JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

殺人犯はそこにいる  清水 潔 著

2014-09-03 20:17:03 | 



図書館に予約して順番がきて本はいつもの様にお気軽な本ではありません。前作「遺言-桶川ストーカー事件の真相」で検察、警察の不実と欺瞞体質をあばいた元フォーカスなどで活躍した清水 潔氏の新しい作品。
こちらも同じく検察・警察の欺瞞を追及するもので、何と未解決、5人もの少女を殺した犯人は社会で生活しているのです。それも氏が特定し、立証も試みているのに、管は自の不備を認めずに、この本の出版が一貫した氏の解決への意思と受け取れる。

いつものお気軽拾い読みでなくて、犯人と真正面に受けとめぬ官憲に怒りをこめて抜粋です。

足利で90年に発生した5才の松田真実ちゃん殺害の家族が17後やっと犯行現場にたたずみます。

松田さんは続けた。
「つらかっただろうね。夜遅く、知らない人にこんなところに連れてこられて」
しゃくりあげながら妹は言った。
「おねいちゃんに会いたかったよ・・・・なんで真実ちゅんだったの?」
「お母さんもそれがわかんないんだ。返して欲しかった」
絞り出すような妹の問いと、母の答え。
「生きていたら、今、二二歳・・・・」
ひとみさんは自分の腕にしていた銀色のブレスレッドを外して、手向けた花にそっとかけた。
「成人式の代わり・・・・」
手をあわせた細い肩が震えている。
川のせせらぎに混じって、聞こえるすすり泣き。
コメント
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