
ヴィレに関してはオーケストラデルコントラバスの素晴らしいアルバムがあるし、大石さんとのベース、昔はステファン・グラッペリと来たのをみたからいろんな技量をもつ幅広いベーシストだと思う。
澤野さんから出るジャンフィリップ・ヴィレのアルバムはクレジットが全部フランス語だからほとんど曲のタイトルから解らない。
エドアール・フェルレのピアノとの繊細なトリオ演奏は、二人のの繊細さと重なり合って、実はこの二人の感じの違いが明確にならない。
こんどの澤野さんからのアルバムは、またもやフランス語だらけでわからないのだけれど、ピアノ・トリオではなく弦4本のカルテットになった。
これまではジャズのところで守備していたけれど、チェロが入っている者はチェロの分野でまとめてみたい。
弦のピッキングで始まってヴィオラとチェロが美しいメロディを分け合って流れ出す1曲目、これでとてもうれしい。弦楽4重奏の第2バイオリンがベースに変わった編成で、低音度が増していて、チェロとヴィオラ、ベースとチェロの聴き分けが、ましてやヴィオラとバイオリンなんかはもっと難しいかから、チェロだけ拾い出して聴こうっていうのはあきらめた。
2曲目は高い方の弦のピッチカートにチェロがメロディで入ってくる。ヴィレさんカッしてベースで前に出てくるのでなく、あくまで4つの弦のアンサンブル中心にしていてとてもクラシカル。
3曲目はチェロかと最初おもったけれどヴィオラでしょう、現代音楽のアンサンブルに近いからこれはジャズ界よりかクラシック界向け、そちらの棚に置くべきでしょう。
4曲目はクープランの曲のようで、確かにクラシックアンサンブル。
5-7はより現代音楽的なヴィレの作品、8曲目でリーダーらしくこれは現代ジャズ・ベース・ソロかあら始まる一番ジャズっぽい曲。
最後はまたクラの雰囲気十分の4重奏の短い曲で締め。
弦が好きな人にはとても良い。フェルレさんもバッハをたくさん演っていて雰囲気が重なってしまうけれど、このアルバムと一緒に買ったオランダのベーシスト、ジャスパー・サムセンさんとはなんと顔立ちがそっくりで、ボケ頭では、記憶が一緒になりそうです。

Les idees heureusen / Jean-Philippe Viret
Cello – Eric-Maria Couturier
Double Bass – Jean-Philippe Viret
Violin – Sébastien Surel
Viora - David Gaillard
1 L'Idée Qu'On S'En Fait
2 L'An Tendre
3 En Un Mot Commençant
4 La Muse Plantine
5 Peine Perdue
6 Contre Toute Attente
7 Docile
8 Jour Après Jour
9 Tocs Et Tics Et Chocs