みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

生きる物語:「弱さ」の向こう側(熊谷晋一郎)/5世界は「敵地」じゃない/4親介さず直接「交渉」

2013-10-06 09:35:37 | ほん/新聞/ニュース
レンゲの種をキマタ種苗に買いに行く用事があったので、
県庁方面に足をのばして、行く先日おみやげにもらった
天然とんこつらーめん専門店「一蘭」に行ってきました。

22号バイパスを県庁前からふれあい会館の方面に走らせていくと、
交差点の手前に「天然とんこつらーめん専門店」の赤い看板が見えてきます。

この周辺にはラーメン店が増えていて、すぐ手前には「天下一品」ができていました。


12時前なのに、待っているお客さんでいっぱい。
入り口で食券を買って中に入ると20人ほど。
回転が早いので10分ほどで呼ばれました。

待っている間に、一杯ごとに「あっさり、辛み、ネギ、チャーシュー、堅め」
などの好みのメンのチェックを用紙に書き込みます。
それと一緒に食券を渡すシステム。
待つこと5分くらいでとんこつラーメンでてきました。


わたしは右側の「薄め、あっさり、辛みゼロ、ネギなし、チャーシュー、麺堅め」、
つれあいは「普通、ふつう、辛み半分、白ネギ、チャーシュー、麺堅め」+替え玉かた麺。



とんこつラーメンはあまり食べないのですが、
極細麺であっさりしていて、おいしいです。

オマケは、
定番「サイゼリア」のパスタとドリアとピザ。
  
マーゴに「そして父になる」を観に行ったときに食べました。
ふたりで1000円ちょっとでしたよ(笑)。

応援クリック 人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

毎日新聞の「生きる物語」の連載、おもしろいのでずっと読んでいるのですが、
10月1日から5日までは、熊谷(くまがや)晋一郎さんの「生きる物語:「弱さ」の向こう側」。
きょうは日曜日だからか、載っていませんでした。

熊谷さんは上野さんのジェンダーコロキアムでお話を聞いたり、
何度かお会いしたこともあり、医学書院の『リハビリの夜』、『当事者研究の研究』
『つながりの作法―同じでもなく違うでもなく (生活人新書)』などの本も持っています。

ということで、
毎日新聞が届くと真っ先に開いて読んでいる記事、紹介します。

  生きる物語:「弱さ」の向こう側/5 世界は「敵地」じゃない  
毎日新聞 2013年10月05日 東京朝刊

 人が行き交う歩道の脇。当時、東大1年生だった熊谷(くまがや)晋一郎さん(36)=東京都新宿区=は、車椅子を止めてトイレ介助をしてくれそうな人を「物色」する。

 最初は声をかけて断られると傷ついた。でも、「日常生活は試験ではなくデータ収集である」と思い直した。失敗を貴重なデータと考えることで気持ちが軽くなった。

 初々しいカップルは狙い目。男性は彼女にいいところを見せたいので、意外と利害が一致する。飲み会帰りの会社員も、酔って正義感が高まるので「◎」だ。見ず知らずの人でも、頼めば6割がお尻を拭いてくれた。

 長い間、トイレと失禁の問題を家族以外に話せずにいた。「みっともない」「受け入れてもらえない」と思い込んでいた。大学入学後、親しい友人に介助してもらうようになったが、出かけるのは障害者用トイレがある場所などに限られた。

 しかし、外出先で思い切って知らない人に頼んでみると、驚くほど協力的だった。失禁した時、体を洗ってくれた人もいた。密室のリハビリ空間では、社会は健常者のように動けないと受け入れてくれない厳しい所という妄想が膨らんだ。しかし、「世界はアウェー(敵地)ではなかった」。

 この発見は、熊谷さんの世界を物理的にも心理的にも飛躍的に広げた。「1人で抱えてきた絶望を知らない人と分かち合えた時、『もう大丈夫』という希望が生まれた」。そして気付いた。「一部の人にしか回復してもらえない密室を持つと自尊心がむしばまれる。弱さを隠していたからどんどん弱くなったんだ」

 この頃、友人と手話サークルを作り、耳が聞こえない仲間と出会う。外から見える障害ゆえに「排除」されやすい自分と、外から見えないために違いに気づかれず、健常者との「同調」を強いる圧力にさらされる聴覚障害者。全く違う悩みがあると知る。数学者に憧れて東大に入学したが、人間の体の仕組みへの興味が募り、3年生に進級する時、医学部への進学を決めた。=つづく

==============
 ◇熊谷さんメモ
 山口県生まれ。小児科医で、東大先端科学技術研究センター特任講師。仮死状態で生まれ、脳性まひの後遺症が残った。
==============
 意見や感想、病気にまつわる体験談を募集しています。〒100−8051毎日新聞科学環境部(住所不要)「生きる物語」係。メールtky.science@mainichi.co.jp。ファクス03・3212・0768。


 生きる物語:「弱さ」の向こう側/4 親介さず直接「交渉」
毎日新聞 2013年10月04日 東京朝刊

 「母への哀れみで自分の意志を曲げてはならない。それが、かえって母を幸せにする」

 高校3年の冬。車椅子の小児科医、熊谷(くまがや)晋一郎さん(36)は、芥川龍之介の遺書の一節を引きながら、母洋子さん(63)に訴えた。「芥川さんも遺書でこう書いている。だから僕も山口を出て東京へ行きたい」

 数学者に憧れていた熊谷さんは、東大進学を志していた。ただ、トイレや着替えなどは洋子さんが常に介助してきた。「浪人したら近場の大学へ行くこと」。1人暮らしを心配した洋子さんは条件付きで受験を認めたが、熊谷さんは見事、現役で合格。同時に、それまでずっと続けていたリハビリをやめた。

 東京・駒場のキャンパス近くのマンションに8畳の部屋を借りた。室内では、助けを求められるよう、当時はまだ珍しかった携帯電話をいつも首から下げていた。

 ある時、トイレに行きたくなった。はってたどり着き、便座や壁に手をかけて体を起こそうとしたが、うまくいかない。結局、失禁してしまう。

 しかし、この経験は新鮮だった。自分でできることとできないこと、床は滑りやすく、便座はもろい……。初めて親を介さず、物と直接「交渉」した結果、多くの情報が得られた。「自分の体の側だけに問題があると思っていたけれど、環境を変えればうまくいくかもしれない」と思った。

 業者にバリアフリー工事を依頼。試行錯誤の末、手すりと、車椅子から便座に移るためのベンチを付けた。さらにシャワーや玄関も改装した。

 大学のボランティアサークルに入り、いざという時に介助してくれる仲間を作り、大学周辺で生活する先輩障害者を訪ねた。「何とかなる」。明るい見通しが生まれた。

 自宅は仲間のたまり場となり、合鍵は8本に。困った時は誰かが助けてくれた。友人にトイレ介助を頼めることを知ると、新たな好奇心がわいてきた。「一番弱い部分を見ず知らずの人にアウトソーシング(外注)できるだろうか」=つづく

==============
 ◇熊谷さんメモ
 山口県生まれ。東大先端科学技術研究センター特任講師。仮死状態で生まれた後遺症で脳性まひに。首から下が思うように動かない。
==============
 意見や感想、病気にまつわる体験談を募集しています。〒100−8051毎日新聞科学環境部(住所不要)「生きる物語」係。メールtky.science@mainichi.co.jp。ファクス03・3212・0768。 


 生きる物語:「弱さ」の向こう側/3 数学は脳内の遊園地 
毎日新聞 2013年10月03日 東京朝刊

 小学生時代、熊谷(くまがや)晋一郎さん(36)は、山口県新南陽市(現周南市)の普通学校に通った。

 休み時間。クラスメートの首に後ろから両手でぶら下がり、もう一人の級友が両足を持ち上げ、おみこしのように熊谷さんの体を担ぎ上げる。立ち話をする女子の後ろにそっと近づくと、熊谷さんがスカートをひらりとめくり、3人はそのまま猛スピードで逃げ出した。

 小学校で流行したスカートめくりも、いたずらがばれて先生に定規でお尻をたたかれる時も、いつも友達と一緒だった。

 出生時の酸欠で脳性まひの後遺症が残ったが、家族が「普通の教育を受けさせたい」と近くの小学校に入学。当時、脳性まひの子が普通学級に通う例はまだ珍しかった。4年生から手動車椅子を使ったが、学校にスロープやエレベーターのバリアフリー設備はない。母洋子さん(63)が空き教室に待機し、休み時間やトイレのたびに介助した。

 厳しいリハビリは続き、健常児の動きに近づこうと努力するが、体は思うように動かない。普通の動きができているか母や訓練士に監視されるストレスに加え、「親が死んだら自分も死んでしまう」という不安も生じ、高学年で過食に陥った。学校では「小錦」とあだ名がついた。

 中学入学後の約2年間、過食と嘔吐(おうと)を繰り返した。「『リハビリも勉強もしっかりしなきゃ生き残れない』と自分で自分を監視してしまい、苦しかった」

 洋子さんの車での移動が多かった熊谷さんは、洋子さんが外で用を足す間、車内で1人で過ごした。その空白の時間を埋めるように、頭の中で数学の数式や図形を考えるようになった。「体は自由にならないけれど、数学は頭の中で自由に遊べる遊園地でした」

 数学者に憧れ、高校に入ると担任の勧めもあり東大を目指すようになる。もう一つ心に秘めた上京の目的は「母なしでは生きられない」不安を払拭(ふっしょく)するための1人暮らし。しかし、そのためには心配する両親を説得する必要があった。=つづく

==============
 ◇熊谷さんメモ
 小児科医。東大先端科学技術研究センター特任講師。子ども時代の特技は絵を描くこと。中学から電動車椅子を利用。東京都新宿区在住。

==============
 意見や感想、病気にまつわる体験談を募集しています。〒100−8051毎日新聞科学環境部(住所不要)「生きる物語」係。メールtky.science@mainichi.co.jp。ファクス03・3212・0768。
 


生きる物語:「弱さ」の向こう側/2 厳しいリハビリ生活(毎日新聞 2013年10月02日)

生きる物語:「弱さ」の向こう側/1 「依存先の分散」提案(毎日新聞 2013年10月01日)


つづきが楽しみです。

最後まで読んでくださってありがとう
  クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  


P-WANのバナーのトップページのリンクはこちらから。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月5日(土)のつぶやき

2013-10-06 01:11:34 | 花/美しいもの

受刑者の投票制限「違憲」判決が確定へ/公選法規定で初判断/ピンクのコスモス満開 blog.goo.ne.jp/midorinet002/e…


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする