勝ち得ていく。できることしか政権公約は書いていない。
 嘉田由紀子日本未来の党代表 政治には未来をつくる力がある。福島のことを忘れてはいけない。大地を汚し、故郷を奪う原発から卒業する。全員参加型社会、地域主権、官僚政治からの脱却で新しい社会をつくる。
 山口那津男公明党代表 経済も外交も大変厳しい状況だ。日本再建が求められる。10兆円規模の大型補正予算を実行すべきだ。それに続いて10年間で100兆円規模の防災・減災を中心とする社会資本の投資を行うべきだ。
 石原慎太郎日本維新の会代表 都知事として新しいことをやろうとすると国の規制・規律に抵触してきた。硬直した中央官僚が支配する国の政治を直さないとこの国は良くならない。
 志位和夫共産党委員長 消費増税に反対し、消費税に頼らなくても社会保障を充実し、財政危機を打開する別の方法がある。
 渡辺喜美みんなの党代表 この20年間、日本がじり貧国家になったのは、既得権益が強すぎて政治が打破できなかったことに最大の原因がある。
 福島瑞穂社民党党首 格差拡大か格差是正か、原発推進か脱原発か、憲法改悪か憲法を生かすのかの三つが選挙の対立軸だ。
 鈴木宗男新党大地代表 景気回復と雇用の創出を訴える。反消費増税、原発ゼロ、環太平洋連携協定(TPP)には断固反対だ。
 自見庄三郎国民新党代表 新自由主義からは決別すべきだ。お金とマーケットが大事という時代はおかしい。
 舛添要一新党改革代表 消費増税はデフレを克服してからだ。デフレ下で増税をすると経済を悪化させる。
 【党首同士の質疑】
 安倍氏 どうやってデフレを脱却し、円高を是正させるのか。
 首相 日銀と連携してデフレ脱却の取り組みを強める。政府と日銀で共通理解という文書を発表した。当面の物価上昇の目標を1%に置いている。これは現実的な数字だ。(TPPは)通商国家の要になるという積極的な姿勢でいく。(自民党は)アクセルを踏むのかブレーキを踏むのか分からない。
 安倍氏 日米関係はずたずたになった。民主党は交渉力を失っている。(政権を取れば)情報を明らかにしながら分析し、「聖域なき関税撤廃」を突破できるのか吟味して対応する。
 山口氏 消費増税の低所得者対策として軽減税率の適用が必要だ。
 首相 低所得者対策は間違いなく必要だ。軽減税率は良い点もあれば課題もある。
 嘉田氏 福島の原発事故の責任をどう取るのか。
 安倍氏 安全神話に寄りかかってきたことを反省しなければいけない。私たちに責任がある。
 首相 尖閣諸島に公務員を常駐させることを今議論することの影響をどう考えるのか。
 安倍氏 民主党は3年間ずっと中国に遠慮してきた。それがこの結果だ。私は首相時代に言うべきことは言ってきた。しかし、日中関係を改善させた。
 山口氏 大震災の対応で反省すべき点は。
 首相 被災地から(対応が)遅いという指摘はある。復興庁という司令塔ができたのでフル回転させていきたい。
 【日本記者クラブとの質疑】
 -原発を維持するのか。
 安倍氏 原発事故を経験し、できる限り原発に依存しない社会をつくることは決めている。軽々にゼロにすると言わないのが責任ある政党の姿だ。
 -30年代に原発ゼロにするのか。
 首相 30年代に原発ゼロを目指す。大きな方向性は閣議決定した。10年も立ち止まって考えていくことは「続原発」だと思う。国民の覚悟が「将来はゼロ」ということだ。
 -デフレ対策についての見解は。
 安倍氏 建設国債発行の範囲内で(日銀が市場で引き受ける)買いオペを進めることも必要だ。
 首相 日銀に財政をファイナンスさせる発想は本道ではない。
 -靖国神社参拝について。
 安倍氏 首相任期中に参拝できなかったことは痛恨の極みだ。これが今申し上げることのできる全てだ。
 -米軍普天間飛行場の移設について。
 首相 普天間の固定化は一番避けなければいけない。沖縄の負担軽減が具体的に目に見えるように、特に嘉手納以南の返還を急いでいきたい。
 -民主党から多くの離党者が出た責任は。
 首相 国論を二分する問題を議論し、その結論を出す過程で離党者が出た。民主党分裂の責任の一端はある。ただ、先送りはできなかった。
 -維新の首相候補は誰か。
 石原氏 橋下徹大阪市長が一番ふさわしいが、当分は市長職を離れないだろう。当面は平沼赳夫君を推挽(すいばん)したい。
 -未来の「卒原発」以外の政策は小沢一郎氏に依存しているのではないか。
 嘉田氏 小沢さんを使いこなせずに、官僚を使いこなすことはできない。なぜ皆さん、小沢さんをそう怖がるのか。
 -維新は公約に「既設の原発は30年代までにフェードアウト(消失)」と盛り込んでいるが。
 石原氏 それは違う。公約は直させた。(エネルギー配分の)シミュレーションの中で、原発はトータルで考えていくことになった。
 -自民党は自衛隊を「国防軍」とすることや集団的自衛権の行使容認を主張しているが。
 山口氏 今の自衛隊は国民から信頼され、定着している。名称を変える必要はない。集団的自衛権を認めることは憲法上の歯止めを無くすことで、慎重に考えたい。
 -野田氏と安倍氏にお互い認める点は何か。
 首相 お互い首相経験者としてどういう苦労があるかは分かり合える。安倍さんには一定のリスペクト(尊敬)を持っている。
 安倍氏 率直に言って野田さんは好きだ。一緒にお酒を飲んだらおもしろいと思う。ただ民主党の参院議員の4割近くが労組幹部だ。こういうところとは一緒になれない。
 -みんなの党の存在感が低下しているのではないか。
 渡辺氏 誰がやるか、誰と組むかの前に理念と政策の一致を大切にする。選挙の結果は国民の意思だ。それを踏まえて次の行動を考えたい。(2012/11/30 時事通信) 




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