JAZZ最中

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一汁一菜のやさしさ  Wish/大石学

2010-09-04 22:58:34 | 聞いてますCDおすすめ


中国での食事は品数が多く、7品から8品のおかずを食べて〆はというパターンです。
それを体験した後にこのアルバムを聴いて、思い浮かんだblogの題がこれでした。

誤解を招いてはいけないののですが、このアルバムが一汁一菜の質素なものという事ではありません。
間違えませんように。

1曲目、これがとてもいい曲で、ピアノの音がやさしく響きます。録音をこの人のピアノ音をとるためにしたような包み込まれるような素敵な音です。
このアルバム、仕事で海外に行く前に仕入れて帰ってすぐきいたのですが、ちょっとわからない。
ところが日本で日が経つごとにどんどんよくなっていきます。疲れをとる期間をずっと聞き続けているのです。

私、このピアニスト実は初めて聴くのです。
ベースのViretは澤野さんのコンサートでも見たし実に素晴らしいアルバムをだしているので、それに惹かれてかったのですが、大正解でした。

2曲目リズムに乗って、ストーリーがしっかりしていて、とても落ち着くラインが気持ちが良く進みます。
私ここまで聴いて気がついたのは、この方、左手のハーモニーのタッチがとても優しく響くのです。
ベースソロがヴィレらしい重たいところをみせても、添えを優しくするハーモニーが付いているのです。
3曲目はスタンダード、いい雰囲気ですが、これは丸めても良かったかもしれない、短く清楚がいいと思います。
4曲目、アルコのベースから始まるオリジナル、ピアノのテーマに入ると何故か聴いたことがある感じ、好きなんですけど、と考えていると思い浮かびました。
交信もしていただいているピアニスト、外山安樹子さんのオリジナル“Snowing Town”という曲にとても似ているのです。そういえばフレージングの掛け方も似ているように感じます。
これ結構おもしろい、ベーシストの関口さんがアルバム聴いたら、ヴィレのベーシング面白いのではないかと妄想しています。
5曲目も大石さんのオリジナルですが、これも外山さんの曲調に似ています。
良いところ部分が交差してとても参考になります。こちらの大石さんの素晴らしさは、このハーモニーの優しさではないでしょうか。
7曲目はソロで“What A Wonderful World”、この曲、思ったよりか名演があって、そしてこれもそこに加わる演奏です。
ホットして、無理をせずに、そこにあるもので充分優しく、まぶたを閉じることが出来るような、演奏。
包み込む和音、安定感ある低音の響き、ここのところ聴き続けいるのです。

誤解を招いてはいけないのですが、我が家は一汁一菜ではありません。
どちらかというと美味しそうなものがあると、買ってしまう、良い癖があるのです。
ですら題名の“一汁一菜のやさしさ”は、妄想の上の題です。

でも、ジャケを見ていると、なんだかご飯の様に思えてくるのですよ。 
 
Wish/大石学(P)トリオ

Wish/Manabu Ohishi(P)
Jean-Philippe Viret(B)
Simon Goubert(Ds)
Recorded May 8, 2010.

1. I'm Yours
2. Wish
3. My Foolish Heart
4. NEBULA
5. Continuous Rain
6. Hikari
7. What A Wonderful World [Solo]
コメント (2)
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