みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

男女平等へ「一瞬の不都合の許容を」 ハヤカワ五味さん/今年初のまんまるお月さま

2020-01-11 22:58:48 | ほん/新聞/ニュース
2020年初の満月が、1月11日(土)未明ということを、
昨夜の10時ころに知って、
いそいでデジカメを手に外にできました。

夜空はとても明るくて、月には薄雲がかかっていたので、
輪のような光が月のまわりをつつんでいました。

幻想的なまんまるお月様を見てみてください。
1月の満月は“Wolf Moon(狼月)というそうです。


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後半は、昨日の朝日新聞の記事、
「男女平等へ「一瞬の不都合の許容を」 ハヤカワ五味さん」を紹介します。

  男女平等へ「一瞬の不都合の許容を」 ハヤカワ五味さん
太田成美 2020年1月10日  朝日新聞

安倍晋三首相による長期政権は安定をもたらしたと言われる一方で、異論や変化を拒む空気も広がっている。「最長首相」の任期が迫る中、日本の政治は前に進めるのか。起業家のハヤカワ五味さん(24)に聞いた。
「自衛隊、唯一の策ではない」看護師が考える国際貢献
日本でもトランプ型広がる?言語学者に聞く政治家の言葉
歴史学者が見る安倍政権「江戸幕府より豊臣政権に近い」
     ◇
 政治とビジネスって似ている部分がある。消費者が選挙権を持っているようなもので、買うこと自体がそのブランドを支持しているという表明になるから。
 昨年立ち上げた生理用品のEC(ネット通販)サイトなどのプロジェクト「illuminate(イルミネート)」は、コソコソとレジに持って行くような花柄の派手なものではなく、シンプルでジェンダーレスなパッケージの生理用品など、今までになかった選択肢をつくりたいと始めた。
 イルミネートには「照らす、啓蒙(けいもう)する」という意味がある。妊娠、出産や働き方……。女性が自ら選べるようになってきた。だからこそ、選択肢を増やし、選択肢があることに気付いてもらいたい。そしてタブー視されてきた生理を照らし、付随する課題を考えるきっかけにしたい、という思いを込めた。私は、世の中に価値観の変化を起こすのは、政治かビジネスのどちらかだと思っている。
 前のパートナーと別れた理由は「選挙」。昨年7月の参院選では、選択的夫婦別姓も自民党とほかの政党の意見が割れて争点になったのに、パートナーが投票に行かなかったから。
 法人の代表をしているので、結婚するにしても離婚するにしても、名字を変えるとめちゃくちゃ手続きが大変。パートナーも名字を変えたくないと言っていたから、じゃあ、夫婦別姓の議論に加わるべきだよね、「選挙に行こう」と言ったのに、行かなかった。自分たちの将来に対し、「無責任じゃないか」と。たかが一票だけど、それでしか世界は変わらない。
 女性が選挙権を持ってから100年も経っていない。行使してやるぞ、と思う。
ジェンダーギャップ、「最下位目指しているのか」
 政治の世界で女性を増やすためには、まずは形から入ってもいいのではないか。一定以上の議席を女性に割り当てる「クオータ制」を導入し、意識が追いつくのを待つことは合理的だ。最低限、25%とか30%を占めるようになれば、女性も安心して意見を発信できるようになる。
 政党に、男女の候補者を均等にするよう求める候補者男女均等法もできたが、努力義務しかないなんて性善説が過ぎる。女性候補を擁立するようにインセンティブが働く設計が必要。私が男性だったら、当選できる確率が下がるから、ゲームのルールを変えようとは思わないので。いっそのこと、政党に制裁を科すことがあってもいいくらい。
 過渡期なので、半分を女性議員にしようとした時、男性議員より能力が発揮できないこともあるだろう。これは、ある意味自然なこと。専業主婦になるのが当たり前とされていた世代では、女性が経験を積めない状況をつくってきたから。企業の取締役でも同じこと。なのに「能力が低いから登用できない」なんて。10年後には専業主婦が前提じゃないキャリアをつくってきた私たちの世代が中心になる。そんな一瞬の不都合を許容する土壌がないのは、おかしい。
 先月発表された「男女格差(ジェンダーギャップ)報告書」で、日本は過去最低の121位。もう最下位を目指しているのかなとあきれた。昨年9月の内閣改造まで女性閣僚が1人。そんな政治分野の格差が足を引っ張ったそうだが、学校のクラスで女性が1人だけだったら、その子は超不安でしょう。クラスに3人だったとしてもマイノリティーだなと思う。なぜ違和感を持たないのか。
 このニュースに、SNS上では「女性の意識が低いからでしょう」というコメントがあふれていたように見えた。格差を課題と意識しない限り、日本は下位を独走していくしかない。色紙に「下位独走なるか?!??」と書いたのは、皮肉。そうはなってほしくはないが。
 男女平等って無理だよねという議論もあるが、一度不平等に気付いたら、もう平等だと思い込んでいた時代には戻れない。
 先月、米サンフランシスコを訪れたら、トッププレーヤーの日本人女性がこぞって活躍していた。インターネットでどこでも仕事ができる時代。日本では女性というジェンダーを持ってビジネスをするのはしんどく、海外への人材流出は進むだろう。5年以内に変わらなかったら、私も海外に出ようと思う。国がトップダウンで動かないと、本当にやばい。
     ◇
選択的夫婦別姓認めるか? 手を挙げない首相
 世界経済フォーラム(WEF)が先月17日に発表した各国の男女格差(ジェンダーギャップ)の報告書で、日本は調査対象の153カ国の中、過去最低の121位だった。政治、経済、教育、健康の4分野での格差を指数化しているが、昨年9月の内閣改造まで女性閣僚が1人だけだったことなど政治分野が足を引っ張り、順位を下げた。
 3位の北欧フィンランドでは先月、女性のサンナ・マリン首相が就任。連立の5党の党首全てが女性で、新内閣の閣僚19人のうち女性は12人で対照的だ。
 日本では2018年、男女の候補者を均等にするよう政党に求める候補者男女均等法が成立。施行後初の国政選挙となった昨年7月の参院選では、候補者の女性比率は28%だったが、自民党は15%、公明党は8%にとどまった。7党の党首らが参加した公示前日の党首討論会では、選択的夫婦別姓制度を「認めるか」と記者に問われ、安倍晋三首相はただ1人、手を挙げなかった。(太田成美) 


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性犯罪からどう守る 「水着ゾーン」は触らせない/緋色に燃える南天とクリスマスローズ

2020-01-10 20:29:25 | ほん/新聞/ニュース
もう春がきた?と思うほど、
3日続きのあたたかい日です。
お天気がよいので洗濯物もよく乾きます。

朝から仕事をしていたので、コーヒータイムにちょっとお散歩。

紅葉の季節は終わりましたが、寒くなるほど赤くなる、

南天の葉が燃えるような緋色です。



おたふく南天も真っ赤。



クリスマスローズもたくさんの花をつけています。






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後半は、
中日新聞生活面、
「性犯罪からどう守る 「水着ゾーン」は触らせない」を紹介します。

  性犯罪からどう守る 「水着ゾーン」は触らせない 
2020年1月10日 中日新聞

 インターネット上にあふれる過激な性描写のアダルトサイト。会員制交流サイト(SNS)経由で子どもが性犯罪に巻き込まれる事件も後を絶たない。子どもの妊娠などの問題に関わってきた産婦人科医ら専門家は性教育の重要性を指摘するが、保護者にとって性の話題はハードルが高い。望まない妊娠を避け、子どもを性犯罪の被害者、加害者にしないため、上手な教え方を学びたい。
 さいたま市の母親(48)は昨年七月、親子兼用のタブレット端末を見て驚いた。目に入ってきたのは、アダルト系のアニメサイト。嫌がる少女を男性が押し倒して性行為をする場面が描かれていた。中学一年の長男(13)に問いただすと、サイトを見たことを認めた。
 「年ごろの男の子が性に興味を持つのは自然だが、レイプのような性描写は見過ごせない」。母親は、妊娠の可能性がある性行為は責任が伴うことや互いの同意が必要であることなどを教えた。子どもがネットに簡単にアクセスできる今、「親が性教育をする必要性を感じた」という。長男は「母と話し、女性を大切にしなきゃいけないという気持ちになった」と話す。
 「アダルトビデオ(AV)やアダルトサイトがセックスの教科書になっている」と警鐘を鳴らすのは、全国の学校で性教育をする河野産婦人科クリニック(広島市)院長の河野美代子さん(72)だ。河野さんはAVの影響を受けた男性の乱暴な行為で、性器にけがをした十~二十代の女性を多く診てきた。AVではコンドームを使わず膣(ちつ)外に射精する描写もよくあるが「これでは避妊できない」。これまでに河野さんのクリニックを受診した性交経験のある十代の女性七百九人のうち、膣外射精をされた人の三割近くが妊娠していた。
 厚生労働省の「衛生行政報告例の概況」によると二〇一八年度、二十歳未満の人工妊娠中絶件数は一万三千五百八十八件。十五歳未満も百九十件と、心と体に負担がかかる手術を受けている若い女性が少なくないことが浮き彫りになった。
 性教育はこうした事態を避けるのに不可欠だ。しかし、中学校の保健体育の学習指導要領では、妊娠に至る行為や避妊は扱わないとしている。「寝た子を起こすな」といった批判は根強いが、河野さんは「きちんと教え、子どもを守るのは大人の責任」と強調する。
 妊娠した小学五年の女児を診察した時のことだ。相手は中学生。女児は自分が性交渉をしたという事実さえ理解しておらず、周囲も妊娠したことに気付かないまま中絶できる期間が過ぎていた。そのまま出産。生まれた赤ちゃんは特別養子縁組をした家庭で育てられることになった。
 「性教育は、性に対して抵抗感のない三~十歳のうちに行うといい」と話すのは、元看護師・のじまなみさん(38)=埼玉県和光市=だ。「お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!」(辰巳出版)の著書があるのじまさんは、親子を対象に「とにかく明るい性教育・パンツの教室」を各地で開く。
 性について話しやすいのは互いに裸になるお風呂の時という。のじまさんらは、水着で隠れる部分と口、胸を合わせて「水着ゾーン」と呼ぶ。「『水着ゾーン』は大切な場所」と伝えると子どもも理解しやすい。「そこを無理に見たがったり、触りたがったりする人は危険だし、自分もそんなことをしてはいけない」と教える。万が一何かされたら逃げる、必ず大人に伝えるよう言い聞かせるといい。
 「命の大切さや相手を思いやる心をはぐくむことができるのが、性教育」とのじまさん。自身も三人の娘たちに、妊娠・出産の仕組みを説明しながら「生まれてくれてありがとう」という言葉を伝えたという。
 (細川暁子) 


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米・イラン対立 報復の連鎖を断ち切れ/武力の応酬、即時停止を/柑橘のゼリーのような絶品「紅まどんな」

2020-01-09 22:30:16 | ほん/新聞/ニュース
左手はシップとテーピングを外してサポーターだけにしました。
これで指が自由に動かせるので、パソコンが今まで通りに打てます。
ということで、
2月の第1回「市民派議員塾」に向けてのお仕事開始。

今日の朝ごはんは、パンを主食にして、デザートは紅まどんな。
名前のとおり、濃いオレンジ色の柑橘です。

デコポンも好きですが、この時期に出る紅マドンナは絶品。
1個数百円ととても高価ですが、タチヤで1個120円ほどだったので迷わずget。

皮が薄くて手でむけないので、オレンジのように
皮をナイフでむきます。

果実は、ゼリーのようにプルプル。

極甘で果汁もたっぷり、柑橘のゼリーを食べているようです。

午前中は、課題の質問などにメール対応。
お昼ごはんは、カルディのそば粉100%のきねうちそば。
低糖質のこんにゃく麺とのあい盛りです。

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後半は、
中日新聞と朝日新聞の社説です。

  社説:米・イラン対立 報復の連鎖を断ち切れ  
2020年1月9日 中日新聞

 イランが、米軍が駐留するイラク国内の基地二カ所をミサイル攻撃した。革命防衛隊司令官の殺害に対する報復だが、事態をこれ以上悪化させてはならない。米国、イラン双方に自制を促したい。
 日本時間のきのう朝、現地時間八日未明だった。イランがイラク中西部アンバル州のアサド空軍基地と北部アルビルの基地を十数発のミサイルで攻撃した。いずれも米軍が駐留する基地である。
 トランプ米大統領が、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の殺害を米軍に命じ、実行したことに対する報復である。
 トランプ大統領は、イランが報復すれば大規模な反撃を警告してきた。しかし、米軍が反撃すれば全面衝突に発展しかねない。中東の不安定化に拍車をかけ、世界経済への影響も計り知れない。報復の連鎖を断ち切り、反撃をとどまるべきではないか。
 そもそも、ことの発端をつくったのは、トランプ米政権がイランとの核合意から一方的に離脱し、その上、司令官を殺害したことにある。これ以上、一方的な振る舞いが許されるはずはない。
 米国、イランとも事態の深刻化は望んでいないという。ならば軍事的手段ではなく、対話を通じて事態を打開すべきだ。
 日本は、米国とは安全保障条約を結ぶ「同盟国」であり、イランとも伝統的な友好関係にある。今こそ、そうした外交的資産を中東の緊張緩和に生かすべきだ。
 安倍内閣は、中東地域に自衛隊を「調査・研究」の名目で派遣することを閣議決定した。米国提唱の有志連合と一線を画すものの、米軍と連携した活動にほかならない。自衛隊派遣がイランとの友好関係を損ねないか、心配だ。
 派遣の前提は、緊張は高まっているものの、日本関係船舶を直ちに防護しなければならないような緊迫した情勢ではないとの認識だったはずだ。
 米軍による司令官殺害とイランの報復攻撃で前提が崩れた以上、自衛隊派遣をいったん、白紙に戻すべきではないか。
 圧倒的な軍事力を持つ米国と、地域の大国であるイランが大規模な戦闘に突入すれば、世界大戦の再来になりかねない。
 これ以上、人類史に悲劇を刻み込んではならない。当事者はもとより、国連や関係各国が、報復の連鎖を断ち切るために、知恵を絞らねばならない。人類の叡智(えいち)が試されている。


 社説:米国とイラン 武力の応酬、即時停止を
2020年1月9日 朝日新聞

 世界を巻き込む紛争に陥るか否かの縁である。米国とイランはこの事態の重さを認識し、報復の応酬をただちに停止しなくてはならない。
 イランが、隣国イラクにある米軍の駐留する基地2カ所をミサイルで攻撃した。米軍の空爆による精鋭部隊司令官の殺害に対する報復だとしている。
 1979年のイラン革命に伴う断交以来、両国の対立は続いてきたが、これほど直接的な武力行使に発展した例はない。大国間の無益な全面衝突は何としても避けなくてはならない。
 イランでは、司令官を追悼する儀式が営まれ、反米世論が渦巻いた。指導部は国民感情も考慮して報復に踏み切ったとみられるが、一方で「戦争は求めていない」(外相声明)と抑制したい姿勢も垣間見える。
 冷静に考えるべきだ。80年代のイラン・イラク戦争の下での苦しい生活を、国民は記憶している。新たな戦乱と窮乏の道は誰も望んでいない。米国との衝突をここで確実に抑えることが賢明なのは明らかだ。
 ここまで事態が悪化した最大の責任は、米トランプ政権にある。司令官を殺害した空爆についての説明はいまも不明瞭なままで、法的根拠が見えない。
 そもそもイランの核をめぐる国際合意から一方的に離脱した経過を顧みれば、危機を生み出したのは米国自身だ。これ以上無謀な軍事行動を重ねるなら、米国には国際秩序の破壊者の烙印(らくいん)が押されるだろう。
 この危機の下でも国連安保理が機能しないのは、ゆゆしい事態である。とりわけ常任理事国である英仏中ロは、中東の緊迫に伴う経済市場の動揺や、過激派組織の活発化を防ぎたい共通の利害があるはずだ。国際世論を明示するうえでも安保理の行動を見せるべきだ。
 今回の米国のふるまいは、過激派組織「イスラム国(IS)」掃討を含む、国際的なテロ対策にも冷や水を浴びせた。
 イラクには掃討作戦に加わっている米以外の国々の軍部隊も駐留しているが、司令官殺害を狙った米軍の空爆は事前に知らされていなかった。そうした国々は急きょ、部隊を他国に移すなど対応に追われた。
 自国の思惑を優先し、他国にとっては危険が高まる一方的な軍事行動も辞さない。そんな米国の「同盟軽視」は、ここでも各国を悩ませている。
 安倍首相は11日から予定していた中東訪問を延期するかどうかの検討を始めた。だが、中東海域への自衛隊派遣は「方針に変更はない」(菅官房長官)という。事態の急変に伴うリスクなどの説明もしないままで国民の理解が得られるはずもない。 


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民主主義の分岐点 ポスト「安倍政治」を見据え/首相年頭会見 改憲は国民の声なのか

2020-01-08 21:39:03 | ほん/新聞/ニュース
通称「甘エビ」の名で知られる「ホッコクアカエビ」は、
能登半島沖の水深200m~700mの海底に生息し、石川県を代表する魚介類。
タチヤで、腹に青い卵を抱かえた石川県産の生甘エビを見つけたので買ってきました。

新鮮でおいしそうな赤い色。
甘くてプリプリで美味です。
夕ご飯は甘エビを主食にして、ほとんど一人で食べてしまいました。

パートナーは、大量のホタテのひものお刺身。
こちらもほぼ一人で主食代わりに食べています(笑)。

残った甘エビの頭は、粉を薄く振って、唐揚げにしました。


前日は、アミカで買った無塩のノルウェーサバフィレ。
冷凍なので氷水で解凍して、オリーブオイルとバターで焼いて、
減塩しょうゆをスプレーしました。
フライパンに残った油がもったいないので、
付け合わせに舞茸ときくらげをソテー。

お正月は生ものが少なかったのですが、二日続きの魚介です。

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後半は、
朝日新聞と中日新聞の社説。
いずれも安倍政権への批判的な論調です。

  社説)民主主義の分岐点 ポスト「安倍政治」を見据え  
2020年1月5日 朝日新聞

 長期政権のひずみが広がるのか、それとも、新たな一歩を踏み出せるのか。
 分岐点の1年である。
 第1次政権と合わせた通算在任日数が歴代最長となった安倍首相は、8月末まで政権を維持すれば、連続在任日数も佐藤栄作を抜き歴代最長となる。
 東京五輪の後は、自民党総裁任期が残り1年となる首相の後継に、政界の関心は一気に向かうことだろう。
 しかし、大切なことは、単に「ポスト安倍」に誰が就くかではない。「安倍政治」がもたらした惨状をどう修復するのか。その視点こそが基軸とならなければいけない。

 ■「仲間」と「敵」を分断
 昨春の「桜を見る会」の動画が、いまも首相官邸のホームページで公開されている。
 「皆さんとともに政権を奪還してから、7回目の桜を見る会となりました」
 首相はあいさつを、そう切り出した。野党に投票した人を含め、国民全体に責任を負う立場を忘れ、「仲間」しか眼中にないような発言は、はしなくも首相の政治観を露呈している。
 半年後、この会の招待客をめぐり、首相の私物化への批判が噴き出すことになるのも、当然の成り行きだ。
 表裏をなす光景が、昨夏の参院選の首相の遊説で見られた。首相を激励するプラカードを掲げた支持者らが周囲を固め、批判的な聴衆との間に「壁」をつくる。ヤジを飛ばした市民が警察に排除された会場もあった。
 森友・加計学園から桜を見る会まで、この政権で繰り返される諸問題に共通するのは、首相に近しい者が特別な便宜を受けたのではないかという構図である。一方で、首相は野党やその支持者など、考え方が異なる者への敵視を隠さない。
 分断をあおり仲間内の結束を固める政治を続けるのか、多様な国民を幅広く包摂する政治に転換するのかが問われている。

 ■憲法の理想から遠く 「この憲法が制定せらるる以上は、立法府が国家政治の主体であって、行政府はその補助機関とならなければならぬ」
 「議会政治の父」と呼ばれた尾崎行雄は1946年8月、日本国憲法の衆院本会議での可決に際し、そう演説した。議会の力が弱かった戦前の反省を踏まえ、「国民総意の発現所たる議会」こそが政治の中心であるべきだと訴えたのだ。
 しかし、日本の政治の現状は、尾崎の理想とは全く逆である。「安倍1強」の下、与党は首相の意向につき従い、「多弱」の野党も力不足だった。先人が営々と積み上げてきた議会制民主主義は、安倍政権の7年で劣化を極めた。
 政治不信の深刻さを示すひとつのデータがある。「言論NPO」が昨年9月に実施した日本の民主主義に関する世論調査だ。政党や政治家に日本の課題解決は「期待できない」との回答が7割に達し、国会が「言論の府」に値するとの答えは9%と1割にも満たなかった。
 どうしたら国会が本来の役割を発揮できるのか。それは喫緊の最重要課題のひとつである。
 自民党は今年11月に結党65年を迎える。55年の発足時に定めた「党の性格」は、第1に「国民政党」を掲げ、「特定の階級、階層のみの利益を代表し、国内分裂を招く階級政党ではない」と宣言した。
 当時最大のライバルだった社会党を意識した自画像かもしれないが、自民党はその後長く、党内にさまざまな潮流を抱える政党であり続けた。歴史や社会、憲法に対する考え方も決して一色ではなかった。

 ■一色に染まった自民
 しかし、小選挙区制の導入後、党中央の統制が次第に強まり、こちらも安倍政権下で極まった観がある。党内のほぼすべての派閥が首相支持になびき、非主流派はあからさまに干される。活発な党内論議は失われ、自浄能力も期待できない。
 こんな自民党の姿でいいのか。党内で首相の後をうかがう者が問われるのはそこだ。
 野党の役割も重要である。先の臨時国会では、立憲民主党や国民民主党などが統一会派を組み、共産党とも連携して、桜を見る会の追及などで、それなりの成果を上げた。強い野党は政権に緊張感をもたらし、一定の歯止めをかける道も開ける。
 立憲・国民両党は次の総選挙をにらみ、合流に向けた協議を続けている。ただ、「元のさや」に収まるだけの数合わせでは、国民の期待を引き寄せることはできまい。自公政権では実現できぬ社会像を示し、政治に失望した人々をも振り向かせる力強いメッセージを発することができるか否かが鍵となろう。
 もちろん首相の党総裁任期はまだ1年9カ月ある。また、首相の手による年内の解散総選挙の可能性も否定できない。これからの日本政治が何をめざすのか。まれに見る長期政権の功罪と正面から向き合い、日本の民主主義を立て直す方途を探る1年としなければならない。


 社説)首相年頭会見 改憲は国民の声なのか 
2020年1月7日 中日新聞

 安倍晋三首相が年頭記者会見で、憲法改正への意欲を重ねて強調した。改憲論議を前に進めよという国民意識の高まりを国会議員として無視できないとの理由だが、改憲は本当に国民の声なのか。
 首相はきのう、三重県伊勢市の伊勢神宮を十人の閣僚とともに参拝した。恒例の行事であり、その後の年頭記者会見は、今年一年、どう政治をかじ取りするのか、国民に伝える機会でもある。
 首相は、内政では全世代型社会保障の実現を「内閣最大のチャレンジ」と位置付ける一方、外交では中東の緊張緩和と情勢安定を呼び掛け、日本政府も粘り強い外交を展開すると強調した。
 見過ごせないのは、質問に答える形で言及した改憲問題である。
 首相は「(一月二十日召集予定の)通常国会で、与野党を超えた活発な議論を通じて、国民投票法の改正はもとより、改憲原案の策定を加速させたい」と述べた。
 また「改憲スケジュールは期限ありきではない」としつつも「私自身の手でなし遂げていく考えは全く揺らぎはない」と、二〇二一年九月までの党総裁任期中の改憲実現を目指す考えを示した。
 自民党は改憲を一九五五年の結党以来の「党是」としている。首相が党総裁の立場から改憲への意欲を示すことまでは否定しない。
 しかし、首相は「参院選や世論調査を見ても国民の声は改憲議論を前に進めよということだ。国会議員として改憲への国民意識の高まりを無視できない。その責任を果たしていかねばならない」とも述べた。これは誤った認識だ。
 昨年七月の参院選で自民党は第一党を維持したものの、議席を減らし、参院の「改憲勢力」は発議に必要な三分の二を割った。
 共同通信社が昨年十二月中旬に行った全国電話世論調査では、安倍首相の下での改憲に反対と答えた人は54・4%に上り、賛成は31・7%にとどまる。
 参院選や世論調査のこうした結果にもかかわらず、改憲論議の進展がなぜ国民の声と言えるのか。国民はむしろ拙速な改憲論議を戒めているのではないか。
 「桜を見る会」の問題について首相は「国民の批判は承知している。謙虚に受け止め、丁寧に対応していく」と述べたが、これまでの対応を見ると、謙虚に受け止めているとはとても思えない。
 社会保障改革や中東情勢の安定化は政権の重要課題だが、改憲は喫緊の政治課題ではない。優先すべきは政治への信頼回復である。 


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再放送は1/13午前10時25分~Eテレグレーテルのかまど「上野千鶴子 母の焼きりんご」/糖尿病治療は患者が主役 食事と運動、基礎を学ぶ

2020-01-07 21:05:36 | ジェンダー/上野千鶴子
昨日の夜10時からのEテレは、
グレーテルのかまど「上野千鶴子 母の焼きリンゴ」。

グレーテルのかまどは時々みるのですが、
今回は上野千鶴子さんが登場。

上野さんの笑顔がすてきでした。




見逃した方には、1週間後の1月13日の午前中に再放送があります。

   グレーテルのかまど「上野千鶴子 母の焼きりんご」 
再放送 Eテレ1月13日(月曜)午前10時25分~ 午前10時50分

季節が来ると、毎年かならず焼きりんごを作るという上野千鶴子さん。日本の女性学をけん引する上野さんが「母の供養」と語る、焼きりんごの物語とは?
日本のフェミニズム第一人者として活躍を続ける上野千鶴子さんは、学生時代、時間があるとケーキを焼いていたスイーツ好き。毎日手作りのおやつを作ってくれたやさしい母は、やがて家庭に縛られ不満を募らせる専業主婦として、上野さんが女性学を志す原動力となります。思い出の味、焼きりんごづくりを通して、母と対話を重ねる上野さんの思いに迫ります。ヘンゼルは、チーズやブランデーが香るオトナの焼きりんごに挑戦!
【出演】瀬戸康史,【声】キムラ緑子


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後半は、
中日新聞生活面の「糖尿病治療は患者が主役 食事と運動、基礎を学ぶ」。
順天堂大順天堂医院(東京)での糖尿病患者の教育入院の記事です。

  糖尿病治療は患者が主役 食事と運動、基礎を学ぶ 
2020年1月7日 中日新聞

 2型糖尿病と診断された人は生活を振り返って、食べ過ぎがいけないのか、運動不足なのかと考え込み、具体的にどうすればいいのか戸惑う。そんな患者に医師が勧めるのが「教育入院」だ。検査で糖尿病の状態とタイプを見極めてその後の治療方針を決めると同時に、生活の問題点を洗い出し、患者自身が治療の主役となって改善に取り組むきっかけをつくる。順天堂大順天堂医院(東京)で、一週間のプログラムを取材した。

▽合併症を知る
 「ちゃんとした食生活や適度な運動が糖尿病治療に必要なことは知られているが、何となく知っているだけでは不十分。きちんと学ぶと、治そうという意識も高まる」。綿田裕孝順天堂大教授(糖尿病・内分泌内科)は、教育入院の意義をそう説明する。
 順天堂医院の教育入院は六泊七日。糖尿病と診断され、測定前一~二カ月の平均血糖値を示す「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」が高い人など、血糖管理が悪い人には特に勧めている。
 「何とかしたい、という意欲が大事だ」と、教育入院担当の佐藤博亮先任准教授(同)。
 初日、二日目は検査と診察だ。胸部エックス線検査や頸(けい)動脈の超音波検査、負荷心電図で動脈硬化などを調べるほか、三大合併症といわれる目の網膜症、しびれなどの神経障害、腎臓病などの有無についても検査する。血糖を抑えるホルモン「インスリン」がどれだけ分泌されているかも、治療方針の決定に重要な情報になる。

▽チーム医療
 「自覚症状は?」「ありません」「息切れが…」「だるさが…」
 二日目の集団講義。医師の問いに、患者らが答える。医師は「血糖値がとても高ければ症状が出るが、糖尿病は無症状で自覚できないことが怖い」と切り出し、糖尿病で大小の血管が傷み、放っておくと失明や人工透析のリスクがあることを順に説明していく。患者らは自分の体調で気掛かりな点を口々に質問した。
 検査結果で運動に支障がない人は四日目から病院内の運動施設に集まる。トレーニングマシンが並びスポーツジムのようだ。ストレッチからウオーキング、自転車こぎ…。健康運動指導士という有資格者と、体調に合わせて無理なく体を動かす方法を探っていく。
 五日目には医師や看護師、管理栄養士、薬剤師らのチームが患者ごとの対処方針を話し合う症例検討会が開かれた。
 インスリンが不足なのか、“効き”が悪いのか。検査や問診で得た情報から、病気のタイプや合併症を見極め「この患者は運動を勧める」「この患者はまず食生活」…。生活改善のポイントについての意見が相次ぐ。
 同日の看護師の講義では、療養生活の歩みを示した“ルートマップ”を前に、今後直面する血糖コントロールや合併症の課題をどう克服するか、対処法を書いたカードを使って学んでいった。

▽生活見つめ直す
 管理栄養士の栄養指導では、やはり食事が気掛かりなのか、質問が飛び交う。ただ、病院食の印象を聞かれた患者は口をそろえ「こんなに食べてもいいのか」。栄養士はすかさず「三食きちんと食べてこそ、血糖値が安定する」と強調した。
 「目標体重から必要エネルギーを知り、それを三食に均等に」「和定食を基本に、菓子やジュースは控える」「食材の組み合わせを意識する」。食事改善のこつを科学的根拠とともに教わる。教育入院で提供される情報は盛りだくさんで、とても覚えきれそうにない。だが、どんな不安、疑問にも専門家が即座に答えてくれる環境で自分の生活を見つめ直す貴重な機会になると感じた。
 (由藤庸二郎) 


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左手示指のMP関節ロック解除。ぶじ指が伸ばせるようになりました。

2020-01-06 21:53:06 | 健康/くらし/薪ストーブetc
けさは氷点下。
この冬一番の冷え込みで「寒の入り」です。
お正月明けなので混んでいると思い、
朝一で、北に20分ほどの関市洞戸診療所に向かいました。

洞戸診療所には信頼する整形外科の安福医師がみえますので、
発症したときから、洞戸診療所で受診すると決めていました。
 医師・安福嘉則さんのこと/命をつなぐ~岐阜の医療現場から第2部「患者編」(2008-05-11 ) 


受付順は4番目。
30分ほどで名前を呼ばれて診察室に入り、
ひさしぶりに安福さんにお会いしました。

左手の人差し指を見て、伸びない指の角度や
症状を確認すると「うーん、めずらしいですね」。
元々は整形外科医で、長年、ここで内科もしてたくさん診ているのですが
「こういう症状ははわたしも初めて」とのこと。
MP関節のじん帯に問題があるのかなと、
ひとさし指をひとしきり曲げたり伸ばして、
伸ばしながら痛い薬指側に強く傾けた瞬間「バチン」と大きな衝撃。
ジーンと痛かったのですが引っかかりが取れたようです。
念のため、レントゲンを撮ったのですが、骨も関節も異常なし。
ぶじ指が伸びるようになりました。

再発の懸念があるので、モーラステープで湿布して、
人差し指を動かし過ぎないように中指を支えにテーピング。
モーラステープを使用中は日光にあたらないようにということなので、
その上にサポーターをしています。

やはり、「きわめて稀」「整形外科でもめったに診ない」
というMP関節ロッキングだったようです。
手技で治らなければ手術しかない、ということだったので、
大事にならずにホッとしました。

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左手が動くようになったので、
家に帰ってさっそくお揚げを煮ました。

とうふやの「おいなりさん」おいしく炊けました。

お昼はお揚げ乗せのカレーうどんを作りました。

12月30日から家事も仕事もできなかったのですが、
明日から不自由生活におさらばして、通常の生活に戻れそうです。
よかった、よかった。

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<環境視点>(下)合成繊維の洗濯、糸くずが海汚す/手づくりの無添加有機キウイフルーツ(ゴールデンキング)ジャム

2020-01-05 21:28:11 | 花/美しいもの
生食用にならない小さなキウイやしなびたキウイで、
保存用のジャムを作りましょう。

皮をむいたキウイにオーガニック砂糖を入れて15分ほど置きます。
左が不自由で包丁で切れないので、丸のまま。

水分が出てきたら、電子レンジに5分ほどかけます。

柔らかくなったら少しつぶして、さらに 5分ほどチンします。

鍋に移し替えて、かき混ぜながら30分ほど煮てできあがり。

ジャムビンに詰めて一番上に蜂蜜を入れて、
長期保存できるよう瓶ごと煮沸して脱気します。

キウイフルーツ(ゴールデンキング)ジャムの出来上がりです。

こうしておけば変質しないので、数年はおいしく食べられます。

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後半は、
中日新聞生活面のシリーズ、
「<環境視点>(下) 合成繊維の洗濯、糸くずが海汚す」です。

  <環境視点>(下) 合成繊維の洗濯、糸くずが海汚す 
2020年1月4日 中日新聞

 普段何げなく行っている洗濯。その都度、衣服からはがれた糸くずが、マイクロプラスチックとなって川や海に流れ出ているかもしれない。そんなことを想像したことがあるだろうか。
 先日、米国のアウトドア用品製造会社「パタゴニア」が販売する編み目が極めて小さな洗濯ネットで、他社のフリース製ジャケットを洗ってみた。ネットは水は通すが、直径五十マイクロメートルより大きいごみは外に出さない。洗濯後、白いネットに目を凝らすと、一ミリほどの糸くずが複数見つかった。
 マイクロプラスチックは、直径五ミリメートル以下の微小なプラスチックごみ。海洋汚染の原因としてペットボトルやレジ袋の破片などが知られているが、実は石油由来の合成繊維も少なくない。フリースは合成繊維のポリエステル製。洗濯ネットの糸くずはすべてマイクロプラスチックだった。
 洗濯ネットは自然保護を目的に作られ、日本では二〇一八年に発売。海洋汚染が話題になる中、問い合わせも増えているという。

◆自然に分解せず
 海洋のプラスチック汚染については、昨年六月に大阪であった二十カ国・地域首脳会議の首脳宣言に「二〇五〇年までに追加汚染をゼロにする」との目標が盛り込まれるなど、欧米を中心に削減の機運が高まっている。
 国連の海洋汚染専門家会議グループのメンバーで東京農工大の高田秀重教授(60)によると、多くの衣服に使われている合成繊維のくずは洗濯機のフィルターや下水処理ですべてを取り除くことが難しく、汚染要因の一つになっている。実際、高田教授らが一七年に東京の多摩川へ流入する下水処理水を調べたところ、多くのマイクロプラスチックが見つかり、六割は繊維状だった。海外では、フリース一着を一回洗うと、約二千本の合成繊維が流れ出るとのデータもある。
 海で見つかる合成繊維のくずは衣服だけでなく、漁具の破片やすり切れたタイヤなどさまざま。四日市大の千葉賢教授(62)が四日市港管理組合の協力で一八年に伊勢湾の同港で採取した泥からも由来不明のくずが見つかっている。
 ポリエステルやナイロン、アクリルなどの合成繊維は綿やウールなどの天然繊維と違い、自然界で分解されない。燃えにくくしたり、耐久性を上げたりするためにさまざまな化学物質も添加される。これらを魚などが食べていることも判明。高田教授らが日本近海のイワシの体内を調べたところ、見つかったマイクロプラスチックの一割が繊維状。二枚貝では二割だった。
 魚や貝に目に見える影響は出ておらず、高田教授は「現状なら食べても問題はない」と指摘。ただ、使われている化学物質は環境ホルモンとして作用することも知られ、海中の有害物質を吸着する可能性も指摘されている。「このままの量を海へ排出し続ければ、生態系への影響も考えられる」と警鐘を鳴らす。

◆新素材開発進む 環境意識の高まりの中、合成繊維メーカーの帝人フロンティア(大阪市)は、保温性を持たせたまま洗濯時の毛落ちが半分以下というフリースの代替素材を開発。担当の尾形暢亮さん(51)は「繊維くずを出にくくする努力は続けたい」と話す。

 消費者としてできることは何か。高田教授によると、普通の洗濯ネットを使うだけでも服の絡まりが抑えられ、排出を減らせる。
 国際的な自然保護団体「世界自然保護基金(WWF)」の日本法人で、問題の啓発に取り組む三沢行弘さん(48)は「まず服を買ったり、洗ったりする際、どんな繊維が使われているかタグで確認して」と提案。ただ、糸くずを回収しても、ごみとして燃やせば、二酸化炭素(CO2)が発生する。「服を使い捨てずに、大切に長く着る。ごみを出さない意識を持つことが第一」
 (植木創太) 


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花粉症のアレルギー反応「食事時間を見直すと改善の可能性」山梨大/まもなく花粉飛散開始!つらい花粉症を劇的におさえるアレルゲン免疫療法とは?

2020-01-04 18:42:06 | ほん/新聞/ニュース
12月に収穫してボードン袋に入れて冷蔵庫に保管していたキウイルーツ。
1箱出してみたら、いくつかにカビが生えていたので、
全部の箱のキウイをチェックしてから、
50℃洗いして入れ替えることにしました。

とりあえず、パートナーに手伝ってもらって、
いちばん大きいゴールデンキングをキッチンで洗って乾かしました。

5℃の野菜保管用冷蔵庫に入れておいたですが、すでに追熟が進んているようです。
残りのキウイの箱はぜんぶ、パートナーがチェックして入れ替えてくれました。

コストコで買ったレンジで作るポップコーンは、何回か試してみて、

600W4分で、粒を残さず全部きれいにはぜることがわかりました。

わたしたちにはちょっと塩分が気になるのですが、
ポップコーン大好きな子どもたちにはバター風味で好評です。

左手の人差し指はいぜんとして動かすことができず、
明後日の月曜日に専門医を受診する予定。
あと2日のガマンです。

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後半は、
こうすぐはじまる花粉症シーズンにむけて、
早めの対策をするために情報です。

  花粉症のアレルギー反応「食事時間を見直すと改善の可能性」山梨大
2020年01月04日 ハザードラボ公式 防災防犯‏

 あと1カ月もすれば、再び嫌な花粉症の季節がめぐってくるが、山梨大学の研究チームは、くしゃみや鼻水、じんましんなどのアレルギー反応は、不規則な食生活によって狂った体内時計と関係している可能性を、マウスを使った実験によって確かめた。生活が不規則になりがちな現代人には、ちと耳が痛い結果だ。
 山梨大医学部免疫学講座の中尾篤人教授と中村勇規准教授らのチームはかつて、睡眠や起床、ホルモン分泌など、24時間のリズムを刻む体内時計が、アレルギー症状が起こる時間帯と関係していることを発見。
 例えば、花粉症では朝方にくしゃみや鼻水が起こりやすいため、「モーニングアタック」と呼ばれている。アレルギー反応は、マスト細胞と呼ばれる免疫細胞が、スギ花粉などのアレルギー物質に反応して、くしゃみや鼻水、じんましんなどを引き起こす化学物質ヒスタミンを放出することが原因だが、このマスト細胞の働きは体内時計がカギを握っているという。

昼夜問わず反応が出る
 そこで研究チームは、動物実験を行い、夜行性のマウスに本来眠っているはずの日中にエサを与える生活を2週間続けて、じんましん反応を誘発。
 その結果、活動時間中の夜に食餌していたマウスは、休息している昼間にじんましんが出たのに対して、日中にエサを与えていたマウスでは、昼夜関係なくじんましんが出現し、体内時計のリズムが狂っていることがわかった。
 さらにマスト細胞の体内時計を調べると、夜に食べていたマウスと比べて、異常なリズムを刻んでいたことも裏付けられたことから、食事のタイミングが不規則だと、体内時計のリズムも不規則になり、アレルギー反応の強さや症状が出やすい時間帯も変わってしまうことがわかった。本来ならば症状が出にくい時間帯でも強い反応が出ることがあるという。
 中尾教授らは、これまでの臨床経験から、「食事のタイミングを見直すだけでアレルギー症状が緩和できる患者が全体の2割程度いるのではないか」と指摘したうえで、今後はアップルウォッチなどの健康端末やスマホアプリなどと連携して、食事のタイミングとアレルギー症状との関係を解析する研究を計画している。
 なおこの研究成果は、今年10月日本アレルギー学会の英文誌『Allergology International』に掲載された。


  まもなく花粉飛散開始!つらい花粉症を劇的におさえるアレルゲン免疫療法とは?
山本佳奈2020.1.1 アエラ/朝日新聞

 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「そろそろ気になる花粉症対策」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
*   *  *
 明けましておめでとうございます。今年も、皆様に読んでいただけるような医療に関するタイムリーな記事を書いて参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 さて、年末年始やお正月などお構いなしに、インフルエンザが全国的に猛威をふるっている今日この頃。インフルエンザの流行が落ち着き始める2月頃に姿を現してくるのが花粉症です。
 日本天気協会によると、スギ花粉の飛散開始は2月上旬ごろ。九州や四国、東海、関東地方の一部から花粉シーズンがスタートする見込みで、九州から東北まで例年並みとなりそうだとか。飛散量は、広い範囲で例年より少なくなり、九州から東海は昨年と比較すると飛散量は非常に少ない予想です。
 花粉症は、植物の花粉が原因となってアレルギー症状を引き起こす病気です。春だと、スギやヒノキが花粉症を引き起こす一大原因で、これらの花粉をできる限り体の外に出そうとした反応が、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみや涙といった症状として現れてきます。他にも、のどや皮膚のかゆみ、下痢や熱っぽさなどの症状が花粉症の症状として知られています。
 これらの症状は、花粉が入ってきた時に花粉を体の中に入れないように守る反応でもあるのですが、とても辛いですよね。
 余談ですが、私は牛乳や卵によるアレルギー持ちです。原因が花粉ではなく、特定の食べ物によるアレルギーです。昨年の夏頃から頭や手足のかゆみや下痢が続いたため、採血でのアレルギー検査を行ったところ、牛乳や卵のアレルギーであることが判明しました。あらゆる食品に含まれているので、食べないようにするのに一苦労ですが、かゆみや下痢が落ち着き、とても楽になりました。アレルギー症状は日々の生活に多大なる影響を与えてしまうことを、身をもって体験したのでした。

 花粉症の話に戻りますが、平成28年度の「花粉症患者実態調査」によると、都内のスギ花粉症推定有病率(日常生活に支障がない軽症の方も含む)は48.8パーセント。国民病と言っても過言ではありません。スギ花粉症をなんとかしてくれ、と思っている方も多いのではないでしょうか。
 とてもつらいスギ花粉の症状を、劇的に抑えられる可能性がある治療法があります。
「アレルゲン免疫療法」です。あえてアレルギーを引き起こす成分であるアレルゲンを少しずつ体内に入れて慣れさせることで、花粉を異物と認識して体の外に出そうとする反応を起こさせないようにする治療法です。
 実は、アレルゲン免疫療法は100年以上も前から行われている治療法です。長らく、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていましたが、近年、治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場したことで、自宅で服用できるようになりました。

「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニによるアレルギー性鼻炎と確定診断された患者さんが治療を受けることができます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


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鳥羽川堤防の日の出/<環境視点>(中)紙おむつ、リサイクル急務

2020-01-03 21:12:35 | ほん/新聞/ニュース
2020年の初ウオーキング。
デジカメを持って出かけました。
七時前ではまだ薄暗く、日の出はまだのようです。

ウオーキングを終わって、終点の橋のうえで待機。

少しずつ東の空が明るくなって、
刻々とうつりかわる空の色。

山の端にうっすらと光がさして、

太陽がのぼってきました。


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西の空のうつりかわり。

赤尾の山に朝霧がかかっています。

山に陽がさすにつれて、ピンクに染まり、
霧が晴れていきます。



朝日が昇りました。

ウオーキングから戻って、家の前の庭を写しました。


  

以下は、中日新聞生活面<環境視点>の連載です。

  <環境視点>(中) 紙おむつ、リサイクル急務 
2020年1月3日 中日新聞

 JR博多駅から電車で一時間。田園が広がる福岡県大木町で、三歳と生後六カ月の二児を育てる主婦の吉村万里子さん(41)は三日に一度、紙おむつ専用の町の回収ボックスを使う。
 毎日何度も交換するため、すぐにごみがたまる。「汚物がついて臭いも気になり、早く捨てたい」
 二歳と六カ月の女児二人を育て、二日に一度利用する主婦(37)は「近くで捨てられ、便利」と喜ぶ。
 同町では二〇〇八年に「ごみゼロ」を宣言し、順次、分別を細分化。焼却処理していた紙おむつも分別し、一一年に全国で初めて紙おむつのリサイクルを始めた。
 子育て支援センターや住宅地など町内五十九カ所に専用ボックスを配置し、週二回回収。専門業者がパルプやプラスチックなどに分解し、建設資材や固形燃料などにしてほぼ全てを再生利用している。
 専用のごみ袋もあり、一袋(十五リットル)十五円。三十五リットル入りで、一袋六十円の可燃ごみの袋よりも安く分別を後押しする。

◆可燃ごみの1割
 開始前は可燃ごみの一割(重量ベース)を紙おむつが占めていた。一一年度以降は毎年百トンをリサイクル。生ごみの堆肥化なども進め、〇五年度に約二千三百トンあった家庭から出る可燃ごみは一八年度は九百トンに。北九州市立大の松本亨教授によると、同町のように再生利用すれば、二酸化炭素(CO2)の排出を40%削減できるという。
 育児や高齢者介護に不可欠な紙おむつは環境負荷の大きい生活用品の一つだ。
 大手メーカーによると、新生児は一日十回前後交換するといい、昨年の国内の生産総数は約二百三十五億枚に上る=グラフ参照。ごみも多く、環境省によると一五年度の全国の一般廃棄物の約5%が紙おむつ。高齢化で三〇年度には7~8%に増える見込みだ。

◆素材にはプラも
 紙おむつはパルプのほか、プラスチック製の不織布、防水フィルムなど複数の素材ででき、汚物もついていることなどから分別が難しい。このため、ほとんどの自治体では焼却されている。一方、水分を多く含むため最初は燃えにくく、燃え始めると、プラスチックが燃えて一気に高温になり、焼却炉を傷めるという。
 こうした中、メーカーやごみを排出する施設などからも、少しずつリサイクルの動きが始まっている。
 特別養護老人ホームの「安立荘」(愛知県みよし市)では昨年、紙おむつの処理機を敷地内に設置。一日に出る使用済み紙おむつは二百五十キロに上り、一部を粉砕、乾燥処理している。
 処理機は、紙おむつメーカーや廃棄物処理業者、自治体などで一七年に発足した「NIPPON紙おむつリサイクル推進協会」(名古屋市)の紹介で、会員の業者が試行的に提供。処理した紙おむつをペレット状の燃料に加工することなどを検討している。
 元王子ネピア役員で、同協会の須東亮一会長(64)によると、ほかにも会員らが処理機を試行しており、「リサイクルのモデルをつくりたい」と意気込む。
 メーカー大手のユニ・チャーム(東京)は使用済み紙おむつを新品に再生させることに成功したと十月に発表。焼却処分と比べ、CO2を九割も減らせたといい、実証実験をしている九州の一部地域で二一年度から事業化を予定する。CSR本部参与の宮沢清さん(67)は「メーカーの社会的な責任」と説明する。
 環境省も今後、紙おむつのリサイクルを推進する方針。こうした先進事例を踏まえ、留意点を盛り込んだガイドラインを策定する予定だ。 
(長田真由美) 


 <環境視点>(上) 人工肉開発、背景に温暖化(2020.1.2 中日新聞) 

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誰も置き去りにしない 年のはじめに考える/2020年代の世界 「人類普遍」を手放さずに

2020-01-02 23:18:14 | ほん/新聞/ニュース
年がかわって2020年の二日目。

わたしのバースディ。

毎年、子どもたちが集まって新年&誕生日祝をしてくれます。

うれしいプレゼントもいただきました。



今年はフランボワーズのホールケーキは予約せず、

高島屋に行って、シフォンケーキを買ってきて、

皆でわけっこして食べました。

お料理は持ち寄りです。


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1月1日の中日新聞と朝日新聞の社説。
どちらも国連の「持続可能な開発目標」(SDGs〈エスディージーズ〉)の一節で結ばれています。

<われわれは貧困を終わらせる最初の世代になり得る。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代になるかもしれない> 

  社説:誰も置き去りにしない 年のはじめに考える
2020年1月1日 中日新聞

 二〇二〇年。目線を少し上げれば二〇二〇年代の幕開けです。
 この十年を区切る年明けに見すえたいのは、一世代が巡る十年先の世の中です。より豊かな未来を次世代に渡すために、私たちはこの二〇年代をどう生きるか。
 その手がかりにと、思い起こす場面があります。
 秋のニューヨークで、国連に集う大人たちに時の少女が物申す。つい最近も見かけたようなシーンが四年前にもありました。
 暗がりの傍聴席に照らし出されたのはマララ・ユスフザイさん。当時十八歳。同席した各国の若者たちを代表して、階下の首脳たちに語りかけたのです。

次世代と約束のゴール
 「世界のリーダーの皆さん、世界中の全ての子どもたちに世界の平和と繁栄を約束してください」
 一五年九月。国連サミットの一幕でした。この会議で採択したのが「持続可能な開発のための2030アジェンダ(政策課題)」。貧困、教育、気候変動など十七分野にわたり、世界と地球を永続させるべく取り決めた開発目標(SDGs)です。その達成期限があと十年先の三〇年。マララさんたち次世代と世界が交わした約束のゴールでした。
 合言葉が二つあります。
 SDGs独自の取り組みで、一つ目は「誰一人も置き去りにしない」ということです。
 置き去りにされなければ、次世代の誰もが平等に、尊厳と希望を持って生きられる。そういう社会が次々に循環する。持続可能な希望の未来は、私たちが目指すべき約束のゴールでもあります。
 ただ一方で自覚すべきは、SDGsの起点ともなった過酷な現実です。いまだ数十億の人々が貧困にあえぎ、いや増す富や権力の不均衡。採択後四年たつ今もやまぬ紛争、テロ、人道危機…。

賑わう子ども食堂に光>
 これほど険しい現実を期限内に克服するには、もはや先進国も途上国もない。二つ目の合言葉は「地球規模の協力態勢」です。
 全ての国の人々がそれぞれ可能な分野で協力し、複数の課題を統合的に解決していくしかない。アジェンダはそう促します。
 いわば総力戦の協力態勢なればこそ、社会の隅々から置き去りの人を見逃さず、救出もできるということでしょう。
 そんな世界の流れに棹(さお)さして、私たちの日本も進みます。
 この年末にふと甦(よみがえ)った光景はリーマン・ショック後の〇八年。東京都内の公園で困窮者の寝食を助けた「年越し派遣村」でした。
 「役所は閉まっている。周辺の(派遣切りなどで)路頭に迷う人が誰一人排除されぬよう、われわれで協力し合って年末年始を生き抜くぞ」
 開村式で村長の社会活動家、湯浅誠さんが張り上げた一声です。この定見。今にしてみれば湯浅さんは、SDGsの置き去りにしない協力態勢を、はるか以前に先取りしていたのかもしれません。
 あれから十年余の昨年暮れ。都内の会合に湯浅さんの姿がありました。今度は民間協力で運営する全国の子ども食堂の支援です。
 NPO法人「むすびえ」の設立一年祭で、湯浅理事長が力説したのも、子ども食堂の支援を通じて「誰一人置き去りにしない社会をつくる」ことでした。
 子ども食堂はいま全国に三千七百余。この三年で十二倍の急増です。確かに子どもの貧困は深刻だが、食堂が子どもに食事を出すだけの場なら、逆に気兼ねする子も多く、この急増はあり得ない。湯浅さんの見立てです。
 貧しさに関係なく、例えば子連れの親たちが子育ての手を休めにやって来る。一人暮らしのお年寄りが自作の料理を持ち寄る。
 誰も置き去りにされない。多世代が頼り合う地域交流の場として必要とされ始めた。だから急増しているのだ、と。国連にも呼応し食堂を応援する民間企業、団体の動きも勢いづいています。
 派遣村以後の貧困から格差も極まった日本で、子ども食堂の賑(にぎ)わいは、SDGs社会に差す希望の光といってもいいでしょう。
 あとはこの賑わいを他分野にもどう広げていくかです。でも民間だけではやはり限界がある。巨大な政策システムを回す政治の原動力が、総力戦には不可欠です。

政治が無関心であれば
 もしも政治が、格差社会の断層に、弱い人々を置き去りにしたままで、次世代の未来にも無関心でいるならば、変えればいい。まだ十年あります。主権者一人一人が望んで動けば、変えられます。
 マララさんたちとの約束のゴールに向け、私たちはこの二〇年代をどう生きるか。「歴史的意義」をうたうアジェンダの一節です。
 <われわれは貧困を終わらせる最初の世代になり得る。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代になるかもしれない> 


  (社説)2020年代の世界 「人類普遍」を手放さずに  
2020年1月1日 朝日新聞

 「普遍」とは、時空を超えてあまねく当てはまることをいう。抽象的な言葉ではあるが、これを手がかりに新たな時代の世界を考えてみたい。
 国連の「持続可能な開発目標」(SDGs〈エスディージーズ〉)は、17の「普遍的な」目標を掲げている。
 たとえば、貧困や飢餓をなくす、質の高い教育を提供する、女性差別を撤廃する、不平等を正す、気候変動とその影響を軽減する、などだ。
 2030年までに「我々の世界を変革する」試みである。「誰も置き去りにしない」という精神が、目標の普遍性を端的にあらわす。
 15年に採択され、4年が経つが、進み具合は思わしくない。昨年9月、ニューヨークで開かれた初の「SDGサミット」で、国連のグテーレス事務総長は訴えた。「我々は、いるべき場所にほど遠い」。サミットは、この先を「野心的な行動の10年」と位置づける宣言を出した。
 目標にどこまで迫ることができるか。それが20年代の世界を見る一つの視点になる。

 ■リベラルめぐり応酬
 人権、人間の尊厳、法の支配、民主主義――。
 めざすべき世界像としてSDGsも掲げるこれらの言葉は、西洋近代が打ち立てた普遍的な理念として、今日に生きる。
 基本的人権の由来を記した日本国憲法の97条にならえば、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」である。
 帝国主義や植民地支配といった近代の負の側面を差し引いても、これらが国境を越えた物差しとして果たしてきた役割は、とてつもなく大きい。
 たとえば人権保障は、1948年に世界人権宣言が採択され、その後、女性、子ども、性的少数者へと広がっていった。
 だが、21世紀も進み、流れがせき止められつつあるかに見える。「普遍離れ」とでもいうべき危うい傾向が、あちこちで観察される。
 ロシアのプーチン大統領は昨年6月、移民に厳しく対処するべきだとの立場から、こう述べた。「リベラルの理念は時代遅れになった。それは圧倒的な多数派の利益と対立している」
 リベラルという語は多義的だが、ここでは自由や人権、寛容、多様性を尊ぶ姿勢を指す。
 発言は波紋を呼んだ。当時のトゥスクEU首脳会議常任議長は「我々はリベラル・デモクラシーを守る。時代遅れなのは権威主義、個人崇拝、寡頭支配だ」と反論した。
 自由と民主主義が押し込まれている。
 プーチン氏は強権的なナショナリズムを推し進め、米国のトランプ大統領も移民を敵視し、自国第一にこだわる。
 欧州では、排外的な右派ポピュリズムが衰えを見せない。
 香港で続くデモは、自由という価値をめぐる中国共産党政権との攻防である。
 自由民主主義陣営の勝利と称揚された冷戦終結は、決して「歴史の終わり」への一本道ではなかった。

 ■固有の文化、伝統?
 日本はどうか。
 「民主主義を奉じ、法の支配を重んじて、人権と、自由を守る」。安倍政権は外交の場面で、言葉だけは普遍的な理念への敬意を示す。
 しかし、外向けと内向けでは大違いだ。
 国会での論戦を徹底して避け、権力分立の原理をないがしろにする。メディア批判を重ね、報道の自由や表現の自由を威圧する。批判者や少数者に対する差別的、攻撃的な扱いをためらわない。
 戦前回帰的な歴史観や、排外主義的な外交論も、政権の内外で広く語られる。
 旧聞に属するとはいえ、自民党が野党時代の12年に作った改憲草案は象徴的である。
 現行憲法がよって立つところの「人類普遍の原理」という文言を、草案は前文から削除してしまった。
 代わりに「和を尊び」「美しい国土を守り」などの文言を盛り込んだ。日本の「固有の文化」や「良き伝統」へのこだわりが、前文を彩る。
 この草案にせよ、現政権のふるまい方にせよ、「普遍離れ」という点で、世界の憂うべき潮流と軌を一にしていることはまぎれもない。

 ■予断許さぬ綱引きへ
 近代社会を、そして戦後の世界を駆動してきた数々の理念。それを擁護し、ままならない現実を変えていくテコとして使い続けるのか。その値打ちと効き目を忘れ、うかつにも手放してしまうのか。予断を許さない綱引きが20年代を通じ、繰り広げられるだろう。
 SDGsはうたう。
 「我々は、貧困を終わらせることに成功する最初の世代になりうる。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代にもなるかも知れない」
 高く掲げられる理念は、差し迫った眼前の危機を乗り越えるためにこそある。 


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