ステファーノ・バターリアは追っかけてきたわけではないけれど、会う度におどろかされる、とても芸術性をもったピアニストと思っていました。
ECMからアルバムを出すようになったのを知って、買おうと思ったらば、トリオの新作が出るという情報で待っていました。
ここのところずっと聞いています。
1曲目、ピアノ・トリオらしからぬ静謐でゆったしした始まりです。山岳地帯の古寺を見ているように始まりました。
2曲目が陰影を含んだ哀愁あるメロディ、山をおり水辺に居るような感じを受けていたら、この曲がタイトル曲で曲名も“The River Of Anyder ”かなりしっかり表現されていると感じます。
3曲目が民族的なメロディの繰り返しから変化、熱を帯びてくる当たりはキースの感じにとても良く似ています。ベースとユニゾンになるところや、ドラムスの入り方など、スタンダード・トリオと良く似ていて、スタンダード・トリオの方がすこしテンション落ちてますから、ECMのトリオとしてとても重要な人になったのに違いありません。
4曲目もなぜか寺院に佇んでいるような、精神的なものと情景が効果を上げあっているような感じです。
ところで話がとんで、この前のお休みは、ついこの間旅行したお仲間と、これも良く行くカキ屋さんに行きました。
突き出しはちょっとスモークしたカキ
生牡カキに焼きカキ
それにスペイン風ににんにくを利かせてオイルで焼いたカキ、パンを浸していただいて、それにワインが○本、とてもおいしくいただきました。
なぜこんなことを書いているかというと、ここで盛んに来年に中国内陸の古寺に行こうと誘われているのです。なんか決まりつつある、現地には案内してくれる親しい中国人もいるからとのことでした。
そんなんで寺院ではありませんが、つい
6曲目少し長い、これもトラディショナルな雰囲気で、経典をめくっているよう、ベースの一定のリズムは燭台の光のように落ち着いて時を刻みます。
なんだか抹香くさいアルバムに思われそうですが、(バターリアも僧侶みあいだし)けしてそんなことはありません。
私の言葉が悪いのです。スピリチュアル感があって、落ち着いた精神状態にしてくれる、とても良いアルバムです。
The River Of Anyder / Stefano Battaglia
Stefano Battaglia(P)
Salvatore Maiore(B)
Roberto Dani(Ds)
Recorded November 2009.
1. Minas Tirith
2. The River Of Anyder
3. Ararat Dance
4. Return To Bensalem
5. Nowhere Song
6. Sham-bha-lah
7. Bensalem
8. Anagoor
9. Ararat Prayer
10. Anywhere Song