JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

わが母の記と善い人のためのソナタ

2012-09-19 21:40:35 | 映画
高原から帰った翌日は、前の日のゴルフなんかの疲れから出かける気持ちになりません。
長く車に乗ることができない状態のオクサンと買い物にに行ったあとは、オクサンが借りてきたDVDを見ることにしました。何度か横になって安静にしなければいけないので、ここのところいっぱい映画を見ているみたいです。



まずは前から見ようとしていた映画「わが母の記」です。
見始めて、小説家それも家族のことを書く私小説家でこんなに羽振りがいいのはだれがモデルなんだろうなんて考えてしまいましたが、井上靖なんですね。最後のテロップでわかりましたが、大好きな作家なのに気が付かないなんて、私「あすなろ物語」も「しろばんば」も読んでいなかったのでした。
映画の方は見た方だいたい同じ意見だと思うけれど実に見事な樹木希林の演技に圧倒、年とともに認知症が進んでいくのは、実際同じ状態の母親をみているので驚きます。役所広司の作家と家族との葛藤と兄弟間の付き合いなど丁寧な作りに良質な日本映画を思い出しました。

次はどれにするというので、残り4本からえらんだのが「善いひとのためのソナタ」、ケースもないのでまるで知らない、オクサンが友人から勧められたそうで、ドイツ映画だそうです。
見始めると尋問の場面、1984年でゲシュタポみたいな尋問は、私時代考証を取り違えていて東西ベルリンが続いていたらというSF映画かと勘違いしてしまいました。壁がなくなったのは1989年なのでした。
ということでだんだん映画に引き込まれていきました。
見終わってみてばこれが実に良い映画、2006年に制作されたもので、ドイツでは半年以上のロング・ラン、150万人以上が見たそうです。



大筋は東ドイツの国民監視体制下、国家保安省(シュータージ)のヴィィスラー大尉が劇作家ドライマンとその恋人で女優のクリスタの監視を始めます。組織に忠実ななヴィスラーですが、監視を続けるうちに二人に共感を覚えだします。また上層部への疑問が芽生えます。




あんまり書いたらこれから観る人に悪いのですが、説明を入れたくなるほど各プロットが良いのです。

最近DVDでリリースされたようですし、2007年のアカデミー賞外国語映画賞を獲得してます。

最後の主人公の表情を観るだけでも価値あり、大変な思いがこもった表情です。

コメント (4)
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