『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(原題:Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings)
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:シム・リウ,オークワフィナ,メンガー・チャン,ファラ・チェン,フロリアン・ムンテアヌ,
ベネディクト・ウォン,ミシェル・ヨー,ベン・キングズレー,トニー・レオン他
封切り日に109シネマズ大阪エキスポシティにて。
ややこしくって仕方ないんですけど、覚えられないままでいいですか。
“シャン・チー”はマーベル・コミックのスーパーヒーローなのだそうです。
時代設定も『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のその後の世界。
監督は『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)のデスティン・ダニエル・クレットン。
なんだかどんどんお金のかかる映画を撮る人になっています(笑)。
同僚で駐車係の女性ケイティとは性別を超えての親友同士。
しかしショーンにはケイティにも打ち明けられずにいることがある。
ショーンの本当の名前はシャン・チー。
彼の父親ウェンウーは無敵の犯罪組織“テン・リングス”のリーダーで、
シャン・チーは暗殺者となるようウェンウーから教育を受けた。
それが嫌でシャン・チーは父親のもとを逃げ出したのだが、
どうやら居場所を突き止められてしまったらしい。
シャン・チーが逃げ出したときに父親のもとに置いてきた妹シャーリンも狙われるだろうと考え、
シャーリンが現在いるとおぼしきマカオへと向かったシャン・チー。
自分がショーンだと信じていた親友を放ってはおけないと、ケイティもついて行くのだが……。
予告編を観たときから何が気になっていたって、ウェンウー役の声。
ちょっと若いクリント・イーストウッドの声みたいだと思っていたら、
なんとこれがトニー・レオンだというではないですか。
トニー・レオンといえば、1990年代の香港ラブコメのスターですよ。
あ、言うほどラブコメには出ていませんかね。
でも、白のブリーフを穿かせればピカイチ(笑)、レスリー・チャンとの共演も懐かしいですよねぇ。
なのにこのしわがれた声はなんなのさと思ったけれど、トニーももうアラ還かぁ。
そんなトニー演じるウェンウーは、愛する妻イン・リーとの出会い以降、悪事からは手を引いていました。
しかし、昔ウェンウーに痛い目に遭わされたことを恨んでいる人間は多い。
自分が留守にしている間にイン・リーを殺され、その復讐のためにまた悪事に戻る。
復讐に手を貸せということで息子のシャン・チーと娘のシャーリンを探しに来たのでした。
イン・リーの実家は桃源郷のようなところにあり、ちょっと『ミッドサマー』(2019)を思い出す。
でも『ミッドサマー』のようなイカれたおぞましいところではなかった(笑)。
イン・リーの姉役にミシェル・ヨー。さすがの品格。
また、ベン・キングズレーがこんなところに出ていてワラける。
“ドクター・ストレンジ”の盟友、ウォン役のベネディクト・ウォンがそのままの役で出ていて、
「俺を知っているか」と聞かれたシャン・チーが「ファンです」と答えたり、
ケイティ役のオークワフィナもさすがコメディアンだし。
容姿的にはちょっと地味ですよねぇ、シム・リウ。
たまにはこんな人がスーパーヒーローにいるほうが夢があるのか。
もちろん続編ありそうなエンディングなのですが、
単独で続編をつくるのか、それともみんなまとめて?