みどりの一期一会

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スギ花粉症に舌下免疫療法 8割が例年より改善(稲熊美樹)/子の「感覚過敏」に対処を

2015-09-30 18:15:40 | ほん/新聞/ニュース
スギ花粉症に朗報。
昨日の中日新聞生活面、
友人の稲熊美樹さんの記事です。

  スギ花粉症に舌下免疫療法 8割が例年より改善
2015年9月29日 中日新聞

 4人に1人が発症するスギ花粉症。昨年から保険適用が始まった舌下(ぜっか)免疫療法は、8割の患者に治療効果があることが分かった。花粉が飛び始めるのは来春だが、治療は年内に始める必要がある。

 「これまでの花粉症治療とはまったく違う画期的な治療で、体質改善を目指せます」。多くの花粉症患者が受診する耳鼻咽喉科の「ゆたクリニック」(津市)の湯田厚司院長は話す。

 湯田院長は、三重大医学部在任中の二〇〇五年に研究を開始。スギ花粉から精製された液状の薬シダトレンの研究段階から免疫療法の診療に携わった。昨年十月にシダトレンが発売されて以降、二百人以上を治療し、約八割に効果が表れたとしている。

 千葉大耳鼻咽喉科の岡本美孝教授ら厚生労働省の研究班の調査でも、昨年十月から今年一月に治療を始めた百二人のうち、「八割近くが症状が例年より改善した」という。

 ただし、全く効果を感じなかったという患者もおり、その人に効くかどうかは治療開始前には分からないという。

 湯田院長は「スギ花粉の飛散量は、地域や年によって何十倍も異なる。飛散量が多い年に、効果を感じられないのは当たり前。一シーズンだけで判断せず、少なくとも二年間は続けてほしい」と話す。できれば四、五年は続けた方が効果が期待できる。治療が軌道に乗ってからも月一回の受診が必要で、「こつこつ根気よく続けられる人に向いている」という。

 特に勧めるのは、将来妊娠する可能性のある若い女性や、十二歳以上で数年後に受験を控えている学生。花粉症の症状を抑える薬の中には、妊娠中に使いづらい薬もあるが、免疫療法はいったん中断しても再開が可能。花粉の飛散時期は、高校や大学の受験のシーズンにも重なる。花粉症を再発した場合にも、療法を再開すれば、比較的短期間で効果が期待できる。

 最近は、全国の耳鼻咽喉科やアレルギー科で舌下免疫療法を受けられるようになっている。発売元の鳥居薬品が開設するウェブサイト「アレルゲン免疫療法ナビ」で検索。
 (稲熊美樹)

◆治療開始は飛散前に
 舌下免疫療法は、甘酸っぱいシダトレン一ミリリットルほどを毎日服用し続ける。花粉が飛ぶ時期の鼻づまりや目のかゆみを抑える対症療法とは異なり、服薬を一年中続けて根治を目指す治療だ。

 十二歳以上が治療の対象。従来の注射による免疫療法に比べてやや効果は劣るとみられているが、注射による痛みやトラブルが避けられることから、希望者が増えている。

 服用の仕方に特徴があり、薬を舌の下に二分間含んだままにした後で飲み込む。初日は医療機関で、二日目以降は自宅で続ける。低濃度で少量の薬から始め、毎日少しずつ増量し、高濃度にしていく。二週間で増量を終え、その後は花粉飛散期も含めて毎日同じ濃度で、同じ量を服用し続ける。

 治療を始めるのは、スギ花粉が飛んでいない時期。一~五月の治療開始は不可だ。治療前に、医療機関で問診を受け、採血検査などでスギ花粉がアレルゲン(症状を引き起こす原因物質)であることを確認する。

 シダトレンを服用し続けていても、花粉飛散期には鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみなどの症状が出れば、症状を抑えるための薬も併用する。副反応は口の中のかゆみや違和感などで軽い。ほとんどは数週間以内に治まる。 


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おなじく中日新聞生活面の
9月18日の記事を興味深く読みました。


わたしも、小さいころから、羊毛や化繊などの特定のものに触れると
チクチクしたり、かゆみや痛みを感じたり。
匂いは、たばこのにおいがきわめて苦手で、
他の人が感じない程度でも、呼吸が苦しくなったり、気分が悪くなります。

小さいころから、いろんな繊維のある洋品店は大の苦手、
音に対しても人より過敏で、
親にも理解されない特異な体質と思われていた経験があります。

この音や光、匂い、肌触りなどに耐えがたい刺激を感じる
「感覚過敏」の記事は思い当たることがたくさんあります。

  音、におい…耐えがたい刺激に 子の「感覚過敏」に対処を 
2015年9月18日 中日新聞

 身近な音や光、におい、肌触りなどを、耐えがたい強烈な刺激に感じる人がいる。「感覚過敏」と呼ばれ、発達障害の人に伴う場合もある。「感覚過敏の子の気持ちを知り、対処法を考えて」と、自身も感覚過敏の看護師、細尾ちあきさん=さいたま市=が二十五日、精神科医の北野陽子さん=同市=とともに、絵本「発達凸凹なボクの世界 感覚過敏を探検する」(ゆまに書房)を出版する。

 細尾さんは幼いころ、祖母の葬儀で気分が悪くなり、嘔吐(おうと)した。なぜ気分が悪くなったのか自分でも分からなかったが、両親や親類は「とても悲しんでいる」と受け取ったようだった。

 しばらくして、線香のにおいで気分が悪くなることに気づいた。服の肌触りでも違和感がある繊維もあり、母親が出してくれた服を着て外出したものの、外で着替えたこともあった。大人になってから、感覚過敏の人がいるということを知り、「自分の感覚とぴったり合う」と分かった。

 細尾さんにとって、街の中は刺激だらけ。本は、イラストの色使いや文字の形によって目が受け付けず、情報が頭に入ってこない。特に、家電量販店のテレビ売り場は耐えがたい空間だ。

 ただ、社会生活を営むため、自分なりの工夫をしてきた。墓参りは、線香がたくさんたかれているお彼岸の昼間は避けて行く。本に使われた苦手な色は、白黒コピーにして読む。

 三年前、元同僚の北野さんと心理教育絵本を制作する事業所「プルスアルハ」(同市)を設立。精神障害の親を持つ子への支援を始めた。

 細尾さんによると、感覚過敏の子どもは症状を周囲から理解されないことで、自信を失ってしまうことがあるという。「子どもの感覚過敏に早めに気づいてあげられれば、怒ることが減り、子どもも自信を失わずに済む」と話す。

 感覚過敏は目や耳、皮膚などに受けた刺激を脳が受け止める際の特性と考えられている。北野さんは「感覚は他人との比較が難しく、子どもが自ら過敏だと気付くことは難しい。周囲が気付いて、対応を一緒に考えることが大切」と強調する。

◆絵本で対処法分かりやすく
 絵本の主人公タクは、聴覚や触覚、嗅覚が過敏。教室の騒がしさは耳に突き刺さるように感じ、衣服も特定の肌触りでないと落ち着かない。苦手な服を脱いで授業を受けているところを、授業参観で母に見つかり、家でしかられてしまう。

 さまざまなトラブルを起こすタクに接していた学童保育のスタッフが、「タク君は感覚過敏では」と気付く。これをきっかけに、母親や教師が、タクが安心して生活するにはどうしたらいいかを考えていく。

 巻末の解説では、過敏の例を記載=表参照。光ならサングラスをかけ、音なら耳栓を付け、苦手なものは避けるのが大原則。苦手な食感の食べ物も無理強いしない。「感覚過敏を周りに伝えるためのシート」も付けた。
 (佐橋大)


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