みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

名古屋市議会リコール:法定数に届かず/24%もの無効!?「有効を無効にすることがあってはならない」

2010-11-25 11:57:12 | 市民運動/市民自治/政治
けさの朝刊各紙のトップは、いずれも名古屋市議会のリコールが不成立になった記事。

リコール署名側は46万人超の署名を提出したけれど、
名古屋市選管は、「35万3791人」の有効署名と発表、
法定数から約1万2000人不足して、現時点でリコールは不成立。

市長主導でのリコールという手法に疑問はあったけれど、
署名した人たちは、議会リコールの趣旨に賛同した一般市民だ。

リコールもふくむ直接請求制度は、厳密な手続法で、
有権者による「記名投票」という性格をもつ。
明確な意思をもって署名した人も、頼まれて署名した人も含めて、
法定の署名数をもって成立する、という手続法である。

今回の名古屋市のリコールは、選管が厳密な、というより、
もっと恣意的な厳しい判定をしていると思えてならない。
リコールは1割前後の「無効」が出るというのは「通常」だけど、
名古屋の約24%、四分の一近くもの「無効」というのは、
集め方がかなりずさんだとしても、考えられない。

選挙(投票)というのは、一票差で当落が逆転することがある。

「無効票を間違って有効にする」ことはあっても、
「有効な署名を間違って無効にする」ことはあってはならない、
というのが、直接請求という制度の趣旨だろう。
かりに、本人の意思が明確に確認できなくとも、市民の意思(民意)を尊重して、
「有効署名を無効と間違って判定する」ことがあってはいけないから、
今までの直接請求では、「疑問のものは有効とする」という運用がされてきたのだ。

今日から、署名簿の縦覧が始まっている。

選挙管理委員長は、記者会見で「間違いはなかった」と豪語し、逆に請求者側を
「市民の直接請求(の権利)を汚したという責任を理解してほしい」と批判しているけれど、
明確な意思を持って署名した人が、ひとりでも選管の間違いで「無効」と判定されていたら、
どのように申し開きし、どのように責任をとるのだろう。

判定の権限を持つ選挙管理委員会と、リコール署名者側とは対等ではない。
選管は、ルールを決めてジャッジするものであり、非対称な権力関係だ。
だからこそ、選管側にはぜったいに恣意的な判断は許されない。

このリコールの決着は、成立の是非をめぐって司法の場で争うことになるだろうし、
市民の署名による直接請求とはなにかを明確にするためにも、そうしてほしいと願っている。

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 名古屋市議会:リコール法定数届かず 河村市長、怒りあらわ

 名古屋市議会解散請求(リコール)で、有効署名が法定数を約1万2000人下回ったことを受け、河村たかし市長は24日夕、報道陣の取材に「泣けてきます」と述べ、市や区の選管への怒りをあらわにした。署名集めの中心となった市長の支援団体「ネットワーク河村市長」も同日、記者会見を開き「46万人の民意が踏みにじられていいのか」(鈴木望代表)と選管を痛烈に批判。署名した市民に縦覧期間中に異議申し立てをするよう呼びかけ、法定数の確保を目指すことを強調した。
 過去のリコール署名では氏名や住所などの一部に誤字・脱字があっても本人が書いたと推測できれば有効としてきた。しかし名古屋市選管は署名活動終了後に「本人が署名していれば書き間違いはあり得ない」として誤字・脱字がある署名は無効にする方針を明らかにした。市長は「後から基準を変えてもいいのか。後だしじゃんけんだ」と主張。4人の市選管委員のうち3人が元市議であることに触れ「議会のことだからといって自分たちで(基準を)決めるとは恐ろしい。独立行政委員会は市民の政治的自由を守るため中立にやるものだ」と語った。【高橋恵子、加藤潔】
毎日新聞 2010年11月25日

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混迷あいち・なごや:リコール署名届かず(その2止) 無効24%、異例の高率

◇受任者欄空白、追加審査対象 押し上げる
 名古屋市議会リコール署名の無効率は、法定数達成ラインが21・4%だったのに対し、24・0%と極めて高い率になった。総務省によると、03~06年に実施された全国の解散請求署名45件の無効率は平均9・6%。政令指定都市での署名活動が区ごとに分けられている制約を考慮しても、4分の1近い無効は異例の多さだ。

 市選管は、署名を集める受任者の欄が空白だった約11万4800人分の署名を追加審査した。追加審査の対象にならなかった署名の無効率が20%だったのに対し、対象分は36%に上り、これが全体の無効率を押し上げた。
 請求代表者が集めた署名簿は受任者欄が空白。追加審査で、署名を求められた相手を「受任者」と回答して無効となった署名は2万1942人に達した。請求代表者と受任者の違いがわからずに「受任者」と答えた人は相当いる可能性がある。「請求代表者か受任者かわからない」とすれば有効になるとの報道で、約1700人が回答を「わからない」に訂正したという。
 無効理由では、区外の居住者や未成年、外国人の名前を書いた「選挙人名簿に登録されていない」が約4万4000人と最多だった。約1万7000人分あった「自署でないもの」は、一つの署名簿に筆跡が酷似した署名が続くなどの例が該当した。家族の名前を一人が代筆した、などが考えられる。地方自治法は他人の名前を署名することを禁じており、伊藤年一・市選管委員長は「法的措置を検討している」と話した。【丸山進】
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 ■解説
 ◇議会不信、35万人分の重み

 名古屋市議会リコール運動は、署名が法定数を下回る結果になった。しかし、議会への不信感を表明した人が35万人超に上った事実は重く、議会側の改革姿勢が問われている。名古屋市議会は長年、共産党以外の各会派のオール与党体制で、市長と議会のなれ合いが続いていた。09年4月に就任した河村たかし市長は、議会改革を旗印に議員報酬半減や政務調査費の全面公開などを訴えた。これに対し議会側は議員報酬の減額措置を2011年4月まで1年間延長するなど一定の改革に取り組んだ。
 しかし市民の議会不信は根深く、署名集め期間中の9月に毎日新聞が行った市民アンケートでは「議員報酬半減賛成」が7割近くに達した。
 各会派は報酬半減の条件付き受け入れや、報酬額を検討する第三者機関設置の姿勢を打ち出したが、信頼回復には、より踏み込んだ改革が求められる。
 一方、今回の署名では無効の多さが際立った。署名集めをした団体が受任者名を記入せずに署名簿を提出したのが一因。団体関係者は「受任者名のない署名簿も有効になると思った」と認めている。市選管の「受任者欄が未記入の署名簿は、請求代表者が集めたとして扱う」という事前の説明が誤解を招いた点はあるが、受任者が他区の住民の署名を集めるなどのルール違反があったことは支援団体の責任。選管を批判するだけでなく反省も求められる。【丸山進】

◇審査過程に疑問--住民投票に詳しいジャーナリスト、今井一さんの話
 名古屋市選挙管理委員会の審査過程には疑問が残る。悪質な代筆署名は許してはいけないが、署名を求めた人が請求代表者か受任者かというのは本質的な問題ではない。受任者が担当区外の署名を集めていたからという理由だけで無効にするルールは合理性に欠け、改めるべきだ。
 昨年リコール署名を集めた奈良県生駒市のように、選管が最初から請求代表者用と受任者用の署名簿を分けるよう勧めていればこんな問題は起こらなかった。選管は、より中立的な立場から市民への啓発活動を強めるべきだった。署名の審査期間を1カ月延ばした以上、今後の縦覧期間も法令で定められた1週間にとらわれず、延長して、請求代表者らが無効となった署名をしっかりチェックできる期間を確保すべきだ。
毎日新聞 2010年11月25日 中部朝刊


リコール 思い交錯 
2010年11月25日 朝日新聞

【有効署名数「35万3791人」】
 河村たかし名古屋市長が主導した市議会解散のリコール署名をめぐり、市選管が発表した審査結果。当事者たちは24日、「35万3791人」の有効署名数についてそれぞれ語った。

●「民主主義の危機」河村市長
 河村市長は名古屋市内で取材に応じ、「恐るべき民主主義の危機だ」と憤った。
 結果を聞かれると、「悔しいですよね。泣けてきますけど、泣きません」と振り返った後、選挙管理委員会へ怒りをぶちまけた。「選管の審査方法が極めて不透明。審査基準が変わるなら、署名活動を始める前に明らかにするのが当然だ。このような民主活動のルールを破る『後出しじゃんけん』をされると、市民生活が成り立たない」とまくし立てた。
 今後どう対応するかについては「選管の行為が本当に適法なのか、考えたい。選管の使命は一票を無駄にしないこと。今回、相当数の署名をつぶしている。どんな理由で無効としたのか、理由を求めたい」と語った。

●「まだあきらめぬ」支援団体
 署名を実施した団体「ネットワーク河村市長」は結果を受けて会見を開いた。
 代表の鈴木望・前静岡県磐田市長は「市民の民意が踏みにじられていいのか」と市選挙管理委員会の審査方法に憤った。署名集めの10人の代表者の一人の三宅功さんも「これがまかり通るなら、名古屋市で署名活動はなくなる。我々の手で政治が動く唯一のチャンスだったのに、選管委員の暴走で踏みにじられようとしている。異議申し立てをして、有効な署名を掘り起こす」とまくしたてた。
 一方、公明党市議団が条件付きで議員報酬の半減を容認するなどリコール署名の影響も出始めていることから、三宅さんは「署名が大きなうねりになりつつある。まだあきらめていないが、署名の効果はあった」と振り返った。

●「改革進め信頼を」議長
 名古屋市議会の横井利明議長は報道陣に「必要数に達しなかったとは言え、35万人を超える方々が、議会のリコールに対する意思表示したということを極めて重く受け止めている」と述べた。
 河村市長が先導する形で行われた異例の署名活動について「市長の責任を問うかについては、現時点では考えていない。今やることは、改革を進め信頼される議会をつくること」。市長に対する不信任案の提出については「議会としては議論すら行われていない」とした。
 法定の審査期間が延長されたことについては「第三者機関である市や区の選挙管理委員会に対して意見は厳に慎むべきだと考えているが、いろいろな方の意見を聞くと、延長はやむを得なかったのではないか」と理解を示した。

●「間違いはなかった」選管委員長
 名古屋市選挙管理委員会の伊藤年一委員長は「法の上で真剣に取り組んできたので、間違いはなかったと思っている」。その上で「請求代表者と受任者が集めた用紙を色分けなどで区別しておけば、もっと短い時間で審査できた」として、総務省に対して進言を行うとした。
 収集方法に問題があるとされた署名が2万2990人分あったことは「集める側がきちんと説明していればよかった」。また、「署名していない」という回答992人分についても「市民の直接請求(の権利)を汚したという責任を理解してほしい」と請求代表者らを批判した。
 審査基準については「(途中で)変わっていない」と従来の説明を繰り返し、「異議のある方は縦覧で申し出て頂きたい」とした。  


【社説】名古屋リコール 民意を漂流させるな 
2010年11月25日 中日新聞

 河村たかし市長が主導した名古屋市議会の解散請求で、市選管は有効署名が必要数に達しなかったと発表した。議会がほっとするなら大間違いだ。多数の署名が示した民意を深く受け止めるべきだ。
 いまや全国注視の「名古屋の乱」。発端は河村市長が掲げた市民税の10%減税や議員報酬の半減をめぐる議会との対立だ。
 河村市長と市民団体が「民意を反映していない議会は不要」と始めたのが、この議会の解散請求(リコール)だった。
 百八十万人近い有権者のうち、四十六万五千人分の署名が集まった。しかし市選挙管理委員会は、署名を集めた受任者欄が空白の署名簿などが多数あるとして審査期間を一カ月延長した。
 結局、全体の四分の一近い十一万人分以上が無効となり、議会解散の賛否を問う住民投票へ進むために必要な三十六万五千人に一万二千人ほど足りなかった。市民団体はきょう二十五日からの署名簿の縦覧で異議を申し立て、あくまで成立を目指す。
 混迷は収まりそうにもないが、有効署名が必要数に達しなくても、議会が信任されたわけでは到底ない。無効数を除いても一都市として最多の署名数だった事実は、これまでの議会へのノーを示している。それをまた忘れれば、民意を漂流させることになる。
 本紙社説が繰り返し求めたように、双方に歩み寄る動きが目立つようになったのは、背景に大きな民意があるからだろう。
 年八百万円への報酬半減は、河村市長が議員活動の経費を別に措置する妥協案を示し、公明、共産両党の市議団が賛成に転じた。議会が本年度限りしか認めなかった市民税減税の継続も、自民党市議団は賛成に回ることにした。
 どちらも十一月議会で可決されるかは不透明だ。しかし、ここにきて議会側が雪崩を打って賛成に転じ始めたのは、リコールがなくても、来年四月の統一地方選で任期満了の市議選が迫り、河村人気を恐れたためとの冷ややかな見方もある。
 河村市長は「こうまでしないと動かないのが、いまの議会だ」と言い切る。議員たちの変化が選挙目当てだけかどうか。有権者は注意深く観察している。
 名古屋の乱が、四月の全国の統一地方選に影響を与えるのは間違いない。「議会は王様になっとる。変えなあかん」。河村市長の問題提起に共鳴するのは、名古屋市民だけではないはずだ。 


名古屋リコール―不成立でも教訓は重い
2010年11月25日(木)付 朝日新聞

 名古屋市議会の解散を求める住民の直接請求(リコール)は、混乱の結果となった。
 河村たかし市長の呼びかけで、手弁当の市民が、46万人もの解散請求の署名を集めた。ところが、選挙管理委員会の発表では無効が11万人を超え、有効な署名が住民投票の実施に必要な36万人に届かなかった。
 無効のなかには、代表者にかわって署名集めをした「受任者」が、署名用紙の所定の欄に自分の名を記入していなかったため、不備とされたものが万単位であった。きちんと書かれていれば成立した可能性があるし、市長側は、代表者が集めており空欄で問題ない、とも反論している。こんな手続き問題で、数十万の有権者の意思を無にしていいのか、論争が続くだろう。
 市選管は、この受任者欄の精査のため、などとして審査期間を1カ月延長した。来年2月の愛知県知事選にあわせて出直し市議選をし、市長も自ら辞職して市長選も連動させるという河村氏のトリプル選挙構想も、請求の成否以前に日程的に出来なくなっていた。
 選管委員4人のうち3人が市議OBだ。後輩市議をかばってのことではないかと市長側が抗議している。
 結果は別にして、リコール騒動を通して、名古屋市議が多くの市民の共感を得られていないことは、はっきりした。遅くとも来年4月には任期満了に伴う選挙がある。最近になって、発端となった議員報酬半減や、市民税恒久減税の市長提案を受け入れる会派が出た。自民は自主解散を唱えている。
 いずれも大量署名の効果だろう。
 投じられた有権者の声は重い。それを最大限に尊重しなくてはならない。聞いたふりでやり過ごそうとすれば、政治不信はさらに激しくなる。
 今後考えるべきは、名古屋市の混乱は議会が市長提案をそっくりのめば解決、ということでもないことだ。半減しても市議報酬は800万円だ。それでも高い、という市民もいるだろう。ではいくらが適正なのか。恒久減税は結構だが、市がするべき住民サービスは維持できるのか。
 自治の根本にかかわる問題だ。市長と議員を戦わせるだけでなく、市民が考えるべき論点だとわかってきた。
 今回、市民の目が地域の行政に向いたのは大きな収穫だ。28年も共産党を除くオール与党が続き、政策絡みの議員提案条例は最近まで30年以上ゼロ。こんな状態を市民も黙認してきた。
 片山善博総務相は、住民投票を提起しやすくする地方自治法の改正を検討している。市長と議会が対立したとき、今より簡単な手続きで市民の意見を聴けるようにする狙いだろう。
 貴重な体験をした名古屋市は、国に先立って、使いやすい住民投票の制度を実験してみてはどうだろうか。   


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11月24日(水)のつぶやき

2010-11-25 01:24:34 | 花/美しいもの
16:05 from Tweet Button
お肌つるつる下呂温泉、噂の温玉ソフト(ゆあみ屋)/キンリョウヘン(花芽付き)見つけた! #goo_midorinet002 http://t.co/unPOGip
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お肌つるつる下呂温泉、噂の温玉ソフト(ゆあみ屋)/キンリョウヘン(金陵辺・花芽付き)見つけた!

2010-11-24 15:39:00 | 花/美しいもの
日帰りで下呂温泉に入りに行ってきました。
立ち寄り湯に選んだのは、下呂温泉の中でも、
泉質がよくてお肌つるつるになる、みのり荘。

ますは、テレビでやっていた噂の温玉ソフト(ゆあみ屋)を食べました。

前に泊ったことのある下呂ロイヤルホテルの横のお店で経営は同じ。
ゆあみ屋 食べログ

さっそく温玉ソフト(\400)を二個注文しました。
カップに入れたコーンフレークに、ソフトクリームと温泉卵が乗っています。
「よくかき混ぜて食べてください」とのこと。
ちょっとプリンみたいな不思議なお味。コクがあって美味しいです。

足湯には浸からず、高台にある「みのり荘」へ。
ジャグジーも露天風呂ないふつうのタイル張りの浴槽だけですが泉質は最高。
とはいえ、騒がしいギャル3人組が先に入っていて、浴槽から桶で温泉をかけ合って、
大声ではしゃいでいたので、ちょっと興ざめ。

遅めの昼食に食べた、金山の古民家風の「おおふくや」のお蕎麦、おいしかったです。


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帰りは、41号を南へ美濃加茂経由で、
可児市の花木センターによったら、キンリョウヘンがありました。
つれあいが温室の中で見つけてくれたのですが一鉢6800円。
今年の春先に買ったのは、葉が2枚しか出ていなくて、花が一本で5000円。
それに比べれば、大きくて立派な鉢です。
  
春になるともっと高くなるのは分かっているので、背に腹はかえられません。
来年の春こそは、日本蜜蜂に待ち受け箱に入ってほしいので、
思い切って、元気がよさそうな株を買いました。

キンリョウヘン(金陵辺)の花はニホンミツバチの誘引する物質が出していて、
この花に春になると分蜂群や逃亡群が集まるです。

キンリョウヘンとニホンミツバチ 

日本蜜蜂を育てている友人に聞いたら、
花芽がついているものでないと来年花を咲かせないとか。

確かめてみたら、小さな花芽が二つついていました(ホッ)。

あとは、
ガーデンシクラメンや野紺菊、藪こうじなど安い鉢ばかり買いました。

シクラメンや菊のほかは、半日陰でも育つものを選びました。
紅葉が済んで庭の木が落葉したら、ギンモクセイの下の空池を埋めたところを、
整地して、植えようと思っています。

ところで、
いよいよ今日の夕方、名古屋市議会の解散請求(リコール)の有効署名数が発表されます。
法定数に達しているかは、微妙な状況とのこと。
現時点ではまだ発表されていないようですが、
どちらになるのか、とても興味があります。

速報が出たら、P-WANにアップしてお知らせします。

署名必要数確保は厳しい情勢 名古屋リコール  
2010年11月24日 14時13分

 名古屋市議会の解散請求(リコール)の署名審査で、有効・無効署名数の発表が24日午前から市内16区の選管で始まり、午後2時現在で発表された8区の提出署名数24万6518人分のうち、重複や同一筆跡などで無効となった署名は5万7451人分に上った。8区の無効率は23・3%。リコールが次の段階の住民投票に進むには全市の無効率が21・43%を下回らなければならず、必要数確保は厳しい情勢となってきた。同日夕に結果が判明する。
 全市の提出数は46万5602人分で、発表済みの8区分は52・94%。無効率が同程度で推移すれば、必要数を割り込むことになる。署名簿を一般公開する25日から7日間の縦覧期間中、署名を呼び掛けた河村たかし市長の支援団体などが異議申し立てを活発化させることになりそうだ。
 住民投票の実施には36万5795人分以上の有効署名が必要で、無効署名が9万9807人分以下となることが条件となる。
 東区役所では午前9時半から区選管委員会が始まった。4人の委員は、25日からの縦覧に備えて署名簿を並べた会議室で、職員の説明を受けながら有効、無効署名の数を確認した。
(中日新聞) 


 名古屋市議会:リコール署名の有効数、午後判明

 河村たかし名古屋市長が主導する市議会解散請求(リコール)で、署名の審査結果を確定する各区の選挙管理委員会が24日、順次開かれた。署名総数46万5594人分のうち有効が法定数36万5795人分を上回るかどうかは際どい情勢。判明は24日夕方になる見通しで、午後4時から市選挙管理委員会を開いた後、全市の集計結果を発表する。【丸山進】
毎日新聞 2010年11月24日 東京夕刊 


無効10万前後?名古屋市議会リコール微妙 

名古屋市の河村たかし市長が主導する市議会の解散請求(リコール)運動で、市選挙管理委員会は24日夕、再審査で1か月遅れになっていた署名審査の結果を取りまとめ、発表する。
 ただ、市長の支援団体が集めた署名約46万5000人分のうち、無効署名数は10万人分前後あるとみられ、解散の是非を問う住民投票の手続きに必要な法定数(36万5795人)に達しているかどうかは微妙な情勢だ。
 市内全16の区選管は午前9時半から午後4時にかけて順次、委員会を開いて有効署名数を決定。すべての集計結果が判明するのは午後4時すぎの見通し。
 午前9時半から委員会を開いている東区選管では、署名数1万7454人分のうち、有効署名は1万2656人分。無効署名は27・5%だった。
(2010年11月24日11時42分 読売新聞) 



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11月23日(火)のつぶやき

2010-11-24 01:23:08 | 花/美しいもの
16:34 from Tweet Button
庭の紅葉まっ盛り、血汐モミジ・紅シダレモミジ・花水木・ドウダンツツジ/境界を生きる:読者の反響特集 #goo_midorinet002 http://t.co/4qzE0wJ
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庭の紅葉まっ盛り、血汐モミジ・紅シダレモミジ・花水木・ドウダンツツジ/境界を生きる:読者の反響特集

2010-11-23 16:14:21 | 花/美しいもの
紅葉は、落葉がはじまる直前がいちばんうつくしいといいます。
幹と葉の間に、「離層」というものができて葉の養分が幹に移動しなくなり、
光合成で葉に養分がたまって紅葉する仕組みだそうです。
   

   

まさにチシオモミジはちらほら散り始めの今が最高潮。
雨が上がった朝、真っ赤に燃えています。
   

  

今年は花水木の紅葉も今まででいちばんきれいです。
   

  

春の新芽の紅葉が美しい紅シダレモミジの、秋の紅葉は明るいオレンジ。
   
薪ストーブの炎のようです。
  

  
逆光で裏から見上げた紅シダレモミジ。
   
その足下のみどり。
   
シダレウメは、もうすっかり葉を落としています。
   

昨年はばっさり枝を詰めてしまって紅葉しなかったドウダンツツジも、
生えそろった葉がきれいに紅葉しています。
   

  

   

連休最後の日ですが、日がな一日、ぽかぽかと暖かい部屋の中から、
庭の紅葉をのんびり眺めています。

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話しは変わりますが、

昨日の毎日新聞に「境界を生きる」の読者の反響特集が掲載されていたので紹介します。

境界を生きる:読者の反響特集 多様な性、認める社会を

◇性別の悩みに共感/「男女」線引きへの疑問も
 「男性、女性に加え『第三の性』が必要」「性はグラデーション」。自らの性別を巡り苦悩する人の姿を伝えるシリーズ「境界を生きる」には、昨年9月のスタート以来、さまざまな反響が届いています。多様な性を受け入れ、誰もがありのままに生きられるために社会はどうあるべきか。反響の一部を紹介し、改めて考えます。【丹野恒一】
 シリーズではこれまで、染色体やホルモンの異常により男女の区別が明確でない「性分化疾患」や、心と体の性別が一致しない「性同一性障害」の人たちを紹介してきた。
 大阪府の大学生(29)からは「体は男性ですが、女性として生きようとホルモン療法を受けています」とのメールが届いた。自分を語る時は「性同一性障害」という言葉でなく、体の性別と異なる性別を生きるという意味の「トランスジェンダー」を使っている。
 「『普通』の男か女でなければ『異常』だというのは医学の考え方。自分に障害や病気があるとは考えていない」。ジェンダー論を学ぶうちに、あいまいな性の自分を受け入れ、生きづらさを乗り越えていく勇気を持てたという。
 医療の対象ではないが性的マイノリティーとして生きている人たちからの感想もある。東京都府中市のアルバイト、倉本千恵子さん(42)は「性同一性障害や性分化疾患が取り上げられるのはとてもうれしいが、私たちのような同性愛者はどのように社会に訴えればいいのかと考えてしまう」と不安を漏らす。
     *
 京都市でカウンセリングなどを行っている心理療法士の前川幸美さん(51)は、性別の悩みを訴える人が以前より増えたように感じている。完全な男性・女性になろうと手術や戸籍の変更をして後悔する人もおり、「なぜ男女の区別が必要なのか」と疑問がこみあげるという。「例えば『男女性』といった第三の性を設けてはどうか。新たな枠にはめ込むだけとの批判もあるだろうが、自分を男とも女とも思えない人が精神的に安定し、ありのままに生きていける性別になり得るのでは」
 「性的マイノリティーでも一人一人違う」「自然界には多様な性がある。男か女か線を引かねばならないのは、人間社会の問題」。そんな声もある。
毎日新聞 2010年11月22日 東京朝刊


性分化疾患:来月、大阪でシンポジウム 

シンポジウム「性分化疾患/インターセックス~医療・教育・福祉の谷間を埋めて未来につなぐ」(大阪府立大学人間社会学部主催)が12月11日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪で開かれる。
 講師は性分化疾患を長年研究してきたハワイ大のミルトン・ダイアモンド教授と、多くの患者を診てきた大阪府立母子保健総合医療センターの島田憲次医師。企画した同学部の東優子准教授は「性分化疾患は医療界では取り組みが進み始めたが、教育や福祉の分野では存在さえ知られていない。包括的な支援のあり方を考えたい」と話す。午後1~4時。通訳付き。無料。問い合わせは東准教授(higashi@sw.osakafu-u.ac.jp)。
毎日新聞 2010年11月22日 東京朝刊 


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11月22日(月)のつぶやき

2010-11-23 01:21:48 | 花/美しいもの
10:42 from Tweet Button
《シリーズ ケアをひらく》 『その後の不自由  「嵐」のあとを生きる人たち』( 上岡 陽江,大嶋 栄子著) #goo_midorinet002 http://t.co/OqlijWw
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《シリーズ ケアをひらく》 『その後の不自由  「嵐」のあとを生きる人たち』( 上岡 陽江,大嶋 栄子著)

2010-11-22 09:10:28 | ほん/新聞/ニュース
昨日講演を聴いた信田さよ子さんも少なからずかかわりのある(らしい)、
医学書院《シリーズ ケアをひらく》の 『その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち』。

10月の岐阜新聞の書評に載っていたので、すぐに買いに行きました。

まず信田さんちの「いつものカルコス」に行ったのですが、まだ置いてなかったので、
その足で、岐阜高島屋の自由書房へ直行。


自由書房はその週の新聞書評に載った新刊書を集めて並んでいるので、
欲しい本を手軽に手にとって買うことができます。


すぐに読んだ『その後の不自由  「嵐」のあとを生きる人たち』。
予想通り、とってもよいです。
《シリーズ ケアをひらく》の本は、はずれがないですね。



医学書院≪シリーズ ケアをひらく≫その後の不自由
「嵐」のあとを生きる人たち

著:上岡 陽江/大嶋 栄子
判型 A5 頁 272
発行 2010年09月
定価 2,100円 (本体2,000円+税5%)

普通の生活の“有り難さ”
暴力などトラウマティックな事件があった“その後”も、専門家がやって来て去って行った“その後”も、当事者たちの生は続く。しかし彼らはなぜ「日常」そのものにつまずいてしまうのか。なぜ援助者を振り回してしまうのか。そんな「不思議な人たち」の生態を、薬物依存の当事者が身を削って書き記した当事者研究の最前線!

はじめに
 ダルク女性ハウスで二週間のフィールドワークをおこなったのは二〇〇三年冬のことである。私(大嶋)はその前年に札幌で「それいゆ」という女性のための施設を立ち上げたばかりで、薬物依存症の当事者であり施設長でもある上岡陽江さんの実践に学ぼうと思ったのだ。
 当時、ダルク女性ハウスは荒川区の町屋にあった。まだ下町情緒の残るその道をメンバーと歩きながら感じた、かさかさとした寒さが今も記憶の底にある。その後何度も上岡さんやメンバーから聞き取り調査をおこない、そのたびにダルク女性ハウスに寝泊まりさせてもらうおつきあいが続いた。
 彼女たちに話を聞くなかで、あるいは精神科病院や女子刑務所での出会いを通じて、多くの女性たちが理不尽な体験を生き延びる自己対処としてアルコールや薬物を使っていることを知った。そして、そのような自分自身を深く恥じていることも知った。
 罪悪感と恥の感覚は事態をさらなる悪循環に誘い込み、彼女たちが表出する“症状という言葉”は他者を巻き込む。そこで付けられた「依存症」「境界性パーソナリティ障害」といった診断名は、彼女たちを救うどころか“厄介者”のレッテルとして機能する。再発すれば“恥知らず”の代名詞として使われる。
 しかし、「女性嗜癖者の回復は難しい」などとわかったような顔で解説する前に、何が彼女たちの回復を難しくしているのかを探る必要があるのではないだろうか。

 本書は、暴力をはじめとする理不尽な体験そのものを生き延びたその後、今度は生きつづけるためにさまざまな不自由をかかえる人たちの現実を描いている。
 上岡さん自身がそのように生きてきた当事者であり、同時に彼女たちの支援にも携わっている。私は精神科医療現場でソーシャルワーカーとして仕事を始め、その後民間カウンセリングルームや地域の社会復帰施設を経て、みずからが施設を立ち上げて現在に至る。
 このように違う立場ではあるが、ふたりには共通点がある。第一に彼女たちの体験を特別な人に起こった特別なことと見なさずに、いくつかの条件が重なってしまうときに誰にでも起こりうると考えていること。第二に「当たり前に生活が送れる」ような変化は、長い時間経過のなかでしか起こらないと知っていること。第三に、だからこそ支援する人たちにも疲れや諦めが出やすいので、援助者自身が多くのサポーターをもつことを勧め、みずからも実践していることである。
 本書はまた、理不尽な体験を生き延びている渦中のご本人が読んでくれることも想定して書かれている。日々の暮らしのなかで、きっと普通にできるはずと自分では感じることが思うようにならずに、苦労されているのではないか。そんな経験の全部というわけではないけれど、ここに書かれている具体的エピソードのいくつかに“自分”を見つけてくれたらいいなと思う。いまは出会っていなくとも、必ずつながっていける誰かがいるはずである。
 上岡さんも私も、これまでつきあってきたたくさんの「その後の不自由」を生きる人たちを思い浮かべながら本書を書いた。彼女たちの、症状にかき消されがちな言葉を、ひとりでも多くの人に届けられたらうれしい。
 大嶋栄子

目 次
 はじめに
1 私たちはなぜ寂しいのか
 1 境界線を壊されて育つということ
 2 境界線を壊された子どもは何を感じるようになるか
 3 「健康な人」に出会うとなぜか寂しい
 4 援助者に対してもニコイチを求めてしまう
 5 私たちにとって「回復」とは
 6 相談する相手が変わるとトラブルの質が変わる
 7 回復には段階がある
 focus-1 回復しても「大不満」!?

2 自傷からグチへ
 1 相談はなぜ難しいのか
 2 相談といっても実はいろいろある
 3 閉じられたグチは危険
 4 グチにも効用があるらしい
 5 開かれたグチを正当化しよう
 focus-2 同じ話を心の中で落ちるまで話せ

3 生理のあるカラダとつきあう術
 1 なぜ「生理」をテーマに選んだのか
 2 研究の方法
 3 研究の結果
 4 生理と向き合うことでわかったこと
 5 生身はつらい!
 focus-3 なぜ怒りが出てくるのか?

4 「その後の不自由」を生き延びるということ Kさんの聞き取りから
 focus-4 「普通の生活」を手助けしてほしい

5 生き延びるための10のキーワード
 1 身体に埋め込まれた記憶
 2 メンテナンス疲れ
 3 遊ぶ
 4 時間の軸
 5 “はずれ者”として生きる
 6 人間関係のテロリスト
 7 セックス
 8 流浪のひと
 9 だるさについて
 10 それでも希望について
 focus-5 トラウマは深く話しても楽にならないし、解決もしない

6 対談 では援助者はどうしたらいい? 上岡陽江×大嶋栄子
 援助者に出会うまでには長いプロセスがある
 「電話してね」と言っても電話がこない理由
 テレパシーで伝わると思っている
 自己覚知はフィードバックから
 「迷惑」じゃなくて「痛い」んだ
 消え入りたい思い
 「あなたは悪くない」は難しい
 失望する必要はない
 とにかく生き延びろ!
 あとがき



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医学書院MEDICAL LIBRARY 書評・新刊案内
《シリーズ ケアをひらく》 その後の不自由  「嵐」のあとを生きる人たち

上岡 陽江,大嶋 栄子 著
《評 者》宮地 尚子(一橋大大学院教授・精神医学)

「なんでできるの?」と「なんでできないの?」をつなぐ本
 黄色と青のコントラストの装丁がいい。図や挿絵,表紙の写真がいい。まずそう思った。内容がいいことはわかっていた。前半の数章は,以前「精神看護」誌に掲載されたときに読んで「うわーっ!」と思って,友人に紹介したり,患者さんにコピーをあげたり,大学院の講義で使ったりしたからだ。
 この本は,ダルク女性ハウスで薬物依存症の女性たちに長年かかわってきた上岡陽江さんと,DVや性暴力被害者のためのシェルターを運営している大嶋栄子さんが二人で,トラウマを受けた女性の回復の在り方を,当事者の目線から描いた本である。
 「サバイバー」という言葉はよく使われるが,それが「嵐」をなんとか生き延びた人という意味だけではなくて,「嵐」のあとを生き続ける人だということは,あまり理解されていない。「嵐」はあとに,がれきや溝やさまざまな爪痕を残していく。そういう「残骸」の中を生き続けるのは,「嵐」を生き延びるより,終わり(ゴール)がないだけにつらいことも多い。まさに「その後の不自由」。タイトルどおりである。
 生き続けるのは,苦しい。自傷や薬物で飛ばしていた現実感や身体感覚が戻ってきて,「なまみのからだ」を生きなければいけない。しかも,染み付いた恐怖や自己否定感と,過去の苦しい記憶のフラッシュバック付きで。「なまみーず」(註:「生身はつらい」から派生し,ダルク女性ハウスで用いられる呼称)には生理もあれば,頭痛・肩こりもある。「もうそろそろ忘れたら?」とか「いいかげん普通の生活してよ」とか「いつまで,あれもこれもできないって言ってんの?」とか,周囲からプレッシャーをかけられるちょうどそのころ,深~いうつや,だるさが襲う。
 彼女たちの回復を支援する人たちも大変である。まじめな支援者ほど息切れするだろう。溝を感じるだろう。「なぜよくならないの? 私がこんなにがんばって支援しているのに」「なんでこれくらいのことができないの? 後で自分が困ることはわかってるのに」「なぜこれくらいですぐめげちゃうの? 励ましてるだけなのに」「なぜいきなり怒りだしちゃうの? こっちは悪気なんてないのに」と。一方,当事者たちも,「なんで“そんな簡単なこと”って言うの? 普通の人はそんな簡単にできるものなの? ラクに生きられるものなの?」「なんでそんなに責めるの?」と,一生懸命やってくれる支援者に戸惑い,苦しくなって,ためこんで,爆発する。
 この本は,そんな当事者の「なんでできるの?」と,支援者の「なんでできないの?」とをつなぐ本でもある。例えば,ノーを言うこと,自分の身を守ること,危ない人には近づかないこと,時と場所にかなった服装をすること。「普通の人」には簡単なはずのそんなことが,彼女たちにとっては,富士山に登れと言われているみたいに聞こえる。けれども,彼女たちが身に付け(させられ)てきた暗黙の前提や人との距離感(のなさ)を,「わたしたちはなぜ寂しいのか」の章のように説明されたら,支援者も彼女たちを見守ることや待つことがもっとラクになる。思い通りにいかなくても,自分を責めたり,相手を責めたりしなくなる。
 傷つきながら育ってきた人たちの対人的距離について,これまでこのようにわかりやすく書かれたものがあっただろうか? 生理と精神症状と行動の変化について真正面からとりあげ,すぐに役立つ対処法を示したものが精神医学関係の本にあっただろうか? 精神分析にあっただろうか? これまでの専門的知が男性中心主義的なものだったことは周知の事実だが,まさに何が欠けていたのかをこの本は見せてくれる。
 当事者であるKさんからの聞き取りは,貴重な証言である。多くの人が「ドン引き」するものかもしれない。けれども,この話を読んで救われる当事者もたくさんいるはずだ。似たような被害を受けながら,「ドン引き」されるから誰にも言えなかったり,実際に言ってみて「ドン引き」されてしまって,こんな目に遭うのは自分だけだと思ってきた人たち。でもKさんの加害者のようにひどいことをする人間は,残念ながらこの世の中にたくさんいる。不潔恐怖もパニック発作も,そりゃあ,出ないほうが不思議だろうと思う。でもKさんは確実に回復しつつある。上岡さんは,Kさんの話を公にするのはちょうど今だと思ったと書いている。時期をちゃんと選んでいるのだ。長い経過を知ってくれている人がいるからこそ,Kさんのこの語りはある。
 この本は,全編フラバ(フラッシュバック)注意である。が,それがどうした。フラバの起きない当事者本なんてある? 私はあえて,そう言いたい。特にこの本は,フラバを起こしても安全だと思う。それくらい包容力がある。フラバを起こしながらも,手足のどこかを現実にとどめておくことができる。でも,安心できる仲間やパートナーや支援者と読むと,もっと安全で効果的だろう。だから支援者の人もまずは自分で読んで,それから当事者の人にも安心して勧めてあげてほしい。
 頭でっかちな精神病理学や精神分析学のおじさんたちは,読まないほうがいいかもしれない。女性の精神病理についての,これまでの理論が崩れてしまうから。「なまみのからだ」抜きでしか成り立たない議論に,へばりついていてください。机上の空論で遊んでいてください。その間に当事者たちが言葉を紡ぎ始めます。語り合い始めます。理論を作り始めます。それを邪魔しないでください。
 頭の柔らかい人は大丈夫! 読んでびっくりして,それからしみじみ納得しましょう。かくいう私も,まだまだ驚きと納得のさなかです。
A5・頁272 定価2,100円(税5%込)医学書院
ISBN978-4-260-01187-7


評者の宮地尚子さんの本も、おススメのよい本が多いので紹介します。
  

オマケの3冊。
       


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信田さよ子さん講演「親と子の絆を考える」in山県/『父親再生』NTT出版・『ザ・ママの研究』理論社

2010-11-21 17:54:15 | ジェンダー/上野千鶴子
小春日和の日がつづき、バナナのようなよい香りがすると思ったら、
季節はずれのオガタマノキの花が咲いていました。
   
椿はまん丸い蕾。秋明菊も花がおわってまん丸な種になりました。
  

午前中、けんちゃんとほくちゃんの二家族がやってきてにぎやかに。
   
おいしいチョコレート菓子をもらったので、
さっそくコーヒーをいれて、みんなでいただきました。

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午後からは、伊自良の花咲きホールで、青少年育成会議とPTA連合会主催の
信田さよ子さんの講演会を聴きに行きました。


演題は、「親と子の絆を考える」

男女半々くらいの聴衆に合わせた内容で、さすが話しがうまくて、
現場での具体的な話も織り交ぜながらの1時間半の講演。
ぐっと胸に迫る話しが多くて、感動しました。


終了後、ともちやんは『父親再生』、わたしは出たばかりの『ザ・ママの研究』を買って、
それぞれの本にサインしてもらいました。
 

    

  

よりみちパン!セ『ザ・ママの研究』 
信田 さよ子【著】
理論社 (2010/09/17 出版)
111p / 19cm / B6判
ISBN: 9784652078563 NDC分類: K367
価格: ¥1,050 (税込)
プロの読み手による書評 評者: 川口有美子

詳細
年齢制限なし、そう思ったときがレッスンのスタート!タイプ分けチャートから傾向と対策、観察と対象化の具体的な方法までの、マンガ、イラスト満載の総合研究。
すべての女性が、心楽しく、自分の人生を生きるために。
研究のまえに―ママ、イメージと現実
1 方法と目的(スキルを身につけよう;ママを知る;ほかのママと比較してみる ほか)
2 傾向と対策(プライドめちゃ高 超ウザママタイプ;明るさスゴ盛り スーパーポジティヴ・パーフェクトママタイプ;見ているだけでガチ不安 かわいそうママタイプ ほか)
3 観察と対象化(研究の成果;「わからない」が研究条件;ママには秘密の「不思議リスト」 ほか) 


『父親再生』NTT出版 信田さよ子著
発売日:2010.06.24
定価:1,680円 サイズ:四六判
ISBNコード:978-4-7571-4245-9

この本の内容 現代の母娘関係を鋭く描き出した『母が重くてたまらない』(春秋社)で多くの女性たちの共感を集めた著者が、満を持して贈る「父息子論」。
妻は「父」としての夫をどう見ているのか、息子は父をどう見ているのか、父と息子の世代間断絶、そしていずれ父となる若い世代へのメッセージ……。
いま必要とされる父親像とは?!

目次
1 妻は夫をどう見ているか
 1 カウンセリングの現場で出会う父親たち
 2 感情を語れない父親たち
 3 息子の可能性を囲い込む父
 4 父親が怖がっていること
2 息子は父をどう見ているか
 1 父親をリスペクトする? しない?
 2 父と息子
 3 映画に見る父と息子
 4 抵抗するに足りる父はいるか?
3 父からの脱出
 1 抵抗すらできない息子
 2 父はスーパーマン
 3 行き場のない息子たち
4 語らない父と息子の空白
 1 語らない父親
 2 青春を総括できない父親たち
 3 奇妙な断絶
5 父と息子の世代間伝達
 1 世代間連鎖
 2 父を許す息子たち

著者紹介 信田さよ子(のぶた・さよこ)
1946年生まれ。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。
アルコール依存症、摂食障害、DV、ひきこもり、子どもの虐待などに悩む人やその家族のカウンセリングをおこなっている。
著書に『家族収容所』(講談社)、『母が重くてたまらない』(春秋社)、『タフラブという快刀』(梧桐書院)など多数あり。
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『父親再生』信田さよ子
出版社:NTT出版
価格:¥1680 (本体¥1600+税)

 母娘関係に詳しいカウンセラーの著者が、家族問題を考える上で初めて、父親を正面から取り上げた。妻から「給料運搬人」とされる夫。父に敬語でしか話さない息子。自らの青春を子どもに語らないことが世代間の断絶を生み、父親不在を招いているとし、家族が父に好奇心を持つべきだと訴える。(NTT出版、1600円)
(2010年7月12日 読売新聞)   


夕方はほくちゃんが、友人が釣ったハマチを届けてくれて、
台所でともちゃんと二人で調理しているとこ。
わたしは、新米を炊いて、けんちん汁を仕込んでおいて、ブログを書いています。

楽しくて有意義な一日がくれてゆきます。

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甘くなれなれ、堂上蜂屋柿/干し柿のつくり方

2010-11-20 17:09:16 | おいしいもの/食について
野菜がどっさりあるので、薪ストーブの上で、
豚汁をことこと煮こんでいます。
豚肉と人参、大根を炒めて、出汁を入れて煮立ったら灰汁を取り、
里芋、カブ、コンニャク、平茸などを入れて煮込みます。

野菜が柔らかくなったところで、味噌を溶きいれます。
今日のお味噌は粒豆味噌(赤味噌)と玄米味噌のミックス。
野菜のうまみが出て、よいお味です。

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10日ほど前に、武芸川町で買ってきた干し柿用の渋柿。
     
さっそく皮をむいて干しました。
小さい柿なので、全部むいて紐をつけてから、
熱湯に10秒ほど浸しました。
    
こうするとカビが生えにくくなるのです。


そのあとに、揖斐川町で見つけて買ってきた堂上蜂屋柿も、
  
その日のうちに、4個だけ皮をむき、干してみました。
  

あとの6個は翌々日に皮をむきました。
蜂屋柿のほうはお湯で殺菌せずに、皮を丁寧にむいてから、
汚れがついてそうなへたの部分に焼酎を吹きかけて殺菌。

柿の皮は捨てずに、干して漬物などに入れます。


軒先にずらっと並んだ干し柿。
   
蜂屋柿と比べると、さいしょのがうんと小さく見えますね。
   

小さい柿は12日目、堂上蜂屋柿は5日目から一週間くらい。
  
小さいほうはぽたぽたになってきたので、あと一週間ほどで食べられそうです。
大きい蜂屋柿は、干して少し縮んだのですが、まだ実が柔らかくなっていません。

早く食べてみたいなぁ、堂上蜂屋柿の干し柿。

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薪ストーブ「ヨツールF600」本格運転~地球にも温かい/今年は紅葉の当たり年。木々も色づきはじめ・・・ 

2010-11-19 21:26:28 | 健康/くらし/薪ストーブetc
今日もお天気がよかったので、昨日天日で乾燥していた籾をともちやんとまど君が脱穀して、
無農薬天日干しのハツシモの新米ができました。

お部屋の中では、薪ストーブが本格運転。
小枝を入れて炎が見えるように演出したので、実はちょっと燃えすぎ(笑)。
   

薪ストーブは3年目の、 ヨツールF600
クリーンバーン仕様では最も大型の鋳物薪ストーブ(ブルーブラックエナメル)で、
いったん火を入れると来年春まで、これ一台で広い部屋が暖まります。

最近は、家の新築や改築で、暖房に薪ストーブを入れる人も多くなり、
8日の中日新聞の生活欄にもまきストーブの記事が出ていました。

  まきストーブ 地球にも温かい
2010年11月8日 中日新聞

 環境に優しい、まきストーブの愛好者が増えている。揺れる炎を見るだけで体が温まりそう。その魅力に迫り、火災や近所とのトラブルを防ぐポイントを紹介する。 (山本哲正)

 「パチ…パチ…」。ストーブの炉内で、薪がオレンジ色の炎を上げ、音をたてる。心落ち着く音だ。東京都杉並区で先月開かれたまきストーブ体験会で、約十五人の参加者らはしばし耳を傾けた。
 主催した東京ストーブの松田友馬店長(28)は「鋳物の天板は熱のもちがよく、火を消してもしばらく暖かい」と説明する。機種選びのため訪れた横浜市港南区の会社員石井悠輔さん(33)は「木を薪にし、灰は庭の畑にまくエコな暮らしをしたかった」と話す。
 環境省は「成長過程で二酸化炭素(CO2)を吸収する木は、燃やしてもCO2排出がゼロという考え方」(地球温暖化対策課)として、まきストーブを環境に優しい暖房器具と位置づける。
 注目されているのは調理への利用だ。鍋を天板にかければ、湯を沸かせる。最近は天板を一部開けて、じか火が使える製品も登場。ホームパーティーの料理の幅も広がる。
 さらにエコな選択肢も。東濃ヒノキで知られる岐阜県中津川市の加子母(かしも)森林組合は、木工などで出るかんなくずをレンガ状のブロックにして販売。「まきストーブのたき付けなどに使って」とPRする。
 まきストーブを導入して四年目という千葉県柏市の金属加工業木村国男さん(55)は「ほかの暖房器具に比べ、遠赤外線で芯まで温まるのも魅力」と語る。薪は山間部の薪店などで調達すると、一束当たり数百円。「メンテナンスは大変だが、好きだから苦にならない」と笑顔を見せる。
 メーカーなどでつくる日本暖炉ストーブ協会によると、全国で約十万台のまきストーブが使われている。会員企業の出荷は十五年前に年間五千台ほどだったが、その後は緩やかに右肩上がり。ここ五年は不況でも横ばいを続け、約八千台だ。
 新築時は施工費込みで百万円前後。リフォームの場合は建築工事費が加わる。環境省に設置費の三分の一、最大十万円の補助があるが、申請は各地域の地球温暖化対策地域協議会を経由。取り扱わない協議会も多く「申請自体が難しい」との声もある。

◆火災予防は…「位置」と「煙突掃除」
 日本暖炉ストーブ協会副理事長で、中央区のメトス企画部長中川真吾さん(57)に導入時や使い方の注意点を聞いた。
 設置に当たっては位置はもちろん、火災対策が重要。キッチン周りの出火と同じく、ストーブ周囲の木が内部から炭化する恐れがある。中川さんは「工務店で無理な設置場所を計画することがある。経験のある専門業者の施工が最も良い」と助言する。
 メンテナンスで重要なのは煙突掃除。内部に蓄積したすすが発火すると、通常使用時の二、三倍の高温となり、火災が生じやすくなる。よく乾燥した落葉広葉樹を薪に使う好条件なら、一シーズンに一回、専用ブラシを使えば、すすのほとんどは取れる。
 煙突があるため、近隣との関係も重要だ。「新しくまきストーブを入れたら、『今度食事会でも』と誘うのも一方法」。天気のよい日中は洗濯物を干す時間帯でもある。夕方までストーブを使わないなどの配慮も必要だ。塩分や化学物質によるダイオキシン類などの発生が心配な流木、建材などは、燃やしてはいけない。


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友人に畑の野菜や卵、新米など農作物を送る約束をしていたので、
夕方畑に野菜をとりに行きました。

外に出ると、チシオモミジの下の小菊の鉢も満開。
   
見上げるとチシオモミジも色づき始め、庭は秋本番。
今年は夏と秋の気温の変化が大きく、紅葉が期待できるとのこと。
   

  

   

黄葉しはじめのハクモクレン。
  
夕陽があたってオレンジに色づくニシキモクレン。
   

畑には、ホウレンソウや菜っ葉類、大根、人参など、
数十種類の野菜が育っています。
  

一つの畝に色んな野菜が育っていて、どこに何があるのかは
種をまいた人しか分からないのですが、あれもこれもと少しずつ収穫して、
それでも全部は箱に入りきらず、今夜は無農薬野菜づくしの夕食。

   
ほうれん草のお浸し、山東菜の胡麻ドレッシング和え、
大根と人参とカブの千切りキムチ味などなど。
たんぱく質は、宅急便を出した帰りにバローで買ったキハダマグロで
つくった漬けマグロのみ(ともちやんはしめ鯖も)、というヘルシーメニューでした。

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