ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

ビッグ・イシュー

2009年10月24日 22時18分00秒 | 社会
今週OECDが発表した相対的貧困率についての報告書では
日本では6.7人に一人が、貧困状態なのだとか。
OECD加盟国の中でも、ワースト4。
しかも貧困層の83%を働く人が占めているとのこと。
街には物や贅沢があふれ、豊かに見えるこの国が、
まともに働いても、まともに食べられない国だったとは。

雨宮処凛がビッグ・イシューに書いていました。
「生きていることそのものは無条件に肯定されてもいいはず」で
「今の社会はちょっとダメだったり少し不器用だったりする人が
本気で生きられなくなってしまうような残酷なことになっている」
「ちょっとくらいダメでも不器用でもあたりまえに生きさせろ」と。
無茶苦茶なようで、実は筋が通っているのでは。

ビッグ・イシューは、雑誌は買わない私が唯一購読している雑誌。
本屋さんでは買えず、ホームレスさんが街角で売っているもの。
300円の代金のうち、160円が販売者の収入になるため、
ホームレスさんの自立支援としてイギリスで始まり、
日本でも、大都市を中心に広がりつつあるみたい。



わたしも最初は、ホームレスさんの力になれればとの思いで
雑誌そのものには大した興味がないままに買っていたものの
いつの頃からか、内容がそのものが面白くて買うように。
仏語の授業でも、毎週1ページ位の作文を提出するのだけど、
そのネタとしても、結構使わせてもらっていて。

購入するのは、大体いつも梅田のWさんから。
暑い日も、寒い日も、大勢が行き来する通路の隅っこで、
歯は殆どないけれど、ちゃんとヒゲを剃り、髪を切り
首からきちんと名札を下げて、日に焼けた笑顔で立っていて。
「がんばって下さいね」「ありがとうごじゃいます」
そんな会話も、今では楽しみのひとつ。

頑張る人が、ちゃんと食べられる社会になるように
路上生活から脱出出来る人が、一人でも増えるように
どうか街角で販売者の方を見つけたら、買ってみて下さいな。
なにより内容のある、面白い雑誌ですから。

コメント (2)
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