
村上春樹の新しい小説「1Q84」を毎日読んでいるので、題名が村上春樹みたいになってしまいました。(ないか)
ジョン・ゾーンがプロデューサーを務めるアルバムでマサダのリズム陣にユリが参加したとても個性の強いアルバムです。
ユリはどのようなスタイルでもこなすプレーヤーでショップに行けばいつも気にしています。
blog仲間の910さんのところでこのアルバムを見つけて探してきました。
1曲目軽快なユリのピアノがスタートし、コーエンのをウォーキングが小気味良いジャジーな曲ですが、バイオリンが入ると雰囲気は少し変わり別の世界が始まります。
曲は全てユダヤのトラディショナル、彷徨える民族の音楽でしょうか、2曲目バイオリンのメロディは哀愁が強く、その後のベースソロもラインがしっかりとして、一つの意志で作られているアルバムに感じます。
4曲目JAZZにはならないようなメロディですが、ユダヤのこの曲を知っている人々が聞けばまるで受け止め方が違うかも知れません。
5曲目バイオリンのあとのユリのピアノソロはジャズの世界、玉が転がるようなフレーズですばらしい。
7曲目ピアノのフリーインプロヴィゼーションから始まり、バイオリンになると今度は深い憂いをたたえたメロディ、民族の間では暗黙のうちに分かち合う決意に包まれます。
このアルバム、ある人々のために作られたような、たとえばニューヨークの地下鉄で働くユダヤの人のために、その民族の意思を鼓舞するためのように、そしてそれは扱いを間違えるとプロパガンダと隣りあわせで危険を秘めているような、ウーム
秘密結社の音楽。だから題名も「SECRETS」。
村上春樹を読むといつもこんな世界に行ってしまう。
8曲目はそんな人々のダンス音楽のよう、9曲目はピアノトリオの演奏で呪術をといて終わりです。
「1Q84」一巻を読み終わりました。
SECRETS
Mark Feldman(Vln)
Uri Caine(P)
Greg Cohen(B)
Joey Baron(Ds) (Tzadik)(輸入盤) - Recorded January 2008.
1. Lubavitcher Nigun
2. Avinu Malkenu
3. Chabad Nigun
4. Z'chor Dovon
5. Satmar Rikud
6. Bobover Nigun
7. Kel Adon
8. Z'chor Hashem
9. Moditzer Nigun