みどりの一期一会

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男女平等 程遠い日本 女性蔑視やじ問題/心の痛み、想像を 女性蔑視国会やじ 不妊の悩み切実な声

2014-07-06 17:12:20 | ほん/新聞/ニュース
東京都議会と国会での、自民党議員による女性蔑視ヤジの続報です。

東京新聞が男女平等の視点から、
他の国と比較しての記事を載せています。
「心の痛み、想像を 女性蔑視国会やじ 不妊の悩み切実な声」もよくまとまっていて力作です。
系列の中日新聞を探したのですが、同じような記事が短く載っているだけで、
やはり現地の東京発の情報のほうが詳しいです。

  男女平等 程遠い日本 女性蔑視やじ問題
2014年7月5日 東京新聞

 東京都議会を舞台にしたやじ問題は波紋を広げ、国会でも自民党の大西英男衆院議員(67)が女性議員に「子どもを産まないと駄目だ」と言い放ったと認めた。非常識な発言は女性の社会進出の遅れを反映しており、未婚や子どもを持たない女性への偏見を浮き彫りにした。同様の問題は他の先進国にも残るが、女性の社会進出が広がるにつれ偏見が薄れる傾向も浮かぶ。

 米調査機関ピュー・リサーチ・センターの報告によると、米国では四十~四十四歳の女性のうち、出産歴のない人の割合は一九七六年には10%だったが、二〇〇八年には18%とほぼ倍増した。

 「充実した結婚生活のために子どもは非常に大切」と答えた人は九〇年に65%だったが、〇七年には41%に低下。子どもを産まないという生き方が広がった。

 その結果「子どものいない女性への世間の目は寛容になった」(報告をまとめた専門家)。米家族・結婚研究センターのスーザン・ブラウン共同所長は「結婚の意義を子育て以外に見いだす女性が増えている」と分析した。

 女性の大学進学や共働きが増えるにつれ、偏見が後退する構図は韓国でも見られる。かつては儒教文化を背景に、結婚や出産を経験していない女性への風当たりが強かったが今では社会の圧力は表向き後退した。

 未婚の朴槿恵(パククネ)氏が昨年、大統領に就任する以前から、結婚や出産に関わるやじには厳しい。〇六年には酒席で女性記者にセクハラ行為をした野党議員(当時)に対する辞職勧告決議案が国会で可決された。

 日本と同じく少子化の危機が叫ばれたフランスでは「女性への出産圧力は強い」(国立人口統計学研究所)。だが、個人の選択を尊重する考えも社会に浸透。リベラシオン紙はやじ問題を「日本社会にはびこる男性優位主義」と批判した。

 先進国の中でも日本は女性の社会進出が特に遅れている。一四年版男女共同参画白書によると、女性管理職の割合はフィリピン(47・6%)や米国(43・7%)、フランス(39・4%)などの上位国を大きく下回る11・2%。圧倒的な男性優位社会がやじ問題の背景に潜んでいるといえそうだ。(共同)


朝日新聞は、都議会のヤジ問題について、
トピックスとして整理してまとめていて、わかりやすいです。

女性都議へのヤジ問題に関するトピックス(朝日新聞)

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  心の痛み、想像を 女性蔑視国会やじ 不妊の悩み切実な声  
2014年7月5日 東京新聞

 国会でも四月にあった女性蔑視やじ問題は、自民党の衆院東京16区(江戸川区)選出の大西英男議員(67)が発言主と判明した。都議時代から「やじ将軍」として知られ、男性議員にも同様の趣旨のやじを飛ばしていたという。不妊に悩む女性は「深刻に悩んでいる人もいるのに想像力がなさすぎる」と非難。大西議員の地元の女性からは「あきれた」「区民として恥ずかしい」などの声が相次いだ。 

 「男女にかかわらず、自分の意思ではどうにもならないことで、深刻に悩んでいる人もいることをやじの材料にするなんて、あまりにも想像力がなさすぎる」。三年余り不妊治療を続ける東京都内の女性(40)は、妊娠・出産という繊細な問題について、やじを飛ばした議員らをこう非難した。

 三十代半ばで結婚したが妊娠せず、通院を始めた。フルタイム勤務で、半休を取るなど仕事の調整をしながら人工授精などの治療に臨んだが、妊娠に至らなかった。医師から次の段階として体外受精を勧められたのは三十九歳の時。女性の多い職場で育児休暇制度などはあっても、不妊治療のための休暇制度はなかった。仕事にやりがいを感じていたが、「年齢的なリミットもあるし、治療の見通しも立たない」と退職した。

 時間的に余裕はできたが、治療は恐怖心との戦いだった。採卵手術の後は数日、体調がすぐれない日が続いた。しかし、二度の体外受精は実らなかった。その後自然妊娠したものの流産も経験した。「妊娠がしたいと必死でやっている人たちの気持ちなど(やじを飛ばした議員は)分からないんでしょう」

 人口減少や妊娠、出産の高齢化が進み、不妊に悩むカップルへの支援策は重要な課題だ。女性も「不妊治療の休暇制度や助成の充実など、取り組んでほしいことはいっぱいある」と話す。「早く結婚した方がいい」「産まないと駄目」などのやじは、国会でも都議会でも、こうした政策について質問している最中に起きた。「女性議員は、自分自身も直面する可能性があるからこそ、問題意識を持って質問したはず。政策提言の内容や能力以外のことでのやじを言ったことに対し、ペナルティーが必要だと思う」

 衆院総務委員会でやじを受けた日本維新の会の上西(うえにし)小百合衆院議員(31)は「軽くいなして先に進むしかなかった」と振り返っている。この女性も「一般の会社などでもそういう経験をした女性はいると思う。議員からああいう発言が出るということは、社会の中にも同じような問題がたくさんあるということだ」と感じている。 (小林由比)

 ◇ 
 江戸川区在住で不妊治療経験があるパート従業員の女性(47)は「区民として恥ずかしい。怒りを超えてあきれる」と話す。三十五歳で結婚後、子どもに恵まれず治療に百万円以上かけた。五年後に女児を授かったが、「そんなに簡単に子どもはできない。男性側に不妊理由があることも多いのに、女性だけの問題だと思わないで」と憤る。

 「江戸川区の議員には『女性は子どもを産み、育てなくてはいけない』という古い考えの人が多い」。そう感じているのは、約二十年前から区内に住む一男二女の母親(41)。会社員として働きながら子育てするが、区立保育園は延長保育をしている園が少なく、小学生が放課後を過ごす学童保育も延長がないという。「『産め』という前に子育て環境を整えて」と話す。

 また、区内に住む別の女性会社員(39)は「いまだに昭和の薫りがする」とため息をついた。仕事が充実していたので長男(2つ)を授かったのは高齢出産と言われる年齢。「早く結婚して子どもを」という発言を「余計なお世話」と切り捨てた。

 「今の時代、普通の会社でそんなことを言う人なんていない。政治家の偉い先生方は狭い世界で持ち上げられているので、やっぱり庶民の感覚に疎い」。安倍政権は女性支援を掲げるが「かけ声だけで浸透していないから、ああいうときに本音が出る。こういう人が今の政治を動かしていると思うと…」と怒っていた。 (原尚子、奥野斐)

◆上西議員「おごり感じる」
 「残念で情けない。おごりを感じる」。女性蔑視やじを受けた上西議員は四日、やじを飛ばした大西議員が所属する自民党と政権を批判した。今後について「低次元なやじを飛ばす国会の風習を改善していく」と決意を述べた。

 大阪市内で開かれた「大阪維新の会」の女性局開設記念パーティーへ出席後、約十五分間、記者団の取材に応じた。時折手ぶりを交えながら「日頃からやじが多く、慣れていた面もあった。軽くいなして、質問を進めた」と当時の状況を振り返った。

 上西議員は、昨年末の特定秘密保護法案の強行採決や石原伸晃環境相の「金目」発言に触れ「一強多弱で傲慢(ごうまん)な国会運営をしている。これを機に改めてほしい」と語気を強めた。

◆「大西議員 やじ将軍」都議時代から
 大西英男衆院議員は東京都議会で自民党幹事長を務めた経験もあるベテラン。都議時代から「やじ将軍」として知られ、取材にも「私はやじはよくやります」と答えていた。ただ、その内容に関しては、他の議員から「品がないと思ったこともある」との声も出ている。

 「まさにやじ将軍。ユーモアもあったが、結構ぎりぎりな発言だと思ったこともある」。以前に民主党の都議だった男性はこう話す。男性によると、一般質問で都の少子化対策を問いただした男性議員に「子どもをつくってから質問をしなさい」といった趣旨のやじを飛ばしたことがあったという。

 都議会で一緒だった共産党の女性都議も「いつも大声でやじを言っていた。威圧的な印象だった」。ある衆院議員も「あの人のやじは品がない」と冷ややかに話す。

 大西氏は東京都江戸川区議を四期、都議を四期それぞれ務め、二〇一二年の衆院選で初当選した。都議会での女性蔑視やじが問題化した後、ホームページで「背景には深刻な少子化・晩婚化の問題がある。二〇一三年に結婚したカップルは戦後最少。こうした状況が続けば日本に未来はない。自ら率先して少子化・晩婚化問題に取りくんでいかなくてはならない」と書き込んでいた。

◆一時は「覚えてない」一問一答
 三日の共同通信の取材で女性蔑視やじ発言を否定した大西議員との一問一答は次の通り。

 -「早く結婚して子どもを産まないと駄目だぞ」とやじを飛ばした記憶はあるか。
 「いやー、覚えてないですなあ」

 -委員会でやじを飛ばしたことは。
 「まあ、わたしは、やじはよくやりますよ」

 -上西議員のときはどうでしたか。
 「あまり記憶にないですね」

 -ホームページに委員会の音声が残っているが。
 「それは確かめてみましょう。私の方も確かめてみましょう、それは。記憶がないんだからしょうがないじゃないか。よく確認取ってみますよ」 


 国会ヤジ、「自民・大西議員から謝罪」…上西氏
2014年07月04日 読売新聞

 日本維新の会の上西小百合衆院議員(31)(比例近畿)が4月の衆院総務委員会で質問中に女性蔑視のヤジを受けた問題で、自民党の大西英男衆院議員(67)(東京16区)が4日、ヤジ発言をしたことを認め、上西氏に電話で「ご迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪した。

 上西氏は4日、大阪市内で記者団に、自身はヤジの発言者を特定していないが、大西氏から謝罪があったことを明らかにし、「非常に残念で情けない。意識を改善して国政に取り組んでほしい」と反省を求めた。上西氏は人口減対策を巡る質問中、「早く結婚して子どもを産まないとダメだぞ」とヤジを受けたという。

 大西氏は同日、自らのブログで、「日頃から意見交換している親しみから不用意な発言をして反省している。ご不快な思いをなさった方々に心からおわび申し上げます」とコメントした。

 自民党の石破幹事長は党本部で記者団に対し、「党を預かる者として、大変申し訳ない」と語り、大西氏を厳重注意したことを明らかにした。同党は週明けにも、党所属の国会議員や地方議員に対し、ヤジを慎むよう求める幹事長名の通達を出す。


つれあいが名古屋に行っているので、きょうは岐阜駅まで送り迎え。

お昼は、けんちゃんたちが岐阜に来てくれたので、
つれあいを送りがてら、岐阜駅で待ちあわせて「ひな野」でランチビュッフェ。

今年も、小豆島のおいしい手延べ素麺をありがとう!

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7月5日(土)のつぶやき

2014-07-06 01:12:31 | 花/美しいもの

子宮頸がんワクチン、「積極的推奨の中止」を当面継続へ - ニュース - アピタル(医療・健康) apital.asahi.com/article/news/2…


東京新聞:心の痛み、想像を 女性蔑視国会やじ 不妊の悩み切実な声:社会(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/nation…


東京新聞:梅雨空に「九条守れ」の女性デモ さいたまの70代俳句 月報掲載拒否:社会(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/nation…


東京新聞:「国民の命もてあそぶな」 集団的自衛権 学者ら抗議:社会(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/nation…


東京新聞:男女平等 程遠い日本 女性蔑視やじ問題:政治(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/politi…


東京新聞:女性蔑視やじ、また自民 「産まないと駄目」国会は大西氏:政治(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/politi…


<女たちの韓流・54>「追跡者THE CHASER」~巨大な権力に立ち向かう~ 山下英愛 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/reading/?p=140…


国会でも自民党議員が女性蔑視やじ/「女性蔑視は人権侵害」 議員から批判続々/少子化の理由が見えた goo.gl/FMztfw


集団的自衛権:反対の声やまず 東京・新宿で集会  bit.ly/1mu1RKL

寺町みどりさんがリツイート | RT

集団的自衛権:行使容認の一問一答、内閣官房HPに掲載 bit.ly/1qXMM3z

寺町みどりさんがリツイート | RT

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