みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

3月20日(水)のつぶやき

2019-03-21 02:01:35 | 花/美しいもの
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最善目指す「道しるべ」に 透析中止問題 学会提言の意義は/畑に植える種ジャガイモの準備など

2019-03-20 20:31:47 | ほん/新聞/ニュース
昨日社説を紹介した透析中止問題の続きです。
中日新聞生活面に、小中寿美さんと山本真嗣記者の大きな記事がでました、

腎機能が落ちているといわれていて、
塩分とタンパク質をとりすぎないよう食事に気をつけているのですが、
いつかは透析になるんじゃないかと心配してる身にとっては、
この問題は他人事とは思えませんね。

  最善目指す「道しるべ」に  透析中止問題 学会提言の意義は
2019年3月19日 中日新聞

 作成リーダー役渡辺有三氏に聞く 
 公立福生病院(東京都福生市)で昨年八月、腎臓病の女性=当時(44)=が人工透析治療の中止という選択肢を示され、亡くなった問題。中止を決定したプロセスが、日本透析医学会が二〇一四年にまとめた提言に沿っていたかが焦点の一つになっている。しかし、提言はそもそも終末期の患者を想定しているといい、提言作成のリーダー役を務めた春日井市民病院(愛知県)の渡辺有三院長(68)は「提言を読み、内容をよく理解してほしい」と話している。 (小中寿美)

 -提言では、透析治療を中止、または始めないことを検討するのはどんな場合としているか。

 一つは、透析を安全に行うことが難しいとき。例えば、多臓器不全を起こしている患者に透析をすると血圧が下がり、かえって命の危険がある。患者が重度の認知症で自分で管を抜いてしまう場合も安全には実施できない。

 もう一つは、末期がんなどで死が確実に迫っているなど、透析をしても延命ができないほど患者の全身状態が悪い場合だ。

 提言では、こうした状態を挙げた上で▽患者や家族と十分に話し合う▽合意できなければ専門家らでつくる倫理委員会などの助言を受ける-といった決定への手順=表=を示した。一方で、全身状態の改善や患者、家族の考えの変化に応じて、透析を再開、あるいは開始することも明記した。

 -作成の経緯は。

 透析患者の平均年齢は六十八歳と高齢化が進んでいる。腎機能の低下に加え、糖尿病や心血管疾患、がんなど合併症のある人も増えており、開始当初から寝たきりの人もいる。合併症の進行などによって、透析をやめざるを得ないケースは実際にあった。

 どういう場合に治療を中止、あるいは始めないかについて明確な基準がないため、現場の医師らは苦慮していた。提言の検討を始めた後も「議論は時期尚早」との意見があった。しかし、二〇一一年、学会の会場でアンケートをしたら、百六十三人のうち八割が指針を出すことを支持した。

 作成は〇九年から五年がかり。医師だけでなく、法律や生命倫理の専門家ら約二十人が携わった。提言はあくまでも学会の立場を表明したもの。医療現場の道しるべになるようにと、議論を重ねた。

 -提言で重視したことは。

 患者が納得して決められるよう治療について十分な情報を分かりやすく提供すること、患者の決定を尊重することだ。

 意思決定に関しては、どのような治療を望むか、判断能力がなくなった時に備え、「事前指示書」を作る権利について説明することも提案した。事前指示書は、私の病院でも、これまでに約二十五人が作成している。

 -今回の問題をどう考えるか。

 患者は四十代と若く、透析を続ければ長く生きられる。提言が想定している終末期のケースではない。提言の内容を拡大解釈して同様の問題が起きないか心配だ。

 一方で、今回の問題を機に、透析の見合わせを検討すること自体に批判が集まるのではないかという点も懸念している。穏やかな死を迎えるには、治療を中止、あるいは始めないことが最善の医療になることもある。今後、ますます議論を深める必要があるだろう。

終末期 治療見合わせも
 学会が提言を出した後、医療現場では終末期の患者の透析を見合わせるケースが出てきている。一方、終末期ではなく、改善が見込める患者が治療を拒む場合には、何が理由なのかを把握し、治療を受けられるよう支援すべきだと専門医は指摘する。

 名古屋市昭和区のかわな病院は二〇一七年の夏、約十年間にわたって血液透析をしてきた九十五歳の女性患者の透析を中止した。女性は約二十日後、慢性腎不全のため、自宅で亡くなった。

 同院によると、女性は腎不全のほか認知症も患い、系列の老人保健施設に入所。週三回、同院で透析を受けていた。だが、老衰で血圧が下がり、主治医の石田治院長(57)は「透析を続けることは危険」と判断。院長や診療部長ら多くの職種の人たちで検討した上で、家族に提案した。

 事前指示書などはなかったが、本人はしばしば自宅に帰りたがっていた。家族も以前から在宅でのみとりを希望。本人には判断能力がなかったため、家族の同意で中止を決めた。

 退院前に看護師らが自宅を訪れ、介護方法などを指導。自宅に戻った後は訪問診療と訪問看護を行い、痛みが出たときには医療用麻薬を処方して苦痛を和らげた。最後は子どもや孫らに見守られ、穏やかに息を引き取ったという。

 石田院長は「提言があったからこそ本人や家族の意向を尊重し、順序を踏んで中止できた」と話す。

 徳島市の川島病院の岡田一義医師らが二〇一六年に全国の透析施設に行ったアンケートでは、回答した五百十施設の約47%が血液透析の開始や継続を「見合わせた経験がある」と回答。その九割が高齢者だった。

 一方、終末期ではない患者が透析などを拒むケースについて増子記念病院(名古屋市中村区)の両角国男理事長(70)は「拒む理由を確認し、それを解決する支援が必要」と話す。同病院では、透析などの治療法を決める際、可能な患者は一週間入院してもらう。その間にさまざまな専門職が治療法を説明、患者の意向を丁寧に聞き取るという。両角理事長は「より良く生きるためのお手伝いをするのが医療者の使命」と話す。 (山本真嗣)

人工透析とは・・・腎臓に代わり血液浄化
 腎臓は血液をろ過して尿を作り、老廃物や余分な水分を体外に排出している。尿の異常や腎機能の低下が三カ月以上続く状態を「慢性腎臓病(CKD)」という。

 CKDの主な原因は、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの生活習慣病。腎機能の低下は尿を作るネフロンが破壊されることで起きる。末期腎不全になると、回復は見込めず、命にかかわる重篤な症状を引き起こす。

 腎臓に代わって人工的に血液を浄化するのが透析治療。透析患者は増え続け、二〇一七年末で約三十三万人。大半の患者が受ける「血液透析」=図=は、腕の血管から血液を採り、機械で尿毒素を除去した後、体内に戻す。一般的に週三回で、一回当たり三~五時間がかかる。

 おなかに管で専用の液体を入れ、老廃物や水分と一緒に体外に出す「腹膜透析」もあるが、利用者は約九千人。親族や亡くなった人から提供された腎臓の移植は年間千七百件程度にとどまる。

 透析をやめると、一~二週間で体中に水がたまって心不全になるか、尿毒素がたまって意識障害が起き、死亡する。血液透析には月四十万円前後かかるが、患者の負担を軽くするための制度が整備されている。
 


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後半は
寺町畑とうちの自家用畑の様子。

春植えの種ジャガイモの準備。



イチゴの畝



宮内菜



ハコベとホトケノザ
  
元気に育つクレソン
  
先日植えた小松菜とマーシュ。


  
わななはトウが立って花が咲いてきました。
 
玉ねぎは芽が出てきたので
ゴボウのあとの畝に植えてネギ代わりにするつもり。


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3月19日(火)のつぶやき

2019-03-20 02:01:58 | 花/美しいもの
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人工透析中止 徹底検証が求められる/人工透析中止問題 医療の原点に立ち返れ

2019-03-19 21:35:17 | ほん/新聞/ニュース
少し遅咲きの超巨大輪の椿が咲きました。

花の大きさは手の平を広げたくらい。
やさしいピンクと赤の花です。

赤と白の絞り咲きの岩根絞りも多くなってきました。



アオキの花は、小さな紫褐色で目だたないのですが、
花が終わると、赤い楕円形の実がつきます。
  
アオキの下には、ちょっと変わったクリスマスローズ。

秋に収穫して室(地下室)に保存しておいたショウガがあるので、
細切りにして、佃煮を作ります。

醤油は薄味にして、甘みが強い蜂蜜の雑蜜を入れて、
     
ことことと、20分ほど煮て水分がなくなればできあがり。

ひねショウガになっているので、辛みが強くて、
少し食べるだけで、体が温まります。


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後半は、
人工透析中止問題についての、北海道新聞と岩手日報の社説を紹介します。

   社説:人工透析中止 徹底検証が求められる
03/19 北海道新聞

 腎臓病患者にとって、人工透析の中止は死を意味する。それを医師が提案すれば、場合によっては誘導になる恐れはないか。

 東京都の公立福生病院で昨年8月、医師から透析の中止を選択肢として示され、中止を選んだ腎臓病を患う当時44歳の女性が1週間後に死亡したことが分かった。

 女性は終末期の患者ではなく、透析を続けていれば延命できた可能性があった。

 都と日本透析医学会は、学会の提言などに反する可能性があるとして、病院への立ち入り検査を実施した。

 医師の行為、病院側の対応が適切だったのか、疑問が残る。意思決定に至るプロセスを含め、徹底的に検証しなければならない。

 透析医学会の提言によれば、透析中止を検討するのは、患者の明確な意思表示があることはもちろん、透析が生命の危険につながったり、患者の全身状態が極めて不良な場合などに限定している。

 女性は、腕からの透析が難しくなり、医師から首から管を挿入する方法と、透析をやめる選択肢があること、やめれば命に関わることを説明された。

 この段階で女性は入院しておらず、終末期だったとは言い難い。

 説明を受けた当日に女性が透析中止を決め、意思確認書に署名したのも性急な印象を否めない。

 女性は5日後に体調を崩して入院し、死亡前日「こんなに苦しいなら、また透析をしようかな」と話すなど気持ちが揺れ動き、病院側にも伝わっていたという。

 心身が追い込まれ、患者の意思が変わることは珍しくない。

 だからこそ、透析医学会の提言は、医師や看護師に加え、可能なら福祉関係者らも含めた医療チームが患者が自己決定を行う際のサポートを定めている。

 こうした医療チームを備え、患者や家族を十分に支援できていたのだろうか。

 さらに、提言は、倫理的な問題に関して、倫理委員会や外部委員会などの助言があることが望ましいとの条件も挙げている。

 だが、倫理委員会は開かれておらず、幅広い視点からの検証が不十分だったと言わざるを得ない。

 この病院は2013年から18年にかけ、透析中止や透析を始めない非導入に関して倫理委を開いていなかった。この間、約20人が透析中止や非導入を選んで死亡したとの情報もある。

 これらの疑問に対し、病院自ら説明責任を果たすべきだ。


  社説:人工透析中止問題 医療の原点に立ち返れ
2019.03.19 岩手日報

 週3回、1回3~5時間。人工透析治療(血液透析)の患者への負担は大きいが、受けなければ命に関わる。

 東日本大震災時、被災地では停電や断水など混乱の中、医療者が透析時間を短縮するなどして対応。教訓を踏まえ、来るべき災害時の備えとして関係機関のネットワーク化などに力を入れている。

 希望を見失いがちな患者を励まし、命をつなぐための努力を多くの医療者が続けている中、東京都の公立福生病院では何が起きていたのか。昨夏、腎臓病の女性に医師が人工透析をやめる選択肢を示し、治療に苦しんでいた女性が受け入れ、約1週間後に死亡した。

 他の患者への透析治療も中止していたとみられ、都や日本透析医学会が調査に乗り出している。

 学会は2014年、終末期の透析中止についての提言を策定。中止を検討するケースとして「続行が生命の危険につながる」「中止の意思が明確で、死が確実に迫っている」などを挙げた。患者の意思の尊重が大前提で、医療側が患者や家族と十分に話し合い、場合によっては専門家でつくる倫理委員会の助言に従うことも求めている。

 福生病院では、どうだったのか。女性は中止に同意する文書に署名していたが、死亡する前日に「こんなに苦しいなら、また透析しようかな」と発言していたという。命を守るという医療の原点、患者の揺れる意思に寄り添うという提言の趣旨からも逸脱していたとしか思えない。

 そもそも、女性は終末期の患者ではなく、医療側から透析中止を提案してはいけないケースだった可能性も指摘されている。医師の価値観をはじめ、一連の経緯について詳細な解明が求められる。

 人工透析患者は年々増加しており、17年末で約33万人に上る。患者団体によると、医療費が高額として「税金の無駄遣い」と中傷を受ける患者も多いという。

 医療が進歩し、社会保障費が増大する中、透析に限らず「金と命」をてんびんにかける風潮がはびこっている。麻生太郎財務相が13年、社会保障制度改革国民会議で「政府の金で(高額医療を)やってもらっていると思うとますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと」と述べたのは象徴的だ。

 今後も社会保障費の増大が見込まれる中、この種の風潮の高まりが懸念される。だが、医療の原点を見失ってはならない。

 終末期や死について、患者も家族も身近な問題として受け止め、考えたい。医療者と共に、繰り返し考えるプロセスの先に、あるべき終末期医療の姿を見いだしたい。
 


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3月18日(月)のつぶやき

2019-03-19 02:03:00 | 花/美しいもの
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<食べきりのすすめ学>(上)経済学の見地か(下)心理学から考える/ヒマラヤユキノシタ、ピンク雪柳、開花しました。

2019-03-18 17:14:08 | ほん/新聞/ニュース
朝は氷点下だったのですが、
日中は暖かい日になりました。

ピンクのヒマラヤユキノシタの花が開花しました。

中庭に鉢植えを置いて10年ほど。
  
植え替えもしていないのですが、
毎年ちゃんと花を咲かせてくれます。

ピンク雪柳も数輪咲いています。

いつもよりずっと早い開花です。
  


河津桜は満開を過ぎたのですが、まだとてもきれい。

けっこう長く咲いています。


  

  



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ところで、
中日新聞 の生活面に<食べきりのすすめ学>の連載があり、
「人はなぜ食べ残すのか」ということがわかって、
とてもおもしろかったです。

  <食べきりのすすめ学> (上)経済学の見地から 
2019年3月13日 中日新聞 

 おいしそうと思って注文した料理なのに、人はなぜ食べ残すのか-。そんな問いに、経済、心理の学問的見地から迫ってみた。まずは、経済学から。

 疑問を解くべく、訪ねたのは早稲田大政治経済学術院准教授の田中久稔さん(44)の研究室。田中さんの専門は「計量経済学」。経済学の理論に基づき経済モデルをつくり、統計学の手法でそのモデルを実証する。現代の経済学に欠かせない手法で、株価や為替など、さまざまなデータ分析に用いられる。

 まずは、基本を押さえたい。人は何かを食べると、おいしく感じたり、おなかが満たされたりして満足する。この満足度を、経済学では「便益」と呼ぶ。そして、食べる量に対して、便益がどう変化するかを考えるのがポイントだ。

 グラフ(1)を見てほしい。空腹の人がパン一個を食べれば、便益は上がる。二個、三個と追加すれば便益は増すが、一個当たりの便益は徐々に減り、四個目では、食べ飽きたりおなかが苦しくなったりして、便益は減り始める。

 ならば、あらかじめパン三個にしておけばいいのだが、実際はそうできない。その原因を田中さんは、今度は「不確実性」という言葉で解き明かす。「毎日通っているラーメン屋に一人で入って食べ残す人はいない。でも、混み合った居酒屋に大人数で入ると、食べ残しがち」

 混雑した居酒屋などでは、なかなか店員がつかまらず、ようやく注文できても料理がいつ来るか分からない。このようなときは、まとまった量を一度に注文しがち。大人数では自分以外の人が食べる量をつかめず、初めての店では一皿の量も分からないため、さらに過剰な注文になりやすい。
 一方、行きつけのラーメン店なら料理の量が分かるし、自分一人ならどれだけ食べられるか推測できる。店の人も簡単につかまるし、ラーメンもすぐ出てくる。つまり、両者の違いは「不確実性の有無」というわけだ。
 ただ、それならば食べ残すというリスクを回避すべく注文量を減らすという手があるのだが、判断を狂わせるのが「飢餓感」だ。

 空腹のときは、いくらでも食べられる気がして、つい注文しすぎたという経験は多くの人があるはず。そんなときの便益はグラフ(2)の「飢餓ゾーン」のような曲線を描く。「食べれば食べるほど、もっと欲しくなる」状態で、食べ続けた場合の便益の伸びを過大視してしまう。「誤った予想に基づいて注文すると、食べ残しが発生する」
 田中さんは紙に数式を書き始めた。外食時の「頼みすぎ」を導く公式は、ずばりこうだ。

 飢餓感×不確実性=過剰な注文

 つまり、おなかがすいていなければ、不確実性が高くても食べられそうな量を考えて注文は慎重になる。腹ぺこでも不確実性がなく、細かな追加注文が可能なら頼みすぎは避けられる。最も危ないのは、腹ぺこで不確実性の高い店に入ったときだ。
 その場合、食べ残しを防ぐにはどうすればよいか。田中さんはこうアドバイスする。「まずは少なめに注文して『飢餓ゾーン』から抜け出す。空腹がやや落ち着いたら食べられる量を冷静に判断できるようになるので、本格的な注文はそこから始めてください」
 (河郷丈史)


 <食べきりのすすめ学> (下)心理学から考える
2019年3月14日 中日新聞

 せっかく作ったり注文したりした料理を、人はなぜ食べ残すのか-。学問的な観点からこの問いを考えると、食べ残しを減らす手だてが見えてくる。経済学に続いて心理学を応用してみると、ポイントは皿にあるようだ。

 大小の皿に盛られた肉料理と野菜の付け合わせ=イラスト(1)。小さい皿の方がボリュームたっぷりで、見ているだけでおなかが膨れそう。でも実は、料理の量はどちらも変わらない。

 「頭で分かっていても、そのようにしか見えない。これは心理学では『錯視』と呼びます」。食行動の心理学を研究している同志社大心理学部教授の青山謙二郎さん(50)はこう話す。

 青山さんによると、人間は見たものをありのままに認識しているわけではなく、例えば、二次元で見た映像を脳の中で立体的に再現して認識したりする。この中で、認識と現実のずれが際立って見えるとき、錯視として表れる。直線が曲がって見えたり、同じ長さの二つの線が違って見えたり、さまざまな錯視があるが、皿のサイズによって量が違って見えるのは「デルブーフ錯視」と呼ばれる。

 「皿の大きさが変わると、食べる量も変わる」と青山さんは言う。大きな皿に料理を取っても少なく見えるため、気付かないうちに多めに取ってしまい、皿が小さくなるとその逆が起こるというわけだ。「人間は自分がどれだけの食べ物を胃の中に入れたのかを把握するのが苦手。『見た目』で食べた量を把握して、満腹感を感じている」

 皿のサイズは食べる量だけでなく、食べ残す量も左右するという。それを示すデータとして青山さんが例に挙げるのが、デンマークの研究者らが二〇一五年に発表した論文だ。

 この研究は、立食ビュッフェの昼食会で、直径二十四センチと二十七センチの皿を使った参加者の食べ残しをそれぞれ調査。その結果、大きい皿で食べた人たちの食べ残しは一人当たり二十グラムだったのに対し、小さい皿で食べた人たちは一四・八グラムだった。

 皿が小さい方が食べ残しが少ないと結論づけた研究はいくつもあるといい、青山さんはこう解説する。「同じ量の食べ残しでも、大きい皿を使ったときの方が小さい皿よりも少なく見える。結果として『これぐらいなら残してもいいかな』という量が多くなる」。サイズの違う二つの皿の食べ残し=イラスト(2)=を見比べてみると、確かに大きい皿の方が「まあ、これぐらいなら…」という気がする。

 また、皿のサイズが大きくなることで「自分の皿に取る料理の量が増え、食べる量も増えるが、もともと皿に取った量が多いので、結果的に食べ残す量も増える」といった要素も考えられるという。

 デンマークの研究は立食ビュッフェ会場という条件の下だったが、家庭でも応用できる。例えば、大皿料理を食べるときは、取り皿を小さめにするといい。それぞれの皿の食べ残し量を減らすことが期待できるし、大皿に料理がたくさん余ったとしても、箸をつけていなければ、冷蔵庫で保存すればいい。

 「私たちは知らず知らずのうちに環境の影響を受けている。皿はいつも使うので常に効き続ける」と青山さんは話す。食品ロスを減らすヒントは、われわれの心の働きにもあるようだ。
 (河郷丈史) 


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3月17日(日)のつぶやき

2019-03-18 02:02:37 | 花/美しいもの
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しだれ梅まつり・名古屋市農業センター delaふぁーむ/名古屋コーチンの初生びな

2019-03-17 21:16:55 | 花/美しいもの
先週、名古屋市農業センター にしだれ梅を見に行ってきました。
開園と同時に入ったので、駐車場葉セーフ。

 しだれ梅まつり・名古屋市農業センター delaふぁーむ 

名古屋市農業センター delaふぁーむHP

人がたくさんになる前に枝垂れ梅園に。

早咲きの梅は満開を過ぎていたのですが、
赤や白の枝ブリのよい梅が枝垂れて咲いていました。、

さすが農業センター!

手入れも行き届いて枝びっしりに花が咲いています。
  







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農業センターでは、名古屋コーチンをはじめ、20種類近くのニワトリを飼育、展示しています。
うちで飼っていたロードアイランドレッドや岐阜地鶏、
ニワトリの原種(祖先)で、野生の赤色野鶏などが興味深かったです。


名古屋コーチン資料室と、
ひよこの孵化が見られるふ化展示室も見てきました。
ヒヨコが卵を割ってふ化する様子を観察することができるそうです。

ヒヨコの発生器のなかで、生まれたばかりの初生びな。
    
カラから出た直後は疲れて、べたっと死んだように寝ていいます。
半日ほどすると歩き始めるそうです。

孵化したひよこは、育すう器にたくさん。
  
全面ガラス張りなので、間近で見られてかわいいですね。

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3月16日(土)のつぶやき

2019-03-17 02:05:03 | 花/美しいもの
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3月15日(金)のつぶやき

2019-03-16 02:01:45 | 花/美しいもの
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