冬至がきて冬至カボチャが食卓にのった。いよいよ今年も残り少なくなった。来年のカレンダーも貰ってきて、新しい年に備えている。来年は申年、動物は十二支の猿である。この十二支に十干を加えて、年を表すのが干支である。十干とは何か。これは空に五つの星からきている。すなわち木星、火星、土星、金星、水星の五つである。これが陰陽五行説にと結びついて、陽を表す兄(え)と陰を表す弟(と)がそれぞれの星についた。木兄(きのえ)、木弟(きのと)、火兄(ひのえ)、火弟(ひのと)、土兄(つちのえ)、土弟(つちのと)、金兄(かのえ)、金弟(かのと)、水兄(みずのえ)、水弟(みずのと)が十干である。これに甲乙丙丁を割り振って読みとした。因みに来年の干は、丙(ひのえ)、十二支は申で、干支は丙申ひのえさる、音読みにするとへいしんとなる。また来年は閏年でもあるから、暦には丙申閏と記されている。
音読みで干支を見ると、耳慣れた言葉が浮かんでくる。甲子園球場、これはご存知阪神タイガースのホームグランドだが、甲子(きのえね)の年にできたので、このように名付けられたのであろう。壬申の乱、戊辰戦争、それから漢詩の表題に「甲戌(こうじゅつ)の冬、舟中に月を見て感あり」というのもあった。太陽暦を採用してから、このような表現はなくなっているが、歴史上の事件などまだまだこの表現は生きている。還暦とは61歳意味しているが、干支の順番で1番が甲子、組み合わせ最後の60番が癸亥(みづのとい)で、次は1番に戻るため、還暦となる。