みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

12月25日(日)のつぶやき

2011-12-26 02:47:12 | 花/美しいもの
07:51 from gooBlog production
1/7「WAN上野ゼミ」出前編《上野千鶴子さんと語る「女ぎらい」》の案内が中日新聞に載った http://t.co/3dtq93m3
10:51 from Tweet Button
NPO法人参画プラネット☆ブックトーク「フェミニズム理論」 | WAN:Women's Action Network http://t.co/tkoJNgim
11:35 from Tweet Button
12/13/2011 原子力自主講座 http://t.co/GUwBWiYg
12:31 from web (Re: @terraum
おもしろい、読んでますよーって意味。他意はありません(笑)。@terraum ・・いつ来る予定か報せよ、って合図?
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1/7「WAN上野ゼミ」出前編《上野千鶴子さんと語る「女ぎらい」》案内が中日新聞に掲載

2011-12-25 07:07:02 | ジェンダー/上野千鶴子
今朝ははやく起きました。
理由は二つ。
一つはホワイトクリスマスを見られるかな、と思ったこと。
窓を開けたら、雪景色はありませんでした。
かなしいような、ちょっとザンネンなような・・・。

もう一つは、
1月7日のWAN上野ゼミ出前編「上野千鶴子さんと語る女ぎらい」の案内が、
中日新聞生活面の「情報ボード」に掲載してもらえる日だから。
さっそく新聞を開いたら、左下に載っていました。


2011.12.25 中日新聞

こちらはうれしい気分。
電話がかかってくると思うので、朝飯前にブログをアップしています。

情報ボード◇上野千鶴子さんと語る会
1月7日午後一、岐阜市のJR岐阜駅東の市女性センター「ハートフルスクエアG」。
東京大名誉教授の上野さんの著書「女ぎらい ニッポンのミソジニー」 について語り合う。
女性を議会に無党派・市民派ネットワーク主催。1000円。女性限定で45人。
申し込みが必要。(問)寺町みどりさん=電0581(22)4989 


前半は、『女ぎらい ニッポンのミソジニー』の理論編をパワポを使って上野さんに話していただき、
後半部分が、質疑応答とディスカッションで「上野千鶴子さんと語る」なのですが、
紙面のスペースが少ないので、詳細は電話で問い合わせてもらうということで、
このような形での掲載になったようです。。
詳細はこちらのWANサイトで見られます
ちづこの手帖(WAN上野千鶴子web研究室)

お問い合わせは電話でも良いのですが、申し込みは、電話ではなくメールで受け付けています。
申し込みを受け付けた方に、会費の振込先をお知らせして、
参加費(会費)が届いた時点で、参加者として確定します。

(転送・転載歓迎)
  
   おんなが読む おんなが語る おんなが遊ぶ おんながつながる
   読書会は10年目。
   読む本は上野千鶴子さんの著書のみ。
   そう。 わたしたちは上野千鶴子さん(の言葉)を愛するおんなたちです。

   「女あそびの会」「プロジェクトb」「女ぎらいの会」と
   年ごとに、テーマ本に合わせて、名称と読みかたを変えながら、
   今年選んだのは『女ぎらい ニッポンのミソジニー』。

   「ひとりでは読めない本も、仲間と読めばなんとかなるさー」
   と、上野さんの最新刊ばかり読み続けて7冊目の本。
   『女ぎらい ニッポンのミソジニー』は1年かけてぶじ読み終わり。
   こんどは読者として、著者から受け取ったことばをお返しする番と、
   1月7日(土)岐阜市に、上野千鶴子さんを迎えて、
   《「WAN上野ゼミ」出前編~上野千鶴子さんと語る「女ぎらい」》を企画しました。

   読書会メンバーだけで、お話を聞くのはもったいないので、
   この日だけは、WANでつながるおんなたちもいっしょに、
   上野千鶴子さんと「女ぎらい」を語り合いましょう。


「WAN上野ゼミ」出前編
《上野千鶴子さんと語る「女ぎらい」》

◎日時/1月7日(土)13時から14時30分(開場 12:30
)

◎ 会場/ 岐阜市女性センター(ハートフルスクエアG2階・JR岐阜駅東)
中研修室
 

◎参加者/45人(女性限定)
○対象/WAN会員および「む・しネット」会員
◎会費/1000円(郵振口座に事前振込み)
○要申し込み:申し込みは、midori@ccy.ne.jp
○詳細のお問い合わせは、寺町みどり (tel0581-22-4989)まで
◎主催「女性を議会に無党派・市民派ネットワーク」
共催「WAN上野千鶴子web研究室」


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ところで、『女ぎらい ニッポンのミソジニー』の版元・紀伊國屋書店の有馬さんから、
「スクリプタ No22」(紀伊國屋書店のフリペ)が届きました。
  

10月に開催された島崎今日子さんと上野千鶴子さんの
『〈わたし〉を生きるー女たちの肖像』の刊行を記念してのトークイベント
を載せた号と、お食事会のときの写真を送ってくださったのです。

 明日です。【上野千鶴子&島今日子】トークイベント「規格外な女たち」/「楮」のお昼のランチコース

今日は中日新聞に1/7イベントの案内が出たので、
急ぎ、その関連の記事をブログにアップしました。
参加を希望される方は、「住所、氏名、連絡先、会員か否か」を明記して、
みどりまで申し込んでくださいね。

窓の外を見ると、雪がこんこんと降り始めました。

明日は1/7イベントの最終打ち合わせ会(+ビュッフェランチ)なので、積もると困るな。
 

わっ、正午現在の積雪。

明日までに平野部であと十数センチ積もるとの予報。

ともちゃんに岐阜まで送ってもらうことにしました。

ではまた。

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12月24日(土)のつぶやき

2011-12-25 02:50:22 | 花/美しいもの
20:23 from Tweet Button
福島第1原発:「最悪シナリオ」原子力委員長が3月に作成 - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/Df9M7mPx @mainichijpnewsさんから
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1/14「DV防止フォーラムGifu2012」/奪われた私:DV防止法10年~3、4(毎日新聞)

2011-12-24 19:06:55 | ほん/新聞/ニュース
クリスマス寒波がやってきて、午後からみぞれが降っています。
明日起きたらホワイトクリスマス、かもしれません。
イブにケーキを食べる習慣がないのですが、
夕方、マーサに買い物に行ったついでに、シュークリームを買ってきました。
コーヒーとシュークリームを食べてから、
ともちゃんは夕食作り、わたしはPCの前に。

友人から来年1月14日に岐阜で開催される
「DV防止フォーラムGifu2012」のチラシが届いたので紹介します。

会場は「じゅうろくプラザ(岐阜市)」で600人。
申し込み不要で無料、ということなので、さっそく手帳に書きました。

岐阜県のホームページにも出ていたので、
リンクして、PRに協力することにしましょう。

  

 「DV防止フォーラムGifu2012」を開催します! 

 岐阜県では、ドメスティック・バイオレンス(DV)についての正しい知識を普及し、DV問題への理解促進や、被害の防止、被害者支援にかかる意識の醸成を図るとともに、行政・民間支援団体等関係者の情報共有及び連携を深める場として、「DV防止フォーラムGifu2012」を下記のとおり開催します。みなさまのご来場をお待ちしております。                                                          日時 平成24年1月14日(土)10時30分から16時15分
場所 じゅうろくプラザ(岐阜市) ホール及び中会議室1、2
募集人数 600人(申込不要、託児サービスのみ要予約)

内容 基調講演、3分科会、朗読舞台、DV啓発出展 ほか
募集期間 12月28日(水)締切 <託児サービスのみ>       
参加料 無料
託児申込 FAX、メール、郵便により、下記担当までお申込みください。
発表資料 記者発表資料(PDF:182kb)
添付資料 チラシ<表面>(PDF:1038kb)
チラシ<裏面>(PDF:879kb)
問い合わせ先/託児サービス申し込み先
所属 男女参画青少年課
電話 直通:058(272)8236
内線:2424  


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毎日新聞の「奪われた私:DV防止法10年」は、
昨日までの4日間連続の掲載でした。

DVがこ子どもに与える影響も深刻です。

奪われた私:DV防止法10年(毎日新聞)
3 悪いのは俺じゃない(2011.12.22 毎日新聞)  
  
4おびえ、傷つく子ども(2011.12.23 毎日新聞)


奪われた私:DV防止法10年/4止 おびえ、傷つく子ども 

◇夜泣き、多動…虐待連鎖の恐れ 影響軽減へ心理教育
 当時3歳だった長男は食が細く、その日も食事が進まなかった。夫はテーブルを思いきりたたき、「もう食うな。腹が減って謝っても絶対食わすな!」と怒鳴り、食べかけの食事を台所に投げつけた。長男は急に魂が抜けたような表情になり、目は宙をさまよった。
 「もうだめだ、このままでは子どもがどうにかなってしまう」。岡田育子さん(43歳、仮名)は覚悟を決め、長男の手を引いて民間のシェルターに逃げ込んだ。
 同い年の夫とは職場で出会い、恋愛結婚した。とても優しかったが、結婚して一緒に暮らし始めると一変。何か気に入らないことがあると怒鳴り、部屋に引きこもった。「こんなもの食えるか!」と、食事を捨てるよう命じたり、育子さんの服や靴が「邪魔だ」といってはゴミ袋に入れた。
 攻撃は育子さんより、むしろ長男の方に激しかった。まだ乳児だった長男が風呂でぐずると、無言で湯に沈めた。育子さんが気づき、慌ててやめさせると「こいつが勝手におぼれた」と言った。長男がぐずって父親をたたくと、力いっぱいたたき返すこともあった。虐待は日々、繰り返されるようになった。
 シェルターに移って数週間、長男の夜泣きが続いた。友達をたたくことも多かった。育子さんがしかると「ママは僕のことが好きじゃないんだ」と泣きじゃくった。
 半年後、支援者の力を得て離婚した。母子支援施設で暮らし、生活も安定してきたが、長男は小学校に通うようになると、「どうせ僕なんか何もできない」「僕が子どもでごめんね」と、自分を否定するようになった。ある子どもの集まりで、長男の言葉や態度が乱暴で目に余ったため、きつくしかると「ママをもっと怒らせたら、優しくしてくれると思った」と話した。
 その場にいたカウンセラーが「暴力のサイクルができあがっているのではないか」と言った。そして、育子さんに「怒った後で優しくするのはやめる」「大声で怒鳴らない」などを心掛けるようアドバイスした。
 このアドバイスに従って接すると、長男は少しずつ落ち着きを取り戻してきた。ただ、今でもテレビで動物の世界の弱肉強食の場面が映し出されると、「嫌だ。見たくない」と泣きながら激しく拒絶する。学校で担任の教師に大声で怒鳴られた時は、「もう怖くて行けない」と言い、1週間学校を休んだこともあった。メンタルクリニックの主治医には「PTSD(心的外傷後ストレス障害)とうつ状態」と診断された。
 「夫から離れ6年たった今でも、子どもにはDV(ドメスティックバイオレンス)の影響が残っている。お互いを尊重するコミュケーションをとりながら乗り越えるしかありません」と育子さんは話す。
   *
 DVは基本的に夫婦間の問題ととらえられ、子どもへの影響が置き去りにされてきた。しかし、子どもに対する虐待の深刻さに加え、子どもがトラウマを抱えたまま成長するなど問題は小さくない。暴力をふるう父親が男性モデルとなるため、大人になった時に同じようなDVや虐待が繰り返される確率も高いとされる。
 DV被害女性の緊急一時保護や就労支援など幅広い活動をしているNPO法人「女性ネットSaya-Saya」(東京都荒川区)は、こうした子どもへの影響を軽減するため、被害女性とその子どものための心理教育プログラム「びーらぶ」を07年から始めた。
 松本和子代表は「子どもたちは夜泣き、多動、暴力などさまざまな問題を抱え、母親は受け止め方がわからず戸惑っている。こうした親子が落ち着きを取り戻し自分らしく生きるためのプログラムは大切」と話す。
 スタンダード(12回受講)を基本に、高学年、低学年、就学前など、年齢に応じたプログラムを準備している。遊びや人形劇を通じ「自分は大切な存在であること」を子どもたちに知らせ、「自分の気持ちを感じ、表現する」方法を学ばせる。また、インストラクターの養成講座を徳島、熊本など全国11カ所で開き、現在までに250人が習得した。
 川崎早紀さん(44歳、仮名)は、インストラクターとして月に数回、子ども向けのプログラムを担当している。早紀さん自身、07年に当時小学3年と幼稚園だった2人の子どもを連れ、暴力を振るう夫から逃げ出したDV被害者だ。
 夫は生活すべてを支配し、気に入らないことがあると早紀さんを殴りつけた。子どもが口答えすると、髪を引っ張って玄関まで引きずり、家の外に突き飛ばそうとした。思いあまって「離婚したい」と切り出したとたん張り倒され、気がつくと夫は馬のりになり、早紀さんは首を絞められていた。「ああ死ぬんだ、と思った」という。
 「こんな生活は、子どもにとってよくない」と決意して夫の元を飛び出した。今は常勤で働き、親子3人協力しながら穏やかな生活を過ごしている。
 「家庭内の暴力は、子どもにとって虐待そのものです。子どもが生きた心地がしないまま暮らすのはおかしい、と気づくことが大切。DV被害の当事者として自分らしく生きられる社会を作るため、私は精いっぱい活動をしていきたい」と力強く話した。=おわり(この企画は小川節子、稲田佳代が担当しました)
==============

 ■DVの子どもへの影響
・不眠、悪夢、眠りへの恐怖感
・頭痛、腹痛など
・攻撃的、怒りの感情
・異常なほどの多動・神経過敏で常に心配している
・それまでできていたことができなくなる(トイレトレーニングなど)
・友達から遠ざかったり、子どもらしい活気がなくなる
・何に対しても感情を表さない
・愛する人の安全を過度に心配する
・集中できない
・繰り返し暴力的なことをして遊ぶ
(日本DV防止・情報センターによる)
 ■子どものための相談機関
 ◇チャイルドライン
 18歳以下が対象。月~土曜の午後4~9時。電話0120・99・7777
 ◇児童相談所全国共通ダイヤル
 24時間。最寄りの相談窓口へ案内。電話0570・064・000
 ◇Saya-Saya
 電話03・6806・8684~5
毎日新聞 2011年12月23日 


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12月23日(金)のつぶやき

2011-12-24 02:46:50 | 花/美しいもの
08:38 from Tweet Button
奪われた私:DV防止法10年/4止 おびえ、傷つく子ども - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/tjDFQNE7 @mainichijpnewsさんから
18:18 from Tweet Button
無音化された声を聴く 竹原明理 | WAN:Women's Action Network http://t.co/c8sKL3js
19:40 from gooBlog production
福島原発事故を起こした東京電力、破たん状態:国有化―料金値上げに http://t.co/EYTq30mz
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福島原発事故を起こした東京電力、破たん状態:国有化―料金値上げに

2011-12-23 19:40:27 | 地震・原発・災害
昨日は、24節季の「冬至(とうじ)」でした。
言わずと知れた、一年でいちばん昼が短い日。
これから春に向けて、陽が長くなっていくというのは不思議な気がします。

寒さはこれからが本番。
クリスマス頃には、毎年寒波がやってきます。
明日は全国的に雪の予報。
岐阜でも初雪が見られるかもしれません。

一足さきに雪をかぶった(ような)シュウメイギク。
  
この間の寒さで丸い実がはじけて、綿毛がとびはじめました。
  

さざんかは花盛り。
   

  

   

軒の下で咲いている網笠芙蓉(あみがさふよう)。
   
別名「アブチロン」とも言いますが、よく似たなアブチロン・チロリアンランプより
花がふたまわりほど大きいです。
下向きに咲く芙蓉という感じ。

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東京電力が破たん状態で、莫大な公的資金(税金)をつぎ込んで
実質的に国有化の方向だそうです。電気料金も値上げされるとのこと。

取り返しのつかない重大な原発事故を引き起こし、
その責任をとらないまま、国が尻拭いするなんて、
とうてい納得できませんね。

  社説:東京電力の国有化―破綻処理の原則忘れるな  
2011年12月23日(金)付 朝日新聞

 東京電力が実質的に破綻(はたん)状態にあることを、政府が認めた。
 公的資金を資本注入し、事実上、東電を国有化する方向で年明けから本格的な調整に入るという。
 事故を起こした福島第一原発の廃炉に向けた工程表が発表され、30~40年の長期にわたり困難な処理作業を続けなければいけないことが改めて示された。
 その費用は巨額になる。賠償や除染にかかる費用、火力発電で代替することによる燃料代の上昇もある。対応を急ぐのは、東電の債務超過が現実のものになってきたからだ。

■料金値上げの前に
 考えられているのは、次のような枠組みだ。
 国と電力会社でつくる原子力損害賠償支援機構が1兆円規模を出資する。東電に融資してきた金融機関にも、1兆円程度の追加融資を求める。
 大幅な赤字が続かないよう、電気料金の値上げと新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働が、この支援の前提だという。
 東電はさっそく、企業向けと家庭用の料金をともに来年度から値上げする方針を発表した。
 兆円単位でかさむ事故の損害は、一企業でまかなえる範囲をはるかに超える。東電がいかにリストラを進め、資産を売り払っても、賠償や事故処理を確実に進めるには、一定の国民負担が避けられない。
 いずれは東電の利用者が料金値上げで一定額を負担する。それでも不足すれば、税金の投入もやむを得まい。
 しかし、その前に政府が筋道をつけるべき問題がある。
 「東電は破綻」であることを明確に示し、必要な責任を関係者にとらせることだ。
 私たちは当初から、東電の経営がいずれ行き詰まることを指摘し、「市場のルールに従って東電を法的整理するべきだ」と主張してきた。
 電力の安定供給を名目に特別扱いをして、東電が中途半端な形で存続すれば、市場がゆがむだけでなく、国民負担の拡大につながりかねないからだ。

■問われる株主責任
 賠償や今後の費用が巨額で、時間がたたないと金額が確定しないことなどから、現行の破産法制を使っての処理には、確かにさまざまな難しさがある。
 しかし、国有化であっても、破綻処理の原則が貫かれていなければ先へは進めない。
 株主や金融機関の責任を、減資や債権放棄の形で厳しく問う。経営陣の退陣や外部からの登用はもちろん、OBの年金削減や社員の給与カットに徹底して取り組む。
 事業リストラでも、不動産や関連事業だけでなく、発電設備なども例外扱いせず、本当に自前でもつ必要があるのか、真剣に検討しなければならない。
 意識改革も不可欠だ。
 当面のリストラ策を決める機構と東電の話し合いでは、各分野で従来のやり方に固執し、状況の変化を理解しようとしない姿勢が目立ったという。 料金値上げにしても、東電側はむしろ、できるだけ自前の財源を確保して国有化を避けたいとの腹だ。・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 社説:東電「国有化」 リストラの徹底が先だ(12月23日)
2011.12.23 北海道新聞

 東京電力を実質国有化する案が浮上している。
 東電存続のため、公的資金の投入で原子力損害賠償支援機構が株式の大部分を保有する財務強化策である。福島第1原発事故に伴う廃炉費用が膨らみ、東電9 件に債務超過の可能性が出ていることが背景にある。
 政府が設立した機構の目的は東電による被災者への賠償金支払いの支援で、廃炉費用などは対象外だ。政府が出資で経営にも深くかかわるとすれば新たな枠組みといえる。
 国民負担に直結する問題だ。政府は東電の経営見通しとともに、今後の公的支援のあり方についてもきちんと説明を尽くすべきだ。・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


東京電力:料金値上げに企業の抵抗強く 

 東京電力が経営改善を図るため、政府認可が不要の企業向け電気料金(契約電力50キロワット以上)の2割の値上げを決めたのは、資本注入による国有化議論が先行する中、独立した民間企業として生き残る道を模索していることが背景にある。しかし、企業経営を圧迫する値上げには抵抗が大きく、日本経済への影響も懸念される。東電は、家庭向け電気料金も早期に値上げを申請する方針を示したが、政府が認可するかどうかが焦点になりそうだ。
 東電の西沢俊夫社長は22日の会見で「今の状態が続けば、経営が成り立たなくなる」と窮状を訴え、値上げに理解を求めた。原発を代替する火力発電の燃料費増は年間8300億円に達し、経営を圧迫。政府からは今年度だけで約1兆円の資金支援を受けるが、使途は原発事故の賠償に限定される。最長で40年かかるとされる廃炉費用負担も重い。「電気を売れば売るほど赤字が悪化する」(政府関係者)という収支構造の転換には値上げしかないというのが東電の論理だ。
 政府の認可が必要な家庭向けも可能な限り早く値上げ申請したい考えで、値上げ幅は最大10%程度になるとみられる。実現すれば、月間の使用電力量が290キロワット時の標準的な家庭で、月約700円の値上げになる計算。
 西沢社長は会見で企業向けの料金値上げを「政府に相談していない」と述べ、家庭向けも「何もしないわけにはいかない」と訴えた。いつも慎重な発言に終始する社長だけに、「政府の資本注入による国有化議論が先行することへの抵抗」(東電関係者)との見方も広がる。
 枝野幸男経済産業相は、企業向け料金の値上げについて「東電の責任で顧客と交渉して決定される」と述べつつも、「事実上(東電の)他に選択する事業者がないのは自由価格という実態になっていない」と、東電の独占状態を批判した。
 家庭向けについても「申請を決めるのは事業者だが、電気料金制度の見直しや来春をめどに策定する総合特別事業計画の検討が行われた後に初めて議論の俎上(そじょう)に載るべき話」として政府スケジュールを無視した申請を認可しないと強調した。【立山清也、野原大輔】・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
毎日新聞 2011年12月23日  


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12月22日(木)のつぶやき

2011-12-23 02:47:04 | 花/美しいもの
20:33 from Tweet Button
それでもやっぱりフェミニズム~「排除されてない感」の先にある「つながり」への、心地よい面倒くささと希望(1) 荒木菜穂 | WAN:Women's Action Network http://t.co/XAdehkZL
20:38 from Tweet Button
脳性まひの小児科医・熊谷晋一郎さんインタビュー全文(1)厳しいリハビリにストレス : こころ元気塾 : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) http://t.co/cxXnOs4g @yomidrさんから
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中日新聞「オピ・リーナ」:乾燥する冬、ドライアイに注意/「乳児用食品」50ベクレルに

2011-12-22 19:47:17 | ほん/新聞/ニュース
霜が何度も降りたので、ほとんどの木は落葉。
最後に残ったピンクユキヤナギのオレンジがひときわあざやかです。
   

  

この地方では、寒くなってくると、あったかい味噌煮込みうどんが恋しくなります。
で、冷たい10割ざる蕎麦と熱い煮込みうどんのコラボ。
どちらも大盛りです。

  

寒くなるとおいしくなるのがブリ。
天然ブリのあらを大根おろしで煮ると、
   
おいしいぶりのみぞれ煮が簡単にできます。
聖護院大根の浅漬けと、青大豆の煮豆も。
   
日野菜の漬物も仕込んでおきましょう。
  

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パソコンの前にいる時間が長いと、
目が乾き気味で、ときどき意識的にまばたきして、目薬を差しています。
乾湿計も置いているのですが、エアコンと薪ストーブで暖房している部屋は、
洗濯物を干したりお湯を置いたりしても、やっぱり乾き気味。

今年も目がしょぼしょぼパツパツするなあ、と思って新聞を開いたら、
ちょうど、中日新聞に「ドライアイ」の記事が載っていました。


2011.12.20 中日新聞

生活面に載っていた記事ですが、中日新聞webでは、
「オピリーナ」にアップされています。
女性応援サイト「オピ・リーナ」は面白い記事があるので、時どきのぞいています。

「オピ・リーナ」おしゃべりで繋がる女性のステキライフ応援サイト 

乾燥する冬、ドライアイに注意
2011.12.20 中日新聞 

寒さや強風でも症状悪化 アイメークも一因
 目の表面が乾き、傷が付いたり不快な症状が出たりする「ドライアイ」。生活環境の変化で患者が増え、国内で800万人とも1600万~2200万人ともいわれる。寒さや乾燥、強風でも症状が悪化するため、冬はセルフケアに努めたい。 (竹上順子)

 「エアコンとパソコン、コンタクトレンズ。この3つの『コン』の急速な広がりが、患者さんが増えている理由です」と、鶴見大の後藤英樹臨床教授(眼科学)は話す。いずれも目の表面から潤いを奪うためだ。
 ドライアイは涙液(涙)の異常で目の表面が乾き、角膜や結膜に傷が付いたり目の疲れや不快感が出たりする慢性疾患。目の表面には涙腺から涙液が分泌され、まばたきで行きわたるため常に潤っているが=イラスト、涙液が足りなくなると、目を潤す作用や傷を治す力、感染から目を守る力などが低下。物が見えにくくなることもある。
 涙液の異常には、病気などで涙液の分泌が減るものと、蒸発が進み過ぎてしまうものがある。前者は自己免疫疾患の「シェーグレン症候群」が代表的。後者は環境の影響によるものが多く、パソコンの凝視でまばたきが減ったり、エアコンで乾燥したオフィスで長時間過ごしたりすることも原因になる。・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


 「乳児用食品」50ベクレルに 

セシウム規制、一般食品は100ベクレルの案
 食品に含まれる放射性セシウムの問題をめぐり、厚生労働省は現行の暫定規制値に代わる新たな規制値案をまとめた。野菜や魚、肉などは「一般食品」にまとめられ、新規制値は5分類から4分類に減る。案によると、新設の「乳児用食品」と「牛乳」は50ベクレル、「飲料水」は10ベクレル、「一般食品」は100ベクレル。ベクレルの値はいずれも1キログラム当たり。
 暫定規制値の200ベクレルまたは500ベクレルに比べ、4分の1以下になる。案を22日の薬事・食品衛生審議会に提案し、了承されれば来年4月から適用される。暫定規制値は福島第1原発事故後の緊急対応として定められた。汚染食品による内部被ばく線量の上限は暫定規制値では年間5ミリシーベルトと設定されたが、新規制値では年間1ミリシーベルトに引き下げられる。
 その上で、「飲料水」は全ての人が毎日飲み、代替品がないことなどから、世界保健機関(WHO)が年間の被ばく限度とする0.1ミリシーベルトに従い、10ベクレルを採用した。
 暫定規制値でそれぞれ500ベクレルとされた「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」は、新規制値では「一般食品」に集約した。年齢別や性別、妊婦など10区分し、食品摂取量やセシウムからの影響の受けやすさを考慮して数値を算出し、最も厳しい値を案としたという。
(2011年12月21日 中日新聞)


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12月21日(水)のつぶやき

2011-12-22 02:44:46 | 花/美しいもの
10:19 from Tweet Button
DVDブック 上野千鶴子「生き延びるための思想」/政治時評:「強さ」に傾く有権者、それでいいのか
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自治法の改正―住民参加の理念どこに/行政委員報酬―住民が目を光らせねば
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「慰安婦」問題 国の責任を明確にせよ/首脳会談「慰安婦」で緊迫 日韓の溝、浮き彫り
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RT @soi_oh: ウィメンズ・アクション・ネットワークさんのwebでも告知いただいてます。ありがとうございます。上野( @ueno_wan )さん感謝です!「[WAN的脱原発](23)WANも「脱原発世界会議」賛同者になりました!」 http://t.co/qozU ...
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奪われた私:DV防止法10年/1見えない暴力、傷深く/2別れぬ理由「怖いから」

2011-12-21 17:00:58 | ほん/新聞/ニュース
「DV防止法」が施行されてから今年で10年になります。
「DV(ドメスティック・バイオレンス)」という言葉と暴力が知られるようになりましたが、
だれにも言えずDVに苦しんでいる人はまだ多いのではないかと思います。

昨日から毎日新聞が、「奪われた私:DV防止法10年」という連載をはじめました。
昨日今日と連続で載って「つづく」となっているので、まだ続くと思います。

初回は信田さよ子さん、今日はNPO法人「ウィメンズネット・こうべ」が載っていて、
げんばを丹念に取材したとても良い記事なのですが、
毎日新聞のリンクは数日で消えてしまうので、消えないうちに紹介します。

 奪われた私:DV防止法10年/1 見えない暴力、傷深く  

◇人格否定、罵倒、無視… 相談しても理解されず
 志村まさ代さん(37歳、仮名)は今、大手メーカーに勤める夫(38)と離婚調停を進めている。
 恋人同士だった12年前、「ミニスカートをはいてほしい」と強要され、無理やりスカートの裾をはさみで切らされた。異常な言動に戸惑い、結婚を決める際は迷ったが、「優しい時もあるし、私が努力すれば何とかなるのでは……」と思った。
 だが一緒に暮らし始めた直後、夫は「パーマや友人との会話は禁止」などと命じた。まさ代さんが友人の結婚式に行こうとすると、「俺の飯はどうなる」「つまらないやつと付き合うな」と怒鳴った。自分の思い通りにならないと、まさ代さんの髪をつかんで部屋中を引きずり回し、真冬の深夜、暖房のない納戸に「反省するまで出るな」と押し込めた。
 それでも「100%家事や育児をこなせば夫は怒らないだろう。自分の努力が足りないのだ」と思った。
 しかし、3、4年前、「仕事を辞めろ」と迫られた時、「私の人生、これでいいのか」と疑問がわいた。長男(8)と長女(6)はいつもおどおどし、母親に強く甘えるなど赤ちゃん返りするようになっていた。
 思い切って地元の家庭支援センターを訪ねた。だが「男の人は子どもみたいなもの。3人育てるつもりで頑張りなさい」と言われただけだった。不眠が続き、突然涙が出たり、気力もなくなった。心療内科に通ったが、医師は薬を処方するだけ。離婚調停のために取り寄せたカルテには、医師に訴えた夫の暴力について何の記載もなかった。
 今年2月、必死の思いで子どもを連れ、民間のシェルターに駆け込んだ。助言を得て離婚調停を申し立てたが、裁判官からは「夫婦のいざこざに子どもが巻き込まれてかわいそう」「私は転勤の多い仕事だから、妻は仕事を辞めた。当たり前のこと」と言われた。
     *
 身体的暴力が明らかでも、専門の相談員や司法関係者の中にはDV(ドメスティックバイオレンス)と認めない人がいる。これが言葉や態度による支配など精神的暴力となるといっそう困難だ。
 「体に暴力をふるわれていれば、20年も一緒にいなかった」と、山口みのりさん(47歳、仮名)は話す。
 24歳で大学の同級生だった夫と結婚した。みのりさんは教師だったが、家業を継ぐ夫のため退職した。
 夫は食事が気に入らないと、「なんでこんなものを作るんだ」と何時間も責め立てる。「でも……」などと一言でも口答えすれば、「うるさい!」と怒鳴ってテーブルをたたく。2週間以上、一切口をきかず、みのりさんが読んでいる本や友人らを罵倒し、「おまえはおかしい」「バカだ」と日々繰り返す。
 「何を、どのタイミングで切り出すか、よく考えてから夫に話さないとすぐに攻撃された。とにかく怖かった」という。だが、夫は一人娘を溺愛し、友人や親戚からは「家族思いのいい夫」と評価されていた。
 4年前、みのりさんは持病のぜんそくが悪化し入院。不眠症やうつ傾向も出た。夫の帰宅時間になると体が震え、心臓がバクバク鳴った。そんな時、ふと手にした本に「精神的ハラスメント(暴力)」の記述があった。
 「(相手が)口をきかない」「家の不出来を次々に指摘する」「いったん始まると数週間から数カ月続く」--。自分の家で起きていることと一致した。
 すぐに地元のDV相談センターを訪ねたが、「身体的暴力がないと対応できない」と言われた。その後、離婚裁判を起こした。精神的DVを訴え、友人7人の意見陳述書や医師3人の診断書を提出したが、「すべて却下され、被害妄想とされた」。
 今は実家に戻り、週2回、高校の非常勤講師を務める。しかし娘には理解されず、会えないままだ。朝晩の抗うつ剤と睡眠薬は欠かせない。「実母や妹もいまだに理解してくれず、つらい」と話す。
 内閣府が今年2~3月に実施した「パープルダイヤル-性暴力・DV相談電話」には約2万3000件の相談が寄せられた。89%は女性からで、暴力に関しては精神的暴力(75・9%)が身体的暴力(50・9%)を上回った。
 原宿カウンセリングセンター(東京都渋谷区)の信田さよ子所長は「身体的暴力はわかりやすいが、精神的なものは見えにくく、なかなか理解されない。本人もDVと気づくまで時間がかかるため、精神的ダメージがより大きくなる」と話す。
     *
 DV防止法が施行され今年で10年となる。夫婦や近親者の間の暴力が社会の問題として認識されるようにはなったが、まだ十分に理解されず、恋人間の暴力「デートDV」など、新たな問題も浮上している。DVの被害に苦しむ女性たちの話を聞き、現状を探った。=つづく

==============
 ◇DV防止法

 01年施行。04、08年の改正で、身体的暴力だけでなく、精神的暴力や性的暴力も防止対象に含まれた。被害者の申し立てにより、裁判所は被害者や子ども、親族らへの接近禁止や退去などを命じる「保護命令」を出す。警察庁によると、10年のDV事案は3万3056件。被害者の97・6%を女性が占める。

==============
 ■DVの主な相談・支援機関

 ◇配偶者暴力相談支援センター
 DV防止法に基づき、被害者の一時保護などを行うセンターが各都道府県に設置されている。
 ◇DV相談ナビ
 (24時間。最寄りの相談窓口を音声ガイドで案内)電話0570・0・55210
 ◇デートDV110番
 (火曜18~21時、土曜14~18時)電話050・3540・4477
 ◇日本司法支援センター
 (法テラス・平日9~21時、土曜9~17時)電話0570・078374
 ◇警察相談専用電話
 (平日8時半~17時15分)電話#9110
毎日新聞 2011年12月20日


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奪われた私:DV防止法10年/2 別れぬ理由「怖いから」 

◇「交際中の束縛」愛と誤解 法の対象外、対策に地域差
 「そんなことして何になるの?」「バカじゃない」
 森由香さん(20代、仮名)は数年前、ある男性と付き合い始めて数カ月たったころ、何かに興味を持つたび、男性からけなされるようになった。「けんかして前の彼女をボコボコにしてやった」とも聞かされた。ある日、由香さんの携帯電話を勝手に見た男性は、別の男性からのメールを見つけて激高。由香さんの髪をつかんで殴りつけた。顔の骨が折れ、鼓膜も破裂。由香さんは裸足で逃げた。
 「今思うとあのころは毎日うつうつとして、無意識に彼の言動におびえていた」と話す。
 吉田遥さん(30代、仮名)は高校時代、他校の男子生徒と「ラブラブのカップル」だった。学校の休み時間も電話で連絡を取り合い、友達に「愛されてるね」とうらやましがられ優越感があった。彼とずっと一緒にいることが自分の幸せだと信じていた。でも本当はとても嫌なことを我慢していた。
 会うたびにセックスを迫られた。コンドームを使わないことも多く避妊もいいかげんで、毎月、生理が来るまで頭は不安でいっぱい。それでも「彼の要求を断る」という発想はなかった。「付き合えばエッチは当たり前」と思っていたからだ。
 20代でその男性と結婚したが、「お前は最低の人間」など言葉の暴力が激しくなり、ついに離婚。「互いに束縛するのが愛だと信じていた。人生の大事な時期を無駄にした」と遥さんは悔やむ。
   *
 交際中のカップルの間に起きる暴力は「デートDV(ドメスティックバイオレンス)」と呼ばれる。内閣府が10~20代で交際相手がいる(いた)1742人に実施した調査(09年3月公表)では、身体的な暴力や心理的攻撃、性的行為の強要を一つでも受けたことがある、と答えた女性は13・6%で7人に1人だった。男性の場合は4・3%。うち命の危険を感じた経験があるという女性は21・9%(男性は2・9%)に上った。
 デートDVの特徴は、相手を束縛して、支配すること。携帯電話の普及が束縛を容易にし、相手がメールにすぐ返信しないと怒ったり、異性のアドレスを強引に消去させたりする行為も広がっている。ただ本人も周囲も「束縛は愛されている証拠」と肯定しがちなため、支配されていることに気づかないのが実態だ。悩みを独りで抱え込む人も多く、公的機関に持ち込まれるケースはほとんどない。
 「デートDVが生まれる背景の一つに、メディアの中の誤った情報の氾濫がある」と、デートDVの防止に取り組む一般社団法人「notice」の竹内由紀子代表は指摘する。
 漫画の中では、好きな相手に突然キスしたり、強引に連れ去るなど相手の意思を無視した行為はロマンチックに描かれる。「特に恋愛=性関係という思い込みがすごく強い」と竹内さん。男女が付き合えば当然のようにセックスの場面になり、望まない妊娠や性感染症のリスクを知らせることはほとんどない。
 デートDVの被害者は「別れればいいじゃない」と思われがちだが、実際には簡単にいかない。内閣府の調査では、被害を受けた女性の35・9%が「別れたいと思ったが、別れなかった」と回答し、その理由を「相手の反応が怖かった」などとした。たとえ別れても、携帯メールで脅されたり、ツイッターなどで追跡され、数年たっても「追われている」とおびえる被害者も多いという。
   *
 「相手と別れようという時が危ない。そんな時は絶対2人で会わないこと。『別れたら死ぬ』と言うのも言葉の暴力ですよ」
 12月初旬、神戸市の神戸学院大で学生を対象に「デートDV予防啓発講座」が開かれた。NPO法人「ウィメンズネット・こうべ」の講師、柴田多恵さんが、束縛の定義や男女の役割の偏見、カップルが対等な関係を築くヒントを紹介。「みんな良い恋愛をしてね」と語りかけると、学生たちは神妙な表情でうなずいた。
 NPOや一部の自治体がここ数年、デートDVの予防活動に乗り出している。横浜市のNPO法人「エンパワメントかながわ」は07年から啓発講座を始めた。高校生の間で既に多くのデートDVが発生しているとして、1月からは県と連携し、若者向けのデートDV専門相談110番も開設。「彼が避妊してくれないので2度中絶し、3度目の妊娠をしている」「彼に車でひかれかけた」など深刻な被害が寄せられ、加害者側の男子生徒からの相談もあった。
 しかし現行のDV防止法は交際中のカップルを対象としていない。このためデートDVへの取り組みは地域間でバラツキが大きい。エンパワメントかながわの池畑博美・事務局長は「現在はデートDVの被害者に対し、支援団体や公的機関ができる範囲で何とか対応している。法律でカバーし、きちんとした受け皿を整えるべきだ。当事者が中高生や大学生の場合、学校や保護者との連携も欠かせない」と訴える。=つづく

==============
 ■デートDV危険度チェック

 ◇相手の暴力的態度を見分ける
□相手は「ブス」「バカ」など傷つく呼び方で呼ぶ
□他の用事で会えないと相手は「自分を最優先にしない」とふてくされる
□しょっちゅう携帯に電話してきたり、あなたがどこで誰と会っているか気にする
□あなたの携帯をチェックして異性の友人のアドレスを消すよう要求する
□あなたは相手を怖いと思うことがある
□相手はとても優しかったり、すごく意地悪だったりする(二重人格的)
□ケンカした時、怒らせるのはあなたが悪い、あなたのせいだと責める
□「おれ(私)のことが好きならいいだろう」と気の進まないことをさせる

 ◇自分の暴力的態度に気付く
□相手が自分の意見に従わないと腹が立つ
□相手の行き先、服装、することに、いちいち指示する権利があると思う
□相手がどんな人と話しているかすごく気になりイライラする
□「自分とあいつ(人や物)とどっちが大切なんだ」と言ってしまう
□腹が立つと、相手の目の前で物をたたいたり、大きな声を出す
□相手はいつも自分の言うことを聞くべきだと思う
□相手が自分のことを好きなら、嫌なことでも応じるべきだと思う
※一つでも該当すれば要注意。
 (ウィメンズネット・こうべのデートDV予防啓発講座資料より)
毎日新聞 2011年12月21日 


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