JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

哲学者 仙人 AN ACCUMULATION OF SUBTLETIES / MIKE NOCK

2010-09-09 21:17:07 | 聞いてますCDおすすめ


仕事の関係からするとかなり厳しい状況ですが、「Hi Mike!」の仲ですので、ピット・インのライブに行ってきました。
もちろんこのアルバムにサインももらって、これでマイクのサインは8枚になりました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20100117

このアルバムタイトルが「微妙な堆積」というのですから、Hi Mike全く若造みたいな、失礼、哲学者のような題名であります。
1枚目がタイトルアルバムで3人のインプロビゼーションの終結、そして2枚目がライブの模様というアルバムです。

そして私としては最初の一枚が素晴らしい。
1曲目、Mikeは余計な音は絶対発生してはいけないというタイプですから、選び抜かれた音でメロディに入っていきます。すぐにBenのベースソロ、そして研ぎ澄まされた音ので終わりますが、その鋭さを聴くだけで曲になるような感じです。
2曲目も清んだ遠くに飛翔していくような美しさ、このような演奏、キースが普段やって褒められますが、マイクだって関係なく演りますね、ここにあるべき音をしるすこと、ドルフィーが音は空間に消えていくといいましたが、それだからこそ的確な音を選ばなければいけないとマイクが演っているのです。
3曲目は完全インプロでしょうか、ドラムスのJamesをフューチャーして、音が連なることの美しさを探るような演奏です。これを聴いているとミュージシャンっていいなと思います。言葉以外のコミュニケートを持っているのですね。
そして4曲目、今度はそこに主張(メロディー)が加わって私たちは深いコミュニケートを確立するのです。
5曲目は再びフリーインプロから始まり、1枚目では一番長い演奏になります。
ハクエイが鍵盤に向かうときに、とてもストイックであることを感じます。
師匠であるマイク氏がこれはおなじだな~と逆にうれしくなる演奏です。
どうなのでしょう、間の感じがとても日本的、奥様の言葉が影響したのでしょうか、日本的美しさを感じるのです。

2枚目がライブですが2008年の同じ年2ヵ月後の録音で基本的には1枚目とは同じ感じですが、リズムなどが受け止めやすくなっているのでしょうか。
1曲目ノックの曲は哀愁あるたたずまいです。
2曲目、若々しいリズムとメロディは孫のような2人のリズム、きっとエネルギーの交換が行われているのでしょうね。
3曲目がラス・フリーマンというのが面白い、キース・ジャレットが1988年のパリ・コンサートでひいていますが、感性若いとしかいいようありません、ですからBenのベースソロも生き生きしています。素敵なカードが2枚そろった感じです。
4曲目が始めての4ビート、年初めの来日ではハードバップをガンガンとひきましたから、これもさすがのブルージングです。
5曲目がライブのとりのような気合の入った曲でこれも若々しい。
6曲目はまるでアンコールの曲のようウォーキングベースにのった4ビート、ただしその仲のフレーズはしっかりと研ぎ澄まされているので、甘いところ一切なしの実に師匠の教えのようなアルバムなのです。



さあ、師匠であるマイクですが、哲学者のようであり、でもステージではユーモラスで、良見ると漫画のキャラクターに似ているように思ってしまいます。
にていませんかね。

AN ACCUMULATION OF SUBTLETIES / MIKE NOCK

Mike Nock:piano
Ben Waples:bass
James Waples:drums

ディスク:1
1. An Accumulation of Subtleties (Nock)
2. Joyous Awakening (Nock/Waples/Waples)
3. Rite of Passage (Nock/Waples/Waples)
4. Makeru Ga Kachi (Nock/Waples/Waples)
5. Apotheosis (Nock/Waples/Waples)
ディスク:2
1. Elsewhen (Nock)
2. Beautiful Stranger (Nock)
3. The Wind (Freeman/Gladstone)
4. House of Blue Lights (Gigi Gryce)
5. A Tree Has Its Heart in Its Roots (Nock)
6. The Gypsy (Billy Reid)

コメント (4)
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