南天はこの秋からだけでこのブログに3度目の登場になる。今回は青空に映える白い実が美しかった。漢名で南天燭。この名は赤い実が相応しいだろう。南の空、南国の燭は赤を連想する。中国では新年に先祖のみ霊を祀る寺廟の祭壇や家、船に飾っている。日本でも難を転ずる縁起物として古来珍重された。戦国の武士は、床の間にこの実や枝を挿して出陣したと伝えられる。赤い実に白い雪を被る姿が美しいが、今年はまだ平地に雪がない。
南天の実に惨たりし日を憶ふ 沢木 欣一
昨日、13日は煤払いの日。神社お寺などで大掃除が行われる。山形の岳風会館の大掃除、脚立に登って蛍光管の埃を取った。例年の行事だが、この掃除が住むといよいよ歳末である。我がアパートのアプローチにはクリスマスツリーが光を放っている。人工の燭りは、やはり自然の輝きには敵わない。