みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

やまがた・リコール署名運動~横山善道県議リコール署名簿の返送にご協力を!

2010-09-20 18:16:27 | 市民運動/市民自治/政治
きょうは「敬老の日」で祝日。

なごやにいる人たちが、ホームにいる母をたずねがてら、
高富まで足をのばしてくれました。

  

お土産は、恵那・川上屋の栗きんとん
和菓子のなかではいちばん好きな栗きんとん。
今年の初物。

うれしいです。

新聞は休刊日ではなかったので、
全市に「新しい風ニュース」を折込みチラシでいれました。

 

表面は、現在、山県市ですすめている横山善道県議会議員の解職請求(リコール)のこと。

おりしも、9月11日の中日新聞に、「リコールって何?」という
分かりやすい解説記事が載っていたので、紹介します。

 【教育に新聞を】 リコールって何?
2010.9.11 中日新聞

 名古屋市で市議会を解散させるための署名活動が行われています。同じように市長を辞職させる活動が鹿児島県阿久根市で進んでいます。いずれも住民が地方の政治に声を上げるリコール活動です。新聞でよく見かけるようになった言葉ですが、どのような仕組みになっているのでしょう。

[仕組みは] 住民の声で議会を解散
 リコールは、選挙で当選した知事や市町村長、議員らを辞めさせる仕組みです。請求に必要な署名数は地方自治法で決まっており、有権者40万人以下の自治体はその三分の一、40万人より多い自治体は40万人の三分の一とそれを越えた分の六分の一を足した署名が必要です、有権者180万人の名古屋市は約36万6千人分。署名には住所、氏名、生年月日を書き、はんこが要ります。
 活動期間は市町村では一ヶ月。同じ人が何回もした署名や代筆は無効。選挙管理委員会が審査して署名が必要数に達していれば、解散に賛成か反対かなどを問う住民投票が行われます。賛成票が過半数あればリコールが成立し、出直し選挙が行われます。・・・・
・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・


名古屋市や阿久根市のリコールは、市町村なので、署名収集期間は1ヶ月。
山県市の県議リコールは、都道府県なので、署名収集期間は2ヶ月です。

さいしょの署名簿には、「9月22日までに返送を」と書いてありますので、
お手元にお持ちの方は、ぜひ署名の収集と、署名簿の返送にご協力ください。

とはいえ、署名収集期間は2ヶ月なので、「10月26日」まで
あと一ヶ月以上署名は集めることができます。

 
 
署名簿は全市にいきわたっていて、毎日、受任者から署名簿が返送されてきています。

応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

以下は、山県市で行われている県議リコールの署名簿と、その説明です。

●「署名簿」の目次
1ページ=表紙        2ページ=請求の趣旨
3ページ=代表者証明書    4ページ=白紙
5ページ=委任状       6ページ=署名集めの注意事項
7ページ=署名欄       8ページ=署名欄

●1ページ=表紙 


●2ページ=請求の趣旨


●3ページ=代表者証明書 


●4ページ=署名簿2枚目の代表者証明書の裏面=は、あえて白紙にしました

●5ページ=委任状 


●6ページ=署名集めの注意事項


●7ページ=署名欄 8ページ=署名欄   署名欄で10人用2ページ



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月19日(日)のつぶやき

2010-09-20 02:10:42 | 花/美しいもの
11:08 from Tweet Button
【悩みのるつぼ】独りで育てた3人の子なのに:上野千鶴子「親への評価は態度や言葉じゃない」 #goo_midorinet002 http://t.co/FAGv4mC
by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【悩みのるつぼ】独りで育てた3人の子なのに:上野千鶴子「親への評価は態度や言葉じゃない」

2010-09-19 10:14:39 | ジェンダー/上野千鶴子
18日の朝日新聞beの【悩みのるつぼ】の回答者は、上野千鶴子さん。

beは本紙じゃなくて、いわゆる「土曜版」なので朝日読者しか読めないのですが、
先週、京都のWAN集会でお会いした人に、
上野さんの【悩みのるつぼ】の担当を心待ちにしてるみなさんが
けっこういらっしゃると聞いたので、紹介しますね。

【悩みのるつぼ】独りで育てた3人の子なのに
相談者:主婦 62歳


 62歳の主婦です。
 倒産寸前の自営業だった夫が50歳で病死。子ども3人をかかえて私は再就職し、必死で生きてきました。食べるだけが精いっぱいだったので大学生、高校生の子どもたちの学費その他を実家の母に頼っていました。
 子どもたちには、「祖父母には助けてもらっているのだから時間があれば遊びに行き、ありがとうの気持ちを伝えて」と言ってきました。給料やボーナスが出たら、いつも父母の好物を持って顔を見せに行きました。
 本当に良い子に育ったわ、と思っていたのです。3人とも結婚し、独立。私を1人おいて……。2年前、父母が亡くなり、私は独り暮らしになりました。
 ところが、私に対しては母の日も誕生日も何もありません。結婚相手の母親とは一緒に旅行しているのに。育て方が間違っていたのでしょうか。どんな思いで育てたのかと情けなくなります。みんな元気で仲良くやっているのだから良しとしようと言い聞かせたり、あんなにしてやったのにと思ったり。「のにがつくと愚痴が出る(相田みつを)」ですが、仲がいい親子を見るとうらやましくなります。
 高血圧、無呼吸症、乳がんと持病は抱えていますが、ヨガ、語学、手芸と趣味もあり、友人もいます。でもどうしようもなく寂しい時があるのです。穏やかな気持ちで暮らせるための、心の持ち方を教えて下さい。
----------------------------------------------------------------------------------
親への評価は態度や言葉じゃない
回答者:社会学者・上野千鶴子


 おめでとうございます。親業を立派に卒業なさったのですね。女手ひとつで3人の子どもさんを育て、そのうちひとりもパラサイトにならず、それぞれ結婚し独立なさったとか。それにご自身の両親を見送り、おひとりになり、病気持ちではありながら、多趣味をエンジョイし、お友だちも多い……ひともうらやむ暮らしをしておられるのに、これ以上何がご不満なのですか? パラサイトの独り立ちできない息子や娘をかかえた老いた親が、どれほど心労を味わっているかを知ったら、「うらやましい」なんて言えませんよ。
 ははあーん、ひとり親でこんなに苦労して子どもを育てたことを、誰かに評価してもらいたいんですね。とりわけ子どもたち自身から。でも親業の評価って、子どもが言葉や態度で感謝を示すことによって得られるものでしょうか。子どもだって父に先立たれた苦労を共に味わっているはず。その子どもたちが立派に育って「元気で仲良く」やっていることが、あなたへの最大の評価でなくてなんでしょう。
 子どもさんたちがあなたに気を使わないのは、あなたがひとりで元気で暮らしていることを知っているからです。「義母(娘の夫の母?)」と旅行に行くのは他人だからこそ。気を使わないと維持できない関係だからでしょう。あなたが乳がんの時には子どもたちはどうでしたか。あなたが入院したり要介護になったりしたら、子どもたちは駆けつけてくれるでしょう。誕生日や母の日よりも、そちらの頼りがいの方がずっと大事。誕生日や母の日や旅行は家族であることを確かめあう儀礼のようなもの。あなたの子どもさんたちはそんな儀礼がなくても母との絆(きずな)は強いと思っているのかもしれません。
 でも子育てを終えた親と成人になった子どもとは、もういちど、お互いに距離を置いて家族の絆を再構築することが必要かも。そのためには儀礼もたまにはあってよい。例えば「先日お母さんの誕生日にケーキを買ってきて、ひとりで祝いました」とかデモンストレーションするのもよいかもしれません。私の母など誕生日と母の日が近づくと「そろそろね」と必ず注意を喚起する手紙や電話をくれたものです。ただし儀礼は水くさい間柄だからこそ必要なもの、と観念してくださいね。
(題字・イラスト きたむらさとし)
2010.9.18 朝日新聞be


応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

旭川で買ってきた「北海道産大手亡豆」(おおてぼ・平成21年産)
を煮ることにしました。
わたしは豆類はなんでも大好き。
「大手亡」は、白いんげん豆の一種で、高級な白アンなどに使われます。

普通の豆は蔓がのびたら「手(て)をとる」といって支柱が必要なのですが、
支柱(手)がいらない豆なので、「手亡豆」という名になったそうです。
半蔓性のツルナシインゲンのなかまで、成熟した豆が白いものだと思います。

   
豆類に共通ですが、たっぷりの水に一晩つけて、豆が十分ふくらんだら、
水を替えて火にかけます。
沸騰したら弱火で5分ほどにて、あく(泡)が出たゆで汁を捨てて、
新しいお湯にかえます。 
豆が飛び出さないように、落し蓋をしてひたひたのお湯で
豆が柔らかくなるまで炊いて、そのまま冷まします。
 
ちなみに、乾燥した豆は冷凍できませんが、豆を水煮して冷凍しておけば、
いつでも欲しいときに、豆料理に使えます。

   
今回は、柔らかく炊いた豆に、和三盆糖とお塩でうすく味付けして、
サラダに入れたり、お菓子にアレンジしたり。

このまま食べてもとってもおいしいです。
残りは、瓶詰めして冷蔵庫に保存。

東の家のクーラーの室外機の上に、ダッチオーブンを見つけました。
重さは、蓋とあわせて、なんと8キロもあります。
少しさびが出ていたので、「シーズニング」をしました。
   
シーズニングとは、腐食や赤錆を発生させないための作業で。
食用油を全体にうすく塗って200度くらいで長時間加熱して、
意図的に鍋に黒錆(四酸化三鉄皮膜)を発生させるのです。
鍋を自然に冷まして、よぶんな油分を落とすために石鹸できれいに洗い、
はい、これで日常使用に耐えます。

さっそく、ホットケーキを焼いてみることにしました。

薄力粉1カップにベーキングパウダー小さじ1、をふるいにかけて、
砂糖大さじ1、塩少々を加えてよく混ぜて、
そこに、卵1個と、スキムミルクをといた水半カップほど(適宜)を加えて、
さっくりと混ぜ合わせます。

ダッチオーブンをよく熱しておいて、いったん火を止めて、
ホットケーキの材料を流し込みます。 
  
ダッチオーブンのオーブン機能をつかうので、
途中で裏返さず、後はふたをして、焼けるのを待つだけ。
焼けてることを確認するために、最後に少しだけ、ウラがえしました。 

ちょっとかための種だったのですが、ムラなくきれいに焼けています。。
  

ホットケーキ自体の味はうすめなので、
イチゴのコンポートに練乳をかけて、大手亡と栗でとっぴんぐ。
   

さっそく「山田珈琲」で入手した秋限定の「ノクターン」を淹れて、
連れ合いとはんぶんこしして、昼食がわりにしました。

上野さんの「悩みのるつぼ」を読みながら、
ほどよい甘さと苦味がマッチして、おとなの味(フフ)。


最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月18日(土)のつぶやき

2010-09-19 02:10:55 | 花/美しいもの
17:07 from Tweet Button
村木元局長無罪、報道検証/毎日新聞:障害者郵便割引不正 #goo_midorinet002 http://t.co/Kmjz42i
17:12 from web
トイレの水漏れがひどくなって、座ると背中に水滴が飛んでくる(笑)。で、思い切って全面改装することに。TOTOとパナソニックのショールームを見てイメージをかためて、車いす対応のユニバーサルデザインの一室にすることにしました。
by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

村木元局長無罪、報道検証/毎日新聞:障害者郵便割引不正

2010-09-18 15:14:46 | ほん/新聞/ニュース
スイフヨウの花は、一晩寝たら真っ赤になっていました。

 
画像を拡大してよく見ると、葉っぱにアオムシがついています。
 高いところはけっこう丸坊主。
花まで食べられないことを祈ります。

クサギの花に、黒い大きなアゲハがやってきたので、
デジカメをもって、追いかけました。


とても大きなアゲハ蝶で、ひらひらと優雅に飛ぶ。

調べてみたら、温暖な地方に生息する
ナガサキアゲハのメスらしい。

虫は困るけど、チョウなら大歓迎。
身勝手な人間のいいぶんですね。

応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

障害者郵便割引不正事件で、無罪になった村木厚子さんに対して、
検察側が控訴しない方針を決定し、大阪地検は週明けにも「控訴断念」を表明するとのこと。

まずはよかったです。

村木元局長無罪については、各紙が書いていますが、
昨日の毎日新聞の「記者の目」(日野行介さん)と、
朝日新聞の「事件記者の目」(村山治さん)の記事がよくまとまっているので紹介します。


 記者の目:村木元局長無罪=日野行介(大阪社会部)
毎日新聞 2010年9月17日 

 ◇郵便不正事件 謙虚さ失い「特捜エリート」暴走
 障害者団体向け郵便料金割引制度を巡る郵便不正事件で、偽証明書の作成を部下に指示したとして起訴された厚生労働省の村木厚子元局長(54)に対し、大阪地裁の横田信之裁判長は10日、無罪判決を言い渡した。大阪地検特捜部というエリート集団にとって、前代未聞ともいえる手痛い敗北だ。ここからどう教訓をくみ取るかが問われている。
 判決は、偽証明書を作成した元係長、上村勉被告(41)の「指示はなく、独断で作成した」という証言が客観的証拠に合致すると判断し、検察が描いた「厚労省の組織的犯罪」という構図を退けた。

 ◇不都合な証拠 意図的に隠す?
 決め手となったのが、偽証明書の電子データに記録されていた「04年6月1日午前1時20分」という最終更新日時だった。「村木被告は04年6月上旬、5月中の日付で偽証明書を作るよう指示した」という検察側主張と明らかに矛盾する。このデータは上村被告の調書に記載はなく、弁護側が求めた証拠開示で初めて明らかになった。検察が不都合な証拠を意図的に隠したとさえ疑わせる。
 特捜部はなぜ、誤った捜査に陥ったのか。最大の原因は「供述調書さえ取れたらいい」と勘違いし、関係者の供述に率直に耳を傾ける謙虚さを失った一部検事たちの姿勢にある、と私は思う。
 特捜捜査は、端緒の情報を基に主任検事が事件全体の構図を描くことから始まる。「密室の犯罪」を扱う難しい捜査だけに、こうした手法自体は否定できない。しかし、捜査の過程で得た供述を正確に評価し、丹念に裏付け捜査を行わなければ、誤った方向に暴走する危険をはらむ。
 私は07年までの2年余り、大阪地検を担当した。事件の摘発に当たる特捜部は検事、副検事と事務官合わせて約50人。関西検察では圧倒的な存在感を誇るエリート集団だ。
 取り調べは主に30代の若手検事とベテラン副検事が担当し、40歳前後の主任検事が取りまとめる。今回の関係者から「再逮捕をちらつかされた」「うその証拠を告げられた」などと厳しく批判された検事数人は30代の若手だ。
 同じ大阪地検特捜部が摘発した大阪府枚方市の談合事件で無罪判決を得た小堀隆恒・元副市長(64)は、関与を否定し続けたのに対し、若い検事から「エリート集団が組織を挙げて逮捕したのに裁判で勝てると思うのか」と脅されたと証言する。受託収賄罪などに問われた衆院議員の鈴木宗男被告(62)は、最高裁の上告棄却後の会見(今月8日)で特捜検事を「青年将校化している」と批判した。
 血気にはやる「青年将校」たちの暴走を許した背景は何か。事件着手に際して、上司や上級庁の了承が必要だが、捜査当時の検察幹部は「特捜検事の書類はよくできているし、説明がうまい。調書の取り方まではチェックできない」と釈明した。特捜検事は、容疑者の自白を取れる「割り屋」として組織内で重宝され、上司のチェック機能が働かなかったとみられる。
 裁判所の姿勢も問わなければならない。ある元特捜検事は「特捜部は『最強の捜査機関』と言われるが、それはうそだ。裁判官が甘いだけだ」と言い切る。特捜検事の供述調書は裁判所で高い信用性を認められてきた。今回の裁判では、出廷した検察官6人全員が「取り調べのメモは捨てた。調書がすべてだ」と述べた。07年に最高裁が取り調べメモを証拠開示の対象になる「公文書」とする判断を示していたが、検事たちは無視したわけで、裁判所が軽く見られていた格好だ。

 ◇失敗徹底検証し組織を立て直せ
 報道機関や世論にも特捜部を甘やかしてきた面があったと思う。特捜捜査のターゲットは「権力者」や「目立つ人」であることが多い。「巨悪」と闘う正義の象徴としてのイメージが先行し、批判にさらされる場面は少ない。大阪地検は裁判中、重要な公判ごとに報道向けの説明を行ったが、判決後は一切会見せず、次席検事のコメントを文書で発表しただけだった。
 昨年6月の逮捕から1年3カ月。村木さんは保釈金1500万円だけでなく、弁護費用も支払った。村木さんは判決後、「経済的な負担は大きく、家族や友人の支えがなければ裁判を闘えなかった。私は運が良かった」と語り、こう訴えた。「検察は巨大な力を持っており、一度間違いを起こせば大変なことになる。慎重にしてほしい」
 検察はこの言葉を真摯(しんし)に受けとめてほしい。検察当局は控訴断念の方向で協議しているが、当然だろう。失墜した信用を回復するには、徹底した検証を通じて組織を立て直し、改めて捜査能力を示すしかない。
毎日新聞 2010年9月17日 



 
事件記者の目:村山治
 断罪された特捜検察の捜査、検察は「失敗の検証」を急げ 
 
朝日新聞 2010年09月14日

  大阪地裁は2010年9月10日、郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた村木厚子元厚生労働省雇用均等・児童家庭局長に対し、無罪を言い渡した。判決で明確になったのは、「特捜検察」に対する裁判所の驚くほど冷めた視線だった。検察は、立証の柱となる検事調書について「適正手続きの面でも内容面でも水準以上」と自信を持って証拠採用を求めたが、裁判所は「誘導の疑いがある」などとしてばっさり切り捨てた。検察部内からは判決への不満も聞こえるが、今回はいさぎよく、控訴を見送り「失敗の検証」に専念することを提案する。判決は特捜検察の捜査のあり方を根本から見直せ、とのサインだと思うからだ。
  ▽敬称・呼称は略しました。
  ▽この記事は2010年9月14日の朝日新聞オピニオン面に掲載された原稿に大幅に加筆したものです。

 ●郵便割引制度を悪用した事件が発端
 そもそもの発端は、障害者団体向けの郵便割引制度が企業のダイレクトメール(DM)広告の発送に悪用された事件だった。通常1通120円を8円で送れる低料第3種郵便物制度を悪用し、通信販売業者ら広告主や大手広告代理店の広告会社、ブローカーらがボロ儲けしていたのを2008年秋、朝日新聞がスクープした。
 それを受けて大阪地検特捜部が捜査に乗り出し、郵便事業会社(JP日本郵便)幹部や厚生労働省局長まで計20人が摘発された。捜査対象となった大手企業などが免れた郵送料は2004年以降で総額約220億円に上った。特捜検察が障害者福祉事業の陰ではびこる複雑な利権にメスを入れたことは評価されていい。
 この捜査の過程で特捜部が押収した一枚の紙が村木事件の扉を開く。DM不正事件で摘発されたブローカーグループに対し、障害者団体としての実体があるとする厚労省の虚偽の証明書が犯罪の小道具として使われていたのだ。厚労省障害保健福祉部の「企画課長」が作成名義人となっていた。当時の課長が村木だった。
・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・

村山 治(むらやま・おさむ) 朝日新聞編集委員。徳島県出身。1973年早稲田大学政経学部卒業後、毎日新聞社入社。大阪、東京社会部を経て91年、朝日新聞社入社。金丸脱税事件(93年)、ゼネコン事件(93,94年)、大蔵汚職事件(98年)、日本歯科医師連盟の政治献金事件(2004年)などバブル崩壊以降の政界事件、大型経済事件の報道にかかわった。著書に「特捜検察vs.金融権力」(朝日新聞社)、「市場検察」(文藝春秋)、共著「ルポ内部告発」(朝日新書)。
朝日新聞 2010年09月14日


毎日新聞の「失墜・特捜捜査の内幕:障害者郵便割引不正」の連載も読み応えがあります。

 
失墜・特捜捜査の内幕:障害者郵便割引不正/下 「ドブネズミ」罵声(毎日新聞 2010年9月14日)
失墜・特捜捜査の内幕:障害者郵便割引不正/中 事前聴取なく逮捕(毎日新聞 2010年9月12日)
失墜・特捜捜査の内幕:障害者郵便割引不正/上 供述調書を「作文」(毎日新聞 2010年9月11日)


この障害者郵便割引不正の連載が終わった日、
毎日新聞は、事件をさかのぼり、自省を込めて、自社の報道を検証しています。

村木厚子さんの無罪判決を受けて、検察の暴走を批判的に論じる報道が多いなか、
この毎日新聞の記事は、とてもよかったです。

 村木元局長無罪:本紙報道検証…容疑者側への取材さらに 
毎日新聞 2010年9月14日

 厚生労働省の村木厚子元局長(54)が大阪地検特捜部に逮捕され、無罪判決を受けた事件について、毎日新聞は大阪本社社会部の司法担当記者らが中心になって取材した。毎日新聞はどんな論議をし、どう報道したのか。その検証の中で、再認識したのは容疑者側への取材の重要さだった。
 「何だこの原稿は。容疑者の言い分ばっかりじゃないか」。09年6月14日の村木元局長逮捕を伝える紙面を巡って、編集局内で議論になった。社会部から「不正なことを認めるわけがない」という事前に取材した村木元局長の反論が大量に出稿されたからだ。編集局内では「厚労省局長という権力者におもねっている」「もっと特捜部の話を出せ」との声が上がった。それを押し切る形で、村木元局長の言い分は社会面トップで紙面化された。
 この原稿をまとめた社会部の玉木達也記者(45)は、事件の舞台となった04年当時、東京本社社会部で厚労省を担当。障害保健福祉部企画課長だった村木元局長も度々取材していた。村木元局長が、係長の上村勉被告(41)に不正な証明書の作成を指示したとして、特捜部の捜査線上に浮かんでからは、本人だけでなく職場の同僚にも取材を重ねた。旧労働省出身の村木元局長の仕事ぶりは旧厚生省側から注視されており、不正ができる環境になかった▽企画課長が社会参加推進室の係長(上村被告)に直接指示することはない--。取材の結果からは、村木元局長への容疑は不当に思えた。
 一方で、大阪地検特捜部の担当記者には、取り調べ中の容疑者らが、村木元局長の事件への関与を供述しているという情報が入ってきた。こうした検察情報に基づく内容も報道した。
 郵便料金割引制度を悪用した倉沢邦夫被告(74)が「村木課長に(料金割引を認める)証明書の発行を催促した」と供述(09年6月16日夕刊)▽上村勉被告が「村木課長から『適当でいいから証明書を出しておいて』と指示された」と供述(同17日夕刊)▽上村被告が「村木課長に偽の証明書を渡した際『もう忘れるように』と言われた」と供述(同18日夕刊)--などの記事だ。
 こうした供述は検察側のストーリーに沿ったもので、公判では強引な取り調べで無理やり供述調書に署名させられていたことが明らかになっていった。
 元特捜担当記者は「検察の構図に当初は疑問もあったが、関係者の供述などから、村木元局長の容疑は徐々に固まりつつあるように感じた。元局長が権力者である以上、元局長の関与を示す供述を報じないという選択肢はなかった」と振り返る。
 村木元局長の起訴後、玉木記者は拘置所で接見し、改めて「無実主張」を09年7月30日朝刊で報道した。村木元局長の話は逮捕前と変わっていなかった。
 クロかシロか。現場の記者も悩みながら報道を続けた。

 ◇情報分析より厳密に…大阪本社社会部長・白神潤一
 栃木県足利市で90年、女児が殺害された事件で無期懲役が確定していた菅家利和さん(今年3月無罪判決)が釈放されたのは、村木元局長が逮捕される10日前だった。冤罪(えんざい)の怖さをまざまざと見せつけられる中で、捜査段階から一貫して否認を続ける村木元局長についても、特捜部の情報をうのみにせず、慎重に報道しようと意識した。
 象徴的なのが村木元局長逮捕翌日の社会面だ。「やってない/全面否定」と大見出しで扱った(大阪本社紙面)。村木元局長と旧知だった記者が、逮捕前に何度も連絡を取り、その取材をまとめたものだ。社内で議論はあったものの、結局、紙面化できたのには、こうした背景がある。捜査当局からの情報に比べて、容疑者側からの情報は取りにくいのが実情だが、その努力は怠ってはならないことを痛感した。
 今回は特捜部が供述調書を「作文」したり、取り調べのメモをすべて廃棄したりするなど、検察の暴走とも言える局面が次々に明るみに出た。捜査に肉薄し、その動きを取材することは、事件の構図を報道し、権力を監視する上で不可欠だ。ただし、その取材で得られた情報の分析、評価、報じ方はこれまで以上に厳密にすべきだ、というのが実感だ。
 裁判員裁判が始まり、毎日新聞の事件・事故報道に関するガイドラインでは改めて、犯人視報道は避ける▽情報出所の明示を心がける--などと定めている。こうした指針に沿って、今後、より一層、真実に迫る努力を続けていきたい。
毎日新聞 2010年9月14日



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月17日(金)のつぶやき

2010-09-18 02:10:46 | 花/美しいもの
18:46 from Tweet Button
境界を生きる:学校現場で(上・下)性同一性障害「私の個性」 #goo_midorinet002 http://t.co/1Ck10nC
by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

境界を生きる:学校現場で(上・下)性同一性障害「私の個性」

2010-09-17 17:45:54 | ほん/新聞/ニュース
暑かった日がウソのように肌寒い朝。
急ぎ足で秋がやってきたような気がします。

澄んだ空気の気配を感じて外に出ると、
スイフヨウが咲いていました。
 
今年のスイフヨウは、高さが3メートルほど、
つぼみは100個位ついています。

時間が経つと、お酒に酔ったようにピンクから赤に色を変える
スイフヨウの花の色変わりが楽しみです。

  
左から、紫蘇、ジンジャー、琉球朝顔の花。

応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

昨年秋から、毎日新聞で連載していた「境界を生きる」のシリーズ、
「学校現場で」が二日続きで、上下で掲載されました。

 境界を生きる:学校現場で/上 性同一性障害「私の個性」 

 心と体の性別が一致しない性同一性障害(GID)の児童・生徒は、男女別の生活を求められる学校でさまざまな悩みや苦しみを抱えている。一方で、自ら一歩踏みだし、道を切り開く生徒も現れ始めた。思いを受け止め、周囲の教諭や生徒たちも変わろうとしている。【五味香織】

 ◇校内で公表、理解得た経験 市の弁論大会で訴え
 8日夜、川崎市で市内の定時制高校の弁論大会が開かれた。弁士は7校の代表14人。離婚家庭で築いた家族のきずなの話や、デートDV被害の告白。年配の生徒は社会人経験を踏まえてこれからの生き方を語った。
 3番目で演台に立ったのは、県立川崎高1年の小林空雅(たかまさ)さん(15)。「みなさんは、個性をどのように考えていますか」。集まった約700人の生徒たちに問いかけた後、手元の原稿から目を上げて一呼吸置いた。
 「私は男ですが、体の作りは女性として生まれてきました」
 GIDであることを告白し、自分の抱えてきた苦しみを「眠っている間さえも、本当の性別と異なる性の体と生活している違和感から逃れることができません」という言葉で表した。
     □
 小さいころから女の子の体であることに違和感があり、市立中学2年の冬、専門医にGIDと診断された。中学側は小林さんの希望を受け、男子生徒としての通学を認めた。
 今春入学した現在の高校も、小林さんの合格が決まった時点で出身中学にトイレや更衣室などの対応を聞き、入学に備えた。同高の定時制課程にはさまざまな事情のある生徒が通うが、GIDであることを明らかにした生徒が入学したケースは初めてだったという。
 既に戸籍を男性名に改名していた小林さんは入学に際し、校内で同級生たちにも公表したいと学校側に伝えた。専門医に「公表するなら早い方がいいのでは」と助言を受け、「何かがあって困った時に『実は……』と打ち明けるより、初めから知ってもらった方がいい」と考えたという。学校側はクラスの自己紹介や全校集会で、公表する機会を設けた。
 西原秀夫副校長は「生徒にとって何が一番いいのかを考え、対応した」と話す。
     □
 弁論大会で小林さんが繰り返し語ったのは、学校生活の楽しさだ。「すばらしい友達や先生方に恵まれました。校内でカミングアウトしても、以前と変わりなく接してくれています。自分がコンプレックスだと思うことは、他の人からすれば気に留めることはないのかもしれません。自分(の体)が嫌なことに変わりはありませんが、それがあなたの個性だと言われると、少し気持ちが軽くなります」
 そして「自分に自信を持って、一人一人が一生懸命に輝いていける社会になるといいですね」と締めくくった。
 すべての弁論が終わり、優勝者が発表された。小林さんだった。客席の同級生たちから「やったー!」と歓声が上がった。
 同学年の女子生徒(15)は「私の友達にも同じような子がいる。他人に話すだけでもプレッシャーがあるはずなのに、大勢の前ですごい」。GIDのことを初めて知ったという市立橘高2年、斉藤美穂さん(16)は「重い内容で、話すには勇気がいると思った」と話した。
 大会終了後、会場の外で「おれも(GID)なんだ」と打ち明け、連絡先の交換を求めてきた生徒もいた。トロフィーと賞状を手にした小林さんは「優勝できて、もっと自信を持とうと思えた」と笑顔を見せた。
毎日新聞 2010年9月15日 東京朝刊



 境界を生きる:学校現場で/下 性別悩む生徒、支えよう
 
 ◇差別、偏見なくしたい…教諭ら、講習で対応考え
 性同一性障害(GID)や同性愛など性的少数者(セクシュアル・マイノリティー)の子どもたちを理解し、差別や偏見のない学校作りを目指そう。そんな動きがようやく、教育関係者の間で活発になってきた。
 「ひょっとして、この子は性別のことで悩んでいるのではないか。そう感じたら、まず何をすべきですか」
 8月下旬、JR大阪駅近くの大学サテライトキャンパス。日本性教育協会が主催した夏季セミナーの会場は、参加申し込みを事前に打ち切ったにもかかわらず、定員を超す100人以上で埋まった。テーマは「児童・生徒と性同一性障害」。小中高の教職員や各地の教育委員会関係者の姿が目立った。
 埼玉県の小学校がGIDと診断された児童に学校生活上の性別変更を認めたことを受け、文部科学省は4月、「児童・生徒の心情に十分配慮した対応を」と全国に通知した。しかし、現場の教員らには「どうすればいいのか」との戸惑いもある。講師を務めたGID学会理事長の中塚幹也・岡山大大学院教授は「対応に決まりはない。まずは子どもに『親身になって聴いてくれる人だ』と思ってもらうことが大切」と、基本的な心掛けをアドバイスした。
 また、文科省の通知は学校に医療機関との連携を求めているが、この日のセミナーで専門的なジェンダークリニックがある地域として紹介されたのは10都道府県にも満たず、会場からは「実態に即さない通知だ」との声が漏れた。
 中塚教授が岡山県内の人権担当教諭約500人を対象に実施した調査では、教諭の4人に1人が性別への違和感に苦しむ児童・生徒に接した経験があった。この日受講した50代の女性小学校教諭も「性別のことで悩んでいる児童がいたが、自分からはなかなか明かそうとせず、対応に苦慮した」と話す。「『プールに入りたくない』とだけ言われた場合、わがままとの見極めが難しい。特別扱いはいじめを引き起こしかねないというジレンマもある」
 セミナーを企画した東優子・大阪府立大准教授(ジェンダー研究)は「対応の実例を知りたい教諭が多いようだ。専門家の講演を1時間聴くような形ばかりの知識教育ではなく、子どもたちの現実の悩みに沿って学校環境をどう整えられるか、考え合う取り組みが広がってほしい」と話す。
    □
 性のあり方に関する悩みはいじめや不登校、自殺などの要因とも指摘されている。子どもたちが一人で抱え込まないように、教育関係者の理解促進に積極的に取り組む自治体や民間団体も現れた。
 大分県は今月中にも中学校などの教職員を対象に「セクシュアル・マイノリティの人権」と題した出前講座を始める。性暴力被害者の相談事業などに取り組むNPO法人「えばの会(女性と子どもの性と人権を考える市民ネット)」との連携事業で、同会スタッフが講師を務める。県人権・同和対策課の長尾政昭課長補佐は「正直に言って、行政としては対策が手薄になりがちな分野。専門知識を持つNPOの力を借りて、まずは教職員に正確な情報を行き渡らせ、ゆくゆくは保護者や一般市民にも広げたい」と話す。
 奈良教職員組合は2月、人権意識が高い学校作りに役立ててもらおうと、用語解説や学校での支援、家族への支援の方法などを紹介した「教職員のためのセクシュアル・マイノリティサポートブック」(A4判、19ページ)を作製。基本的な考え方として(1)本人の気持ちを尊重する(2)自分の性のありようが認識できない人、揺れている人、変わる人もいる(3)周囲が勝手に決め付けない(4)周囲との「違い」を否定しない--を挙げている。柴田俊和書記次長は「全国の学校などから注文が相次ぎ、1000部増刷した。当事者の高校生から『先生たちが自ら考えてくれたことが、泣きたいほどうれしい』という手紙も届いた」と反響の大きさに驚く。サポートブックはホームページ(http://www1.ocn.ne.jp/~jtu‐nara/)からダウンロードできる。

 また、「“共生社会をつくる”セクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク」(http://kyoseinet.blog25.fc2.com/)も3月、当事者が学校時代に何がつらかったかを振り返るインタビューを中心に構成したDVD「セクシュアル・マイノリティ理解のために~子どもたちの学校生活とこころを守る」(送料別1500円)を作製。事務局長の杉浦郁子さんは「GID以上に理解が進まない同性愛にも力を入れて作った」と話す。【丹野恒一】

==============
■セクシュアル・マイノリティーと学校生活に関するQ&A

Q:同性愛と性同一性障害はどう違う?
A:同性愛は性的指向(興味や恋愛の対象)が同性に向かうこと。性同一性障害は自己の性別認識が体の性別と食い違うこと。性的指向が異性と同性のどちらに向かうかは関係ない。
Q:性別のことで生徒が悩んでいるようだ。本人には確かめていないが、どう対応すればよい?
A:まず話しかけてみる。次にそういったテーマの本を教室や図書室や保健室に置いたり、授業中に何気なく話題に挙げ相談しやすいきっかけを作る。大事なのは知識があると見せることではなく、知ろうとする姿勢を見せること。教諭が笑いのネタとして「オカマ」「ホモ」などの言葉を使うと、本人はますます学校での居場所をなくす。
Q:性別に違和感のある子の精神的苦痛を和らげる環境整備の例は?
A:制服を男女で分けず、例えばスカートかズボンか選べるようにする。トイレは男女兼用の場所を設けたり、職員用を使えるようにする。更衣室は別室を使わせたり周囲から遮断されたコーナーを作る。水泳授業はリポート提出などの代替措置を検討。宿泊行事の部屋割りや風呂は本人の意向を確かめる。
 ※大阪府立学校人権教育研究会のリーフレットなどを基に作成
毎日新聞 2010年9月16日 東京朝刊
 



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月16日(木)のつぶやき

2010-09-17 02:10:43 | 花/美しいもの
19:43 from Tweet Button
『悪人』吉田修一の小説&映画/深津絵里さん、モントリオール映画祭で最優秀女優賞 #goo_midorinet002 http://t.co/c3dp9Jb
by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『悪人』吉田修一の小説&映画/深津絵里さん、モントリオール映画祭で最優秀女優賞

2010-09-16 19:22:53 | ほん/新聞/ニュース
昨日紹介した『あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの』と一緒に、
京都駅の三省堂書店で、朝日文庫の『悪人』(上・下)も買ってきました。

だいぶ前に、朝日新聞の夕刊で連載されていた小説ですが、
今回映画化されたと朝日新聞で知って、読みたいと思っていました。

   
   


 小説と違う視点 ぜいたくな経験 映画「悪人」原作の吉田修一氏 
2010年9月4日 朝日新聞

 朝日新聞に連載された吉田修一さんの小説『悪人』が映画化された。脚本も自ら手がけた吉田さんは、李相日(リ・サンイル)監督と二人三脚で執筆を進めるうちに、小説と脚本の表現の違いに気が付いたという。
 映画になった『7月24日通り』『パレード』、テレビドラマになった『東京湾景』――。映像化された吉田作品は数多い。だが吉田さんはこれまで「小説とは別物」として、作品の映像化にかかわることはほとんど無かった。
 今回脚本を書いたことについて「『別物』という考えは今も変わらない。でも、小説の『悪人』を完結させたとき、書き切ったという手応えがあったので、単純に、映画になるのなら見てみたい、自分もかかわってみたい、と思った」と話す。
 『悪人』は、文庫本が上下巻合わせて120万部発行された人気作。出会い系サイトが生んだ殺人事件が物語の核になる。主人公の清水祐一と馬込光代もこのサイトで知り合った。
 脚本には2008年秋から取り組み、完成まで1年以上かけた。映画「フラガール」でメガホンを取った李監督との共同作業。終盤には、東京・神楽坂の旅館に3日間、一緒に缶詰めになった。
 李監督とやりとりするなかで、吉田さんは小説と脚本の違いを自覚したという。
 「小説では絶対書いてはいけないことを書くのが脚本だと分かった。例えば、『祐一は悲しい顔をした』という表現は、小説ではちょっと厳しい。でも、脚本ではそう書かないと分からない」
 視点の取り方も違っていた。祐一と光代が出会う場面を例にこう説明する。
 「小説だと、光代の視点から『背後から足音が聞こえ、影が近づいてくる』というように書く。でも脚本では、画面のフレームを常に頭に置き、『佐賀駅前に、光代が座っていて、祐一が近づいてくる』と書けばいい」
 監督やプロデューサーとの会議では、祐一や光代がどんな人間かを延々と議論した。原作者の意見が通らないこともあるぐらいだった。「小説になる前の出来事がまずあって、それを書き方の視点を変えて映像化したという感じ」と話す。
 映画は、祐一役の妻夫木聡、光代役の深津絵里らの演技でさらに豊かなものに。
 「ぜいたくな経験をさせてもらった。僕も『悪人』の登場人物に吸い寄せられた一人。こんな幸運な作品はそうそう無いでしょう」(西田健作)
    ◇
 映画「悪人」は9月11日から全国公開。脚本は『悪人 シナリオ版』(朝日文庫、税別500円)として出版された。 


本屋さんに行くヒマがないまま数日が経過、
そうこうするうちに、、深津絵里さんが『悪人』で主演女優賞を受賞。
よけい読みたくなりました。

 深津絵里主演女優賞の『悪人』、見どころはここだ!
本屋さんお薦め名シーン5選(シネマトゥデイ - 2010年9月8日)


小説『悪人』は、読み始めたら止まらなくて、
ひとばんで読みました。

あとは、ヒマをみつけて、映画を見たいと思っています。

応援クリック人気ブログランキングへ してね 
本文中の写真をクリックすると拡大します。

  シネマの週末・この1本:悪人 生きることの悲しさ描く

 福岡県と佐賀県の境にある峠で、保険会社に勤める女性佳乃(満島ひかり)の絞殺死体が見つかる。事件当日の夜に佳乃と会っていた大学生の増尾(岡田将生)が疑われるが、DNA鑑定で犯人でないことが判明。増尾の証言などから解体作業員の祐一(妻夫木聡)が新たな容疑者として浮上する。一方、紳士服量販店で働く光代(深津絵里)も、佳乃と同じように出会い系サイトで祐一と知り合う。光代と祐一は互いの孤独を埋め合うように愛情を求め合う。
 吉田修一の同名ベストセラー小説の映画化。祐一と光代の逃避行が切ないラブストーリーである。光代が生活する地方の国道沿い、祐一が住む寂れた漁村、そしてクライマックスの世間から孤立したような灯台など、ロケ地が2人の心情と重なり合う。女の業に迫っていく深津の演技は感動的ですらあり、セリフよりも体全体で祐一を表現した妻夫木とともに2人の代表作になるだろう。
 映画の核はもう一つある。祐一の祖母(樹木希林)と佳乃の父(柄本明)にも焦点を当て、単に被害者や加害者の家族の姿を描くだけでなく、社会にうごめく悪意とは何か、人間としてどう生きるべきかを市井の人々の視点からあぶり出したことだ。光石研、宮崎美子、塩見三省ら脇役陣も見事で、キャスティングの成功が本作を支えている。
 宣伝文句にある「誰が本当の“悪人”なのか?」といった単純な構図や描写を期待すべきではない。複雑に入り組んだ社会の中で、過ちを犯し、ひっそりと暮らす人物を丁寧に見つめることで、生きることの意味や悲しさ、つらさを生々しく描いている。祐一と光代が男女の関係になっていく場面など、李相日監督のリアリズムに徹した演出は最後まで一貫しており、作品を力強いものにしている。個人的にではあるが、本年屈指の日本映画である。2時間19分。TOHOシネマズ六本木ヒルズほか。(鈴)

 ◆もう一言
 登場人物の生活環境、彼らの不安げな表情や仕草、ロケーションの選定など、あらゆる細部に目が行き届いた作品だ。どこにでもいそうな人間たちの身に起こる悲劇が、切迫したリアリティー十分に描かれている。(諭)

 ◆さらに一言
 妻夫木がこれまでのイメージを一新して、孤独な殺人者の魂を体現。主役から脇役にいたるまで、原作を裏切りながらふくらませていった出演陣の演技と、緊張感あふれる演出に最後まで引き込まれた。(細)

 ◆さらに一言
 愛らしく腹黒い女性役を満島が好演。明るくさわやかではない妻夫木もいい。(栗)
毎日新聞 2010年9月10日 東京夕刊



モントリオール映画祭:深津絵里さんが最優秀女優賞受賞

 【モントリオール鈴木隆】第34回モントリオール世界映画祭で6日夜(日本時間7日)、授賞式が行われ、李相日(リ・サンイル)監督の日本映画「悪人」に主演した深津絵里さん(37)が最優秀女優賞を受賞した。日本人の同賞受賞は83年の「天城越え」の田中裕子さん以来、2人目。
 「悪人」は吉田修一さんの小説の映画化。深津さんは、殺人を犯した男を愛し、絶望の中に安らぎを得る女性の複雑な心理を表現した。
 授賞式で深津さんは「メルシボクー(ありがとうございます)」とフランス語でお礼を述べ、笑顔を見せた。
 深津さんは大分県出身。88年の映画「1999年の夏休み」でデビューした。以降、「(ハル)」(96年)、「博士の愛した数式」(06年)などの映画や、テレビ、舞台で活躍している演技派女優。「悪人」は11日から全国公開される。
 同映画祭では、99年「鉄道員(ぽっぽや)」の高倉健さんが最優秀男優賞、一昨年「おくりびと」がグランプリ、昨年は「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」で根岸吉太郎監督が監督賞を受賞するなどしている。
 2010年9月8日 毎日新聞 



最後まで読んでくださってありがとう
人気ブログランキングへ クリックを

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
  


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月15日(水)のつぶやき

2010-09-16 02:12:46 | 花/美しいもの
16:43 from goo
民主党代表選・菅直人首相が続投/『あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの』菅伸子/幻冬舎 #goo_midorinet002 http://bit.ly/cI7ZnK
by midorinet002 on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする